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2017年6月 1日 (木)

2017年6月1日(木)の聖教

2017年6月1日(木)の聖教

◆わが友に贈る

「何とかなる」は慢心。
「何とかする」と決め
最大の努力を貫くのが
仏法者の生き方だ。
力強く価値ある日々を!

◆〈名字の言〉 2017年6月1日

 どうして月初めの「一日」を「ついたち」と読むのだろう。続く二日、三日、四日は「日」を「か」と読むにもかかわらず……▼「ついたち」は「月が立つ」という意味の「つきたち」から転じた読みという。旧暦では月の満ち欠けを暦の基準にしていた。1カ月の始まりは「新月」の日。月が見えない状態から満月に向かって少しずつ膨らみ始める。その日を「月が立つ日」と、いにしえの日本人は捉えた。もちろん新暦の今では月の満ち欠けと暦は一致しない。きょう1日は「上弦の月」である▼暦に気を留める暇もないほど忙しい人も多いかもしれないが、きょう「ついたち」から心新たに出発したい。昼は夏至に向かって強さを増す太陽の輝きとともに、夜は上弦の月から満月へ、日々満ちていく月の姿に自身の前進を重ねながら▼仏典では仏の振る舞いや威徳などを表現する譬喩として、満月が多く用いられている。日蓮大聖人は「法華経を信ずれども深く信ぜざる者は半月の闇夜を照すが如し深く信ずる者は満月の闇夜を照すが如し」(御書1501ページ)と仰せだ▼「つきたち」は「月発ち」とも書く。「私は勝った!」と満足できる1カ月へ、「月月・日日につより給へ」(同1190ページ)の信心で成長の時を刻みゆこう。(之)

◆〈寸鉄〉 2017年6月1日
 

 創価の女性の月が開幕!
 朗らかに幸を拡大。皆様
 の献身ありて広布は洋々
      ◇
 「身つよき人も心かひな
 ければ多くの能も無用」
 御書。深き祈りを今日も
      ◇
 東京・世田谷が一気呵成
 の猛攻。嵐に挑む勇気が
 友の誉れ。勝利の大旗を
      ◇
 口でいうことはやさしい
 ―戸田先生。幹部は行動
 で示せ。対話の最前線へ
      ◇
 熱中症の救急搬送が増加
 ―消防庁。適度な休憩と
 水分補給等を。油断なく

◆社説   グラフSGIが好評  希望を送る――写真は「世界共通語」


 きょう6月1日は「写真の日」。今年、写真・映像の機能が充実しているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の「インスタグラム」利用者が、世界で7億人を突破したという。今や、携帯電話やタブレット端末の写真機能も向上し、誰もが“カメラマン”となって、写真を通して世界に情報を発信できる時代になった。
 視覚で訴える“世界共通語”として、写真は、希望も悲哀も送ることができる。だからこそ“何を伝えるのか”、そして“見た人に何を残したいのか”との哲学も問われよう。
 写真誌「グラフSGI」は、世界最高水準のグラビア印刷を通して、世界広布の躍動を伝えてきた。また、和英二つの言語で掲載されている本社唯一の定期刊行物でもあり、「TIG」(首都圏在住で英語を話す海外メンバーの集い)の男子部員は、仏法対話に同誌が欠かせないと言う。勤務先にも海外の方が多く、「写真と短い英文で構成されているグラフは、SGIの思想のエッセンスをよく理解してもらえる」と喜んでいる。
 英語圏だけではない。スペインの首都マドリードから約2000キロ離れたカナリア諸島でもグラフが愛読されていた。ある婦人部員は「言葉が分からなくても、グラフに掲載された写真を見るだけで、SGIの素晴らしさが分かります。子どもたちにも見せる中で、信心の継承につながっています」と語ってくれ、取材記者は写真の力を再確認させられた。
 なぜ、写真が人の心を打つのか――。地球上の絶景を撮り続け、日本を代表する写真家の白川義員氏は語る。「写真は、撮り手の心がそのまま表れます。池田先生の作品には“一人でも多くの人を幸せにしたい”との先生の純粋な心がにじみ出ています。だからこそ、世界の人の心を打つのでしょう」と。事実、各国で好評を博す池田先生の写真展には、宗教や文化的背景を問わず、多くの称賛の声が寄せられる。
 「グラフSGI」の前身である国際平和グラフ「SGI」も、第1次宗門事件の渦中、“創価の師弟を伝えよう”“写真をどんどん出そう”との先生の提案で生まれた。まさに「写真」で世界の友に希望を送り、文化・芸術の力によって人道の世紀を開こうとしてきた平和闘争の結晶の一つがグラフである。これからも、その原点を忘れず、一人一人に創価の誇りと“平和への原動力”を発信し続けたい。

◆きょうの発心  “純真な祈り”で地域の幸福を2017年6月1日

御文
 水すめば月うつる風ふけば木ゆるぐごとく・みなの御心は水のごとし信のよはきはにごるがごとし、信心の・いさぎよきはすめるがごとし(日厳尼御前御返事、1262ページ・編1322ページ)
通解 水が澄めば月が映り、風が吹けば木が揺らぐようなものである。人の心は水のようなものであり、信心が弱いのは水が濁っているようなものである。信心が潔いのは水が澄んでいるようなものである。

 純真な信心の大切さを、譬えを通して教えられた御文です。
 信心一筋の両親のもとに生まれた私は、未来部時代、進路の悩みをきっかけに、真剣な唱題と、小説『人間革命』の研さんに励み、池田先生を心から求めるようになりました。
 社会人となり、創価大学通信教育部で学んでいた1980年(昭和55年)8月、「学光祭」で渾身の激励をされる先生の姿に感動し、“生涯、師と共に”と決意。その後、本部職員としての使命をいただき、女子部で悔いのない青春の日々を送りました。
 結婚後、子どもができない悩みや、さまざまな壁に直面するたびに、この御文を拝しました。今では、2人の子宝に恵まれ、広布の庭で後継の道を歩んでいます。
 本年8月で、広島市を襲った土砂災害から3年。先生から温かくも、力強い励ましをいただき、地域の同志と共に前へ進むことができました。唱題根本に、幸福あふれる地域を築いてまいります。 広島戸田総県婦人部書記長 碓氷清美

◆小説『新・人間革命』第30巻 雌伏の章  五十八 (6086)
 


 長田麗は、宗門による学会批判が激しさを増した時、地元寺院の住職の妻から呼び出された。学会の悪口を聞かされ、宗門につくのか、学会につくのかを迫られた。
 彼女は、毅然として言った。
 「私たちに信心を教えてくれたのは学会です。私たちを励ましてくれたのも、山本先生であり、学会です。宗門ではありません!」
 奄美に脈打つ、「スットゴレ!」(負けてたまるか!)の敢闘精神は、次代を担う若き世代に、しっかりと受け継がれていたのだ。
 山本伸一の会長辞任は、奄美の女子部員にとっても、衝撃的な出来事であった。
 長田は、皆に訴えた。
 「今こそ私たちは、創価の勝利を打ち立てて、東京へ、創価女子会館へ、山本先生のもとへ行きましょう!」
 彼女は、女子部員の激励に、島から島へと走った。ひとことに奄美大島地域本部といっても、その範囲は広い。有人島だけでも、彼女の住む奄美大島をはじめ、八島がある。奄美大島からは、徳之島まで船で三時間、沖永良部島まで五時間半、与論島までは七時間もかかる。こうした島々で、広布の誓いに燃える若き女性リーダーたちが、はつらつと正義と希望の行進を開始したのだ。
 どんなに地理的に遠い地域にいても、広布に進む師弟に心の距離はない。広大な海も、峨々たる山々も、師弟の心を引き離すことはできなかった。その魂の絆は、むしろ、強く、深く、結ばれていったのだ。
 一九八〇年(昭和五十五年)二月十七日午後、二台のバスに分乗した奄美大島地域本部の女子部員が、山本伸一のいる東京・立川文化会館に到着した。メンバーは、奄美大島、加計呂麻島、徳之島、沖永良部島から参加した総勢八十六人である。
 奄美の女子部として未曾有の弘教に挑戦し、勝利の歴史を開いて集ってきた法友の顔は、晴れやかであった。戦う人は美しい。その生命には、歓喜の光彩があるからだ。

【聖教ニュース】

◆6・6「欧州師弟の日」へ前進 イタリアが青年部研修会 オランダが記念総会
 
   
イタリアSGIの青年部研修会に集った友が誓いのカメラに。同国青年部は本年、9000世帯の弘教を目標に掲げ、対話のうねりを起こす。研修会にはタカハシ欧州議長、同国SGIのナカジマ理事長、コンティ婦人部長らが激励に駆け付けた(キアンチャーノ・テルメ市内で)
イタリアSGIの青年部研修会に集った友が誓いのカメラに。同国青年部は本年、9000世帯の弘教を目標に掲げ、対話のうねりを起こす。研修会にはタカハシ欧州議長、同国SGIのナカジマ理事長、コンティ婦人部長らが激励に駆け付けた(キアンチャーノ・テルメ市内で)

 6・6「欧州師弟の日」へ、ヨーロッパ各国のSGI(創価学会インタナショナル)の友が躍動している。
 1981年(昭和56年)5月、邪宗門の鉄鎖を断ち切り、池田大作先生は、地球一周となる正義の平和旅に疾駆した。6月上旬には雄大なサント・ビクトワール山(勝利山)を仰ぐフランス・トレッツの欧州研修道場へ。同地で行われた欧州広布20周年記念の研修会の席上、同月6日を「ヨーロッパの日」(当時)にと提案した。
 以来、師子の魂を継ぐ欧州の同志は、毎年6月を中心に、広布前進の節を刻んできた。
 本年は今月、ドイツ・フランクフルトに青年部代表が集い、夏季研修会を盛大に開く。また現在、各国で記念の集いを行っている。
 欧州広布の要として躍進するイタリアでは、5月19日から21日、青年部研修会を中部のキアンチャーノ・テルメ市内で実施。全土から1450人のリーダーが勇み集った。
 信仰体験あり、合唱あり、バンド演奏あり、アンサンブルあり、ダンスあり――広布への情熱みなぎる研修会となった。
 チュッロ青年部長は力を込める。「池田先生の万感の期待を胸に、我ら青年の手で、創価の希望の連帯を拡大します!」
 一方、広布50周年を祝賀するオランダの総会は5月27日、首都のアムステルダム会館で行われ、300人が喜々として参加した。
 50年前の67年(同42年)、同国を訪問した池田先生は、オランダ支部を結成。この時集った草創の友に、先生は語った。「少ないメンバーであっても、強い友情に結ばれ、信心の歓喜にあふれた組織ができあがれば、そこから、広宣流布の波は広がっていきます」
 以来、友情と歓喜の連帯を粘り強く築いてきた同国SGI。半世紀の前進を象徴するように、地域の友人も招いて晴れやかに行われた総会では、御本尊授与のほか、信仰体験、研究発表、ダンスなどが、にぎやかに。
 イワミ理事長は決意する。「多様な人々が共存するオランダは、世界広布に先駆する使命があります。次なる50年の峰へ、異体同心のスクラムで勇躍前進します!」

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆国際通信社INPSが池田先生にインタビュー㊦ 
  未来に向けて国連とその創造的進化を強化する
  直面する課題を克服しゆく力は「市民社会との協働」「青年の参画」

国連の第61回「女性の地位委員会」の期間中、SGIと4団体が共催した並行行事。チョウドリ元国連事務次長が基調講演した(本年3月、ニューヨークの国連本部で)
国連の第61回「女性の地位委員会」の期間中、SGIと4団体が共催した並行行事。チョウドリ元国連事務次長が基調講演した(本年3月、ニューヨークの国連本部で)

 国際通信社INPS(インターナショナル・プレス・シンジケート)による池田先生へのインタビュー記事「未来に向けて国連とその創造的進化を強化する」の㊦では、核軍縮促進に向けた米ロ首脳会談の呼び掛けや、グテーレス新事務総長の下で国連が取り組む課題がテーマに。なお、記事は以下のウェブサイトから閲覧でき
ます。
 【日本語】http://www.international-press-
syndicate-japan.net/
 【英語】http://www.sdgsforall.net/

 ――貴殿は、米ロ首脳会談をできるだけ早期に開催し、核軍縮の流れを再活性化することを提言されております。近い将来に、そのような会談が開催される可能性について、どのような見通しをお持ちでしょうか。
  
 今年1月、アメリカでトランプ新政権が発足した直後、ロシアのプーチン大統領との電話会談で意見の一致をみていたように、3年前のウクライナ情勢をめぐる対立以来、冷え込んでいた両国関係の改善を目指す機運が見え始めていました。
 しかし、先日のシリアへの空爆を巡って、米ロ関係はより深刻な状況に陥り、先行きが見えない状況となっています。
 両国の対立は、シリアを巡る国連安保理での議論にも影響を及ぼすなど、国際社会に大きな影を落としており、緊張緩和に向けての糸口を早急に探る必要があります。
 空爆から5日後(4月12日)に、アメリカのティラーソン国務長官がモスクワ
を訪れ、ロシアのラブロフ外相に続いて、プーチン大統領との会談が行われましたが、両国の間で対話の回路を閉ざさない努力は、緊張状態のエスカレーションを防ぐために、ますます求められるでしょう。
 かりに対話の過程で激しい意見の応酬が続いたとしても、互いの懸念がどこにあるのかを知ることが、関係改善の一歩となることは間違いありません。
 先日(5月2日)にも、トランプ大統領とプーチン大統領が電話会談を行いましたが、こうしたさまざまな形を通じて対話の継続を図っていくことが重要だと思います。
 現在、米ロ両国とも、核兵器の関連予算は莫大なものとなっており、このままではさらに増えていく恐れがあります。その莫大な資金が削減されれば、福祉や保健などの向上のために充当することもできます。
 昨年11月、トランプ大統領の当選直後に、プーチン大統領と行った電話会談で話題になったように、今年は両国が国交を樹立してから210年にあたります。その時の会談で一致した「実務的で互いの利益となる協力関係への復帰」に向けて、歩み寄りへの模索を続ける中で、両国の行動が大きな鍵を握る核軍縮の問題についても対話を開始することを、切に願うものです。
  
 ――国連の新事務総長であるアントニオ・グテーレス氏が直面する課題とは何であるとお考えでしょうか。また、そうした課題を事務総長はどのように解決できるとお考えでしょうか。
 どうしたら、事務総長は、SDGs(持続可能な開発目標)やパリ協定の推進のために、国際社会から十分な支援を得ることができるでしょうか?
  
 国連では創設以来、「世界人権宣言」の採択をはじめ、様々な分野で基盤となる国際規範や条約の整備を進める一方で、「持続可能な開発」や「平和の文化」といった人類が共同して追求すべき理念や指標を打ち立てることに貢献してきました。
 こうした一連の取り組みが、第2代の事務総長を務めたハマーショルド氏が提起していた、憲章の精神に基づく国連の“創造的進化”の重要な一端を担ってきたといえましょう。
 それは、多くの地球的な課題に対する「認識の共有」を国際社会で押し広げ、近年もSDGsの制定とともに、温暖化防止のためのパリ協定を採択に導く大きな牽引力となりました。
 しかし難民問題のように、事態の深刻さへの「認識の共有」が進んでいても国際協力の強化が難航する課題も多く、「認識の共有」から「行動の共有」への流れをいかに強めていくかが、現在の国連が直面する大きなテーマであると思えてなりません。
 その意味で、グテーレス事務総長が、10年にわたる難民高等弁務官としての経験などを踏まえて、「予防の文化」の重要性を呼び掛けるとともに、ジェンダー平等の実現を最優先課題の一つに挙げておられることに、強く共感するものです。
 なぜなら、温暖化の問題が象徴するように、地球的な課題に無縁でいられる国はどこにもなく、どの国にとっても有益となる「予防の文化」の追求は、国連の挑戦を支える「行動の共有」の強いインセンティブ(動機)になると思うからです。
 また、ジェンダー平等は、私も今年の提言で強調したように、平和構築や紛争解決の面で不可欠の要素であるだけでなく、SDGsの全ての目標を前進させる中軸となるものです。
 この点、グテーレス事務総長がその一環として、国連幹部のジェンダー平等を目指して、副事務総長や事務次長、官房長や政策担当特別顧問に女性を任命し、自ら国連におけるジェンダー主流化の流れを強めようとしていることを、強く歓迎するものです。
 私は、グテーレス事務総長が重視する「予防の文化」やジェンダー平等こそ、SDGsやパリ協定をはじめとする国連の挑戦の大きな推進力になるに違いないと確信します。
 そのためにも、これまでの質問の中で述べてきたように、「国連と市民社会との協働」をあらゆる分野で強めていくことが大切であり、とりわけ「青年の参画」の場を積極的に設けることが何よりも欠かせない要素となるに違いありません。
 グテーレス事務総長のリーダーシップの下、「市民社会との協働」と「青年の参画」が、国連の強化と創造的進化をもたらす基盤として広がっていくことを、私は強く期待しています。 〈今回のインタビューは、INPSの基幹媒体であるIDN(インデプスニュース)のラメシュ・ジャウラ編集長から寄せられた書面での質問に、池田先生が回答したものです〉

◆アメリカ創価大学第13回卒業式から   何ごとにもベストを尽くせ
 心理学者 チクセントミハイ博士が記念講演(要旨) 
 他者や社会への貢献がより良い人生を形づくる

 アメリカ創価大学(SUA)の第13回卒業式が5月26日(現地時間)に行われ、心理学者のチクセントミハイ博士が「未来へのフロー」と題して記念講演を行った。ここでは、要旨を紹介する。

 卒業生の皆さんは、これから先、「現実社会」という矛盾した、時に難しく、時に悲惨な舞台に立たなければなりません。
 しかし、皆さんは「現実社会」で成功する準備ができているはずです。
 私たちは、数多くの問題を抱えている世界と関わっていかなければなりません。世界を良くしていくためには、多くの仕事がなされる必要があります。
 アメリカ創価大学で学び、その後、私のもとで学んだ卒業生がいます。彼らの姿を通して感じることがあります。それは、素晴らしい人間性を兼ね備えているということです。
 だから本当は、あなたたちに、それほどアドバイスは必要ないと思っています。ただ、「現実社会」を生き抜き、成功を収めるには、何が必要かを考える機会があってもいいかと思うので、少々、話します。
 アメリカの産業界は今もそれなりにうまくいっています。世界の他の国々と比べても、アメリカの社会人は自分の仕事を気に入っています。
 最近のアメリカの労働人口を対象にした調査では、68%の回答者が、1000万ドルの宝くじに当たったとしても、今の仕事を続けたいと答えました。世界の産業界において、この“仕事愛”は、まれなことです。
 ただ、いくつかの調査で気になることがあります。「ミレニアル世代」といわれる、現在の労働人口の中で最も皆さんに近い年代の若者は、年上の世代と比べて、仕事にあまり熱中せず、より人生に悲観的なのです。
 皆さんと同世代の青年たちは、仕事に意義と充実を見いだすことができるのか。それとも、仕事は厄介な負担で、できるだけ避けるべき“必要悪”と捉えるのか。この問いへの答えは、個人の幸福を決定づけ、長期的に見れば、社会の繁栄をも左右します。
 そこで、私の80年以上に及ぶ人生経験から、また半世紀の学術研究から得たことに基づいて、幾つかの提案をしたいと思います。


自分の強みを持つ


 1点目は、「汝自身を知れ」ということです。
 この言葉の由来は、古代ギリシャにさかのぼります。諸説ありますが、古代ギリシャのポリス(都市国家)の巫女がいた場所の門に、「汝自身を知れ」という言葉が刻まれていた、ともいわれます。
 つまり、この言葉は当時の西洋において、最も賢い女性からのアドバイスでした。そして、今なお有益なメッセージです。
 自分自身を知ることで、日常の生活で自分らしく輝くことができるからです。
 2点目は、「自分の強みを持つ」ということです。
 自分を理解した次は、自身の強みを伸ばしていくことが大切でしょう。
 優れた身体的能力や音楽センスなど、人それぞれの能力があります。それが自分の強みです。ところが、多くの人は、その強みに気付いていません。
 それは、「責任の欠如」から来るものです。自分の人生や社会に対する責任感が、自らの強みを伸ばしていく力となります。
 また、「強みを生かしていく機会を見つけること」も重要です。仕事もそうですが、友人関係なども、強みを生かす機会を見つけることにつながります。
 3点目は、「何ごとにもベストを尽くす」ということです。
 これから、あなたがどんな仕事に就こうとも、まず目の前の仕事に全力を注ぐことです。ほとんどの人が“わずかな苦労で、より多くの給料を受け取ろう”と考え、仕事をしています。しかも、それを“いい人生の処方箋”と考えていますが、決してそうではありません。
 私が知っている素晴らしい人々の一人に、ニューヨークのマンハッタンで、鮭の切り身を作る仕事をしている人がいます。
 この仕事は毎日毎日、鮭の身を薄く切ること。彼は家に帰ると、自分ほど鮭の身を迅速に薄く切る人はいないと誇りに思うのです。
 人生とは、無為に過ごすために与えられた時間ではありません。自分を必要としている人や社会に貢献していくことで、より良く形づくられるものなのです。
 こうしたことを通し、私は人間がその時にしていることに完全に集中し、自分の能力を最大に発揮している状態を理解しようと試み、それを「フロー」と定義しました。


創立者の期待胸に


 音楽やスポーツから「フロー」を生み出すのは簡単ですが、真の挑戦は、仕事や家庭の中で、そうした経験を生み出していけるかということです。
 「フロー」には、さまざまな様相があります。行動と意識が一致します。失敗に対する恐れがありません。そして、時間の感覚も通常と異なります。充実した時間は、短く感じるようなものです。
 「フロー」に至るには、条件があります。①明確な目標が設定されている②行動に対する評価がある③目の前の課題の難しさと対応する能力のバランスがとれている、であります。
 人生の中で、自分が明確な目標を持つことや、自分の行動を周囲が評価してくれることは、何度もあります。ただ、「目の前の課題の難しさと対応する能力のバランスがとれている」場面に出あうことは、それほど多くないといっていいでしょう。
 自分に与えられた仕事が簡単な時、人は自分の能力に見合ったものではないと思い、仕事の価値を低く見がちです。「フロー」は生まれにくくなります。
 では、レベルの高い仕事をするチャンスをつかみ取ればいいかというと、仕事を成功に導く能力がなければ、失敗に終わります。
 だからこそ、「何ごとにもベストを尽くす」ことが大切なのです。たとえ、つまらないと思う仕事でも、ベストを尽くせば、人生の次のステップは見つかるものです。
 卒業生の皆さんが職場や家庭などで、フロー体験をつくり出していけるよう、願っております。仕事と娯楽を分け隔てる必要はありません。仕事も娯楽も、あなたを全体人間へと導くために必要なものです。
 そして、最後の提案は、「自分のためだけではなく、他者にもベストを尽くす」ということです。
 どんな道に進もうとも、創立者が皆さんに贈られた大学の使命を忘れないでください。
 卒業生の皆さんが、貢献的人生を生きゆく世界市民に成長されることを期待しています。
 ありがとうございました。(大拍手)

 M・チクセントミハイ 1934年、イタリア生まれ。56年に渡米。シカゴ大学教授などを経て、現在クレアモント大学院大学特別栄誉教授。「フロー」概念の提唱者で、世界的に著名な心理学者。池田先生の著作を引用し、仏法の「十界論」に言及するなど、伝統宗教の英知に期待を寄せる。著書に『フロー体験入門』『クリエイティヴィティ』(いずれも世界思想社)など。


◆〈座談会 栄光の峰をめざして〉35 日々前進! 間断なき挑戦を! 
激戦の中に自身の人間革命が  三代会長の精神を永遠に継承
 
 
大東京に凱歌よ轟け!――不屈の王者・足立の友は、「覚悟の信心」で、最後の最後まで戦い勝ち抜く(5月、足立池田記念講堂で)
大東京に凱歌よ轟け!――不屈の王者・足立の友は、「覚悟の信心」で、最後の最後まで戦い勝ち抜く(5月、足立池田記念講堂で)

 原田 6月は、婦人部と女子部の記念の月です。婦人部・女子部の皆さん、大変におめでとうございます。また、毎日の献身的な広布の活動、本当にありがとうございます。
 伊藤 4日には、「世界池田華陽会の日」を迎えます。今、世界中で女子部の友が活躍しています。
 永石 その見事な前進の様子を、池田先生も大変に喜んでおられます。女子部の発展こそが、学会の希望です。先日も先生は、「女子部が輝けば、一家も地域も、そして未来も輝く」とたたえられていました。
 長谷川 さらに、「法華経を耳にふれぬれば是を種として必ず仏になるなり」(御書552ページ)の御文を通し、「地涌の女性の確信の声で、あの友この友の心に、幸福凱歌の種を蒔いていただきたい」と念願されました。
 原田 女子部結成の月・7月へ、友情の花を爛漫と咲かせようと、限界を破る対話拡大に挑む華陽の乙女の幸福と勝利を深く祈念しています。暑い日が続いています。どうか、互いに声を掛け合いながら、絶対無事故の朗らかな前進をお願いします。
 永石 来月は、「炎の東京大会」、そして「雷雨の大阪大会」から60年ともなります。
 志賀 東京大会は、1957年(昭和32年)7月12日、大阪事件での池田先生の不当逮捕に抗議するため、戸田先生が蔵前の国技館で開いた大会です。席上、戸田先生は、「おめおめ負けてたまるものか!」と力強く宣言されました。
 長谷川 この日を振り返り、池田先生は語られています。「正義のため、我が身を惜しまず戦い抜く覚悟があれば、いかなる困難にも動じない。戦う勇気の炎はいやまして燃え上がる。これこそ、創価の革命児の永遠の闘魂だ」と。
 伊藤 5日後の7月17日に行われた大阪大会で、先生は、あの有名な師子吼をされています。「最後は、信心しきったものが、御本尊様を受持しきったものが、また、正しい仏法が、必ず勝つという信念でやろうではありませんか!」
 原田 広宣流布の一切の戦いは“負けたらあかん! 勝たなあかん!”と、関西の同志は誓い合いました。あの“不敗の原点”の日から60年。“戦いは断じて勝つ!”を合言葉に、師弟凱歌の「7月」に向けて進んでまいりたい。さあ出発しよう!
 志賀 「さあ、出発しよう! 悪戦苦闘をつき抜けて! 決められた決勝点は取り消すことができないのだ」とは、ホイットマンの詩集『草の葉』にある、有名な一節です。
 伊藤 池田先生が、若き日から心に刻み、何度も私たちに教えてくださっている詩ですね。
 志賀 ええ。「さあ、出発しよう」とは、過去にとらわれず、晴れやかに未来を目指す姿です。“いよいよ、これからだ”という日々前進の心意気です。間断なき挑戦の気概です。
 永石 先生は、「信心は持続が大切ですが、持続とは、単に、昨日と同じことをしていればよいという意味ではありません。それでは惰性です。“さあ、出発しよう”と、日々、新たな決意で、自分を鼓舞して戦いを起こし続けていくのが、本当の持続の信心なんです。毎日、毎日が、新しい出発であり、勝利の日々であってこそ、人間革命も、人生の大勝利もある」と言われています。
 志賀 さらに、悪戦苦闘は、広宣流布のため、自身の人生を勝利で飾るためには、必ず経なければならない道程であると語られ、「勇んで悪戦苦闘のなかに身を置き、それを突き抜けていくなかに、自身の人間革命がある」と指導されています。

牧口先生の生誕日


 長谷川 6日に生誕146年となる初代会長・牧口先生は、70代になっても、「われわれ青年は」が口癖でした。そこには、“常に前進しよう!”との決意があふれていました。
 原田 それは、投獄されて臨んだ取り調べの場で、「さあ、問答をしよう!」と堂々と宗教の正邪を論じ、また看守を折伏された姿からも明らかです。
 長谷川 この牧口先生の精神を受け継ぎ、学会を大発展させたのが、戸田先生であり、池田先生です。
 原田 私たちの大願である世界広布を成就していくには、三代会長に貫かれる師弟不二と死身弘法の学会精神を継承していく以外にありません。ゆえに会則に、三代会長を「広宣流布の永遠の師匠」として仰ぐと明記しているのです。
 いよいよの「6月」を迎えるに当たり、改めて三代会長の指導を学び、その通りに実践していくことを誓い合ってまいりたい。
 永石 5月28日付の「新時代を進む」の中で、池田先生は、「何なる世の乱れにも各各をば法華経・十羅刹・助け給へと湿れる木より火を出し乾ける土より水を儲けんが如く強盛に申すなり」(同1132ページ)との御聖訓を拝し、「いかなる壁が立ちはだかろうとも、題目の師子吼で祈り抜き、祈り切り、大胆に一歩を踏み出すことだ。そこに、無量の智慧を発揮し、不可能を可能にする道が必ず開かれる」と呼び掛けてくださいました。
 原田 この御文は、「“まさか”が実現」の関西の戦いの中で、拝された一節です。さらに池田先生は、戸田先生が示された逆転勝利の鉄則――「真剣に祈れば智慧が湧く」「行き詰まった時が勝負だ」「大変な所へ真っ先に行け」も教えてくださっています。
 先生の指針のままに、題目で智慧を湧かせ、行き詰まりを破り、凱歌への道を勝ち開いていきたい。

◆〈信仰体験〉 
“玄米20種”量り売り人気の米販売店                                                2017年6月1日 
                                                         
 
 【名古屋市南区】現在、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、インターネットの通信販売など、さまざまな所で購入できる米。


◆〈信仰体験〉 
オヤジだけの読み聞かせボランティア                                                2017年6月1日 

                                                         
 【和歌山県御坊市】子どもたちの前に進み出た男性が、張りのある渋い声で絵本を読み始めると、小さな聴衆たちの瞳が輝きだす。

 

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