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2016年10月

2016年10月31日 (月)

2016年10月31日(月)の聖教

2016年10月31日(月)

◆今週のことば 2016年10月31日

 
創価の心は本因妙なり。
 毎日が価値の創造だ。

 「具体的な祈り」
 「祈りは即実行」で
 創立の月を勝ち飾れ!

◆名字の言  2016年10月31日
 

 あすから年賀状の販売が始まる。もらう方からすれば、趣向を凝らした絵やデザインも楽しみの一つ。さらに手書きの一筆があれば心もほっと温かくなる▼文豪・島崎藤村は「好い手紙を人から貰った時ほどうれしいものはない」と記した。「好い手紙」とは、難解な表現や学問上の文言などの“大きな言葉”ではなく、何げない“小さな言葉”をちりばめたもの。書き手の率直な心が表れているゆえに、この小さな言葉にこそ“大きな力”が宿ると言う▼念願の産婦人科医になった愛知の女子部員。希望に燃えて仕事に取り組んだが、頻繁な当直勤務やミスの許されない緊張の連続に疲れ果ててしまう。もう辞めようかと思い悩んだ時、ある記憶がよみがえった▼関西創価高校時代、寮長を務めつつ勉強に励んだ。医学部受験の前夜、部屋に戻ると、机には寮生からの応援の手紙がいっぱい。勇気を得て臨んだ試験は見事合格。“皆のおかげで開けた使命の道だったんだ”――手紙を読み返し、彼女は気付いた。今、新たな心で医療の現場に立つ▼日蓮大聖人は「文字は一切衆生の心法の顕れた姿である」(御書380ページ、通解)と仰せになった。たった一文が人生の支えになることもある。言葉の力を信じ、きょうも励ましを届けたい。(靖)


◆社説  働きがいのある仕事とは  一人一人が自分らしく輝く社会へ


 先日、政府の「働き方改革実現会議」の第2回会合が開催された。ここでは、自宅やカフェなど職場以外で業務を行う「テレワーク」や、会社員らの兼業・副業などを認める「柔軟な働き方」を促進する方針が確認された。
 背景には、日本が人口減少に直面する中で、労働力人口の減少から経済成長が損なわれる懸念がある。
 複雑さを増す社会情勢。多種多様な業種に、勤務体系もさまざま。書店に足を運べば、仕事の流儀、仕事術、仕事の習慣など働き方を説いた多くの書籍が並んでいる。
 
国際労働機関(ILO)が提唱する「ディーセント・ワーク」という概念がある。これは、「働きがいのある人間らしい仕事」と訳され、①仕事の創出②社会的保護の拡充③社会対話の推進④仕事における権利の保障といった、四つの観点にまとめられている
 創価学会では、「職場でなくてはならない存在に」との指針を胸に、多くの友が、自分らしく輝きながら、それぞれの職場で実証を示している。
 日産自動車㈱で働く地区部長は、同社のフラッグシップカーである「GT―R」のエンジン組み立てを担っている。入社当時は素人同然だった。工具の名前すら分からず、先輩から叱責される日々。向上心を燃やして専門書を読み込み、研究に励んだ。自分の車のエンジンを分解するほどの徹底ぶりだった。
 粘り強い努力の姿勢が評価され、やがて社運を懸けたプロジェクトに選抜された。今や、微細な感覚を頼りに生み出される調整技術で、性能の誤差は、わずかプラスマイナス1%にまで磨き上げられたという。
 その壮年は、若き日に自身が苦労を重ねたからこそ、後輩の育成にも心を砕く。自身の仕事が、社会の役に立っているとの充実感は、やりがいにつながる。たとえ一見、地味な仕事に思えても、そこに価値を見いだす生き方は、「社会の第一人者に」との学会の指針に通じる。
 
かつて池田SGI会長は語った。「自分の中には尊極なる“仏の生命”がある。幸福の源泉がある。そう説いたのが仏法です。運命と戦い、人生を切り開いていくのも自分です。そう決めて、自分らしく生き抜く人は、いかなる毀誉褒貶にも惑わされません
 「働きがいのある人間らしい仕事」――それは、一人一人が自身の夢に向かい、目の前の課題に全力を注ぐ中で、実現されるものではないだろうか。

◆きょうの発心  後継の未来部を世界の人材に 2016年10月31日

御文
 我が己心の妙法蓮華経を本尊とあがめ奉りて我が己心中の仏性・南無妙法蓮華経とよびよばれて顕れ給う処を仏とは云うなり(法華初心成仏抄、557ページ・編1069ページ)
通解 わが己心の妙法蓮華経を本尊と崇めたてまつり、わが己心の中の仏性が南無妙法蓮華経と呼び呼ばれてあらわれるところを仏というのである。

 
唱題で自身の胸中の仏界が涌現する、と教えられています。中学2年の夏に関西創価学園を見学。すばらしいキャンパスを目の当たりにして、「こんな理想的な環境で学びたい」と受験を決意しました。
 周囲に流されてしまう時期もありましたが、3年の秋から受験日までの約半年、懸命に勉学に励み、題目を唱えました。“全てやり切った”との確信に満ちあふれ、試験に臨んだことを今も鮮明に覚えています。
 その結果、関西創価高校に合格。自身の可能性を信じること、「絶対に勝つ」との強い意志で努力することの大切さを学びました。
 入学した翌月、創立者・池田先生と初めての出会いが。記念撮影やスピーチを通して、生涯にわたる師弟の原点を築くことができました。感謝の念に堪えません。
 中部未来部は、「E―1グランプリ」をはじめ、各地をけん引する未来部育成の流れをつくり上げてきました。良き伝統を受け継ぎ、創価後継の人材を、中部から世界へ輩出してまいります
。   中部総合未来部長 小嶋 順郎

◆小説「新・人間革命」 源流 五十


 パトナは、その昔、「花の都」(パータリプトラ)と讃えられた街である。
 緑が多く、道を行くと、車に交じって、鈴の音を響かせながら闊歩する牛車の姿も見られ、のどかな風景が広がっていた。
 午後四時前、山本伸一は、ジャイプラカシ・ナラヤンの自宅を訪ねた。ナラヤンは、マハトマ・ガンジーの弟子であり、“インドの良心”として、民衆から敬愛されているインドの精神的指導者である。
 土壁の家が立ち並ぶ路地裏の入り組んだ道を車で進み、白い石造りの家に着いた。思いのほか質素な建物であった。
 ナラヤンは、銀縁のメガネの奥に柔和な眼差しを浮かべ、初対面の伸一を歓迎し、黄色い花のレイを、手ずから首にかけてくれた。
 彼の茶色のガウンからマフラーが覗いていた。体を冷やさぬよう気遣っているのであろう。既に七十六歳の高齢であり、健康が優れぬため、週に何度か病院に通い、自宅で静養していると聞いていた。それにもかかわらず、丁重に出迎え、会談の時間を取ってくれた真心に、伸一は深い感動を覚えた
 ナラヤンは、高校時代に国民革命の理想に燃え、非暴力・不服従運動に参加する。やがてアメリカに渡り、そこで、マルクスの革命思想に傾斜していく。急進的な社会改革に心を動かされ、ガンジーの非暴力の闘争を否定し、武力革命を肯定した時代もあった。
 しかし、ガンジーの高弟・ビノバ・バーベに触発され、再び非暴力革命の道をめざすようになる。紆余曲折を経て、ガンジーの懐に帰ってきたのだ。“良心”の大地ともいうべきガンジーの思想は、ナラヤンの“良心”の樹木を蘇生させていったのである。
 ガンジー亡きあと、彼は、師の思想を受け継ぎ、すべての階層の人びとの向上をめざす「サルボダヤ運動」を展開していった。
 どんなに豊かそうに見えても、その陰で虐げられ、飢え、苦しむ人のいる社会の繁栄は虚構にすぎない。皆が等しく幸せを享受してこそ、本当の繁栄といえよう。   

◆〈寸鉄〉 2016年10月31日
 

 
国籍が違う人々が平和に
 尽くす学会は人類の希望

 ―博士。共生の世紀の柱
      ◇
 
一人の献身が全ての者に
 力と勇気を
―文豪。これ
 が青年の闘争。一人立て
      ◇
 「
病ある人仏になるべき
 御書。何があろうと題目。
 貫く人に変毒為薬は必ず
      ◇
 女子部に御書研鑽の波。
 
教学は人生の揺るぎなき
 羅針盤
。幸福と勝利あれ
      ◇
 
外出時に施錠しないこと
 がある―主婦の半数と。
 空き巣はその「心の隙」に

◆SGI会長と共に 新時代を創る 【28】 2016年10月31日
 友情の連帯を地域へ世界へ

 文化の秋、八王子の東京富士美術館では「漢字三千年」展が開催されている。
 漢字の成り立ちにも光が当てられ、味わい深い。
 たとえば「友」という字は、一説には、手と手を重ね合わせるさまを象り、心を通わせる仲間を指すようになったといわれる。
 皆が手を取り合い、苦楽を分かち合って、価値を創造するのが、創価の結合だ
                   ◇ ◆ ◇ 
 いよいよ世界60カ国・地域のわが宝友たちが来日し、秋季研修会が開かれる。
 いつも同志を温かく迎え、陰でこまやかに支えてくれる通訳や役員の方々の真心にも感謝は尽きない。
 あらゆる差異を超えて、開かれた世界市民の友情を結び、平和の連帯を広げる。ここに我らの世界宗教の生き生きとした躍動がある。
 御書には「不軽菩薩の人を敬いしは・いかなる事ぞ教主釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候いけるぞ」(1174ページ)と仰せである。
 自他共の仏性を信ずるゆえに、いかなる人も軽んじない。一人との出会い。一回の語らい。一つ一つを誠実に大切にする振る舞いに、仏縁が結ばれていくのだ
                     ◇ ◆ ◇ 
 今、創価班、牙城会、白蓮グループをはじめ、凜々しき青年部が仏法対話に励んでいる。これほど尊い地涌の青春はない。
 戸田先生は言われた。
 「友の幸せを祈り、妙法を語ることは、最高の友情だ。すぐに信心しなくても、必ず信頼が残る。友のため、法のために悩むことは、衆生を救わんとする仏の悩みに通じているのだ
 目先の結果に一喜一憂することはない。今蒔いた種が、友の生命に幸福の花を咲かせる時が来る。今の労苦が自身の生涯の土台となることを確信されたい。
                 ◇ ◆ ◇ 
 反転攻勢の息吹の中、35年前の11月、第2総東京の総会で、そして関西総会で、愛する同志と「嗚呼黎明は近づけり」を大合唱したことが蘇る。
 「君が愁いに 我は泣き
 我が喜びに 君は舞う
」(大阪高等学校全寮歌、作詞=沼間昌教)
 この不二の絆がある限り、創価の正義は敗れない。 久遠の友といざや前進! 
新たな「常勝の共戦譜」を!

【聖教ニュース・特集記事】

◆創価班結成40周年 首都圏の友が大会  新指導集「師弟の大城」が完成

 結成40周年の11・2「創価班の日」を記念する首都圏創価班総会が30日、八王子市の東京牧口記念会館で意気高く開かれた。
 これには池田SGI(創価学会インタナショナル)会長がメッセージを贈り、学会厳護、同志厳護、広宣拡大の先駆の闘争に挑みゆく友をたたえた。
 席上、新人事が発表され、尾﨑義博書記長、川原光弘運営局長、西方光雄大学校事務局長、中山義之企画局長が就任。新副委員長に鯉渕和博さんらが就いた。さらに、創価班の新指導集『師弟の大城』の発刊が発表され、喜びが広がった。
 1976年11月2日、SGI会長が1枚の紙にペンを走らせた。そこには「創価班」の文字。そして、男子部の代表に語った。「この名前の意味は、創価学会の精鋭中の精鋭として、学会のすべてを運営し、広宣流布の一切を推進していくということだ」と。伝統ある輸送班の魂を継ぎ、人材グループ「創価班」が誕生した瞬間である。
 以来、40星霜。友は「学会を護る」「会員を大切に」「陰の戦いに徹する」との基本精神を胸に、広布の最前線を走り抜いてきた。
 総会では、志賀男子部長の後、新任の荒神享佑第2総東京委員長が弘教を実らせた喜びを報告。続いて、結成40周年を記念して内容をさらに充実したSOKAチャンネルVOD「学会厳たり創価班 師弟不二こそ創価班精神」(あす11月1日から配信)を視聴した。
 角田委員長は、広布の全責任を担い立ち、破邪顕正の言論戦の先頭にと強調。長谷川理事長が励ました。

◆白蓮グループが総会   さあ! 最高の青春を


 「セレブレイト(祝賀)期間」(11月18日まで)を前進し、歓喜の弘教拡大に挑戦する全国の白蓮グループの友。首都圏の総会は30日、世田谷区の東京池田記念講堂で2回に分けて開催された。
 これには、池田SGI会長がメッセージを贈り、どんな現実の苦労があっても伸び伸びと、楽しく朗らかに、新たな「友情の門」を開いてほしいと期待を寄せた。
 席上、新任人事が発表され、大串博子委員長、倉島優子書記長が誕生した。
 大串委員長は「目の前の一人を徹して大切にし、今いる使命の場所で信頼の輪を広げよう」と強調。清水女子部長が、仲良き団結で、幸福の哲理を語り抜こうと述べた。
 関東・東海道・山梨の集いでは、神奈川・川崎総県の松田もも子さんが活動報告。白蓮グループの薫陶を胸に努力を重ね、2年前に念願だった保育士の資格を取得。現在は、希望通りの職場で働いている。その信心の確信をありのままに伝え、昨年に3世帯の弘教を実らせるなど、幸のスクラムを広げる様子を語った。
 一方、総東京の集いでは、府中総区の山下舞姫さんが登壇した。昨年に就職。学会家族の温かな励ましを支えに、仕事と学会活動に挑んできた。今では新たな業務を任されるなど、誠実な仕事ぶりに信頼が広がっている。
 輝く彼女の姿に触発された友人が、4月に入会。その友は来月に行われる教学部任用試験へ、研さんを重ねている。負けない青春を歩む山下さんに会場から喝采が送られた。

◆音楽隊 関西吹奏楽団 日本一 
 全日本吹奏楽コンクール 3年連続16度目の壮挙

通算16度目となる“日本一”の栄冠に輝いた関西吹奏楽団の好演(金沢市の金沢歌劇座で)

 音楽隊の関西吹奏楽団が30日、石川・金沢市内で開催された第64回全日本吹奏楽コンクール(主催=全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社)の「職場・一般の部」に出場。見事、3年連続の金賞に輝き、“日本一”となった。
 伊勢敏之氏の指揮で「吹奏楽のための協奏曲」(高昌帥作曲)などを熱演した。
 同曲の冒頭、金管楽器の勇壮なファンファーレが会場いっぱいに響き、聴衆をぐっと引きつける。各パートのソロや合奏が流麗に続き、力強いクライマックスへ。次なる栄光の峰へ歩み出すとの誓いを込めた、王者の風格漂う音色に、惜しみない拍手が送られた。
 吉村陽一楽団長は力を込めた。「池田先生をはじめ、応援してくださった方々に勝利を届けることができ喜びでいっぱいです。これからも勇気を送る“関吹サウンド”を轟かせます!」と語った。
 また同日、同市内でファミリーコンサートを行い、北陸音楽隊も出演した。

◆〈希望航路-SGI会長と進む人生旅-〉 ペルー③
  福運を積みゆく日々に
平和・文化・教育への世界的貢献をたたえ、最高位の国家勲章である「ペルー太陽大十字勲章」が、ベラウンデ大統領からSGI会長に。歴史的な瞬間を収めようと、詰め掛けた多くの報道陣が一斉にフラッシュをたいた(1984年3月、リマの大統領府で)                                                                       

◆〈座談会 師弟勝利の旗高く 58〉 識者も注目――東京
 富士美術館の「漢字三千年」展 豊かな芸術性は人類の遺産
 中国の名門南開大学で池田思想シンポジウム

 志賀 24日付の本紙で報道されていましたが、中国の名門・南開大学で、「池田大作思想国際学術シンポジウム」が開催され、活況を呈していたと伺いました。
 原田 南開大学といえば、周恩来総理の母校です。その中国屈指の大学に、国内外の50大学・機関から140人の研究者らが集まり、池田先生の人間主義の思想について、活発に議論が交わされたのです。
 永石 世界中の識者が、先生の思想に希望を見いだし、注目する時代に入っています。池田門下である私たちは、いよいよ対話を拡大してまいりましょう。

23の“国宝”が集結

 清水 八王子市の東京富士美術館では今、「漢字三千年――漢字の歴史と美」展が行われています(12月4日まで)。
 永石 明2017年に迎える日中国交正常化45周年を記念する展示です。
 志賀 2018年には、「日中平和友好条約」の締結40周年を迎え、先生の“国交正常化提言”から50周年の節目にもなります。
 原田 こうした中での“富士美”の展覧会は、中国人民対外友好協会、中国文物交流中心等が主催者に加わり、中国各地の17の博物館・研究機関から国家一級文物(日本の国宝に相当)23点を含む約110点が出品されています

 永石 “富士美”の創立者である先生への厚い信頼を物語る展覧会ですね。
 原田 ええ。開幕式に出席された中国の程永華大使も語っていました。「展示会を契機に、さまざまな分野の友好交流と実務協力を不断に推し進め、明年の中日国交正常化45周年、明後年の『中日平和友好条約』締結40周年等の重要な節目をしっかりと捉え、共に中日関係を前進、発展させていくことを念願いたします」と。
 ご承知のように、程大使は、日中の国交正常化後、初の国費留学生として、創価大学が迎え入れた6人の中のお一人です。

友好の未来照らす
 五木田 展覧会は、中国と日本の共通の文化である「漢字」に着目。約3300年前の、最古の漢字といわれる甲骨文字をはじめ、文字の統一を果たした秦時代(紀元前221~206年)の漢字、世界初公開となる“文字の刻まれた兵馬俑”など、3000年にわたる漢字の歴史を紹介しています。
 原田 漢字の魅力を伝えるという、類を見ない展示ゆえに、各界からも注目が高く、多くの識者が鑑賞に訪れているそうですね。
 五木田 大きな反響をいただいています。展覧会では、漢字にまつわるエピソードも紹介しています。たとえば、「志」。この字は、バラバラにすると「十」「一」「心」となります。「十」は「足」であり、「一」は「出発線を示す横線」を表しています。つまり、“出発線から一歩、踏み出していく心”の意味から、目的をもって何かに進もうとする時の気持ちを表現した字なのです。
 志賀 まさに「表意(意味を表す)文字」である漢字の魅力を示す話ですね。
 五木田 池田先生は、中国学芸界の至宝で、“東洋のレオナルド・ダ・ヴィンチ”とたたえられる饒宗頤博士との対談集『文化と芸術の旅路』の中で、一つの章を割いて、「漢字」について語られています。
 原田 そこで先生は「中国と日本が、漢字という共通の文字文化を有する意義は大きい」と語られ、「漢字のもつ豊かな表意性、芸術性は、かけがえのない人類の遺産」と言われています。先生が、一貫して強調してこられた点です。
 清水 展示物の一つに、今から約1300年前の唐の時代に作られた純金の延べ板があります。
 ここには、中国史上ただ一人、女性で皇帝を名乗った則天武后が、自身の権力を誇示するために作らせた“則天文字”が刻まれていますね

 五木田 則天文字で有名なのは、徳川光圀の「圀」の字です。「くにがまえ(口)」の中に、漢数字の「八」と方角の「方」が入った字で、女帝の権威を、国の四方八方に広めたいという、個人の地位を誇示するために策定されたそうです。こうした個人的な考えを入れていたためか、則天文字は彼女の権力の失墜とともに、ほとんど使われなくなってしまいます。
 永石 今の話を聞いて思い起こすのが、日蓮大聖人の立正安国論です。大聖人が幾度も、国の字を、「口」に「民」という字を入れて、使用されていたことは有名です。まさに、民衆のための仏法であることが分かります。
 原田 大聖人は、「仏は文字に依って衆生を度し給うなり」(御書153ページ)と仰せになっています。仏は文字によって人々を希望へ、幸福へ、平和へと導くのです。次元は異なりますが、先人たちの貴重な知の遺産である、展示の一文字一文字が、日本と中国の友好の未来を、さらに明るく照らすことを念願してやみません。
 五木田 漢字を紹介する展示のため、文字が並び、難解と感じる方もいると思います
 そこで今回は、イヤホンを持参くだされば(館内での購入も可能)、ご自身がお持ちのスマートフォンで、展示されている作品の説明を音声で聞けるようにしております(無料)
 原田 中国側の配慮で、館内の全ての展示物の写真撮影が可能にもなっていますね。来場者の皆さんから大好評です。ともかく、素晴らしい友好交流、文化交流の展示です。
 五木田 館内シアターでは、展示の内容をより理解できるよう、特別映像(約10分)を放映しています。ともかくも、本展を通し、何か一つでも、皆さまの心に残るものがあれば、これ以上の喜びはありません。“富士美”は、これからも、創立者が切り開かれた、文化交流を一段と進めてまいります。

◆11月の広布史 2016年10月31日

 ◎11・3「創価文化の日」

 人間文化の創造を目指し、学会では「文化の日」の11月3日を「創価文化の日」と定めている。 
  
 
◎11・5「男子部の日」
 1961年(昭和36年)11月5日、東京・国立競技場で第10回男子部総会を開催。54年(同29年)に戸田第2代会長が「国士訓」で青年部に呼び掛けた“精鋭10万人”の結集を実現させた。54年当時の男子部員数は、およそ1万人。青年部の池田室長(当時)の指揮のもと、同総会までに35万人の陣容に拡大した。※参考資料=小説『新・人間革命』第5巻「勝利」
  

 ◎11・12「女子部の日」
 61年(同36年)11月12日、横浜・三ツ沢の競技場に、各地から8万5000人が集い、第9回女子部総会を開催。51年(同26年)、74人での結成から、わずか10年で飛躍的な発展を遂げた。※参考資料=『新・人間革命』第5巻「勝利」
  

 ◎11・15「地域部の日」
 87年(同62年)11月15日に行われた、第1回総会を記念して制定された。
  
 
◎11・18「創価学会創立記念日」
 30年(同5年)11月18日、牧口初代会長は、戸田第2代会長と共に『創価教育学体系』第1巻を発刊。発刊日の11月18日が、後に創価学会の「創立の日」となった。※参考資料=『新・人間革命』第3巻「平和の光」、第7巻「文化の華」、第12巻「栄光」、第27巻「正義」

◆〈世界の体験プラザ〉 スペインSGI マテオ・ディ・ブーニョさん
  多国籍企業で信頼を勝ち得る
 愛する天地の平和と発展を

2016年10月30日 (日)

2016年10月30日(日)の聖教

2016年10月30日(日)の聖教

◆わが友に贈る


 
わが地域こそ
 世界広布の本舞台だ。

 互いの心田耕す対話で
 信頼と友情の根を
 着実に広げよう!

◆名字の言


  薩摩藩と長州藩の「薩長同盟」締結から、本年で150年。江戸幕府を倒し、明治維新へと続く、近・現代史の転換点の一つと位置づけられている▼両藩は、「薩賊」「朝敵」と罵倒し合い、同盟締結の1年半前まで直接砲火を交えていた。犬猿の仲が手を結ぶ、極めて困難な交渉に臨んだのは、薩摩の西郷隆盛、長州の木戸孝允、仲介役の土佐・坂本龍馬ら、いずれも20代・30代の青年だった▼締結の直前、龍馬は書簡につづっている。「何の志ざしもなき所ニ ぐずぐずして日を送ハ、実ニ大馬鹿ものなり」(宮地佐一郎『龍馬の手紙』講談社学術文庫)。前例やしがらみにとらわれず、高い志のために決断し、連帯を広げることができるのは、いつの世も青年の特権であろう▼今秋、北海道では各地で青年セミナーが開かれ、男女青年部が信仰体験を通し、地域貢献や社会変革への熱意を発表している。ある識者が語っていた。「『連帯』が希薄な世の中で、一人一人の『点』が『線』や『面』に広がっている。理想を抱く若い彼らが元気なら、本当に社会は変わっていくかもしれない」▼連帯は力。一人の力が5倍にも10倍にもなる。創立の月へ、日本の黎明を告げた志士のごとく、青年を先頭に民衆の連帯を広げていきたい。(鉄)


◆社説  感染症対策と体調管理  「創価の道」は自他共の「健康の道」


 本格的な寒さが訪れるこれからの季節。気温の急激な変化により、体の免疫機能は低下する。感染症に注意したい。
 例年、12月から翌年3月にかけて流行するインフルエンザ。今年は例年よりも早く各地から感染者の報告が。その症状は日頃、健康な大人でも、つらいものだ。
 ましてや高齢者や乳幼児は、重症化しやすく、命に関わる危険性もある。妊娠中の女性、心肺機能に疾患がある人、心臓病・腎臓病・糖尿病などを患っている人、免疫力が低下している人は、十分に用心しよう。
 インフルエンザは、ワクチン接種により、発症をある程度抑え、重症化を防ぐ効果が期待できるとされる。罹患すると重症化する恐れがある人、また自身のためだけでなく、家族や周囲に、これらの人がいる場合も、予防を徹底したい。
 一方、冬の感染性胃腸炎の原因のトップを占めているノロウイルスにも注意しよう。ノロウイルスは、わずかな量で感染し発症する。食物だけでなく、感染者の嘔吐物や飛沫を介した、人から人への感染が主な経路であることを心しておきたい。
 ノロウイルスは、せっけんやアルコール消毒剤で殺菌することはできない。感染者の嘔吐物などを処理する場合、塩素系漂白剤を水で薄めて使う必要があることも覚えておきたい。
 また、熱や激しい咳が出るマイコプラズマ肺炎も流行の兆しを見せている。
 これら感染症の拡大を防ぐためにも、咳やくしゃみが出る時は、マスクを正しく着用し、ない時はティッシュペーパーやハンカチで口と鼻を覆って周囲の人から顔をそむけるなど、「咳エチケット」を励行しよう。
 何事も「小事が大事」である。小まめな手洗いや、うがいなどを習慣化することも大切だ。
 健康は、人生勝利の大事な礎だ。池田SGI会長は語る。
 長い人生である。体を大事にして、断じて健康になるのだ。使命を自覚すれば、病魔は退散する。『創価の道』は『健康の道』である」。さらに、「病気の友の報告が入れば、すぐに手を打つ。希望と勇気を直ちに送る。祈る。それが広布のリーダーである。その電光石火の励ましに、友も奮い立つのである」と。
 今一度、「前前の用心」(御書1192ページ)で自身の生活を見直し、体調を崩している友には、こまやかな配慮と励ましを。信心根本に、健康第一で、本年の総仕上げに向け、力強く前進していきたい。

◆きょうの発心  師弟不二の心で地域広布を拡大  2016年10月30日

御文
 過去の宿縁追い来って今度日蓮が弟子と成り給うか・釈迦多宝こそ御存知候らめ、「在在諸仏土常与師?生」よも虚事候はじ(生死一大事血脈抄、1338ページ・編402ページ)
通 解 あなたは、過去の宿縁から今世で日蓮の弟子となられたのであろうか。釈迦・多宝の二仏こそご存じと思われる。法華経化城喩品の「在在の諸仏の土に 常に師と?に生ず」の経文は、よもや嘘とは思われない。

 
三世にわたる仏法の深い師弟の関係を教えられた一節です。
 母子家庭で育った私は、母に続いて18歳で入会。まもなくして、“師弟不二”の大切さを、この御文で学びました。
 師を求めて祈り抜く中、初めて弘教が成就。やがて、第1志望の企業への就職を勝ち取り、信心の確信をつかみました。
 その後、埼玉文化会館に勤務。ここで、池田先生に初めてお会いし、生涯の原点を刻みました。
 女子部を戦い切り、婦人部へ。10年間不妊で悩んだ末、双子の男女を授かりました。苦労を重ねた母も、縁あって信心強盛で心温かな義父と再婚。母子共に大きく境涯を開くことができました。
 志木県は、草創の志木支部を源流にする、師匠との縁深き天地です。一昨年には、待望の志木文化会館が完成。その喜びで、地域広布も一層伸展しました。
 目指すは、2018年の「11・18」です。志木県は折伏・聖教拡大、人材育成に大勝利します。    埼玉・志木県婦人部長 河野 千佳

◆〈寸鉄〉 2016年10月30日
 

 「
我も唱へ他をも勧ん
 人生こそ無上の道。さあ
 快活に!今日も学会活動
      ◇
 
福島の日。うつくしまに
 広がる励ましの絆。不撓
 不屈の前進は福光の希望
      ◇
 
ただ講義するのではなく
 信心の楔を
―恩師。任用
 試験へ教える側も全力で
      ◇
 横浜の中学生85%「危険
 薬物は手に入る」と。
忍び
 寄る魔物。社会から根絶

      ◇
 
信仰の強制は不信仰を生
 む
―哲人。脱講止まらぬ
 宗門。ノルマ地獄の末路

【聖教ニュース・特集記事】

◆〈池田SGI会長 四季の励まし〉 挑戦し続ける人が勝利者 2016年10月30日

                                                                          
 「開拓」とは、自分自身への挑戦だ。
 人は、誰でも
 未踏の原野をもっている。
 
 それも、どこか遠い彼方ではなく、
 ごく身近にあるものだ。
 最も手強い壁は、
 実は心の中にある。

 ゆえに、勇気をもって
 自分と向き合い、
 「自己拡大の戦い」
 「人間革命の戦い」を起こすことだ!
 「汝自身の原野」に雄々しく挑め!
 その人こそ、
 最も勇敢なる開拓者である。
  
 自分が太陽になることである。
 太陽が一人いれば、
 家庭も地域も、皆が照らされる。
 皆が温められる。
 広布のために
 動きに動く行動の果てに、
 生命は太陽と輝くのである。
  
 勝利を誇る姿――それも美しい。
 しかし、それ以上に美しく、
 気高いのは“さあ、戦うぞ!”
 “いよいよ、これからだ”という、
 挑戦の姿であろう。
 尊いのは、「戦う」一念である。
 ある意味で、勝っても負けても、
 「戦う」こと自体が偉いのである。

 何があろうと「戦い続ける」人は、
 すでに人間として
 「勝っている」といえる。
  
 “もう駄目だ”と思うような時に、
 御書を開き、学会指導を学び、
 また同志の励ましを受けて、
 あらためて
 「信」を奮い起こしていくことだ。
 御本尊に向かって
 真剣に唱題行を貫いていけば、
 必ず、わが胸中から変革が始まる。
 自身の仏性が開かれて、
 歓喜と確信が込み上げ、
 挑戦する勇気が湧いてくる。
 そこに絶対勝利への
 仏の無限の智慧と力が現れるのだ。

 彼方へ続く緑の地平。大空を舞う鳥たち。1992年(平成4年)2月、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長がインドのニューデリーでカメラに収めた。この訪印の折、SGI会長はインドの友に詩を贈った。「人間を忘れて信仰はない/ゆえに智慧を磨き 人格を磨き/社会に人間性の枝葉を茂らせていこう/その着実にして/確実な前進のなかにこそ/希望の明日が開かれていく」  悠久の大地に蒔かれた妙法の種子は今、見事な大樹と育ち、豊かな“人材の森”が広がる。
 広宣流布の旅路に、「もう、これでよい」という終わりはない。絶えず挑戦し続ける人にこそ、勝利と栄光は輝く。さあ、創立の月・11月へ、自分自身の“未踏の原野”を勇敢に切り開いていこう。

◆核兵器禁止条約の交渉開始決議 国連総会第1委員会での採択に寄せて 

 「核兵器禁止条約」の制定を目指す決議案が国連総会第1委員会で採択されたことを受けて、このほど、創価学会平和委員会(石渡一夫議長)が談話を発表した。

◆少年少女部・合唱団の誕生50周年 首都圏の「きぼう合唱祭」から 
 
結成50周年の富士少年希望少女合唱団は「虹がなければ」を流麗に歌い上げた 

 子どもの歌声には不思議な力がある。技術の巧拙を超えた、「心の思いを響かして声を顕す」(御書563ページ)妙理であろうか。大人に笑顔を、地域に絆を、未来に希望をもたらしてくれる。本年は、創価学会の少年少女部に初の合唱団が誕生してから50周年。12月を中心に、記念の合唱祭が全国各地でにぎやかに行われる。今月23日に先駆けて開催された「首都圏少年少女きぼう合唱祭」(東京・小平市の創価学園)の模様を伝える。


◆〈ターニングポイント〉 4つの障がい者事業所の所長 明山聡一郎さん
  青春の悩みを指名に変えた!

2016年10月29日 (土)

2016年10月29日(土)の聖教

2016年10月29日(土)

◆わが友に贈る


   「守る会」「宝城会」など
 会館を厳護する皆様の
 尊き献身に深く感謝!

 「冥の照覧」は絶対だ。
 福徳は三世に輝く!


◆名字の言


  出版社の校閲部を舞台にしたドラマが話題という。勝ち気なヒロインの魅力もあるが、一般に馴染みの薄い校閲という世界への関心もあろう▼ドラマの中で「地味」とみなされる校閲。本社の校閲マンも「まあ、そういうものです」とあっさり。とはいえ、仕事は職人技。誤字脱字の指摘はもちろん、原稿の矛盾まで洗い出す。「言葉にのみ込まれない距離感が必要」という▼かく言う記者も先日、校閲に救われた。「破天荒」という言葉。“豪快な荒くれ者”と思い込んでいたが、正しくは「今まで誰もしなかったことをすること」(広辞苑)と。すぐさま直しを入れた▼言葉は「生き物」とよく言われる。「見れる」「出れる」などの「ら抜き言葉」を使う人が今や多数派になった(平成27年度「国語に関する世論調査」)。話題を呼んだ新語や造語は次々と辞書に入る。言葉は生活の中で育つのだ▼辞書は言葉の意味を表し尽くしたものではない。言葉には、それぞれに時間の重みがあり、無限の物語がある。それが言葉の難しさと面白さである。「希望」「勇気」「幸福」。涙の日々を勝ち越えた人が語るそれは温かく、力強い。御書に「仏は文字によって民衆を救う」(153ページ、通解)と。言葉の豊かな意味を引き出し、大切に使う人でありたい。(味)

◆小説「新・人間革命」 源流  四十九

                        


 二月十一日――恩師・戸田城聖の生誕の日である。戸田が存命ならば七十九歳になる。
 山本伸一は今、その師に代わって平和旅を続け、師が最も広宣流布を願った仏教発祥の地・インドで、紺青の空を仰いでいることに、深い感慨を覚えた。
 伸一は、“戸田先生には、長生きをしていただきたかった……”と、しみじみと思う。
 しかし、命には限りがある。“だから、先生は不二の弟子として私を残されたのだ。先生に代わって、生きて生きて生き抜いて、東洋広布を、世界広布を進めるのだ!”と、彼は、何度も自分に言い聞かせてきた。
 伸一は、弟子の道に徹し抜いてきたことへの強い自負があった。この晴れ渡る空のように、心には一点の後悔もなかった。師子の闘魂が、太陽のごとく燃え輝いていた。
 この日の朝、伸一たち訪印団一行は、ニューデリーから、空路、ビハール州の州都・パトナへと向かった。
 彼方に、白雪をいだき、光り輝くヒマラヤの峰々を眺めながらの旅であった。
 午前十一時過ぎ、パトナの空港に到着した一行を、パトナのR・N・シンハ行政長官をはじめ、先に来ていた「インド文化研究会」の友らが出迎えた。
 そのなかに、長身のインド人青年の姿があった。彼はメンバーで、この日の朝、地元の新聞を見て、伸一のパトナ訪問を知った。そして、自宅の庭に生えていたバラで花束を作り、空港に駆けつけてきたのである。
 青年が花束を差し出すと、伸一は、「ありがとう! 感謝します」と言って固い握手を交わし、しばらく語り合った。彼は、家族のなかで、自分だけが入会しているという。
 伸一は、同行していたインド駐在の日本人会員に面倒をみるように頼み、青年に言った。
 「最初は、すべて一人から始まります。あなたには信心に励んで、幸せになり、パトナに仏法を弘めていく使命があるんです」
 眼前の一人に魂を注いで励ます。そこから、広宣流布の道が開かれる。
 

◆〈寸鉄〉 2016年10月29日
 

 
SGIの思想は社会貢献
 への努力促す哲学
―識者
 自他共の幸福道を颯爽と
      ◇
 
青森県婦人部の日。師の
 励ましから40年。日本一
 の団結と明るさで前進!
      ◇
 「
私は青年に、丈夫の心を
 贈りたい
」恩師。艱難に挑
 む中に成長が。負けるな
      ◇
 「
法自ら弘まらず」御書。
 広布は一対一の膝詰めの
 対話から。さあ友の元へ
      ◇
 総人口、
96万人減と。国勢
 調査で初の減少。一人が
 輝く社会へ我らの使命大

【聖教ニュース・特集記事】

◆米で核兵器廃絶シンポジウム
 核時代平和財団がSGIと主催
 池田SGI会長がメッセージ「民衆の連帯を共々に」
 クリーガー同財団会長 現代言語学の父チョムスキー氏ら各分野の専門家が討論

 核時代平和財団とSGI(創価学会インタナショナル)が主催するシンポジウム「喫緊の課題である核兵器廃絶」が24、25の両日、アメリカ・カリフォルニア州サンタバーバラ市内で開催。核問題に携わる専門家らと共にSGIの代表が参加し、議論を交わした。これには池田SGI会長がメッセージを寄せ、平和を目指す民衆の連帯を共々に広げていきたいと強調した。
 国連総会第1委員会で27日、「核兵器禁止条約」制定の交渉開始を定めた決議案が、賛成多数で採択された。
 交渉が始まる明年は、戸田第2代会長の原水爆禁止宣言(1957年9月8日)から60周年である。
 SGI会長はシンポジウムに寄せたメッセージの中で、同宣言はSGIの平和運動の原点であると述べた後、「平和への思いが結びつけるグローバルな民衆の連帯こそが、時代の閉塞状況を打ち破る、変革の力を湧き起こし、希望の未来への旭日を立ち昇らせゆく」と強調。核兵器廃絶への挑戦は「生命軽視の思想との戦いであり、世界を人道的な方向に向け直す挑戦にほかならない」と述べ、人間の尊厳が永遠に守られる道を開き、核時代に終止符を打つべく、平和の民衆の連帯を一段と広げていきたいと訴えた
 対話を基調とした、平和の連帯の拡大――ここに、今回のシンポジウムの意義が凝縮されている。
 シンポジウムには、核問題に携わる専門家らが参加。開会にあたり、核時代平和財団のデイビッド・クリーガー会長は、核問題への無関心や現状への安住が課題であると語り、具体的かつ実現可能な打開策を論じ合う必要性に言及。長年、核兵器廃絶への運動を共にしてきたSGIに、深い感謝の意を述べた。
 続いて、テーマごとのセッションがスタート。代表2人が研究成果とそれに基づく分析を発表した後、全員で意見を交わし合う形で進められた。
 最初のテーマは「ただならぬ進展不足の分析」。「現代言語学の父」と評されるノーム・チョムスキー氏(マサチューセッツ工科大学名誉教授)が、アメリカに見られる「民意の欠如」「情報の不足」を指摘すると、そこから、情報伝達や教育の在り方などを巡り活発な議論が繰り広げられた。
 河合SGI平和・人権部長は、核問題の本質は、他者の恐怖と不幸の上に自らの安全と幸福を築こうとする態度にあるとし、意識変革の重要性を訴えた。
 次のセッションでは核兵器使用がもたらす破壊の甚大さを、多角的なデータから検証。続く二つのセッションでは、地政学的障害、心理的障害を乗り越えるための道を探った。
 世界的な国際法学者のリチャード・フォーク氏(プリンストン大学名誉教授)は、青年の意識啓発やメディアの役割に言及。核時代平和財団のポール・チャペル氏は、諦めを乗り越えるための「ピース・リテラシー(平和について考える力)」の大切さを語った。
 25日の最初のセッションでは、ピーター・カズニック氏(アメリカン大学教授)が登壇。戦争や原爆投下についての歴史認識の低下に警鐘を鳴らした。
 その後の議論では、「大きな変革は少人数から始まる。その人々に正しい知識と技術を与えることが希望への第一歩である」との意見に、多くの参加者が共感を寄せた。
 続く「議論を変えるためのイニシアチブ」と題するセッションでは河合部長が進行役を務め、シモンズ財団会長のジェニファー・シモンズ氏、核時代平和財団のリック・ウェイマン氏が登壇。
 河合部長は「恐怖に追い立てられてではなく、希望に導かれてこそ、人間は正しく前進していくことができる」とのSGI会長の言葉を紹介。ウェイマン氏は、昨年8月に同財団とSGIなどが主催し、23カ国の青年が広島に集った「核兵器廃絶のための世界青年サミット」に触れ、青年の連帯こそ新時代を開く力であると述べた。
 2日間の掉尾を飾るセッションでは、今後の行動計画を議論。
 政治、法律、医学など、異なる立場から核問題に取り組んできた参加者たちが、たどり着いた焦点の一つが「希望を持つこと」であった。
 いかに課題が多くとも、理想を掲げて努力し続けることを約し合うとともに、倫理的・道徳的基盤に立った共同宣言を作成することで意見が一致した。クリーガー会長は、こう締めくくった。
 
「二度と被爆者を生まない世界を築くために、行動を続けましょう。今こそ沈黙を破り、全ての人たちに示すのです。核兵器は悪であり、人類は皆、支え合って生きる権利と責任を持って生まれてきたということを!」

シンポジウムの参加者

 シンポジウムの参加者は次の通り(順不同・敬称略)。
 デイビッド・クリーガー、ノーム・チョムスキー、リチャード・フォーク、ポール・チャペル、ピーター・カズニック、ジェニファー・シモンズ、リック・ウェイマン、ロバート・ラニー(核時代平和財団)、マーク・ハミルトン(同)、ジャッキー・カバッソ(西部諸州法律財団所長)、スティーブン・スター(ミズーリ大学臨床検査プログラム所長)、ハンス・クリステンセン(全米科学者連盟核情報プロジェクト代表)、リチャード・アッペルバウム(カリフォルニア大学サンタバーバラ校名誉教授)、ダニエル・エルズバーグ(元国防総省戦略研究家)、ジュディス・リプトン(精神科医)、ジョン・メックリン(「原子力科学者会報」編集長)、エレイン・スカリー(ハーバード大学教授)、河合公明。


◆中国・南開大学での池田思想シンポジウムから


 第9回「池田大作思想国際学術シンポジウム」が中国・天津の南開大学で開催された(22、23日)。ここでは、2人の基調講演と中国人民対外友好協会の李小林会長からのメッセージ、池田名誉会長のメッセージを掲載する。

◆中国・南開大学での池田思想シンポジウムから  池田名誉会長のメッセージ

「民間外交と文明の融合」をテーマに開催された第9回「池田大作思想国際学術シンポジウム」。南開大学図書館の多目的ホールで開幕式が行われた(22日)


 一、今回のシンポジウムでは、「民間外交と文明の融合」をテーマに、「平和主義」「文化主義」「人間主義」「教育主義」「青年フォーラム」の分科会において、それぞれ討議が活発に進められると伺っております。
 グローバル化の進展とともに、異なる文明や価値観が、国家の枠組みを超えて、壮大な規模で出合い、時に衝突し、時に融合しゆく現代において、開かれた民衆の交流と文明間の対話は、まさしく人類の平和と共生のカギを握る、重要なテーマでありましょう。
 その意味において、今回のシンポジウムは、地球社会の新たな未来を、最高峰の知性の光で照らし輝かせゆく、誠に意義深き集いであります。


不世出の名宰相

 一、いうまでもなく、貴・南開大学は、不世出の名宰相であり、外交の達人として、不滅の歴史を残された、人民の指導者・周恩来総理の母校であります。
 
周総理は、「民を以て官を促す」の信念のもと、民衆の心と心の交流を、誰よりも大切にされ、友好の道を開かれました。
 とともに、地球全体を包み込むスケールで、文明と文明の懸け橋を結んでおられました。
 ですから、周総理も「民間外交と文明の融合」をテーマに掲げた、このたびの討論を、心から喜び、見守ってくださっていると思われてなりません。
 本日は、この周総理のお心を偲びつつ、三つの観点から、私の所感を簡潔に述べさせていただきます。
 一、まず、一点目は、「一人」を大切にする“誠実の心”が、民間外交の根本であるという点であります。これこそ、まさしく周総理が体現し、示してくださった指標ではないでしょうか
 インドのネルー首相との「平和五原則」、大いなる成果を収めたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)、さらに中国とアメリカの和解の実現など、幾多の困難を乗り越えながら、交渉相手一人一人の心を開き、通わせ、結び合わせた総理の外交力は、時を経た今も、輝いています。
 その傑出した人徳の萌芽は、どこにあったか。
 10代の後半を過ごした南開学校時代の周総理は、学業のほか、各種活動にも活発で、その姿は「温和、誠実にして、もっとも情感に富み、友誼に厚く、およそ朋友および公益のことで尽力せざるものはなかった」(金冲及主編、狭間直樹監訳『周恩来伝』阿吽社刊)と評されていることを、感慨深く思い起こすのであります。
 目の前の「一人」を大切にされる周総理の振る舞いを、私は光栄にも、目の当たりにさせていただきました。
 1974年の12月5日、総理は北京の三〇五病院で、重い病を押して、30歳も若い一民間人の私を、まさに慈父のごとく迎えてくださったのです。
 両国、さらには世界の民衆の幸福を願い、未来を展望されるそのまなざしは、国を超え、世代を超えて、人間への深い信頼と慈愛を湛えていました。
 以来42年――この総理の大誠実にお応えしたいと、私も貴国の方々一人一人との出会いを大事にし、交流を結んできました。
 とりわけ、留学生の皆さんは、一国の“未来からの使者”であるとの思いでお迎えしてきました。
 その多くの留学生の方々が、皆、立派に大成されて、各分野の第一線で活躍し、平和に貢献されていることはうれしい限りです。
 一、新たな歴史を創る方程式は、なべて、点を打つことから始まると、私は思ってきました。
 まず一つの点を打つ。次に、また一つ。その積み重ねのなかで、点と点が結ばれて線になる。さらに線と線を結んで面に広げ、やがては立体を作り上げていくのです。
 その点を打つことは、まさしく一人を大切にすること、一人と友情を育むこと、一人を励まし育てることであります。
 時代状況がどうであれ、点を打つことはできます。そして、この点を打つ民間外交から、平和創造の波動を起こせることを、私は確信してやみません。


「人類益」への道


 一、第二点は、「国家の顔」ではなく「人間の顔」をした外交――すなわち、「人間」という共通の大地に立った交流と対話の重要性であります。
 かつて私は、アメリカの思想家ノーマン・カズンズ博士との対談のなかで、激しい東西冷戦の渦中の1960年代、アメリカと当時のソ連の民間人の交流で大きな実績を上げた、実験的な試みについて語り合ったことがあります。
 これは、「ダートマス会議」と呼ばれたもので、米ソの民間人が2週間にわたって、アメリカのダートマス大学で寝食を共にしながら、広範囲な問題について討議し合ったのです。
 この会議では、互いを立場ではなく名前で呼び合い、人間的な立場を尊重した対話が進められました。やがて参加者は、食事や散歩の際にも、ユーモア混じりの話を交わし、家族の写真を見せ合うようになりました。
 その結果、会議で“議論が白熱しても人間関係は崩れず、むしろ一層親密になった”というのです。
 博士は、その時のことを「互いに話しあってみると、かくも人間同士として認識しあえるものか――と驚き合う場合がしばしばありました」と回想されていました。
 「人間」という共通の大地に立って語り合うとき、私たちは「国益」や「民族益」を超えた、「人類益」への道を、必ずや見いだしていくことができるのであります。
 貴国の仏教学の権威であられた季羨林博士が、私に語ってくださった信条が蘇ります。
 「中国には古来、“人類は皆、同胞である”とする大同思想があります。人類は、その大同の境地へ、いつの日か向かっていくでしょう」
 この地球民族としての共感に立ち返るところに、「人類大同」という世界平和への推進力が湧き出ずるのではないでしょうか。


文明の対話を


 一、そして三点目に、確認しておきたいのは、「生命の尊厳」に立脚した「開かれた文明対話」の重要性であります。
 歴史を振り返ると、自らの文化や価値観にこだわり、異なる他者を排除しようとする偏見や差別が、どれほど憎悪と争いを生み、悲劇を引き起こしてきたことでしょうか。
 異なる文明と文明の出合いを、「融合」と「調和」へリードし、新たな価値を創造していくための要件は何か――。
 それは、「生命の尊厳」という最も普遍の次元に立って、開かれた対話を進めていくことです。
 このテーマを巡っては、儒教ルネサンスの大家であるドゥ・ウェイミン博士とも、さまざまな角度から語り合いました。
 私たちが深く一致した結論の一つは、異なる他者から学ぼうとする姿勢の重要性であります。
 博士は、語られました。
 「文明の対話は、互いが学び合ってこそ、真の意義があります。そして、学ぶ文明、また学ぶ人間は、発展し成長します。学ぶことをやめ、他人に教えるのだとの高慢な態度をもつ文明や人間は、必ず衰退していくものです」
 自他共の生命の尊厳を認め合い、開かれた対話を通して、他者との差異から学ぶなかで、人間も、また文明も、自らをより豊かにし、真の成長と発展を勝ち取っていくことができます。
 「文明の融合と調和」とは「対話の文明」の創造と表裏一体であります。その形成への粘り強い努力のなかで、「共生のエートス(道徳的気風)」、また「相互理解のエートス」ともいうべき時代精神は、人類社会に着実に広がっていくのではないでしょうか。


金の橋を盤石に


 一、最後に、本年12月に発足10周年を迎えられる南開大学の“周池会”の皆さま方に、心からの感謝と祝福の拍手をお送りさせていただきます。(大拍手)
 2011年から刊行されている機関誌「金橋(金の橋)」も毎回、楽しみに読ませていただいています。
 進取の気性に富んだ学生の皆さま方が、世界の平和を願い、真摯に研鑽を続けておられることに、私は最大の敬意を表します。
 また、こうした学びの集いが、遼寧師範大学、大連工業大学、仲愷農業工程学院、大連芸術学院などにも設立されていると伺い、心からうれしく、また光栄に思っております。
 42年前の会見の際、周総理は私に、「今後われわれは、世々代々にわたる友好を築かねばなりません」との言葉を託してくださいました。
 周総理の精神を受け継がれる、若き俊英の皆さま方が、日本、さらには世界の青年たちと、共に手を携え、平和と友好の永遠の「金の橋」を、一層盤石に築きゆかれますことを、心から願ってやみません。
 私も、グローバルな民間外交の幾層倍の推進とともに、平和と調和の大地たる新たな「対話の文明」の創造のため、そして両国の永遠の友好のために、尊敬する皆さま方と共に、さらなる貢献を果たしていきたいと、強く決意しております。
 このたびのシンポジウムに参加された全ての皆さま方のご健勝とご多幸、そして貴国のさらなる栄光とご発展を心よりお祈り申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。
 誠にありがとうございました。(大拍手)

◆〈11月度 男子部「御書活動者会」研鑽のために〉 持妙法華問答抄 

  行動の人が真の幸福者 広布のロマンに生き抜け
 
鹿児島県・屋久島町の大川(おおこ)の滝。われらは、いかなる時も雄々しく、広布の大道を進みゆく!                     

 11月度の男子部「御書活動者会(御書活)」では、「持妙法華問答抄」を研さん。自行化他にわたる仏道修行こそ、人生を最高に輝かせる道であることを学ぶ。

御文

 須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ他をも勧んのみこそ今生人界の思出なるべき(御書467ページ)

通解

 ぜひとも、心を定めて南無妙法蓮華経と自身も唱え、他人にも勧めることこそ、人間として生まれてきた今生の思い出となるのである。

背景と大意

 本抄は、題号に「持妙法華」とあるように、「妙法蓮華経」を「受持」することによって仏の境涯を開いていけることを、問答形式で教えられている。
 弘長3年(1263年)に日蓮大聖人が伊豆流罪を赦免された直後に鎌倉で認められたもの、あるいは弟子の著作を承認されたもの等、成立年代や背景を巡っては諸説あり、はっきりしたことは分かっていない。
 本抄では、「信心」の重要性を説き、「持たるる法だに第一ならば持つ人随って第一なるべし」(御書465ページ)と、法華経が最勝の経典であるがゆえに、この法を持つ人もまた尊いと述べられる。
 さらに人生は無常であり、短い一生の間に世間的な名声や利益を求める、はかなさを指摘。妙法を自らも唱え、人にも勧めていくことこそ、人生の最高の思い出になることを示され、本抄を結ばれている。

解説

 今回の拝読範囲の直前では、法華経に説かれる「現世安穏・後生善処(現世安穏にして、後に善処に生ず)」の文を引き、「現世は安らかであり、来世には善い所に生まれるため」の妙法であることを示される。
 そして、その妙法を「持つ」ことが、今世の真の名誉であり、来世も揺るがぬ安楽へと生命を導く力となる、と教えられている。
 それでは、妙法を「受持」するとはどういうことか。もちろん、単に御本尊を“持っている”ということではない。
 第一に、「須く心を一にして」と仰せの通り、心を一つに定め、純粋に御本尊を信じ抜くことが肝要である。
 そして第二に、自行化他の実践が大切となる。
 「自行」とは日々の勤行・唱題であり、「化他行」とは、他者の幸福を願い、弘教に励むこと。この二つは、いわば“車の両輪”のようなもので、どちらか片方だけでは、思うように前へ進むことができない。
 “両輪”が伴った自行化他の実践があってこそ「受持」となる。
 「他をも勧んのみ」と仰せのように、大聖人の仏法は「下種仏法」である。友に仏法を語る「下種」こそが、大聖人の仏法における仏道修行の要諦である。
 もちろん、相手がすぐに発心するとは限らない。むしろ、反発されることもあるだろう。しかし、くじけることはない。相手の“心の田”に、仏の種を下ろしたならば、いつか必ず芽が出る。
 妙法を説いて相手が発心する「発心下種」も、すぐには発心しない「聞法下種」も、その功徳は、全く同じである。
 大切なのは、下種し続けていくことだ。粘り強く、一人また一人と、仏法への共感と納得を広げる対話に挑む――この“自行化他を貫く人”が、所願満足の人生を歩めるのである。
 「人身は受けがたし爪の上の土・人身は持ちがたし草の上の露」(御書1173ページ)など、大聖人が随所で説かれているように、そもそも、人としてこの世に生まれることが、どれほど希有なことか。まして、苦悩の娑婆世界の中で、一切悔いのない人生を歩むことがどれほど難しく、それゆえに尊いことか。
 池田SGI会長は語っている。
 「あとになればなるほど輝いていく思い出。永遠に消えない幸福の思い出――それが唱題である。折伏である。広宣流布である。広宣流布へ勇んで行動する人こそ、実像の幸福者である」
 草創以来、学会員は、言葉に尽くせぬほどの労苦を重ね、広布の道なき道を切り開いてきた。
 広宣の父母の確信あふれる笑顔皺に刻まれた“苦楽の闘争の魂”こそ、後継の青年の模範であり、受け継ぐべきものである。
 今この瞬間も、世界の友があの地この地で、仏法を語っている。192カ国・地域の地涌の同志と共に広布に生き抜く――これほどのロマンあふれる充実の人生はない。
 われら男子部は、偉大な妙法と師匠に巡り合えた歓喜と誇りに燃え、創立の月・11月を弘教・拡大で勝ち飾ろうではないか!



◆〈信仰体験〉 リオパラリンピック――苦難を越えて栄冠を
 

 障がい者スポーツの最高峰であるパラリンピック。先月、ブラジル・リオデジャネイロの舞台で、創価のメンバーも活躍した。汗と涙の先につかんだ栄冠。信仰によって、苦難
を生きる力に変えた2人の足跡を追った。

2016年10月28日 (金)

2016年10月28日(金)の聖教

2016年10月28日(金)

◆わが友に贈る


  新しい同志を
 皆で育んでいこう!
 
善き縁に触れることで
 生命は劇的に変わる。

 人材の花園を築け!

◆名字の言


「池田SGI会長の著作は、世界中の読者に、生きる勇気と希望を与えてこられました」――先日、和歌山県の書店商業組合から、SGI会長に文字・活字文化振興への功労をたたえて感謝状が贈られた▼その報に胸を熱くした和歌山の壮年がいる。彼は青年時代、“読書は人間を育てる”とのSGI会長の指導に触れ、息子への読み聞かせを始めた。さらに地域の父親たちと連携し、“男性だけの読み聞かせサークル”を立ち上げたのである▼全国でも珍しい取り組みに、図書館や小学校からの依頼が殺到。東日本大震災の翌年には、宮城県石巻市内の五つの幼稚園や保育所を訪問した。活動の様子はテレビや新聞などで取り上げられ、行政から表彰も受けた。「読書は生きる力になる。子どもたちが笑顔になっていく姿に触れるたび、そう強く感じます。こちらが教えられる思いです」と、彼はかみ締めるように語った▼冒頭の贈呈式の謝辞で、SGI会長は述べている。「人生を幸福に導く力を持つ良書との出あいを、どれほど若い世代に贈っていけるか。これこそ、私たち大人の責務でありましょう」▼本に触れる喜びを知ることは、かけがえのない人生の宝。親子で読み、共に語り合う“成長の秋”にしたい。来月9日まで読書週間。(航)


◆社説  チームワークを考える  団結勝利の原動力は一人立つ精神


 創価大学生の活躍が目覚ましい。今月15日の箱根駅伝の予選会では、陸上競技部駅伝部が大躍進。全体3位という好成績で2年ぶり2度目となる箱根駅伝本戦への出場を決めた
 その原動力は、チームトップの快走を見せたケニアからの留学生、1年生のムソニ・ムイル選手だ。全出場者中、4位に入る活躍でチームをけん引したが、実は6月の全日本大学駅伝の予選会では調子を崩し途中棄権した。“ムイル選手一人に頼っていてはダメだ。一人一人が力をつけて必ず勝てるチームを作ろう!”――奮起した全員の練習への姿勢が変わった。その結果、今回の箱根駅伝の予選会では、創大の合計タイムの歴代最高を約4分更新するまでに成長を遂げた。
 駅伝部の活躍だけではない。16日には東京新大学野球連盟の秋季リーグで、硬式野球部が2季ぶり43度目のリーグ優勝。その立役者となった両エース、田中正義投手と池田隆英投手は20日のプロ野球ドラフト会議で、それぞれ上位指名を受け、大きな注目を集めた。
 創価高校時代から田中投手と同じ野球部で汗を流した池田投手は「ずっと一緒にいて、本当にありがたい。ここまでこられたのも田中正義のおかげ」と語る。田中投手も「(池田投手は)自分にはないものをたくさん持っている投手。本当にうらやましいなと思って毎日見ていた」と。2人とも、けがに悩まされ、高校時代は無名だったが、切磋琢磨し共に実力が開花した。
 真剣に戦う一人一人の存在が、互いの可能性を引き出し合う。それがチームワークの持つ力であるといえよう。
 東京・杉並の男子部員は、会合参加にあまり積極的ではなかったが、自分を変えたいと牙城会大学校に入校。大学校の先輩が多忙な仕事の中、会合に集う姿に感動し、自らも決意。毎日のように大学校の先輩と一緒に唱題し、人生初の仏法対話に挑戦した。彼の勇気の行動がさらなる波動を呼び、団長、運営委員ら先輩の幹部が相次いで友人への弘教を達成。希望の語らいが千波万波と広がっている。
 チームといっても「誰かがやるだろう」という傍観者が集まった烏合の衆では、何も成し遂げることはできない。池田SGI会長は「“一切の責任を私がもつ!”と心を定めた、一人立つ師子と師子との結合が大願を成就するのだ」と。自分自身が今いる場所で一人立つ師子となり、周囲を輝かせていける存在に。創価の異体同心の団結で勝利していこう

◆きょうの発心  「師の滸」に集う喜び胸に前進!2016年10月28日

御文
 一丈のほりを・こへぬもの十丈・二十丈のほりを・こうべきか(種種御振舞御書、912ページ・編949ページ)
通解 一丈の堀を越えられない者が、どうして十丈・二十丈もの堀を越えることができるだろうか。

 
祈雨の勝負に敗れた極楽寺良観に対して、“目先のことすらできないのに、成仏往生など遂げられようか”と破折されています。
 大学進学を機に神戸へ。そこで阪神・淡路大震災を経験。被災しても、勇気を奮い起こし前進する同志の姿に、難を乗り越える信心を学びました。
 その後、地元・高知に戻り、戦う中、2001年(平成13年)3月の本部幹部会に参加。席上、池田先生は私のことを細かく聞いてくださったのです。この時、「師から励まされるだけの自分ではなく、勝利の報告ができる自分に!」と決意し、同志と共に広布拡大に挑戦。たくさんの宝の思い出を築くことができました。
 11年11月の四国青年部総会では、私を含む四国の青年部幹部全員が弘教を達成して参加。師匠に勝利の報告ができました。「学会活動に無駄はない」との先生の指導どおり、全ての労苦は自身の成長につながることを実感します。
 過日の四国総会で「紅の歌」の新歌詞が発表され、今、大感動が広がっています。「師の滸」に集い合えた喜びを胸に、高知池田本陣県の皆さまと共に、広布拡大の歴史を断じて築いてまいります。    高知池田本陣県長 小松 征男

◆小説「新・人間革命」 源流 四十八
 


 訪印団一行の歓迎宴が一段落したころ、ゴエンカ会長はいたく恐縮した表情で、山本伸一に伝えた。
 「誠に申し訳ありませんが、孫娘の結婚披露宴にまいりますので、一足お先に失礼させていただきます」
 明日が愛する孫娘の結婚披露宴であり、夜行列車で式典会場に向かったのである。人づてに聞いた話では、インドの結婚式は盛大で、披露宴の一週間ほど前から祝いの催しが始まるという。そのなかを、披露宴前日の夜まで時間をとって歓迎してくれたのだ。
 伸一は、会長の“人間”に触れた思いがした。信義には信義で応えたいと強く思った
  
 インドには、悠久の歴史がある。
 十日午後、伸一たちは、ニューデリーのジャンパット通りにあるインド国立博物館を訪問した。
 石器時代に始まり、インダス文明の都市遺跡であるハラッパーとモヘンジョダロの発掘物、マウリヤ朝のアショーカ王やクシャン朝のカニシカ王、グプタ朝などの各時代の文化遺産が展示されていた。彫刻、絵画、コイン、武具、織物、宝石、伝統芸術作品など、どれも貴重な品々である。
 館内を見学した伸一は、館長のM・R・バナルジ博士と会談した。長年、考古学の研究に携わり、多くの文化遺跡の発掘作業を行ってきた館長は、目を細めて語った。
 「発掘をしていて最も嬉しかったことは、過去にインドで鉄器が製造されていたことがわかり、インドの鉄器時代が明らかになったことです」
 発掘作業は、根気と忍耐の作業である。しかし、この作業を通して人類の歴史が一つ一つ解明されていく
 戸田城聖は、よく「人材を発掘せよ」と語った。それもまた、家庭訪問を重ね、対話を積み重ねていく、まことに地道な忍耐の作業である。だが、人材という宝の発掘こそが、広宣流布の未来を開く黄金の光となる

◆〈寸鉄〉 2016年10月28日

 
情熱なしでは物事は動き
 ださない
―恩師。平和の
 為に!熱き心で語り抜け
      ◇
 「
仕事は3人前」の気概で
 挑戦。創価の若人ならば。
 信心即社会の闘士に栄冠
      ◇
 
未入会家族の理解に感謝
 を。
日々の振る舞いこそ
 和楽の土台。誠実第一で
      ◇
 
肺炎患者が過去最多で推
 移。学級閉鎖の小学校も。
 嗽、手洗い、マスク着用を
      ◇
 
日本の男女平等度111位
 女性が輝けば未来は明る
 く。官民挙げて改善急げ

【聖教ニュース・特集記事】

◆環境学者のヴァイツゼッカー博士とSGI会長の対談集 「地球革命への挑戦」ドイツ語版が完成
 発刊された対談集のドイツ語版


 世界的な環境学者エルンスト・U・フォン・ヴァイツゼッカー博士と池田SGI(創価学会インタナショナル)会長の対談集『地球革命への挑戦――人間と環境を語る』のドイツ語版がこのほど、ヘルダー出版社から発刊された。
 ドイツ語版のタイトルは、『我々の価値とは何か? エネルギーと持続可能性の対話』である。
 学術書の出版社として名高いヘルダー出版社では、これまでドイツ語版の御書や『生命と仏法を語る』などの学会関連書籍を手掛けてきた。
 ヴァイツゼッカー博士は、ドイツ・カッセル大学学長、国連科学技術センター所長、ヨーロッパ環境政策研究所所長などを歴任。資源の消費抑制と経済発展を両立させる可能性を示した著書『ファクター4』は、世界的な反響を呼んだ。現在は世界的なシンクタンク「ローマクラブ」の共同会長を務める。
 ヴァイツゼッカー博士とSGI会長との出会いは、2010年3月。以来、書簡などを通じて語らいを重ね、14年に対談集の日本語版が発刊された。
 “持続可能な地球社会を築くために今、何をすべきか”という問題意識に貫かれた対談のテーマは、低炭素・循環型社会への転換、環境教育の重要性、世界各地における異常気象など多岐にわたる
 同書で、SGI会長が「この対談を通し、『地球革命は人間革命から始まる』とのメッセージをさらに強く発信していきたい」と述べると、ヴァイツゼッカー博士が「私も、『人間革命』という理念は重要であると思います。これは、あらゆる種類の教育の基盤になる理念でしょう」と。語らいが進むほどに、両者の信念は、深く響き合っていく。
 現代社会の抱える地球的な課題に対し、その解決への具体的な方途を示す一冊。環境意識が高いドイツでの発刊は、「共生の世紀」を開きゆく新たな契機となろう。

◆コートジボワールで1800人が集い   アフリカに歓喜の波動

 


 西アフリカ・コートジボワールの青年研修会報告会が16日、首都ヤムスクロで開かれた(写真)。この集いは、9月に日本で行われたSGI青年研修会の模様を現地の友に伝えるためのもので、900人が参加した。
 来日した友が、アフリカ5カ国とインターネットで結んで行った初のテレビ会議の内容を紹介。また、研修会で「教学運動をどう展開していけばよいか」「伝統的な精神文化を尊重しつつ、いかに協調していくか」「師の心をどう伝えていくか」などの意見が活発に交わされたことも話題に。歓喜あふれる報告に、会場は感動に包まれた。
 報告会は2日、アビジャンでも行われ、900人が集った。

◆原田会長が出席し全国儀典部長会


 全国儀典部長会が27日、東京・信濃町の学会本部別館で開催。席上、儀典部の指針が発表された。
 「『声 仏事を為す』慈悲と確信あふれる仏の声で 一、創価正義の大賢者たれ! 一、常楽我浄の生命の宝塔たれ! 一、広布拡大の全権大使たれ!」
 五郎部儀典部長らのあいさつに続き、金澤主任副会長が、強盛な祈りとさわやかな振る舞いをと強調した。
 原田会長は、創価の宗教改革の先頭を走る友の奮闘を称賛。“広布の全権大使”の誇りを胸に、地域に信頼と友情の絆を結んでいこうと語った。

◆〈開学50周年へ 世界に挑む創価大学〉 生命の尊厳を探究する看護学部
 

 開設4年目を迎え、全学年がそろった創価大学看護学部(東京・八王子市)。同学部では、初年度から海外研修や、交流校から招へいした客員教授による講義を実施するなど、、「国際看護教育」に力を入れている。今回は、国際看護研修の責任者を務める佐々木諭教授に、同学部の取り組みについて話を聞いた。
佐々木教授に聞く

 ――創大では、なぜ国際看護教育に力を入れているのでしょうか。
 看護の仕事は、創立者が掲げる「世界市民」の理念と深く一致しています
 なぜなら、目の前の患者さんが自分と異なる国籍や民族であったとしても、平等に尊敬の念をもって接していかなければならないからです。国や文化の差異を超えて、「一人の人間」として相手を尊重する心――こうしたグローバルマインドを持った看護師の育成を学部の目標としています。

 今や海外から多くの人が来日し、患者さんはもちろん、共に働く医療関係者の中にも、外国人のスタッフが増えてきています。また、これまで創大で講演された客員教授の方々も、「ナーシング・イズ・ユニバーサル」――“看護は世界共通である”と訴えておられます。海外に目を向けることは、普遍的な看護の精神や在り方を見いだし、日本の看護の未来を考える土台になると思います。
 そうしたことから本学部では、フィリピンのキャピトル大学をはじめ、フィリピン大学、韓国・仁済大学、アメリカ・カリフォルニア大学サンフランシスコ校の3カ国4大学との交流を通じて、海外研修などを実施してきました。
  
 ――3年間で海外研修に参加した学生は、のべ146人に上るそうですね。その特徴や魅力を教えてください。
 一般的に、国際看護の授業や研修は、4年次に行われることが多いです。しかし、本学部では、早い時期から視野を広く持ってもらいたいと、1・2年次から研修に参加できるようにしています。参加者は、学びの意欲を高め、より積極的に看護の勉強に取り組んでいます。
 海外研修の一番の魅力は、やはり各国の医療と看護の実情を肌で感じられることではないでしょうか。
 フィリピンでは、発展途上国における医療・保健・看護の課題を考察し、理解を深めることが目的です。
 驚くことに、見学した公立病院では、来た人を全て受け入れるそうです。私立の病院にかかれない貧しい方でも受診できるため、一つのベッドに2、3人の患者さんが寝ていることもありました。
 設備が十分でない中、全員を受け入れる陰には、病院のスタッフの大変な労苦や努力があります。学生たちは、こうした実情を直視しながら、看護の在り方や課題を深く考えていくのです。
  
 ――研修では、英語で実地調査も行うそうですね。
 はい。そのために事前の準備に力を入れています。研修先の医療の実態を調べた上で、研究テーマを設定。文献を読み込み、仮説を立てて研修に臨みます。
 前回のフィリピン研修では、子どもの虫歯が多いことに着目したグループが、甘い食べ物が多い食文化のため、糖分の摂取量が原因ではないかとの仮説を立てました。
 研修では、キャピトル大学のサポートのもと、私立と公立の二つの学校で実地調査を行いました。歯科技師も手配してくれ、児童の虫歯の本数を数え、その場で学生がアンケート調査を実施しました。
 結果、「糖分の摂取量」と「虫歯の本数」に相関関係は見られず、代わりに「歯科検診の定期受診」と「歯磨きの励行」が重要であるとの結論に至りました。
 この研究発表を聞いたキャピトル大学の教員からは、非常に高い評価をいただき、“わが国では公立学校での歯科検診の導入を検討すべきですね”と言われました。
 ――研修以外にも毎年、交流校から客員教授を招いていますね。
 一人でも多くの学生が、世界の看護について知る機会をもてるよう、年に2回、招へいしています。
 これまでも、各大学を代表する先生方にお越しいただきました。今月は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校から、アメリカ看護師協会の元会長であるメアリー・フォーリー教授が来日され、講義や講演会、学生との懇談を行ってくださいました。
 客員教授の方々が共通して強調されることがあります。それは、“目の前の患者を尊敬すること”です。
 たとえ、住む所がない貧しい人であっても、犯罪者であっても、看護師は、自分の価値観で目の前の人を一方的にジャッジ(判定)してはいけない――と。
 日本ではあまり感じないことかもしれませんが、人種や文化的背景が異なる人々が共存する国々では、多様性の尊重こそが、グローバルスタンダード(世界基準)なのです。
 こうした海外の看護師の話は、学生たちにとって、異なる考えや価値観の方と出会っても、それを受け入れ、一つ一つ丁寧に対応し、「患者さんにとって安心できる最善な看護とは何か」を考える力となっているようです。
 臨床の現場で、まず求められるのは、確かな専門技術と知識です。学生たちは、4年間で“生きる力を引き出す看護”“生命尊厳の看護”を深く胸に刻みます。
 卒業後は、生涯にわたり、さらに実力と人格を磨き、日本、そして世界の看護をリードする人材に成長してほしいと思います。
ご感想をお寄せください news-kikaku@seikyo-np.jp

◆〈信仰体験〉 知的障がいの次女と歩む日々
 

 【三重県津市】薬剤師として働く前田祐子さん(55)=津支部、副白ゆり長=には、知的障がいの次女・あんなさん=女子部員=がいる。子育ては、戸惑いながらも、“少し
ずつ”の成長に、喜びと感動を実感するように。そんな中、自信を襲った突然の病。母を支えたのは、家庭の絆と、あんなさんの笑顔だった。

2016年10月27日 (木)

2016年10月27日(木)の聖教

2016年10月27日(木)の聖教

◆わが友に贈る


  目標が曖昧では
 環境に流されてしまう。
 「きょう何をすべきか」
 明確な人が道を開く。
 さあ 勝利の日々を!

◆名字の言


  熊本地震から半年が過ぎた。震源地の益城町を歩くと、まだ手付かずの倒壊家屋が目に付く。その中には、泥だらけの人形など被災者の思いの残る品もあった▼ある益城の婦人部員は、自宅が全壊した上、二次被害で足を負傷した。被災後、青年部の手を借りて家財道具をかき分け、一枚の写真を見つけ出す。撮影されたのは35年前。池田SGI会長と共に、若き日の自身が写っていた。彼女は宝の一葉を抱き締めて、「今こそ頑張らなん!」と涙をぬぐった▼後日、彼女を案じ、いとこが熊本にやってきた。しかし、復興へとたくましく進む彼女の姿に、逆に励まされる。そして、いとこは“彼女のようになりたい”と先月、入会した。彼女は「見とってください。私が蘇生していく姿ば」と笑顔で静かに語っていた▼小説『新・人間革命』には度々、災害に立ち向かう同志の奮闘が描かれる。「清新」の章には、「自ら歴史を創ろうとする人は、いかなる試練にもたじろぐことはない。苦境を舞台に、人生の壮大なドラマを創り上げていく」と▼被災した益城の街の中に、一輪の花が咲いていた。どんな環境にあっても、力強く芽吹き、見る人に希望を届ける花。その凜としたたたずまいが、被災地で生き抜く同志の姿に重なった。(剣)

◆社説  大学祭の季節が到来   内発性を促す語らいの好機に


 木々が色づき始めると、大学祭シーズンの到来が感じられる。今年も各種サークルの模擬店やパフォーマンス、トークショーなど、多彩な催しが企画され、にぎわいを見せそうだ。
 私立大学の学生を対象とした実態調査によれば、「学生時代に身につけたい力は」との質問に対し、半数以上が、自分の考えをまとめて分かりやすく表現する力「自己表現力」と回答(私立大学学生生活白書2015)。自らの考えをまとめ、広く伝えていこうとする大学祭での取り組みは、「自己表現力」を培う場としての役割も担っている。
 昨年も各地のキャンパスで、英知の学生部、女子学生部による展示活動などが活発に行われた。テーマは「平和」「核廃絶」「LGBT(性的マイノリティー)」など多岐にわたる
 神奈川のある大学では、「18歳選挙権」を取り上げ、「模擬投票」を行うなどの工夫を凝らした結果、例年を上回る来場者に。参加者からは、「政治について改めて考えるきっかけになった」など、共感の声が寄せられた。展示の中心メンバー(4年生)も自らの友人との対話を通し、「政治への関心を促すことができた」と語る。
 本年2月発表の学生生活実態調査(全国大学生活協同組合連合会)によると、「政治への関心が高い学生は日本の未来も前向きに捉える」との傾向があったという。先の展示は、学生時代から選挙や政治について考え始めることで、未来に対する姿勢を前向きなものへと転換していく契機になったともいえる。
 軍事力や経済力といったハード・パワーに代わる、文化や価値観などのソフト・パワーの重要性が指摘されて久しいが、池田SGI会長は、ハーバード大学での講演「ソフト・パワーの時代と哲学」(1991年)で“内発的な促し”こそが、ソフト・パワーの時代を切り開く鍵であると語っている。
 ソフト・パワーといっても、一人の内面の変化――すなわち、受け身ではなく、自分で見て、感じて、自らの意志で表現し、行動していくという自発性・内発性を獲得することから始まる。大学祭を通して若い世代が積極的に語らうことは、自他共に内発性を促す確実な一歩であり、それは同時に、人類社会が抱えるさまざまな課題を若い感性で直視し変革しゆく一歩につながるのではないだろうか。
 本年も仏法の哲理を根幹とした、創造性あふれる「表現」「対話」への挑戦に期待したい。

◆きょうの発心   “師弟不二の祈り”で一切を打開 2016年10月27日

御文
 此の曼荼羅能く能く信ぜさせ給うべし、南無妙法蓮華経は師子吼の如し・いかなる病さはりをなすべきや(経王殿御返事、1124ページ・編569ページ)
通解 この曼荼羅(御本尊)をよくよく信じなさい。南無妙法蓮華経は師子吼のようなものである。どのような病が、障りをなすことができようか。

 唱題によって、どんな病にも負けない境涯を築くことができるとの慈愛の励ましです
 私が6歳の時に家族で入会。地元・熊本の看護学校で学び、就職を機に上京しました。その後、妹が重度のうつ病で入院することに。看護師として、姉として、なかなか同苦できないことを悩んでいた時、この御文を拝しました。妹の回復を家族で必死に祈り抜く中、2009年(平成21年)1月、全国代表幹部協議会の席上、池田先生から声を掛けていただいたのです。
 「『深き祈り』と『勇気の行動』。この不断の積み重ねが、一切の壁を打ち破る原動力となる」との言葉に目が覚める思いでした。決意を改め、師匠の指導のまま折伏に挑戦。これまで6人の友が入会しました。現在、妹は病を完治。師弟不二の祈りがあれば、必ず宿命転換できるとの信心の確信をつかみました。
 白樺グループ結成50周年まであと3年。「白樺の心よ、全世界に広がれ!」との師の期待を胸に、生命尊厳の世紀を築き上げてまいります。
白樺グループ総合委員長 金守 亜伊

◆小説「新・人間革命」 源流 四十七 

                                                                  


 二月九日の午後八時から、インディアン・エクスプレス社のR・N・ゴエンカ会長が主催する訪印団一行の歓迎宴が、ニューデリーのホテルで行われた。「インディアン・エクスプレス」は、インド屈指の日刊紙である。
 歓迎宴には、訪中を前にしたバジパイ外相、L・K・アドバニー情報・放送相をはじめ、多数の識者らが参加し、真心に包まれた語らいの一夜となった。
 ゴエンカ会長は豪放磊落で精悍な新聞人であった。七十代半ばとは思えないほど、快活で、哄笑が絶えず、エネルギッシュな話し方には不屈の闘志があふれていた。インドに到着した折も、真夜中にもかかわらず、空港まで出迎えに来てくれた。
 彼は、一九〇四年(明治三十七年)四月に、インド東部のビハール州に生まれた。青年時代に、イギリスからのインド独立を勝ち取ろうと、ガンジーの運動に加わった。
 自身の発行する「インディアン・エクスプレス」を武器に、イギリスが行っている数々の偽りを暴き、戦い抜いた。
 インドが独立したあとも、政府による新聞への激しい圧迫の時代があった。しかし彼は、それに屈することなく、言論人としての主義主張を貫いていった。
 伸一は、その苦境を突き破ったバネは何かを尋ねた。ゴエンカ会長は胸を張った。
 「人びとに対する義務です! 新聞は私個人に属するのではなく、人びとのためにあります。私は、単に人びとの委託、信任を受けた、いわば代理人です。ゆえに、人びとに応えるために、私は支配者に屈服、服従することはできませんでした」
 言論人の使命は、民衆の声を汲み上げ、その見えざる心に応え、戦うことにある。
 精神の自由を剝奪しようとする権力は、まず表現・言論の自由を奪おうとする。それを手放すことは、人間の魂を捨てることだ。
 また、人生の処世訓を問うと、こう答えた。
 「決して破壊してはいけない。建設的であれ。これが、私の人生の主義です」 

◆〈寸鉄〉 2016年10月27日
 学会員の献身的な姿こそ
 社会貢献の鑑
―韓国郡守
 わが振舞で仏法を証明。
      ◇
 広宣流布は「大地を的と
 するなるべし」。
この確信
 が創価の魂。堂々と語れ
      ◇
 創大・学園生の活躍光る。
 不屈の努力で栄冠更に!
 「何のため」を常に忘れず
      ◇
 女性の「10帰運動」を皆で
 応援。打ち合わせは短く
 価値的に。絶対無事故で
      ◇
 簡単な認知症予防は地域
 の人との会話と。日頃か
 ら声掛けを。心の絆強く   

◆御書と歩む――SGI会長が贈る指針 【38】 2016年10月27日
心を軽くすることが「励まし」

御文
 我れ等は仏に疑いなしとをぼせば・なにのなげきか有るべき、きさきになりても・なにかせん天に生れても・ようしなし、竜女があとをつぎ摩訶波舎波提比丘尼のれちにつらなるべし、あらうれし・あらうれし(富木尼御前御返事、976ページ)
通解 我らが仏になることは疑いないと思えば、何の嘆きがあろうか。皇妃になって
も、また天上界に生まれても何になるだろう。竜女のあとを継ぎ、摩訶波舎波提比丘尼
の列に並ぶことができる。なんとうれしいことだろうか。

同志への指針

 皆が仏になるための信心である。全てに意味がある。
 苦しい試練も、大成長への時と定めれば、勇気が湧く。本来持っている仏の力を確信すれば、不安は消え去る。友が心軽く前へ進めるように温かく励まし続けることだ。
 友を思う祈りは、必ず伝わる。心を通わせながら、共々に未来へ希望を見いだしていこう。わが生命の息吹で勇気と歓喜の波動を広げるのだ。

【聖教ニュース・特集記事】

◆常勝関西が勝利・拡大月間 11月1日から 2016年10月27日
師弟正義の第3回総会から35周年
広布写真集が発刊



 「『折伏の関西』大勝利・拡大月間」が11月1日に開幕する(同30日まで)。第3回「関西総会」から35周年を記念するもの。
 第1次宗門事件の陰謀の嵐が吹き荒れていた1981年11月22日、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長は、大阪・関西戸田記念講堂で行われた同総会に出席。“もう一度、私と一緒に戦おう!”と師子吼した。
 さらに「嗚呼黎明は近づけり」の合唱では、勇壮に指揮を。師の威風堂々たる姿に関西の友は、共戦の誓いにあふれた。師弟正義の反転攻勢の火ぶたが切られた不滅の歴史だ。
 振り返れば、SGI会長が79年4月に第3代会長を辞任した際、どこよりも早く立ち上がったのも関西の友だった。辞任の日の夜、大阪で緊急の本部長会を開催し、“永遠に池田先生と共に”との、関西の心意気を確認。魔を打ち破る広布の新潮流を心一つに起こしていった。
 以来、この誓いのままに常勝の広布史をつづってきたのである。
 月間では、青年を先頭に弘教・聖教の拡大に力を注ぎ、教学部任用試験の取り組みを通した人材育成を力強く推進する。そして世界広布新時代第4回「関西総会」を盛大に行う。記念の座談会を地区・ブロック関西総会(11月24~30日)として、にぎやかに開催する。
 また、月間の初日にあたる11月1日には、関西広布写真集『常勝の共戦譜』が発刊される。「大阪の戦い」から60周年の記念出版事業として制作されたもの。SGI会長と関西の共戦の歩みが紹介されている。
 歓喜と勇気あふれる記念月間へ、山内関西長、直里同婦人部長は力を込める。
 「『師弟』の関西が広布拡大に先駆し、世界の模範と輝く金字塔を打ち立てます!」
 ※関西広布写真集『常勝の共戦譜』は本社刊。1500円(税込み)。方面限定出版(関西での予約販売は終了しています)。ただし、発売日以降に限定数をSOKAオンラインストアでも販売します

◆〈座談会 師弟勝利の旗高く 57〉 後継者は地域の宝、
 社会の宝 創価家族で“子育て”を応援
 産前・産後の活動には配慮を
 竹岡 学会創立100周年の2030年へ、後継の宝・未来部の育成が各地で大きく進んでいますね。創価家族が一体になっての取り組みも広がっています。
 原田 池田先生は、後継の育成について、「世界を照らす太陽の仏法」(『大白蓮華』8月号)で、こう綴られています。
 現代にあって、子どもは、一家の宝であるだけでなく、地域の宝であり、社会の宝、国の宝、人類の宝であるという視点が、ますます重要になっています
 いわんや、学会っ子は、広布のバトンを受け継いでくれる“私たちの信心の後継者”です。皆で温かく見守り、励まし、一緒になって大事に育てていきたい。子育て家族に対する濃やかな配慮も、いっそう求
められる時代に入りました」
 永石 御聖訓に「子は財」(御書1576ページ)と仰せです。子どもたちが立派に成長し、信心の後継者に育っていくよう、祈り励ましていくことが大切ですね。また、皆で子育て家族を支え、応援していくことは、広布後継の人材育成につながります。地域で力を合わせ、温かく育む流れをつくっていきたいと思います。

母子の健康を守る
 沼倉 さまざまな社会状況の変化も考慮して、より安心して妊娠・出産・育児ができるよう、皆で配慮をしていくことが大事ですね
 竹岡 行政でも、悩みを話せる場や、周囲から孤立しない人間関係づくりへの取り組みがなされ、地域で子育て支援をできる体制の整備が望まれています。
 永石 白樺会の平栗委員長は、保健師として、多くの方々の相談を受けていらっしゃいますね。
 平栗 はい。そうした経験の中で、お母さんの心の安定が、子どもの安心につながり、健全な成長発達を促すと強く感じます。少子化や核家族化が進み、親の孤立した環境での育児による心身の負担が大きくなってきています。育児だけでも体に負担が大きい上に、同時に介護を抱えるケースも増えてきています。こうした背景もあり、母親の心身のバランスの崩れや、子どもの発達の問題などが顕在化し、医療の分野でも課題となっています
 沼倉 助産師の方にも伺いましたが、出産後は、女性ホルモンの急激な変化などにより、目まぐるしく体調が変化するそうです。心と体が不安定な状態になり、「産後うつ」にもなりやすいと聞きました。
 竹岡 「産後うつ」については、行政も予防対策に乗り出していますね。
 沼倉 産後の時期の配慮が特に大事になりますね。一人一人の置かれている状況が違い、個人差もありますので、学会活動を再開する時期については、よく話を聞き、一人一人の状況に合わせるなど、安心して過ごせるようにしていきたいと思います。
 平栗 産前・産後の学会活動は、決して無理をしないことが大事です。特に産後は、お母さんが赤ちゃんの育児に慣れ、生活のリズムを整える大切な時期です。母子共の会合参加は、たとえば、生後3~4カ月ごろに受ける健診が終わり、首のすわる4カ月ごろを目安にするとよいのではないでしょうか。十分に体を休め、健康に気を付けていただければと思います。
 永石 たいへん大事なことですね。これまで婦人部では、活動については決して無理はしない、としたうえで、出産前の2カ月、出産後の2カ月くらいは、十分に健康に気をつける、としていました。今後は、特に妊娠初期、出産前2カ月、出産後4カ月くらいは、十分に体を休め、健康に気をつける、としたいと思います。
 また、本部幹部会の中継行事や、座談会などへの参加も、個人の賢明な判断にゆだねるように考慮したいと思います。
 原田 一人で悩んだり、孤立したりしないよう、また信心根本に日々を過ごせるよう、皆で温かく見守って声を掛け、励ましを送っていきたいですね。
 そして、正役職者や各部門の責任者をされている場合は、代行者をたてたり、担当幹部が補うようにするなど、守り支え合うことも必要です。
 沼倉 学会活動を再開しても、乳幼児を連れての夜の会合参加や、天候不順の際の会合参加については、配慮したいと思います。

「一人」に寄り添う
 原田 ご家族や周囲の人々の理解と協力が、母子の支えとなります。特に、ご主人の育児に対する理解や協力、夫婦の会話がとても重要です。池田先生のご指導にも「子育ての要諦は夫婦の巧みな連係プレーにある」とあります。
 竹岡 子どもが小さいうちは、夫婦で子育てに取り組めるように、周囲が気遣うことも大切ですね。家に小さいお子さんがいる家族への配慮として、帰りが遅くならないようにする、電話が長くならないようにするなど、皆で心を配っていきたいと思います。
 平栗 保健師として、私が日々、お会いするお母さま方は“とにかく話を聞いてほしい”と言われます。話を聞かせていただくだけで、帰る時には別人のように明るく笑顔になります。
 沼倉 アドバイスするというよりも、話を聞き、安心してもらうことですね。
 平栗 そう思います。私は、話をよく伺う中で「頑張っていますね」と認めて、ねぎらうようにしています。また、自信をもてるように励ます、ということを心掛けて、健診に来られる方々に接しています。一人一人に寄り添って、気持ちをお聞きすることで、お母さま方が「ありのままでいいんだ」「分かってもらえた」という気持ちになることが大事だと思います。
 永石 「たった一人でも、味方になってくれたら、どんなにうれしいか」「その『一人』がいるかどうかが、光と闇の『分かれ目』なんです」と池田先生は教えられています。
 原田 「目の前の一人」を大事にすることが、未来を創ることにつながります。学会創立100周年へ、さらに100周年から次の未来へ、真心と知恵を尽くし、創価家族が一丸となって、後継の人材を温かく育んでいきましょう。

◆〈わが町わが誇り〉 岡山市 万年の「勝ち戦」を
 
第6回SGI総会の席上、各国から集ってきたメンバーをねぎらいスピーチをするSGI会長(1985年10月23日、岡山南文化会館で)               

◆〈信仰体験〉 緑内障と闘う 大手食品メーカーの管理職 
  師匠と共に生きる幸せ
 悩みも苦しみも朗らかに 乗り越えて
 【兵庫県宝塚市】田澤彰浩さん(56)=宝塚旭日支部、副本部長=の右目は、ほぼ視力を失っている。左目も極めて視野が狭く、出歩くには白杖が必要だ。40歳を目前にしての緑内障の発症。“もう働けない・・・・”と何度、失意に暮れたことか。だが、すべての困難を乗り越え、今も大手食品メーカーで、「品質保証」の重要な仕事を担っている。

2016年10月26日 (水)

2016年10月26日(水) の聖教

2016年10月26日(水) の聖教

◆わが友に贈る

 
夜間の事故に注意!
 女子部・婦人部は
 皆で声を掛け合い
 早め早めの帰宅を。
 呉々も安全第一で!

◆名字の言

  理学博士の佐治晴夫氏が、高校教師の集いで「宇宙」について話した。終了後、一人の教師が氏に言う。「きょう先生が話されたことは、全部知っています」▼“そうかもしれないが”と受け止めつつ、氏は答えた。自分が考える「知る」とは、単なる理解や知識ではない。大事なのは「宇宙のことを勉強して知ることによって、あなたの人生がどう変わったか」。もし何も変化がないなら、それは本当の意味で「知る」ということにならな
、と(佐治晴夫・養老孟司共著『「わかる」ことは「かわる」こと』河出書房新社)▼群馬のある壮年は、入会前に任用試験の受験を決意した。医師である彼は、人間の体に関して少なからぬ知識があると自負していた。しかし教学の研さんを通して“生命とは何か”を初めて学び、目の覚める思いがしたという。以来、患者との接し方も変わり、「先生に診てもらうと、ほっとする」との声も。今、ドクター部の誇りに燃えて“慈悲の医療”に励む▼戸田第2代会長は「信は理を求め、求めたる理は信を深からしむ」と語った。教学を学んだ感動によって、信仰の確信は深まり、新たな実践が始まる▼来月の任用試験は、受験者にとって仏法を本格的に学ぶ好機。温かく応援していきたい。(江)

◆社説   任用試験にみなぎる息吹   価値ある人生の“幸福学”研さん

 11月20日に実施される「教学部任用試験(仏法入門)」に向け、各地で研さんの息吹がみなぎっている。
 SOKAチャンネルVOD(ビデオ・オン・デマンド)では教学講座「任用試験(仏法入門)のために」の配信もスタートした(モバイルSTBは除く)。パソコンやスマートフォン等でも、創価学会公式ホームページ「SOKAnet」で同番組を視聴できる(11月19日まで)。
 今回も、新入会メンバーや会友の受験者が多い。温かい励ましの言葉は、新たな人材を育む貴重な栄養分だ。挑戦する全員が仏法の理解を深め、自らの可能性を開くきっかけとなるよう、皆で応援していきたい。
 受験者に教えるため、“まずは自分から”と、研さんに汗する先輩も多い。忙しい受験者に時間を合わせて懸命に教える人もいる。“教学根本”は、学会伝統の人材育成の道であるからこそ、教える側も真剣勝負だ。
 池田SGI会長は、壮年部指導集『黄金柱の誉れ』で次のように述べている。
 「御書を開けば、『希望』も『勇気』も『智慧』も、いくらでも湧いてくる。絶対の確信が生まれる。決して尽きない『泉』のようなものです  
 これまでも任用試験を受験した友からは仏法を学ぶ喜びが、次から次へと寄せられている。
 千葉県のある婦人。友人の学会員に勧められ、「信仰について学べるなら」と昨年、会友として受験することに。終末期医療の看護に携わった経験から、人間の「生と死」について考えることがあった。
 勉強を重ねる中で、そういった疑問が明快になっていく思いがした。「合格の喜びはもちろんですが、日蓮大聖人の生命哲学に触れたことが、何よりの感動」と試験の感想を述べる。創価の生き方に共感し、“自分も周囲を明るく照らす人になりたい”と、本年4月には入会も果たした。
 日蓮大聖人の御金言に、「本より学文し候し事は仏教をきはめて仏になり恩ある人をも・たすけんと思ふ」(御書891ページ)とある。
 仏法を学ぶことで大きく境涯を開き、自他共の幸せを目指す最高に価値ある人生を歩むことができる。その意味で、「仏法入門」である任用試験は、即“幸福学の入門”であり“人生勝利への入門”といっても過言ではない。
 受験者も、支える同志も、大きく飛躍を遂げる教学研さんの秋にしていきたい。

◆きょうの発心   広布の本陣を輝く“幸の城”に!2016年10月26日

御文
 命限り有り惜む可からず遂に願う可きは仏国也(富木入道殿御返事、955ページ・編387ページ)
通解 命は限りあるものである。これを惜しんではならない。ついに願うべきは仏国土である。

不惜身命で「広布大願」に生き抜くことを教えられた御文です。
 1984年(昭和59年)10月14日、「我らは幸の城の仲間」とのテーマで開催された新宿記念文化祭に池田先生が出席され、この御文を通して指導してくださいました。以来、「幸の城」を永久に輝かせようと、本陣・新宿の同志は広布拡大にまい進してきました。
 先生は、その3カ月後の1・15「新宿の日」記念総会で、諸葛孔明の生涯を語ってくださいました。“座して待つよりも、討って出るべし。それでこそ、本陣の守りは盤石となる”――この師匠の言葉が、学生部員として参加した私の人生の原点となりました。
 師の叫びに呼応した新宿の同志は、翌年から3年連続で弘教日本一を達成。私自身も級友に弘教を実らせることができたのです。
 明年は1・15「新宿の日」の淵源から45周年の佳節。総本部を擁する新宿は、全国・全世界から多くの同志を迎え、世界広布の本陣として輝いています。広宣流布大誓堂完成5周年の2018年11月18日を目指し、「師弟の鑑の新宿常勝区」とのスローガンを胸に、幸福の連帯を広げてまいります。  東京・新宿常勝区長 門田 勝

◆小説「新・人間革命」 源流 四十六

                                                                                                                           

 山本伸一ら訪印団一行は、ネルー大学に引き続いて、ニューデリーの中心街ティーン・ムルティにあるネルー記念館を訪問した。
 記念館の建物は、バルコニーが張り出した重厚な石造りの二階建てであった。かつてはイギリス軍の最高司令官が使用していたが、インド独立後、ネルー首相の住居となった。彼は、一九六四年(昭和三十九年)に世を去るまでの十六年間、ここでインド民衆のために平和と繁栄への舵を取り続けてきた。
 そして、ネルー逝去から半年後、彼の事績と精神を伝え残すために記念館となった。
 一行は、S・R・マハジャン館長の案内で館内を見学した。ネルー首相の生い立ちを示す写真の数々。在りし日のままに保存された執務室、応接室、寝室。また、親交のあった多くの人びとの写真……。
 伸一には、インド国民会議派のガンジーの指導のもと、独立運動に身を投じ、念願の日を勝ち得たネルーの姿が偲ばれた。
 一九四七年(同二十二年)八月十五日午前零時――それは、長い長い漆黒の闇を破り、インドの大地に、「独立」と「自由」の金色の光が走った瞬間であった。インドが独立を勝ち取ったことは、搾取され、虐げられ続けてきた民衆の勝利にほかならない。
 詩聖タゴールが「人間の歴史は、侮辱された人間が勝利する日を、辛抱づよく待っている」(注)と述べた悲願の時が、遂に訪れたのだ。その新生の時を前にして、初代首相ネルーは制憲会議の全議員と共に誓った。
 インドのため、民衆のために貢献しよう。平和のため、人間の幸福のために寄与しよう――八月十四日、独立前夜の誓願である。
 なんと、この日は、十九歳の伸一が恩師・戸田城聖と初めて会い、平和と人道に生き抜く覚悟を定めた、運命の日でもあったのだ。
 その後、ネルーは、東西冷戦によって引き裂かれた世界の傷を癒やし、アジアとアフリカの心を結ぶ第三世界の期待の星となった。
 “民衆のために”という強き一念と闘魂は、時代を建設する不屈の力となる。

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 「迷える小鳥」(『タゴール著作集1』所収)藤原定訳、第三文明社 九 

◆〈寸鉄〉 2016年10月26日
 

 御書「
九界の一人を仏に
 なせば一切衆生・皆仏に

 目の前の友に幸薫る風を
      ◇
 会長の
北陸初訪問の日
 有縁の天地に光る誓いの
 陣列。拡大の波動今こそ
      ◇
 
御本尊に祈り抜け!20倍
 100倍の結果が必ず得られ
 る
―恩師。諸天も味方に
      ◇
 過去1カ月に1冊も
本を
 読まない人46%
と。青年
 は読書と思索の暇を持て
      ◇
 
子育て支援の充実は経済
 成長に直結する
―識者。
 “元祖”の公明が更に促進

【聖教ニュース・特集記事】

◆ブラジル・南マットグロッソ州議会から池田SGI会長に「立法栄誉章」
 10・19「ブラジルSGIの日」に授与式
 州議員 博士の平和思想を宣揚したい! 人類の未来のために

 ブラジル・南マットグロッソ州議会から池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に同州議会の最高栄誉である「立法栄誉章」が贈られた。同州ならびに世界における平和・文化・教育への貢献をたたえたもの。授与式は19日、州都カンポグランデの同州議会議場で行われ、同州の発展に顕著な功績を残した各界の代表とともに授与された。
 ブラジル南西部に位置する南マットグロッソ州。世界自然遺産にも登録されている世界最大級の大湿原・パンタナールを抱き、大自然との共生の天地として知られる。
 授与式の10月19日は、「ブラジルSGIの日」でもあった。1960年のこの日、池田SGI会長が同国を初訪問。その際、海外初となる「支部」が結成された。
 SGI会長は友に呼び掛けた。“自分が花となり、実となろうとするのではなく、後に続く同志のために、ブラジルの土になろう”と。この師の指針を胸に、今日まで歩んできたブラジルの友。決して平たんな道ばかりではなかった。軍事政権下、学会への無理解と中傷が渦巻き、SGI会長の訪伯が延期されたこともあった
 しかし、友は屈しなかった。“自分たちの姿で創価の正義を証明したい”と、「良き市民」として地域の安穏と繁栄のために大誠実を尽くした。
 近年には、幅広い平和・文化・教育の運動を積極的に展開。同州にあっては、「共生と希望 アマゾン――環境と開発展」や「生命への語らい」展など、環境や人権の尊さを訴える展示会を開催し、人間主義の思想を語り広げてきた。

◆〈大学は平和の門〉 第1回 香港中文大学 2016年10月26日
 海外に開いた教育交流の原点


 大学の門は『世界の平和』の門である」――教育こそ平和の礎であるとの信念で、世界各国の大学との教育交流を進めてきた池田SGI会長。新企画では、その足跡とともに、創価大学と海外の大学との交流史をひもときつつ、「平和の門」をくぐった留学生の声を紹介する。

 1963年に創立された香港中文大学は、香港の学術振興と人材養成を担うアジア屈指の名門である。
 8つの学部があり、2万人以上の学生が在籍している。“伝統と現代を結合し、中国と西洋とを融合させる”との理念を堅持し、中国文化の発揚と国際交流の推進に力を傾注。230を超える大学・学術機関との教育交流を行っている。
 同大学と創価大学との学術交流は42年目に入った。これまでに、創大から113人、香港中文大学から88人の交換留学生が往来している。
 1974年1月、香港中文大学を初訪問したSGI会長は、李卓敏学長(当時)と会見。その席で、両大学間での教授・学生の交換が約し合われ、翌75年3月11日、学術交流協定が締結された。現在、54カ国・地域182大学に広がる創大の海外交流校の第1号が、香港中文大学だった。
 教育・文化への貢献が高く評価され、SGI会長は、香港中文大学の「最高客員教授」(92年)、「名誉社会科学博士」(2000年)の称号を受章。また同大学の要請を受け、記念講演を行っている。
 SGI会長は、同大学を6度訪問し、歴代の大学首脳と交流。劉遵義元学長とは、対談集『新たなグローバル社会の指標』を発刊している。


香港中文大学 日本研究学科副学科長 何志明 准教授
「一人を大切に」の心を継承

 私は、日本の文化や風景に関心があったので、第3言語に日本語を選択し、香港中文大学の文学部日本研究学科に入学しました。
 インターネットが普及していなかった当時(1990年代前半)において、留学は、研究の基礎となる「高度な言語能力の習得」のための好機でした。
 留学先に創価大学を選んだ最大の理由も、「質の高い言語教育」に魅力を感じたからです。一足早く創価大学に留学した先輩も、背中を押してくれました。
 留学中の出来事で、印象深く覚えているのは、94年4月の入学式の折、創立者である池田SGI会長に初めてお会いしたことです。
 会長は私たち留学生一人一人と握手を交わしてくださいました。多忙を極める中で、一学生のために時間を割き、真心を寄せてくださる姿に、心から感激したのです。
 日本語は、決して習得が容易な言語ではありません。難解な文法や語彙について、創価大学の先生方は、ていねいに、熱心に、忍耐強く教えてくれました。留学から20年以上がたちましたが、今でも、創価大学の先生方と親交を深めています。
 私は今、母校・香港中文大学の教壇に立ち、留学中に学んだ「一人を大切に」との心で学生たちと向き合っています。創価大学から来た留学生を食事会に招き、留学中の悩みがあれば相談に乗っています。こうしたことが、私の留学を支えてくださった創価大学の先生方への「恩返し」になればと思っています。
 本年5月、創価大学を訪問。海外への志向や留学意欲が強く、英語力も高い創価大学の学生に大きな可能性を感じました。
 今後、創価大学との人的交流がより深まり、両大学から、人類社会に寄与する人材が多く輩出されゆくことを念願しています。


交換留学経験者 創価大学38期 大田 智子さん
創立者の“足跡”に奮い立つ

 私は、山口県で生まれ、創価大学への進学を機に上京しました。入学式で、創立者・池田先生から“3カ国語以上に挑戦を”との明確な指針を頂き、まずは、英語の基礎を固めようと、経済学部のIP(インターナショナルプログラム)を受講しました。
 課題の多さと慣れない寮生活で、心が折れそうになった時、キャンパス内で、思いがけず、創立者との出会いが。創大生を信じ、見守ってくださる真心に奮い立ちました。
 3年次には、第3言語となる中国語の習得を目指し、留学を決意。第1志望であった香港中文大学の交換留学の切符をつかむことができたのです。
 香港中文大学は、多文化・多民族が共存する香港を象徴し、国際交流と言語教育が魅力的でした。
 “かつて、ここに創立者がいらっしゃったんだ”――広大なキャンパスに立った時、創立者の“足跡”を感じ、胸が熱くなりました。創立者の中国語版の著作が並ぶ図書館で研究に打ち込んだ日々も、かけがえのない財産になっています。
 また、留学中は、日本人で唯一、香港中文大学のオーケストラ部に入部し、現地の学生の輪に飛び込んで、友情を深めながら広東語を学びました。
 中国語の授業では最高ランクの評価を得ることができ、帰国後に受験した英語能力試験TOEICでは、980点を取り、卒業時には、「創大ダ・ヴィンチ賞」を受賞することもできました。“3カ国語の習得”という創立者への誓いに徹することができ、自信になりました。
 現在は大手信託銀行で外資の管理業務を担当しています。先月には業務内容のプレゼンテーションを任され、渡米しました。世界を舞台に、人格と知性を磨き続けます。

  ご感想をお寄せください news-kikaku@seikyo-np.jp

◆〈信仰体験〉悪性リンパ腫を克服 “最後は必ず勝つ”と決めた! 2016年10月26日


 【大阪市淀川区】2010年(平成22年)6月の大阪。梅雨入り後のぐずついた天候が続くなか、22日は気温30度超えの真夏日となった。寝苦しい夜が明けた23日早朝目覚めたばかりの川西日出子さん(66)婦人部副本部長は、体に違和感を覚えた。両手がしびれ、両足にも全く力が入らず、起き上がることができなかったのだ。その時すでに、悪性リンパ腫に起因する腫瘍が脊柱(背骨)の一部で増殖し、脊髄を圧迫。健康自慢だった川西さんから体の自由を奪い去っていた。

2016年10月25日 (火)

2016年10月25日(火)の聖教

2016年10月25日(火)

◆わが友に贈る


  会合の成功を決めるのは
 「中心者の深き祈り」
 「事前の入念の準備」
 「参加者への感謝」だ。

 前進の勢いをさらに!

◆名字の言


   小豆島では、名産品のオリーブが収穫時期を迎えている。
明るい緑色の実が、瀬戸内の風に心地よさそうに揺れていた▼最も古い栽培植物の一つとされるオリーブは、地中海の沿岸諸国が主な産地。古代ギリシャの時代から人々に愛され続け、その生活を潤してきた重要な植物だ。「平和」の象徴として、国連旗にも描かれている▼日本で試験栽培が始まったのは明治末期。いくつかの地域が選定されたが、地中海沿岸と気候が似ていたこともあり、小豆島だけが栽培に成功した。とはいえ台風や害虫の被害に悩まされるなど、普及への道は決して平坦ではなかった。現在、島中に広がるオリーブは、まさに先人たちの努力の結実である▼1978年(昭和53年)7月、池田SGI会長は小豆島を訪問。2度の台風により甚大な被害を受けた同志を激励した。“一生懸命、信心に励み、20年、30年たてば、格段の違いになる”――SGI会長の言葉を胸に、友は力強く前進した。今、小豆島のあちこちには、“功徳の果実”が大きく実っている▼オリーブは、寒冷にさらされないと花が咲きにくくなり、実もならないという。艱難という寒風は、幸福の実を結ぶための“栄養”――オリーブの実が、そう言ってほほ笑んでいるかのようだった。(速)

◆小説「新・人間革命」 源流 四十五

                        


 山本伸一は、その後もナラヤナン副総長との友誼を大切にしていった。日本で、インドで、出会いを重ねた。 
 ナラヤナンは一九八四年(昭和五十九年)にケララ州から下院議員選挙に立候補し、当選する。外務担当国務大臣等を経て、九二年(平成四年)、友人の国会議員に強く推されて副大統領選へ。上下両院議員の選挙の結果、なんと賛成七百票、反対一票で副大統領に就任したのである。
 後年、伸一が、直接、その圧倒的な支持の理由を尋ねると、こう答えている。
 「大臣時代の仕事ぶりを認めてくれたのかもしれません。また、数年間、大臣ではなく一般の議員として仕事をしていましたが、その間に、ほとんどの議員と友好関係をもつことができました
 つまり、日ごろの行動、地道な陰の功労を皆が見ていて評価してくれたというのだ。また、人間対人間の交流を通して培ってきた信頼が、いざという時に花開いたといえよう。
 さらに彼は、インド独立五十周年にあたる九七年(同九年)七月、国会と州議会の議員約四千九百人による選挙で、有効投票数の約九五パーセントを得て大統領に就任。「不可触民」といわれ、差別されてきた最下層の出身者から、初めて大統領が誕生したのだ
 新しき朝は来た。人間のつくった差別という歴史の闇を破るのは、人間の力である。
 その三カ月後の十月、インドを訪問した伸一は、大統領府を表敬訪問し、ナラヤナン大統領に長編詩「悠久なるインド 新世紀の夜明け」を贈った。
 また、二〇〇四年(同十六年)十月、伸一は二年前に大統領の任期を終えていたナラヤナンと、聖教新聞社で七年ぶり四度目の会談を行った。この日本滞在中、創価大学から名誉博士号が贈られている。
 「民主主義の本質は、民衆の幸福に尽くすことである」(注)――これは、ナラヤナンが大統領の任期を終えるにあたって議会で語った、ガンジーの不滅の言葉である。

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 『マハトマ・ガンジー全集 90巻』インド政府出版局(英語)

◆〈寸鉄〉 2016年10月25日

 
広布の大願に立った団結
 こそ勝利の根本
―恩師。
 「11・18」へ同志と肩組み
      ◇
 
人間の偉大さとは絶えず
 自己を再創造する事に

 哲人。挑戦と成長の劇を
      ◇
 全国の受験生よ頑張れ!
 
勝負は常に今ここから
 諦めの心制し栄光つかめ
      ◇
 
ネットでニュース閲覧が
 7割
、全世代に浸透。本紙
 オンラインも充実弛まず
      ◇
 
医療分野等に人工知能の
 導入を提言へ
―厚労省。
 「人間の為」の目的忘るな

【聖教ニュース・特集記事】

◆池田SGI会長とウンガー会長の対談集 
 発刊された対談集の英語版


 池田SGI(創価学会インタナショナル)会長と「ヨーロッパ科学芸術アカデミー」会長のフェリックス・ウンガー博士との対談集『人間主義の旗を――寛容・慈悲・対話』の英語版が、このほどイギリスの総合出版社I・B・トーリス社から発刊された。
 同対談集として初の外国語版のタイトルは『人間主義の原則――慈悲と寛容』。
 SGI会長とウンガー博士は、1997年、2000年、01年、06年と会見を重ね、さらに往復書簡などで意見を交換してきた。
 その内容は、東洋哲学研究所発行の「東洋学術研究」に4回にわたり連載。対談集は、その内容をもとに編さんされたものである。
 心臓外科医としても名高いウンガー博士が会長を務めるヨーロッパ科学芸術アカデミーは、1990年に創設された。
 人類の諸課題に立ち向かうべく、さまざまな専門分野から一級の学者を選出し、「社会の持続性」「水資源の調達」などをテーマとした多岐にわたる研究やプロジェクトを世界中で展開。50を超える国々に学術ネットワークを広げる。
 同アカデミーの「名誉評議員」には、スペインのフアン・カルロス1世前国王が名を連ねるなど、世界の指導者もその運動に期待を寄せている。
 本書は、「21世紀を生きる人類に平和と安全と共生をもたらすものは、何でしょうか」とのSGI会長の問題提起から始まる。
 「軍事力、経済力などのハード・パワー」か、それとも「対話によるソフト・パワー」か――両者は宗教間対話の重要性、地球環境問題と教育、現代の医療における諸課題など、多角的な側面から対話を展開
 とりわけ、第1章「宗教と寛容」では、急速にグローバル化が進む現代において、「寛容」の精神を世界に広めゆく重要性を、両者は共に指摘する。
 「寛容は『他者に精神的に尽くす』なかにあります。寛容は『共生の積極的なかたち』です」(ウンガー博士)
 「寛容とは、他者との対話であるとともに、自己との対話です。自分は偏見に囚われていないか、利害に囚われていないか、そう自分自身に不断に問いかけることです」(SGI会長)
 英語版の完成は、平和の未来を望む、より多くの人々に、共生の知恵と希望を届けるものとなろう。

◆南米ボリビア ベタンソス市教育委員会からSGI会長夫妻に顕彰状
ボリビア女性平和集会の席上、ポトシ県ベタンソス市教育委員会のネストル・アルバラド


 南米・ボリビア多民族国のポトシ県ベタンソス市教育委員会から池田SGI会長夫妻に顕彰状が贈られた。
 授与式は9日、ボリビアSGI女性平和会議結成20周年を記念した「ボリビア女性平和集会」(ボリビア文化会館)の席上で行われ、同市教育委員会のネストル・アルバラド委員長からボリビアSGIのササキ婦人部長に託された。
 顕彰状には、「女性の真価を尊び、教育、文化、そして平和を推進する人類模範の活動に深く敬意と感謝を表します」と記されている。アルバラド委員長がSGI会長夫妻の功績とリーダーシップを知るきっかけとなったのが、婦人部・女子部の代表で構成されるボリビアSGI女性平和会議との交流だった。
 始まりは本年7月。地元の地区婦人部長がアルバラド委員長を訪ね、SGI会長の著作を手渡した。委員長は一読し、感動した。ボリビアの歴史と精神への造詣の深さ、そして全ての母と女性の幸福を願い、献身してきた真心に――。
 とともに、女性平和会議の教育貢献の歩みも知る。講演会の開催や児童養護施設への学用品の寄贈、大学への図書贈呈等々……。
 女性のエンパワーメント(内発的な力の開花)と教育の価値向上という目的を分かち合うパートナーとして、委員長は、SGIを高く評価したのである。
 「わが市にも、子どもの無限の可能性を引き出す創価の人間教育を広げていきたい」と。
 その言葉の通り、本年9月には、価値創造の教育について語り合う「女性教育者の集い」を共同開催している。
 顕彰状の授与式で、委員長は語った。
 「幸福と平和の社会の実現には、たゆまぬ社会貢献が必要です。私たち一人一人が努力を開始することで、その輪は家庭や地域、そして世界へと広がっていくでしょう。自他共の幸福を目指す創価教育の思想は、社会貢献への努力を促す哲学です。ゆえに私たちは、SGIの皆さまに心から賛同するのです」

◆盤石なる創価の人材城を 原田会長を中心に各部代表者会議

 世界広布新時代第36回の各部代表者会議が24日、東京・新宿区の常勝会館(本部第2別館内)で行われた。
 池田SGI会長はメッセージを贈り、その冒頭、東日本大震災から5年8カ月となる「創立の月」11月に、開館を迎える新「東北文化会館」を祝福。
 「先師・牧口常三郎先生と恩師・戸田城聖先生へ、私は全同志の皆さんと一緒に、ご報告したい」と述べ、新会館は、未曽有の大災害に立ち向かい、乗り越えてきた、愛する東北家族の不屈の勝利の象徴である、と呼び掛けた。
 そして、「地涌の正義の旗頭」として、勇敢に、忍耐強く、労苦をいとわず、同志に誠実に尽くし抜いた東北各地のリーダーの奮闘を称賛。開館を目指し、幹部率先で、弘教拡大に走る東北広布の前進を喜んだ。
 さらに、東北と一体で復興支援に当たった全国の同志、とりわけ婦人部の友の祈りと励ましに、あらためて深く感謝した。
 次いでSGI会長は、戸田第2代会長が仙台の青葉城址で残した不滅の指針「学会は人材の城をもって広宣流布に進むのだ」に言及。
 「『人材の城』とは、苦難との戦いのなかで築かれる。試練の風雪を勝ち越えてこそ、盤石に聳え立つ」と強調し、「今、目の覚めるような若き地涌の人材が澎湃と躍り出ているのは、なぜか。それは、我ら創価の師弟が、紛然と競い起こる『三障四魔』と恐れなく戦い抜いてきた『陰徳陽報』なりと胸を張っていただきたい」と力を込めた。
 続いて「わざはひも転じて幸となるべし、あひかまへて御信心を出し此の御本尊に祈念せしめ給へ、何事か成就せざるべき」(御書1124ページ)を拝読。
 「この大確信に燃えて、異体同心で、ありとあらゆる『広宣流布』と『立正安国』の大闘争に挑みゆこう! そして、全人類の希望と輝く『三変土田』の勝利劇を飾りながら、創価の人材城をいやまして隆々と栄えさせていこうではないか!」と呼び掛けた
 最後に、聡明に朗らかに、健康第一で前進をと念願し、メッセージを結んだ。
 原田会長は、創価の哲学を体現する青年の育成こそ明「世界広布新時代 青年拡大の年」の眼目であると強調。栄光の11・18「学会創立記念日」を青年拡大で荘厳し、見事なる人材の陣列を築きゆこうと望んだ。
 長谷川理事長、谷川主任副会長、角田創価班委員長、前島牙城会委員長、本社編集局の西賢一主任があいさつした。

◆〈誉れの学園 世界市民を育む創価教育〉
 第5回 言葉の力を磨く㊤
 「詩心」は人格と知性の証し


東京創価小学校で、1年生の授業を参観した創立者・池田名誉会長が、校内で出会った児童に真心の激励を。創立者は、創価小学校の児童を「勇気の王子」「希望の王女」などと呼び掛け、ロマンあふれる心を育んできた(1983年4月27日)
                                                         
              東京創価小学校で、1年生の授業を参観した創立者・池田名誉会長が、校内で出会った児童に真心の激励を。創立者は、創価小学校の児童を「勇気の王子」「希望の王女」などと呼び掛け、ロマンあふれる心を育んできた(1983年4月27日)

 
 フランスの詩人ポール・エリュアールは「詩」を“人間を結合させるための戦い”と定義した。創立者・池田名誉会長は、この至言を通して、正しい言葉の力をもって人類の「結合」と「向上」へ戦い続ける姿勢を奨励し、自ら範を示してきた
 感傷に縛られた哀音ではなく、いかなる事象からも「善の価値」を汲み取り、生命の美や喜び、強さを謳い上げていく。
 創立者の詩は称賛され、四つの詩人称号を受章。世界詩歌協会のスリニバス元会長は“偉大なる詩人である池田会長の詩は、「私たちは前進する。着実に前進する」と、魂を揺さぶる”と評する。
 心を鼓舞する創立者の詩歌。学園生に贈り、励ました例も、枚挙に暇がない。学園生は、その詩心に触発され、希望と創造性を広げる。創立者への“返歌”として、約半世紀にわたって、愛唱歌の作詞にも取り組んできた。その数は、優に450を超え、年々歳々、歌い継がれている。
 創価学園が立つ東京の武蔵野、大阪の交野・枚方は、風光明媚な憧憬の地である。万朶の桜、漆黒に輝く月光やホタルの舞、深秋を告げるススキの穂……。創立者は学園生と共に、校舎を彩る美景を眺めつつ、「俳句を詠もう」「一詩作りなさい」と詩作を促し、若々しい感性をたたえてきた。
 2007年9月、中秋の名月を眺めた創立者は、学園生を思い、言葉を贈った。
 「優秀にして 円満なる 我が創価学園生 万歳! 更に 希望に燃えて 満月の如き 知性を磨きゆけ!」と。
 以来、創価中学・高校(東京・小平市)の栄光寮では毎年、中秋の名月の折に「観月会」を開催。寮生たちは、感動や決意を和歌に託し、創立者に贈ってきた。
 関西創価高校(大阪・交野市)の女子下宿・白鳥寮では、全員が年2回、下宿生活の感動などを歌った「川柳」を作成。寮の誕生以来、10年間続けられている。
 また、08年からは、中学・高校生全員を対象に、交野の四季折々の風景などに寄せる散文詩・俳句・和歌を募集。これまでに約2500点の力作が寄せられ、「学園万葉集」として、まとめられている。

 詩人・北原白秋は語る。
 「子供たちはみんな詩人です。引出してさへやればこんなにうまく歌へます」(雑誌「赤い鳥」大正10年3月号)
 夕焼けを「とまといろ」、天に輝く星々を「あみのおさかな」――白秋は、その巧みな表現力に舌を巻いたという。
 一方で、昨今は、子どもたちの詩的感動や思考力の希薄化を危惧する声が多い。「活動あって指導なし」と、単発的で低調な詩の授業の在り方を問う人もいる。
 詩人・高田敏子が詩の使命を“新しい意味の発見、見方・思い方・ことばの使い方の発明発見”と語るように、言語の習得過程の幼少期に詩を学ぶ意義は大きく、それを促す教員の役割は重要である。
 関西創価小学校(大阪・枚方市)では、国語の授業の冒頭で、野口雨情、金子みすゞらの詩や文章を音読・暗唱。その数は、6年間で90作品に及んでいる。
 普段の会話にはない日本語の語彙や表現方法、詩のリズムなどを吸収しつつ、児童たちは自由詩を作る。教員は子どもの独特な見方や言葉遣いなどをたたえ、優れた作品を校内の掲示板で紹介する。同世代の友達が書いた詩は、詩作への意欲と発想を湧かせる“教材”になっているのだ。
 生活科の授業では、低学年生が農家や商店街を訪れ、各所で「はたらく人」にインタビュー。そこでの感想を文章に書き残している。あらかじめ、取材先の写真を児童に見せ、たくさんの「疑問」を出してもらい、表現力と主体性を育むのだ。体験を通して得た発見や感動を、素直に表現できるよう、これらの創意工夫を続けてきた。
 学外での活躍も目覚ましい。15年以上、児童たちが応募を続ける「お母さんの詩」コンクール(ハナマルキ株式会社主催)では、2度の特選に輝き、直近では、第23回「新聞配達に関するエッセーコンテスト」(日本新聞協会主催)において、3280の応募の中から、関西小の児童が最優秀賞に選ばれた。
 枚方市の教育委員会が主催する、漢字をテーマにした「作文コンクール」にも、14年間、挑戦を続けてきた。これは、児童たちが好きな漢字や熟語を一つ選び、その字に対する思いをつづるもの。関西小では、3年生以上の全児童が参加する「校内漢字作文コンクール」を実施。一過性ではない学習と評価の流れをつくっている。
 また今月、6年生は、大阪ユニセフ協会の出張授業を受けた。飢餓や紛争に直面する子どもたちの写真からは、深刻さが如実に伝わり、児童は顔を曇らせた。
 「みんなは、こうした子どもたちにどういった言葉を掛けますか?」――その問い掛けに、しばし沈黙する児童たち。“頑張れ”なんて、簡単には口にできない。
 考えた末、“一緒に生きていこうね”“希望を捨てないで”と、精いっぱいの言葉を紡ぎ出していった。後日、「今、自分たちにできることは何か」と、児童同士で意見を出し合い、考えを深めている。
 同協会の講師は、関西小の児童が持つ言葉の力に共感を寄せる。「豊かな表現力を持つ関西創価小学校の児童たちの心の中にこそ、『平和』はあるのでしょうね」
 東京創価小学校(小平市、国分寺市)の1・2年生は、教員や上級生と一緒に、校内を散策。「おとぎの森」や「エンゼル噴水」などを訪れる。これらは、「名は体を表す」と、創立者が命名した場所だ。ロマンあふれる名前に、児童たちも興味津々。教員は、「どうして創立者は、こういう名前を付けたんだろうね?」と問い掛け、児童の想像性をふくらませていく。
 しかし、心の思いを言葉にするのは、簡単ではない。東京小のある教員は、詩の授業で、児童たちと屋外に出て、鳥のさえずりや葉のこすれる音を聴く。
 「風の音がホワホワって聞こえた!」
 友達の擬音語を聞く中で、“どんな表現でもいいんだ”と安心し、感じたことを素直に口にできる。
 また、朝日の写真を見て、思いついたことを児童に発言してもらう。「きれい」「赤い」などの単調な言葉から、「一日のはじまり」「自然はすごい」と言う子も。こうした言葉を聞くことで、「表現の引き出し」が豊かになるという。
 東京小の児童も、各種の詩や作文のコンクールで続々と入賞を果たす。3年のある児童は、創立者が命名した「ロマン図書館」や「王子の木」「ひめの木」などを訪れての感動を詩に託し、「全国学芸サイエンスコンクール」(旺文社主催)において、2年連続「文部科学大臣賞」を受賞した。
 このほか、児童たちが小グループごとに寸劇を作り、表現力を養う授業もある。
 テーマは「体の一部が入った慣用句」。例えば「耳にタコができる」では、「耳」の部分を空欄にしてクイズを出す。
 ある児童のグループが、その慣用句の意味を短い劇で表現し、他のグループの児童に空欄に入る言葉を当ててもらう。
 お母さん役の児童が「早く寝なさいって言ってるでしょ」と繰り返し、子ども役の児童は耳に手を当てて、「分かってるよ」とうつむく。ユニークな掛け合いに笑顔の花が咲き、見ている児童からは、「分かった! 耳だ!」との元気な声が飛ぶ。
 子どもたち自らが寸劇の“台本”を考える中で、慣用句の理解はもとより、分かりやすく意味を伝えようとする努力が、思考力と表現力を磨いてくれるのだ。
 創立者は語る。「文章は、その人の人柄を表す。言葉は力であり、人格である」と。創価小で培った言葉の力は、中学・高校で発展を遂げる。


創立者の指針


 わが創価教育の庭に育った諸君の中から、「新世紀の大詩人」が、また「言論の大英雄」が陸続と育ちゆくことを、私は期待してやまない。
 世界の一流の指導者は詩心をもっている。「詩」は国際人としての知性と人格の証である。日本は今、この点が非常に弱くなっている。
 人格の人、詩心の人には妬みがない。暴力もない
 〈1998年12月10日 創価学園卒業記念撮影会〉

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◆〈生老病死を見つめて〉 三障四魔との戦い  
   妙法を根本とした意地で挑む

 連載「生老病死を見つめて」では、創価学会員が信心根本に、生老病死という「四苦」を乗り越えてつかんだ信仰の確信と仏法の哲理を紹介する。今回は、妻を事故で亡くした壮年の体験を通して考察したい。


◆〈信仰体験 母ありて〉  横浜市旭区 円谷広子 
 「私って、こんなに幸せでいいのかな」

◆〈信仰体験 さわやか寸景〉 下半身不随の夫と支える妻
  夫婦愛が咲かせた“花の小道”

◆白ゆりの輝き 婦人部のページ あの人 この友に 希望の光を送ろう
  11・18「創価学会創立記念日」へ、

 幸の前進を続ける婦人部の友。
 各地で今、歓喜のドラマが広がっている。
 ここでは、真剣な祈りを根本に、
 弘教に先駆する4人の婦人部員を紹介。
 併せて、池田SGI会長の言葉を掲載する。

《池田SGI会長の言葉から》


 「仏法の話しがあるから」と人に勧めて聴かせる。会場で座を詰めて座らせてあげる。それだけでも功徳があると法華経には説かれている(随喜功徳品)。
 いわんや、自分から人のために仏法の話しをする功徳は計り知れない。
 信心の喜びを、ありのままに語ればいいのだ。「発心下種」(妙法を説いて相手が発心した場合)と「聞法下種」(相手画報は聞いたが発心しなかった場合)の功徳は同じである。どうか、伸び伸びと進んでいただきたい。
 御書には、「一句をも人にかたらん人は如来使いと見えたり」(1448㌻)と仰せである
 弘教に励む人を讃えることが、喜びを幾重にも広げていく。友の幸福を祈る心に大功徳が薫るのである。(2014年3月9日付「名誉会長と共に 新時代を開く」)
                                   ◆◇◆
  相手を敬っているのに、反発される。生命の大地を破って眠れる仏性を呼び覚ます精神革命には、それだけ根強い抵抗があるのだ。
 しかし、最初は反発があっても、偉大な妙法を説き聞かせたことは、必ず仏性を薫発する縁となる。相手の成仏の因を作ったのである。これが「毒鼓の縁」という法理である。
 広宣流布の戦いに無駄なものなど、何一つ亡い。友人の反応に一喜一憂し、前進を止めてしまうことこそが、無慈悲である。
 
「仏種は縁に従って起る是の故に一乗を説くなるべし」(1467㌻)」との御聖訓通り、縁を結んだ分だけ、広宣流布の裾野は広がるのだ。(『随筆 対話の大道』〈青年よ 快活に対話の波を㊤〉)

2016年10月24日 (月)

2016年10月24日(月)の聖教

2016年10月24日(月)の聖教

◆今週のことば

任用試験
に挑む宝友へ
皆で真心のエールを!
仏法への入門は
幸福博士の大直道なり。

生命の最高峰へ共々に!

◆名字の言


  日本人初のプロ車いすテニスプレーヤー・国枝慎吾選手。抜群の車いす操作とともに、前向きな言葉で自身を鼓舞してきたことでも知られる▼「僕にとってのゲームは自分との真っ向勝負であり、唯一の目的は自分に勝つことです」(『なぜあの時あきらめなかったのか』PHP新書、小松成美著)との言葉に、うなずく人は多いだろう▼長野のある女子部員。脊椎が形成不全を起こす先天性の病気で、生まれた時に医師から「歩行は一生、難しいでしょう」と告げられた。だが母親は“この子にも必ず果たすべき使命がある”と確信し、「やりたいことは全てやりなさい」と語り続けてきた▼母の思いを受け、幼い頃から学校の遠足や調理実習、部活動のマネジャーなどに伸び伸びと挑戦。もちろん、人知れぬ苦労は数え切れない。しかし、どんな困難にも“できない”ではなく、“どうすれば自分にもできるようになるか”を考え抜き、工夫と努力を重ねた。彼女は今、女子部のリーダーとして地域を歩き、部員たちに希望と励ましを送っている▼たとえ行き詰まったとしても、心が負けなければ、新たな活路は必ず開ける。人と比べるのではなく、「昨日の自分」に勝つ。自身の最高峰を目指し、挑戦と成長の日々を刻もう。(市)

◆社説  きょうは「国連デー」   一番に守るべき存在に焦点を


 きょう24日は「国連デー」。1945年(昭和20年)のこの日、国連憲章に基づき、51カ国が名を連ねて国連が発足した。
 現在の加盟国は193カ国。平和・人権・開発を推進する国連の使命も、また、その中で果たすべき日本の役割も、ますます大きくなってきている。
 各地で頻発する紛争や、急増する難民・国内避難民、地球温暖化に象徴される気候変動。世界には問題が山積している。
 国連は昨年、今日的課題の解決に向け、SDGs(持続可能な開発目標)を採択した。「あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ」「すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」といった17の目標などから構成されるものだ。
 国連の取り組みの成功には、各国政府や公的機関の努力とともに、民間組織、市民社会との連帯が欠かせない。その確かな基盤となるのが、私たち一人一人の意識変革だ。
 「日ごろの生活の中に、SDGsと関わっていることがたくさんあります」。こう語るのは、国連広報センターの根本かおる所長。本年8月の「平和の文化講演会」(主催=創価学会女性平和委員会)では、参加者に「私たち一人一人がチェンジ・メーカー」であり、「特に若者たちのアクションが不可欠」と強く呼び掛けた。
 グローバル化が進む今、世界の諸問題と関係のない人間はいない。例えば、中東・アフリカ等の難民・国内避難民を見ても、人道問題にとどまらず、EU(欧州連合)をはじめ各国の政治・経済を揺るがす事態となり、その影響は日本にも及ぶ。
 こうした時代社会の中で、「誰も置き去りにしない世界を築くためには、どうしたらいいのか。ここに意識変革が求められる理由がある。自分は関係ない、一人では何もできないという無関心・無力感の壁を突き破らなければならない。
 池田SGI会長は、本年の平和提言の中でつづった。
 「人類が直面する課題の解決といっても、その取り組みによって一番に守るべき存在は何か、それを誰がどのようにして守っていけば良いのかについて、常に問い直しながら進むことが大切ではないでしょうか
 私たちが日常、何げなく生活している間にも、世界では現実に厳しい立場に置かれ、苦しんでいる人がいる。その「一人」に思いをはせ、行動していくことが求められている。

◆きょうの発心  生命尊厳の哲理を未来に継承


御文
 命と申す物は一身第一の珍宝なり一日なりとも・これを延るならば千万両の金にもすぎたり、法華経の一代の聖教に超過していみじきと申すは寿量品のゆへぞかし(可延定業書、986ページ・編1175ページ)
通解 命というものはわが身にとって第一の珍宝である。たとえ一日であっても寿命を延ばすならば、千万両の金にもまさるのである。法華経が釈尊一代の聖教の中でも抜きん出て勝れているというのは、寿量品のゆえである。

 
このうえない生命の尊極さを説かれた一節です。私は、両親が病魔と闘う姿を見て信心を学びました。ピアノ教師の母は、くも膜下出血で倒れるも、医師の予想以上に早く回復。未来部員に元気にピアノを教える姿は喜びに満ちていました。“多宝の先輩方”はじめ武蔵村山の同志は、蘇生のドラマを体現し、広布常勝の歴史を築いてこられました。
 現在、私は創価中学校の副校長をしています。創立者・池田先生から学園に頂いた5原則には、「生命の尊厳」が掲げられています。生徒の豊かな心を育む最重要の指針と拝してきました。
 学園では、「一人も置き去りにしない教育」、生徒の主体性を引き出しながら、互いを尊重し、人間的向上が図られる学び合いが行われています。
 生命尊厳の哲理を未来に継承するべく、強き祈りを根本に、いかなる努力も惜しまない決意です。  東京・武蔵村山牧口区本部長

◆小説「新・人間革命」 源流   四十四


                                                                                                                         
 ナラヤナン副総長も、山本伸一と同じく、図書贈呈を単に書物の授受の儀式に終わらせたくはなかったようだ。副総長は伸一に、「ぜひ、語らいの時間をもってください」と言い、教員、学生らに自己紹介するように促した。懇談が始まった。
 一人の男子学生が挙手し、伸一に尋ねた。
 「私は、創価学会を専門的に研究して、博士号を取得しようと思っています。山本先生は仏教について、どのようにお考えですか
 すかさず副総長が説明した。
 「つまり、彼にとっては、山本先生こそが“研究対象”なんです」
 「はい。なんでも聞いてください。あなたの研究に尽力できることを嬉しく思います」
 伸一は、一つ一つの質問に、丁寧に答えていった。青年を軽んじることは、未来を軽んじることである。ネルーは、「青年は“明日の世界”だ」  「明日の世界は諸君の肩にかかっている」  (注)と訴えている。
 伸一は、回答のたびに、「おわかりいただけましたか? では、次の質問をどうぞ!」と確認しながら話を進めた。そのやりとりを副総長は、微笑みを浮かべて見ていた。
 語らいの時間は、瞬く間に過ぎていった。
 副総長は言った。
 「今日は、学生の質問に、誠実にお答えいただき、ありがとうございました。質問した学生だけでなく、皆、創価学会を、また、山本先生のお人柄を、よく理解したのではないかと思います」
 恐縮しながら、伸一は答えた。
 「私の方こそ大変にお世話になりました。青年たちと触れ合いの場をもてたことは、最も有意義なひと時でした。ただ副総長と、ゆっくりお話しできなかったことが残念です。またお会いできますよう願っております」
 学生たちは、一列に並び、瞳を輝かせて、一行を見送った。伸一は、学生一人ひとりと握手を交わしていった。
 青年の瞳は未来を映す。そこに輝きがある限り、その国の未来には希望の光がある。

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 「朝日新聞」1957年10月8日付


〈寸鉄〉 2016年10月24日


 
国連デー。「平和に尽くす
 
人を育てる学会は重要」
 元次長。人材の潮流更に
      ◇
 
第2総東京婦人部の日。
 女性の力で時代を変革!
 広布電源地の太陽は燦然
      ◇
 
最も行きづらい所にこそ
 真っ先に
―恩師。壁破る
 対話を。師子に皆も続く
      ◇
 
仕事が刺激的―わずか3
 割と
。働く喜びを知る人
 は幸福。社会部よ鑑たれ
      ◇
 
鳥取地震で公明党議員が
 奔走。被災者の声を形に。
 連帯力で迅速な支援頼む

◆ SGI会長と共に 新時代を創る 【27】心から心へ文化の花を


 このたびの鳥取県中部を震源とする地震に際し、中国地方をはじめ西日本各地の皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。
 「変毒為薬」の法理のままに、断じて乗り越えていかれますよう、皆さまのご健康と無事安穏、そして一日も早い復興を、全同志と共に祈り抜いてまいります。
                 ◇ ◆ ◇ 
 不慮の災害などの折にも学会の会館は、地域の方々の依怙依託となっている。
 この生命尊厳の大城を、日々厳然と守ってくれている同志に感謝は尽きない。
 大東京の“人材の花の都”たる中央区の中央文化会館を視察した際も、創価宝城会(一日会館長)の友が着任してくれていた(22日)。黄金柱の誉れの英姿に車中から合掌するとともに、記念の月間を元気に走りゆく中央家族へ題目を送った
 日本橋(中央区)で開催された「絵本とわたしの物語展」には、多くの来賓や友人が集われ、親子で鑑賞する光景も微笑ましかったと伺った。
 絵本画家のワイルドスミス画伯が「幸福の源泉は創造力です」と語られていたことを思い起こす。
 その「創造力」を引き出すのが、文化の触発である。
 大阪、福岡、石川でも「平和の文化と希望展」が有意義に行われた。
 この週末も、未来部の合唱祭が感動を広げ、音楽隊の友は東北や熊本の被災地での「希望の絆」コンサートなどを重ねた。鼓笛姉妹のパレードも各地で爽やかな喜びを贈ってくれている。
 我らの行進は、文化と教育と平和の光を幾重にも放ち、未来を照らしゆくのだ。
                 ◇ ◆ ◇ 
 法華経の従地涌出品では「如蓮華在水」(蓮華の水に在るが如し)と説かれる。
 泥沼のごとき現実社会へ飛び込んでいく。しかも、世間の汚れに染まらず、広宣流布の大使命に生き、勝利の大輪を咲き薫らせる

 ここに、我ら地涌の菩薩の挑戦がある。
 日蓮大聖人は、試練を勝ち越えゆく要諦として――
 「
前前の用心
 「
けなげ(勇気)」
 「
強き信心
 の3点を示されている。(御書1192ページ、趣意)
 
何があろうと題目を唱え抜き、悠々と油断せずに、同志と共に前へ進むのだ。
 栄光輝く「11・18」へ――
 広布の道を開こう!
 友情の橋を懸けよう!
 自他共の勝利のため、永遠に崩れぬ幸福のために。
 希望の歌を、勇気の曲を、「地域」に、「社会」に、奏でゆこうではないか!

【聖教ニュース・特集記事】

◆中国・南開大学で池田思想国際学術シンポジウム
 テーマ「民間外交と文明の融合」 50大学・機関から140人の研究者らが出席
 名誉会長がメッセージ「人間主義で平和創造の波動を」


 【天津23日】第9回「池田大作思想国際学術シンポジウム」(主催=南開大学、創価大学)が22、23の両日、中国・天津にある周恩来総理の母校・南開大学で行われた。  「民間外交と文明の融合」をテーマに、中国内外の50大学・機関から140人の研究者らが出席。  提出された78本の論文についての分科会も開かれ、活発な議論が交わされた。これには、池田名誉会長がメッセージを寄せ、人間主義で平和創造の波動をと強調。日中の青年たちと共に手を携えて、両国友好の永遠の「金の橋」を築きたいと念願した。(記事=白田修治、写真=工藤正孝)
 中国の重点総合大学の一つである南開大学は、国内外に多くの英才たちを輩出する名門校である。
 昨年9月には、天津市郊外に新キャンパスがオープン。そこが今回のシンポジウムの会場となった。
 南門から入り、すぐ目に飛び込んできたのは、大学の校章が大きく刻まれた図書館。そして、その前庭に堂々と立つ周総理の銅像である。傑出した誇り高い卒業生として、今も深く敬愛されている。
 周総理は、日中国交正常化提言(1968年9月8日)など名誉会長の行動に注目。1974年12月5日に歴史的な会見を行い、世々代々の日中友好を託した。名誉会長は一貫して友誼の心を結ぶ民間外交に徹してきた。
 シンポジウムの参加者の胸には平和と友好に尽くす両者の魂が共鳴し、未来へと続く道を模索する国際的な討議の場となった。
 南開大学の張力学長補佐、創価大学の神立副学長補があいさつ。
 続いて、中日友好協会の王秀雲副会長が、中国人民対外友好協会の李小林会長から贈られたメッセージを紹介した。その中で李会長は、両国の民間交流のさらなる持続のため、知恵を出し合い、より良い道の探求をと呼び掛けた。

◆〈座談会 師弟勝利の旗高く 56〉 10・24「社会部の日」 人格磨き職場の第一人者に
 創大野球部の活躍に大拍手!

 志賀 創価大学から、またうれしいニュースです。硬式野球部の2人のエースピッチャーが、プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)で、ともに上位指名を受けました(一同、大拍手)。
 清水 田中正義さんは、5球団競合の1位でソフトバンク、池田隆英さんは、2位で楽天から指名されましたね。
 原田 全国から祝福と喜びの声が届いています。先日、秋季リーグ戦で優勝し、全国制覇を目指す創大野球部の次の目標は、関東大会です。新しい舞台でのさらなる活躍を、私たちも応援していきましょう。

朗々たる祈りこそ

 志賀 さて10月24日は、「社会部の日」です。1973年(昭和48年)のこの日、職場・職域を同じくする同志が、互いに信仰と人格を磨き合い、成長することを目的に、社会部は結成されました
 原田 池田先生は、一貫して社会部の使命の大切さを訴えられています。「御みやづかいを法華経とをぼしめせ」(御書1295ページ)と御聖訓にある通り、“皆が職場の第一人者に!”と全力で激励されてきました。「信心即生活」「仏法即社会」であり、現実社会に生きた仏法が脈動していくからです
 伊藤 小説『新・人間革命』第24巻「灯台」の章に、結成当時の模様が記され、こうつづられています。「一人ひとりが人格を磨き、周囲の人びとから、信頼と尊敬を勝ち得ていくことだ。人間革命、すなわち、人格革命こそが、そのすべての原動力となる」と。
 田代 さらに池田先生は、「職場にあっては、仕事の第一人者、勝利者としての実証を示し、信頼の柱となるのだ。地域にあっては、友好の輪を広げ、和楽と幸福の実証を打ち立て、地域の希望となっていくのだ」との指針を示してくださっています。
 伊藤 今、社会部の連帯は一段と拡大し、地域に、社会に開かれているのを強く実感しています。広布の最前線でも、たくさんの方が活躍されています。
 原田 先日の首都圏の大会でも、新たに多くの社会部のグループが誕生しましたね。社会の各分野で新しい人材が生き生きと活躍し、職場で、地域で、勇気と希望の光を送る「灯台」の存在となっていることを感じました。
 伊藤 この秋、北海道をはじめ各地で、社会部主催の体験談大会も開催されています。地元の識者も多く参加され、大きな共感を広げています。ある方は、「“信心は一人前、仕事は三人前”という考え方に感動しました。学会の方がいれば、会社は発展すると実感します」と語っていました。
 田代 先日、懇談したある女子部の方は、会社が大きな苦境にある中、懸命に職場で奮闘しながら、「自身のことよりも、会社の発展を毎日必死に祈っています」と語っていました。そのけなげな姿に、本当に感動しました。
 原田 池田先生は、つづられています。「油断や惰性を排して、新鮮な活力で一日の仕事に臨むことが、勝利への道だ。その源泉こそ、朝の朗々たる勤行唱題である。それは、今いる場所で、勇気と智慧、誠実と忍耐を尽くして、『いなくてはならない人』との信頼を勝ち得ていく戦いだ」と。どこまでも信心根本に、現実生活に打ち勝っていく――。これが、師弟の誓願を貫かれる社会部の皆さまの、不動の信念であり、行動です。

女性・青年の躍進

 伊藤 女性の活躍の場が増える中、社会部でも、女性の姿が多くなっていると実感しています。首都圏の大会も、半数近くが女性でした。
 田代 皆さん、仕事に家事・育児、学会活動にと、さまざま大変な中、奮闘されています。大手オフィス用品通販会社の統括部長や、大手都市銀行の支店長など、各分野で管理職として活躍されている方も多くいます。
 清水 先日、伺った女子部のメンバーの活躍も素晴らしい内容でした。ある専門商社で働くメンバーは、生え抜きの社員として初の女性管理職に登用されました。また、大手IT企業で働くメンバーも、2年連続して最高評価を得ることができました。2人とも創価大学出身者として、仕事と学会活動の両立にも、全力で取り組んでいます。
 田代 東京女子社会部の御書池田大学校に、私も参加させていただきました。求道心にあふれ、誠実に真面目に、一生懸命に挑戦される皆さんの姿に、感動しました。壮年・婦人部の皆さんも、日頃の激励、結集への応援など、全力で協力してくださいました。
 志賀 私もメーカーに勤めていた時、転勤を重ねる中、各地の学会の先輩方に温かい激励をいただいたおかげで、社内で最高の営業成績を収めることができました。信心根本に実証を示すことができたのは、私にとって人生の財産です。
 田代 明年のテーマは「世界広布新時代 青年拡大の年」です。社会部は“励ましの組織”として、これまで以上に、各部一体で仲良く団結し、男女青年部を大切にし、徹して励まし続けてまいります。
 伊藤 2018年は、社会部結成45周年の佳節でもあります。10・24「社会部の日」を勝利の実証をもって迎え、「広宣流布大誓堂完成5周年」の「11・18」を荘厳していく決意です。
 原田 社会部の皆さんにとって、職場は「人間革命の道場」ともいえます。自身が成長し、大誠実の振る舞いで、大きく信頼を広げてまいりたい。そして日々、朗々と題目を唱え、断固たる負けじ魂を燃やしながら、自分らしく朗らかに、「創価の社会部ここにあり!」と勝利の実証を示し切ってまいりましょう。

◆〈世界の機関紙・誌から〉  世界レベルのサービスと安全性を
  中国本土への鉄道「落馬洲駅」駅長    香港SGI 雷振聲さん
  “優秀団体・優秀進歩賞”を受賞

2016年10月23日 (日)

2016年10月23日(日)の聖教

2016年10月23日(日)

◆わが友に贈る


 
一本の電話。一回の対話。
 その励ましの一言

 友情と信頼を深め
 安心と希望を広げる。
 勇気の声で心を結べ!

◆名字の言


「ゲーミフィケーション」という言葉をご存じだろうか。人がゲームに熱中する仕組みを、仕事や諸活動に応用する手法のことだ▼ゲームのように「気軽に取り組める」「達成感を与える」ことを目指す。さらに利用者の“進歩”を目に見える形で提示。その中で、自発性や意欲が生まれるという。新しい試みにも見えるが、鍵になるのは、やはり「自身の成長の手応え」だろう▼「『勉強が嫌い』と言う子は山ほどいますが、自分が成長するのが嫌いな子はいません」――本紙「教育」のページに登場いただいた坪田塾・坪田信貴さんの言葉が心に残る(9日付)。子どものやる気を引き出すには「できることからやる」。さらに本人が成長の実感をつかむために「周囲の大人が小さな成長を見逃さず指摘し、喜んでいくことが大切」と強調していた▼根拠のない「おだて」とは違う。「褒める」とは、わずかな変化を見逃さず、正しく評価し、たたえる行為。褒める側の眼力や感受性もまた試される。人材育成全般にも通じよう▼御書に「法華経28品は本質を説き明かした言葉はわずかであり、ほめる言葉こそ多く説かれていると思っていきなさい」(1242ページ、通解)と。成長を心からたたえ合う創価の輪の中で新たな人材を育みたい。(集)


◆社説   あすは「社会部の日」   激動の時代を生きる仏法者の使命


 今月7日、政府は「過労死等防止対策白書」を公表した。同白書が作成されるのは初めてだが、厳しい数値が並んだ。「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる」人の割合は52・3%。「ストレスを相談できる人はいない」は8・6%(2013年)。
 昨年12月、20代の女性会社員が、過労が原因で自らの命を絶つ痛ましい悲劇があった。彼女は、苦しみをSNS上で訴えていたという。相談できる相手はいたのだろうが、つぶやくだけの力しか残されていなかったのかと思うと、深い悲しみと強い憤りを覚える
 悲劇を繰り返さないために、長時間労働の是正はもちろん、若者を孤立させない努力と工夫を急いでほしい。一方で、同じ職場に親身になって相談に乗ってくれる存在がいれば、どんなに心強かったことだろうか。
 大手製紙会社に勤める婦人部員は、入社7年目に、女性初の事務系総合職となった。同じ立場の先輩はいない。仕事に追われ、率直に相談できる相手もおらず、孤独が深まった。その時、学会の社会部の先輩が激励してくれた。
 社会部は、「職場、職域を同じくするメンバーが、互いに信仰と人格を磨き合い、共に職場の第一人者をめざし、成長していくこと」を目的に、1973年(昭和48年)10月24日、結成されたグループである。
 先輩も多忙だったが、遠路、家庭訪問してくれたことも。真心に触れた彼女は、“今いる場所で使命を果たそう”“私も人に希望を与えられる存在になろう”と決意。懸命に唱題を重ね、御書を拝し、白ゆり長として友の励ましに奮闘した。そして勤続23年目の昨年、女性で2人目となる部長職に登用された。
 激動の社会を生き抜かねばならない現代人にとって、身近な励ましは、なくてはならないセーフティーネットとなる。働き方の多様化が進む今、その重要性はいよいよ増している。
 池田SGI会長は呼び掛けた。「“自分が、この会社を守っていこう! 必ず発展させてみせる! 皆を幸福にしていこう!”という自覚を忘れてはならない。それが、仏法者の生き方であり、学会の精神です
 2018年に結成45周年を迎える社会部の友は、会社、職場の発展を祈ることから一日をスタートする。その先には自他共の幸福という大きな理想があり、その根底には慈悲がある。社会の灯台として、希望の光を送る友の使命は大きい。

◆きょうの発心    勇気の信心で勝利の証しを

御文
 各各我が弟子となのらん人人は一人もをくしをもはるべからず(種種御振舞御書、910ページ・編947ページ)
通解 おのおの日蓮の弟子と名乗る人々は一人も臆する心を起こしてはならない。

難に遭った時、勇気の信心に立つことを教えられた一節です。
 中等部の代表として夏季講習会に参加するに当たり、この御文を研さん。“生涯、勇気と覚悟の信心を”と広布後継の誓いを立てて、池田先生にお会いしました。この原点を胸に、高校、大学と創価の学舎で過ごした日々は、かけがえのない金の思い出です。
 その後も、仕事、家庭、学会活動等と、壁にぶつかるたびに原点を思い出し、唱題根本に戦ってきました。
 本年は、「魂の独立」から25年。第2次宗門事件が起きた当時、私は、圏男子部長として、同志の皆さまと共に、広布破壊の日顕宗や、不知恩の輩と戦いました。
 「鉄桶の団結」で戦う上尾の友に対して、さまざまな励ましを送り続けてくださった先生の慈愛を忘れることはできません。師匠の渾身の激励を胸に大勝利の金字塔を打ち立てることができました。
 現在、上尾県は6圏に発展。同志と団結した勝利の証しであり、師への感謝の念に堪えません。
 今こそ、池田門下として、正義の対話で広布拡大の先陣をきってまいります。
埼玉・上尾県長 小國 浩二

◆〈寸鉄〉 2016年10月23日
 

 
SGIは人々を啓発し、
 社会を良き方向に変革

 博士。人間革命の大河を
      ◇
 
広布へ祈り戦えば幸福の
 土台を必ず築ける
―恩師
 自他共の歓喜の道を前進
      ◇
 
市民が総立ちで核廃絶を
 ―国連で被爆者が主張。
 民衆パワーで世界動かせ
      ◇
 交流サイトによる子ども
 の被害最多と。
スマホの
 利用時間
など親子で賢く
      ◇
 
最低賃金アップが過去最
 大に。大衆のため、大衆と
 共に―公明が改革続けよ

【聖教ニュース・特集記事】

◆にぎやかに地区・支部の集い 列島を彩る対話の秋
 原田会長は東京・調布の友を激励



 “対話の秋”を告げる地区・支部の集いが各地で行われている。
 原田会長は22日、東京・調布常勝区の布田友光地区の座談会へ。
 京王線・調布駅から程近い落ち着いた住宅街に広がる同地区。青年世代をはじめ、転入してくる同志も多い。
 「座談会に参加すると、決まって元気をもらえるでしょ。だから一人でも多くの方々に参加して欲しいの」
 こう語るのは岩本茂子地区婦人部長。彼女自身、座談会で語り合われる歓喜の体験発表や、苦難に挑む決意の報告などに何度も勇気をもらってきたという。だからこそ、「この感動を一人でも多くの同志に味わって欲しい」と、5年前に地区婦人部長に就いて以来、全員参加の座談会を目指し、手作りの案内状を携え、皆で事前の訪問激励に力を注いできた。結果、昨年末の地区総会には、かつてない結集を成し遂げるなど、参加者が着実に増えている。
 この日も青年部をはじめ、多くの友が集い合った。山下健さん・美和さんが、本年3月に待望の第1子・大空ちゃんを授かった喜びを報告すると、祝福の拍手が送られた。
 智脇優司さん・恵子さん・弥世さん一家は、家族を襲った病魔を団結の信心で乗り越えた体験を発表。
 飯野公夫地区部長による御書講義の後、原田会長は、わが地域に友情と信頼を広げる友を心からたたえ、異体同心の団結の重要性を強調。一人立つとの心意気で、勇気凜々と仏縁を拡大しようと力強く訴えた。
 終了後、ある婦人が声を弾ませた。

 「同志の温かさに触れ、感動しました。2年前に引っ越してきましたが、この地で皆さんと幸福の実証を示していきます」

◆〈地域を歩く〉 鹿児島県・種子島 歴史と未来が織りなす地


 この企画では日本の各地を訪ね、地域に生きる学会員の姿を紹介する。
 (月1回の掲載予定)
                                                                      ◇
 種子島は豊かな島だ。鉄砲の伝来という歴史がある。山野の緑と、田畑の緑がある。海の青と、大空の青がある。
 そして、その大空を、島中が一斉に見上げる瞬間がある。
 ロケットの打ち上げ。それは、今や、この島の代名詞だ。来月1日には、種子島宇宙センターから気象衛星「ひまわり9号」を載せたロケットが飛び立つ予定である。
 観光客の興奮に比べ、島民は慣れたもの。
 「私はいつも、その窓から、飛んでいくロケットば見ます」。西之表市に住む榎本純子さん(婦人部副本部長)は、広布の会場に提供している自宅の仏間で、目尻にしわを寄せて笑った。
 南北約58キロ、人口約3万人。鉄砲と宇宙――過去と未来が「今」を織りなす種子島。田園風景が広がる一方で、島の玄関・西之表港の近くでは、コンビニやスーパーに来る地元客が途切れない。
 ずっと島で過ごしてきた榎本さんによれば、島の環境は大きく変化しているという。
 「水たまりを踏んで折伏に歩いた土の道路は、宇宙センターができて、どこも、きれいになりました」
 時代とともに種子島の方言が使われなくなってきており、子どもたちに種子島弁を語り聞かせる集いに、語り手として招かれることも増えた。
 さまざまな表情のある島で、学会員もまた、それぞれの使命に生きる。

◆〈信仰体験〉 ステンドグラスに命吹き込む 小さな工房から生まれる光の芸術
  自分らしく輝こう!

 【長野県松本市】JR松本駅から車で15分。県道63号沿いに、ステンドグラス工房「SGO信州」はある。表に掛けられた小さな看板。初めて訪れる人は、通り過ぎてしま
うことも。だか、ここから生まれる多彩なステンドグラスを求めて、全国から注文が寄せられる。「同じものは一つとしてない完全オーダーメードだからこそ、皆さんに喜んでいただいています」。笑顔で語るのは、新海長さん(57)支部長と、妻・芳子さん(59)地区副婦人部長。長さんが営業を担い、芳子さんが制作を一手に引き受ける。夫婦で力を合わせ、越えてきた人生の山谷が滋養となり、味わい深い作品を生み出し続けている。

◆親が子に語る物語 信念を曲げなかった蘇武
 正義の志を堂々と貫く!
 
                                                                          

おうちの方へ

 今回の物語に取り上げた蘇武は、紀元前140年~同60年に実在した、前漢の武将です。
 蘇武は武帝から北方の匈怒へ使者として派遣されましたが、匈怒の王によって捕らわれの身となりました。
 匈怒の家臣になることを断わった蘇武は穴蔵に閉じこめられ、食物を与えられませんでした。しかし、雪に毛織物の毛を混ぜて飢えをしのぎました。その後、バイカル湖のほとりに移された蘇武は、死んだことにされました。
 しかし、19年後、あるものの知恵で「漢の帝が狩りで雁を射止めたところ、足に絹の手紙があった。それには蘇武がどこそこの沢にいると書いてあった」と匈怒の王を責めたので、蘇武は引き渡され、晴れて祖国に戻ることができたのです。
 「国府尼御前御書」では、「彼の蘇夫が胡国二十九年・雪を食うて世をわたりし」(1325㌻)等と、佐渡の日蓮大聖人の不自由さに引き当てて述べられています。またいくつもの御書で、信念を曲げなかった蘇武について紹介されています。

2016年10月22日 (土)

2016年10月22日(土)の聖教


2016年10月22
日(土)の聖教

◆わが友に贈る


 
困難を乗り越えた分
 自分自身が強くなる!

 悩める友を励ませる!
 宿命を使命に変える
 確信と歓喜を語り抜け!

◆名字の言


   広島東洋カープの黒田博樹投手が引退を発表した。日米通算203勝という成績を残し、チームを25年ぶりのリーグ優勝に導いた右腕が、惜しまれつつユニホームを脱ぐ▼黒田投手が入団した1996年当時の本拠地、広島市民球場は狭かった。打ち取ったはずの打球がスタンドに入る。夏場は、背の高いビルに囲まれて風が止まった▼狭い球場と暑い夏――この厳しい環境が、新しい才能の開花につながる。緻密なコントロールを磨き、ベストコンディションを維持する力をつけた。黒田投手は「あらゆる意味で『カープの環境』が、僕を育ててくれた」と振り返る(『決めて断つ』KKベストセラーズ)▼2年前の日本復帰会見。「もがき苦しみながらも最後はカープのユニホームで投げたい」。大リーグ複数球団からのオファーを断り、古巣のファンに応える道を選んだ。復帰後は若手投手陣に惜しげもなく球種を伝授。「苦しまずして栄光なし」との座右の銘をマウンドに立つ姿で示した。その黒田投手のグラブには「感謝」と刺しゅうされていた▼恵まれた環境が、必ずしも人間を育むとは限らない。逆境が最高の教師にもなる。自身を見つめ、発想を転換し、挑戦の一歩を踏み出す。逆境に感謝できたとき、人間革命は始まっている。(子)


◆小説「新・人間革命」 源流  四十三

 
                                                                          

 山本伸一は、ナラヤナン副総長と一緒に、図書贈呈式が行われる会議室へと向かった。
 副総長は、歩きながら大学の概要を説明し、「学生たちには、学べぬインドの民衆のために尽くしてほしいというのが私の願いです」と語った。
 伸一は、全く同感であった。
 “大学とは、大学に行きたくても行けなかった人たちに、尽くすためにある”というのが、彼の信念であったからだ。
 会議室で行われた図書贈呈式であいさつに立った副総長は、平和と国際理解の実現をめざすネルー大学の建学の精神に照らして、世界平和へ献身的に努力する創価学会一行の来訪を、心から歓迎したいと述べた。
 そして、ネルー大学は、特に日本語の教育に重点を置き、日本の経済・社会の発展等の学習・研究にも力を注いでいることを紹介。この贈呈式の出席者は、学部長、教員及び日本語を研究している学生であることを伝えた。
 贈呈式では、日本語を専攻している四人の女子学生が、日本語で「さくら」を合唱した。発音も正確であり、美しい歌声であった。
 一行は大拍手を送った。会場からアンコールの声が起こった。それに応えて、女子学生たちが「春が来た」を披露し、さらに、そのうちの一人が、日本のフォークソング「この広い野原いっぱい」を独唱。皆、引き込まれるように耳を傾けた。
 伸一は女子学生たちに、お礼を言った。
 「まるで日本へ帰ったような気持ちになれました。最高の歓待です。ありがとう!」
 また、教授陣に「すばらしい歌を歌ってくれた学生さんに、最高の成績をつけてあげてください」と語ると、笑いが起こった。
 書物を贈るだけでなく、心と心が通い合い、人と人とが結ばれることに、図書贈呈式の大きな意味があると、伸一は考えていた。
 彼は、日本とインドの精神文化の絆を、さらに強くしていくために、教育・文化交流に最大の努力を払いたいと述べ、日本語と英語の書籍千冊の寄贈目録を副総長に手渡した。 

◆〈寸鉄〉 2016年10月22日
 

 
会長こそ平和への未来図
 持つ希有の存在
―識者。
 師の構想果たすのは我ら
      ◇
 
福井「凱歌宣言」の日
 福運の井戸から要の人材
 陸続!新しき常勝譜綴れ
      ◇
 「
法華経に名をたて身を
 まかせ給うべし
」。一生涯
 学会と共に幸福の大道を
      ◇
 
初めから望みが小さけれ
 ば何もできない
―恩師。
 青年よ広布の大願に立て
      ◇
 各地で気温変化激しく。
 
体調管理に留意を。「創立
 の月」へ晴れやかに前進

【聖教ニュース・特集記事】

◆韓国・慶尚南道 陜川郡から池田SGI会長に名誉郡民証 
 河郡守 世界平和と地域社会の発展への貢献に感銘


 韓国・慶尚南道の陜川郡から池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に「名誉郡民証」が贈られた。世界平和と地域社会の発展への多大な尽力をたたえるもの。授与式は10月14日、陜川郡内で行われ、河敞喚郡守をはじめ多くの来賓が出席。韓国SGIの慶南第2方面の同志が祝福した。

◆デンマークSGIのリーダーが広布に生きる歓喜を語る
  池田SGI会長の欧州初訪問55周年迎えて


 1961年10月5日、池田SGI会長はデンマークの首都コペンハーゲンを初訪問した。これが欧州広布への第一歩となった。以来、55星霜。今、デンマークの全土に人間共和のすクラムが広がる。師弟の松明は、次代を担う青年にどう受け継がれているのか。壮年・婦人部と青年部のリーダーが、師匠との原点、同国SGIの活動の特色などについて語り合った。

◆〈青春譜――創立者と綴る未来 創価大学 女子短大〉 第7回 創大祭・白鳥祭
 努力は偉大な栄光の花に


 開学から7カ月余りが過ぎた1971年11月21日。
 「約束通り来たよ!」

 創立者・池田名誉会長は、出迎えた学生に声を掛けると、立ち並ぶ模擬店に向かって足早に歩き出した。創価大学への初めての公式訪問である。
 それまで創立者は、大学の自主性を尊重し、入学式等への出席を控えていた。しかし、“学生の招待ならば”と参加したのは大学祭――第1回「創大祭」であった。
 一学年のみ。わずか七百余人で創り上げた祭典のテーマは「ロマンと英知と表現と」。
 多彩な演技・演奏などが披露された記念行事を見守った創立者は、マイクを握った。
 「これほどに、有意義な、清潔で美しい大学祭というものは、私は他にないのではないかという気がいたします。とくに、苦労して第1回の大学祭を運営した諸君たちの努力は、20年先、30年先に、必ずや偉大な栄光の花として咲き薫ることを、私は信じたい」
 以来、創立者は毎年のように創大祭を訪れた。会期中だけではない。準備に奔走する学生を激励したこともある。
 「あす来れば、完成された大学祭を見ることができるだろう。だが私は、陰で頑張っている君たちの雄姿が見たいんだ」
 華やかな舞台だけではない。準備から運営まで、見えないところで黙々と汗を流す友が大勢いる。それが、創大祭の伝統になっている。


学生の力で

 85年7月。創価女子短期大学の1期生は懇談の折、この年の秋(11月)に短大祭を企画していることを創立者に伝えた。すると創立者は「短大生は優雅で気品のある白鳥のごとき存在であるから」と、「白鳥祭」との名称を提案。学生主体で、学生の力で、見事な祭典を創り上げてほしいと期待した。
 そばにいた教職員には「失敗したときは、全部、教師たちが責任をとればいい。それくらいの思いで見守ってあげてください」とも。どこまでも短大生の手によって、良き伝統を! それが創立者の願いだった。
 後日、実行委員長には次の言葉を贈っている。「誉れある 短大一期の 君ら立て 歴史を創りて 歴史を残せと」
 迎えた第1回白鳥祭。メインフェスティバルで短大生は、青春二歳の日常をミュージカル風の歌や踊りで表現した。工具を使った舞台設営から照明・音響機器の操作に至るまで、全てが短大生の手によるものだった。
 だが創立者は体調を崩し、参加することができなかった。それでも「来年を楽しみにしています。皆さんの成長を心より楽しみにしています」と伝言を寄せ、翌年の第2回に出席。努力光る展示をくまなく見学し、メインフェスティバルでは、一つ一つの演技に拍手を送った。
 「白鳥祭、立派だった。大成功。成長した。満点だ!」


平和を築く舞台

 88年以降、創大祭と白鳥祭は記念行事を合同で行うように。式典には、毎回のように国内外の来賓が訪れ、学生が真心の演技・演目で歓迎する。
 97年、韓国の名門・慶熙大学の趙永植博士の出席が決まる。世界大学総長会議の会長を務めた著名な教育者である。
 創大生が考えたのは、韓国人留学生と日本人学生が一緒に、韓国の伝統舞踊を舞い、趙博士作詞の「平和の歌」を合唱する企画だった。
 〽両手を高く上げて固く誓おう! 君と僕 みんな出てきて 平和を築こう!……
 両国の学生が一体となったステージ。韓国語による合唱を聴いた趙博士は、立ち上がって惜しみない拍手を。創立者と抱擁を交わし、参加者に語った。
 「私はこれまで130あまりの国を訪問し、名のある大学は全て訪問してまいりましたけれども、きょうのような感激は本当に初めてでありました」
 創立者は力強く言った。「21世紀の韓日の友好、日韓の友好にとって、はたまた新世紀の若き世界市民の連帯にとって、歴史的な第一歩が本格的に踏み出されたと、私は宣言したい」
 これが転機となり、創大と韓国の大学との学術交流は、慶熙大学をはじめ11校へと広がった。そして今、創大が交流協定を結んでいるのは、世界54カ国・地域の182大学である。
                     ◇ 
 今月8日。創大祭・白鳥祭の記念行事には、来賓としてデンバー大学元副学長のナンダ博士が出席した。博士は、講演用に準備した原稿に入る前に、10分間にわたり、学生の演技に対する感動を述べた。
 「皆さんは創立者と同じ精神を持っていると思いました」
 「どうか創立者の世界平和のメッセージを携えて、世界中の人々を結ぶ『橋』の建設に人生を捧げていってください」

 創立者の人間主義の思想を世界に伝え、友情を結び深めるステージ――それが、創大祭・白鳥祭である。

◆〈信仰体験〉 NISSAN GT-R エンジン組み立ての匠 
 コンピューターではできない ミクロン単位の調整を人の手で
 ぬくもりを込めたい。だから技も心も磨く


 【横浜市鶴見区】「クルマ造りへの想いと挑戦を体現するスポーツカー」。それが、日産自動車㈱のフラッグシップカー「GT―R」。2017年(平成29年)モデルが本年7月、発売された。その要といえるVR38型エンジンは、一台一台、人間の手で組み立てられる。作業を任されているのは、「匠」と呼ばれる熟練技術者現在、わずか5人。中でもリーダー的存在が、黒澤工さん(55)、地区部長だ。

2016年10月21日 (金)

2016年10月21日(金)の聖教

2016年10月21日(金)

◆わが友に贈る

 
白馬が駆けるような
 清々しい題目から
 一日を出発しよう!

 〝常勝のリズム〟刻み
 生き生きと前進を!

◆名字の言


 「忙しい時ほど手帳の書き込みは減り、真っ白になりがちなんです」と言われ、ハッとした。“時間活用術”について、エッセイストの金子由紀子さんに取材した時のこと▼忙しくなると用事が増えるので、当然、予定などの書き込みも増えていくように思える。だが実際は、日々の忙しさに追われる中で、手帳を開いたり、見返す機会が少なくなり、結果として書き込みは減るという▼手帳を開くことは、自分自身に立ち返る作業ともいえる。金子さんは、時間活用の秘訣として、手帳を活用した「行動の工程化」を勧めていた。「やるべきこと」が多い場合は、まず全ての項目を1枚の紙に書き出す。次に、重要度を示す印を付け、手帳の「月」「週」「日」の欄に振り分ける。この作業の中で、頭も心もすっきりする。とりわけ、朝一番に手帳を開き、一日の行動予定を決めることが大切という▼御書に「朝朝・仏と共に起き夕夕仏と共に臥し時時に成道し時時に顕本す」(737ページ)とある。祈りから朝を出発することの重要性をあらためて思う▼今年も残すところ、あと2カ月余り。年頭に立てた目標を、いま一度確認し、心新たに挑戦を開始したい。その日々の繰り返しの中で、充実の人生は大きく開けていく。(鷹)


◆社説   重要度増す近隣同士の絆  「人間共和の都」をわが地域に!


 近隣同士のつながりや人間関係の希薄化が指摘されて久しい。NHKが1973年から5年ごとに行っている「日本人の意識」調査によると、隣近所との「密着した人間関係を望む人」は、40年間で大きく減少したという。一方で、
7割以上の人は堅苦しくなく話せる程度の近所付き合いを求めており、地域でのつながりの必要性を感じている人は多い 
 東日本大震災や熊本地震でも明らかになったように、災害時には行政などが主体となる「公助」だけでなく、地域で助け合う「共助」が大きな力を発揮する。けがや病気などの緊急時にも、身近な人間関係は大きな意味を持つ。超高齢社会を迎え、日頃からの地域のつながりが、ますます重要度を増している。
 池田SGI会長は、東京・信濃町の総本部や各地の会館の近隣住民を大事にし、誠実に交流を重ねてきた。若き日に暮らした青葉荘でも同様であった。「私はいつもいつも、爽やかな挨拶を大事にした。皆、縁深き方々である。何か意味があって、このように近所におられるのだと、大切にしていった」と述懐している。
 地域と共に、地域のために――学会では多くの同志が、町内会や自治会での活動、行事への参加を通じ、地域に友好のネットワークを広げている。
 東京のある壮年部員は長年にわたり、防犯パトロールや交通整理などに尽力してきた。高齢化が進み、地域活動の人手が足りない中、一生懸命に奮闘する姿に、住民からの信頼は厚い。何人もの人から「あなたを見て学会のイメージが変わった」と称賛を受けた。
 「いずこの地であれ、ご近所の方々と、地域の方々と、本当に胸襟を開いて仲良く暮らせたら、どれほど幸福か」とSGI会長は語る。仏法の“共存共栄の智慧”をもって地域に尽くす、学会員の生き方に、共感の輪は着実に広がっている。
 現在、全国で座談会が盛大に開催されている。方面によっては支部や地区、ブロックで総会が企画されており、友好を広げた友人や近隣の友が、学会への理解を、さらに深める有意義な集いになっている。
 「一人との誠実の対話から無限の希望が広がる。いよいよ、創価の威光勢力を増しながら、民衆の幸福の凱歌が轟く『人間共和の都』を、わが地域に、わが街に、強く、朗らかに築きゆこう!」(SGI会長)との指針を胸に、今いる場所で、信頼と友情の連帯を、いや増して広げていきたい。

◆きょうの発心  いよいよの信心で拡大の大渦を


御文
 金はやけば弥色まさり剣はとげば弥利くなる・法華経の功徳はほむれば弥功徳まさる(妙密上人御消息、1241ページ・編873ページ)
通解 金は焼けば、いよいよ色がよくなり、剣は研げば、いよいよ鋭くなる。法華経の功徳は、賛嘆すればするほど、ますます増していくのである。

 
御本尊の功徳を賛嘆すればするほど、その功徳は増していくと教えられています。
 私の原点は、創価大学での池田先生との出会いでした。母子家庭で経済的に苦しいなか進学した私に、「お母さんを大切に」と声を掛けてくださったのです。“先生は全て分かってくださっている”――そう感じ、必ず先生にお応えできる人材にと決意しました。
 卒業後、郷里の徳島で女子部として活動し、母をがんで亡くした翌年、結婚。双子を授かりましたが、頼る親もなく、慣れない育児と活動の両立に悩み、婦人部の先輩方に支えられてきました。
 子どもたちの不登校や、私と主人の体調不良など、試練は続きましたが、夫婦で祈り抜き、活動に励むなか、全てを乗り越えることができました。この御文を胸に、今度は私が、同志をたたえ、励ましていこうと誓っています。
 今、長女は関西創価高校3年生。長男も共に創大を目指しています。本年は、反転攻勢の徳島指導、そして「紅の歌」誕生から35周年。私たちの県から弘教拡大の大渦を巻き起こしてまいります。  徳島戸田県婦人部長 杉山 純子

◆小説「新・人間革命」 源流  四十二
 
 
                                                                          

 ナラヤナン副総長は、一九二〇年(大正九年)に、インド南部のケララ州に七人きょうだいの四人目として生まれた。家は貧しかったが、勉強が大好きな少年であった。兄や姉は自分たちが小学校に通うことを断念し、彼を小学校に行かせた。
 彼は長い道のりを歩いて通学した。目に触れる本や新聞は片っ端から読み、メモした。授業料が払えず、教室に入れぬこともあった。
 苦労に苦労を重ね、トラバンコール大学(後のケララ大学)に進み、首席で卒業した。大学のある町は、かつてガンジーが差別撤廃のために戦った人権闘争の舞台であった。
 彼は、大学講師やジャーナリストとして活躍し、奨学金を得て、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに留学する。ここでも最優秀の成績を収めた。帰国に際して、政治学者である同校のハロルド・ラスキ教授が、ネルー首相に紹介状を書いてくれた。
 ネルーとの出会いが、彼の人生を変える。外務省入りを勧められ、外交官として新しい一歩を踏み出すことになる。
 ビルマ(後のミャンマー)、日本、イギリス等で勤務したあと、タイ、トルコ、中国大使を歴任。この一九七九年(昭和五十四年)、ネルー大学の副総長に就任したのだ。
 彼の存在が、カーストによって差別する偏見を打ち破る先駆の力となった。
 人間の生き方が、社会の変革を促す。

 ネルー大学に到着した山本伸一たちは、副総長室に案内された。そこには、白髪にメガネをかけた、ナラヤナン副総長の穏やかな笑顔が待っていた。
 「ようこそ、わがネルー大学へ!」
 「お忙しいところ、時間をとっていただき、ありがとうございました。民衆の大学者であるナラヤナン副総長とお会いできることを、楽しみにしておりました」
 「私もです。今日は、山本先生を、わが大学の“一日教授”としてお迎えします」
 「とんでもない。“一日学生”です」
 このやりとりに爆笑の渦が広がった。 

◆〈寸鉄〉 2016年10月21日
 

 
平和に尽くす学会の女性
 は現代の希望
―博士。更
 に前進。きょう華陽の日
      ◇
 「
貴賤上下をえらばず」。
 信心に肩書や立場は関係
 なし。率先の人こそ尊貴
      ◇
 
よそへ移っても己からは
 逃げられぬ
―作家。自分
 に勝つ。人間革命の王道
      ◇
 「人材」とは「人財」―
 皆に桜梅桃李の長所が。
 見つけて伸ばす幹部たれ
      ◇
 
自転車の死亡事故、8割
 が法令違反と。傘、携帯の
 使用厳禁。隙をつくるな

【聖教ニュース・特集記事】

◆11月にSGI秋季研修会 60カ国・地域から270人が来日
 地球に広がる人間共和の大連帯

さあ、新時代の青年拡大へ! SGI秋季研修会では、世界の友が、異体同心の大前進を約し合う(本年9月のSGI青年研修会から、東京・新宿区の創価文化センターで) 

 世界広布の英雄が集い来る、SGI(創価学会インタナショナル)秋季研修会が来月、盛大に行われる。
 60カ国・地域から270人が来日予定。希望大陸アフリカをはじめ、世界五大州から、求道に燃える友が一堂に会し、11月18日「創価学会創立の日」を慶祝するとともに、明「世界広布新時代 青年拡大の年」へ、勢いよく出発を期す。
 期間中は「SGI総会」を開催。また、各国の多彩な平和・文化・教育運動の報告会などが行われる。
 さらに、「鉄桶の埼玉」で交流交歓会が開かれる。
 池田SGI会長が世界広布の一歩を踏み出したのは、今から56年前の1960年(昭和35年)10月2日のこと。以来、54カ国・地域を訪問し、妙法流布への道なき道を開いてきた。
 SGI会長の間断なき激励行によって、今や広布の伸展は世界同時進行に。創価家族のスクラムは全地球を包み、あの地にも、この地にも、平和と幸福の楽土が築かれている。
 かつてSGI会長はつづった。
 世界の平和と安穏、人類の幸福を祈り、この地球を『善の連帯』で包みゆく私たちSGIの使命は、いやまして重大である
 我らSGIは、永遠に『一人立つ』精神を燃やし続ける! そして、いかなる人も尊極の仏の生命を持った存在であるゆえに、どこまでも『一人』を大切にし、励まし続けるのだ!」と。
 研修会は、平和と人類の幸福のために「人間共和の光」を広げゆく、世界の友の新たな誓願の機会になろう。
◆SGI代表が国連総会第1委員会議長に宗教コミュニティーの共同声明を提出
 キリスト教、イスラムなど23団体が賛同


 【ニューヨーク18日】米ニューヨークの国連本部では現在、国連総会が開催されており、そのうち第1委員会では軍縮の議論が行われている。
 石渡SGI平和運動局長らSGI代表は18日、国連本部で同委員会のサブリ・ブカドゥム議長に「核兵器の非人道性を憂慮する宗教コミュニティー」の共同声明を手渡した。
 これには宗教連合イニシアチブ(URI)のモニカ・ウィラード国連代表も参加。石渡局長らと共に、ブカドゥム議長としばし懇談した。
 共同声明には、キリスト教、イスラム、仏教等の信仰を基盤とした団体が賛同し、その数は23団体の30人以上に上る。核兵器禁止への議論の深まりとともに、こうした宗教間の連帯もさらに広がっている。
 ブカドゥム議長はアルジェリア出身。1960年、同国がフランスによる核実験の舞台となった歴史に触れながら、「今もその影響で苦しむ人がいます」と語り、共同声明が訴えている「被爆者の声を聞く」「核兵器禁止への交渉を開始する」「市民社会の声をさらに広げる」という3点は、自らの思いと一致すると述べた。
 そして、「核軍縮の議論では、政治家だけでなく、NGO(非政府組織)や市民社会の声を聞くことが非常に重要であり、深く議論に加わってもらいたいと考えています。信仰団体によるサポートも欠かせません。これまで非現実的と言われてきた“核兵器のない世界”を実現できる可能性が高まってきています。今後も、皆さんの行動を継続し、声を上げていってください」と語った。
 あわせて、今回の国連総会に寄せたSGIの声明も、ブカドゥム議長に提出した。
 声明では、核軍縮への挑戦は、市民社会の十分な関与を得た「地球的な共同作業」でなくてはならないとし、人類の未来のために勇敢に行動を起こすべき時であると主張。国連総会に対して、核兵器禁止に向けた包括的な交渉の開始や、青年と女性がこのプロセスにおいてより重要な役割を担うことなどを呼び掛けている。
 ブカドゥム議長との会見に続き、SGIの代表はURI、PAX(オランダの平和団体)、WCC(世界教会協議会)の代表と共に、キム・ウォンス国連軍縮担当上級代表を表敬し、共同声明を提出した。
 キム上級代表は、さまざまな信仰を基盤とした団体が一つになって行うこの取り組みは大変に心強いものであると述べ、核兵器廃絶に向けた志の連帯に深い敬意を表した。
 また、核保有国と非核保有国の間で議論が分裂する現状を打開するためにも、市民社会の力がさらに重要になると語った。

◆〈世界写真紀行〉 第2回 イギリス「ビッグ・ベン」
 人生の黄金の「時」を刻め

◆〈信仰体験〉 無職からの逆転 37歳で正社員に
   諦めない自分に変わった この地で勝つのが私の使命!

◆信仰体験(短編)〈おやじのリスタート物語 ⑦〉 
 Uターン10年 石材店継ぎ5代目社長

2016年10月20日 (木)

2016年10月20日(木)の聖教

2016年10月20日(木)

◆わが友に贈る


信心に無駄はない。
 「必ず意味がある」と

 わが一念を定めよ!
 そのとき全ての苦難は
 幸福の糧に変わる!
             

◆名字の言

  牛に優しく接すれば、乳量は増える――そんな研究結果が今夏、英国での国際応用動物行動学会で発表された▼牛を待機場から搾乳場に移す際、「ほら」「おい」などと命令口調でせかすか、逆に、なでたり優しく声を掛けるか。2通りの態度で、1カ月間、約70頭に接し続けた。後者の態度を受けた牛は、乳量が増える傾向に。特に、若い牛への影響が大きく、後者の態度で1回接するたびに平均乳量が約600ミリリットル増え、前者では1回ごとに約400ミリリットル減ったという。命あるもの、気持ちは確かに通じていくという一例だろう▼教員を37年務めた教育本部の友が「子どもには、大人が『私』を主語にした『I(私)メッセージ』を届けてほしい」と、先日の全国県未来本部長・未来部長会で語っていた▼「宿題しなさい」などという“上から目線”の命令は逆効果。そうでなく「宿題をしてくれると、お母さんはうれしいよ」と、同じ目線に立って「私」の思いを伝える。それだけで、子どもの受け止め方は大きく変わる。何より、子どもと向き合う大人の側の心が変わっていく、と▼策や方法の話ではないだろう。心は言葉に表れる。だからこそ言葉には、人を立ち上がらせる力がある。祈りを込めた真心からの言葉を、きょうも友に届けたい。(鉄)


◆社説   全ての子どもに安心感を  求められる“多様な学びの場”


 学校以外の多様な“学びの場”を確保することは、今や焦眉の急といえよう。政府・与党は開会中の臨時国会で、フリースクールや夜間中学校などを公的に支援する
「教育機会確保法案」の成立を目指している。
 同法案は先の通常国会で提出されたが、継続審議となっていた。この間に修正を加えられた内容には、賛否両論あるものの、子どもたちを取り巻く課題への対策は「待ったなし」だ。
 平成26年度の統計によれば、小中学校の不登校児童生徒は全国で約12・3万人。全体の1・21%に相当する。理由は学習の遅れやいじめ、家庭の状況などさまざま。憲法では基本的人権として「教育を受ける権利」の保障をうたう。いかなる子どもであれ、学ぶ権利は絶対に尊重されなければならない。
 創価学会の教育本部が、多様な“学びの場”で働く友の集い「社会教育部」に一段と力を注ぐのも、時代の要請に応えるためだ。「そもそも子どもの特性や家庭環境が多様なのだから、それに応じた学びの場があってしかるべき」と、ある友が語っていたが、その通りであろう。
 すべての学習はそれに元気と悦びとが伴わなくなれば一文の価値もない」(佐藤守訳)とは、スイスの教育者ペスタロッチの言葉である。既存の教育の枠組みや価値観に固執するあまり、子どもから「元気」と「学ぶ喜び」を奪っては、いったい何のための教育か。学校であれどこであれ、笑顔が生まれる居場所であるには、「自分はここに居ていいんだ」という“安心感”の醸成が欠かせまい。
 法華経法師品には、生命尊厳の極理を広めて人々を救おうとするならば、「如来の室」に入り、「如来の衣」を着し、「如来の座」に座って法を説くべきだと示されている(「衣座室の三軌」)。池田SGI会長は、この方軌が「人間教育の要諦にも通ずる」と訴える
 「如来の室」とは、大きな慈愛の中に子どもを包み、“抜苦与楽の対話”をすること。「如来の衣」とは、何があっても柔和な笑顔で子どもを受け止め、忍耐強く励まし続ける力に通じる。そして「如来の座」とは、教育現場で陥りがちな思い込みを排し、現実の課題に柔軟に即応して“自在の智慧”を発揮することである――と。
 「場」をつくるのは「人」である。豊かな境涯から発する慈悲・忍耐・智慧をもって、子どもたちに“安心と学びの場”を提供できるかどうか。信仰を持った教育者の使命は大きい。

◆きょうの発心   どんな困難にも信心根本に挑む

御文
 我並びに我が弟子・諸難ありとも疑う心なくば自然に仏界にいたるべし(開目抄、234ページ・編464ページ)
通解 私と私の弟子は、多くの難があろうとも、疑う心を起こさなければ、自然に仏界に至るであろう。

 
いかなる難があっても疑うことなく信心を貫けば、成仏の境涯を得られると仰せです。
 母と共に幼少の頃に入会。母が私の成長を祈り続けてくれたおかげで、19歳の時に学生部の素晴らしい先輩と巡り合い、学会活動に励むようになりました。
 家族の困難な課題に直面していた時、先輩は共に対話に歩き、この御文を引いて、「池田先生がこの一節を何度も教えてくださっているよ」と励ましてくれました。
 また転職で悩んでいた1981年(昭和56年)には、海外指導の直後に関西を訪問された先生とお会いする機会があり、“生涯、学会から離れてはいけない”と激励していただいたのです。
 以来、どんな時にも学会から離れず、信心根本に挑戦。昨年は心筋梗塞で3度の手術を受けましたが、この一節を胸に、全てを乗り越えることができました。
 私は現在、会計事務所で副所長を務めています。また、妻は圏婦人部長として、教員の長女、消防士の長男も、それぞれの使命の舞台で広布のために戦っています。
 師匠への報恩感謝を胸に、2018年の「11・18」を目指し、弘教拡大に励んでまいります。  東兵庫旭日県副総合長 南野 敏之

◆小説「新・人間革命」 源流 四十一 


 山本伸一は、ジャッティー副大統領と会談した九日の午後、ニューデリーにあるジャワハルラル・ネルー大学を訪問した。教育交流の一環として、図書を贈呈するためである。
 同大学は、その名が示す通り、故ジャワハルラル・ネルー首相の思想を基調に、新しい学問の創造をめざして創立され、言語学部を除いて大学院課程のみの国立の大学院大学である。当時、学生総数は約二千二百人、教授陣は約五百人であった。
 伸一は、この訪問で、コチェリル・ラーマン・ナラヤナン副総長と語り合えることを、ことのほか楽しみにしていた。インド社会には、「不可触民」と呼ばれ、カースト制度の外に置かれて差別され続けた最下層の人たちがいた。副総長は、その出身だが、国家を担う逸材として期待されていたのである
 カースト制度は、インドの近代化を推進するうえで、超えねばならない大きな障壁であった。既にカーストによる差別は禁じられていたが、慣習として根強く定着していた。
 「生まれ」によって人間に貴賤のレッテルを貼ることに真っ向から対決し、人間は生まれではなく、行為によって賤しくもなれば貴くもなると説いたのが釈尊であった。
 マハトマ・ガンジーもまた、インドの独立とともに、最も卑しめられてきた最下層の「不可触民」の解放を最大の悲願とし、その人びとを、「ハリジャン」(神の子)と呼んで、最大の敬意を表した。
 カースト制度は、都市部にあっては職業カーストとして細分化され、清掃一つとっても床とトイレとでは、行う人のカーストが異なる。しかし、それによって、人びとの仕事が保障されているという現実もあった。それだけに、この制度の克服は容易ではなかった。
 だが、何よりも大切なことは、偏見と差別をもたらしてきた、人びとの心のなかにあるカースト制度を打破することであろう。
 それには、万人が等しく仏の生命を具えた、尊厳無比なる存在であると説く、法華経の教えに立ち返ることだ。
  

◆〈寸鉄〉 2016年10月20日

 
創価の青年ならできる!
 多様性尊ぶ平和の建設

 博士。君の双肩に未来が
      ◇
 「
広島の日」。友情の拡大
 で不戦の潮流を!同志の
 胸に師弟の誓いは赫々と
      ◇
 
美徳も己の内に止まれば
 無に等しい
―作家。今日
 も最前線へ。激励の声を
      ◇
 サイバー攻撃は年々増加
 と。
暗証番号の使い回し
 は厳禁だ
。警戒を怠るな
      ◇
 
リサイクルの日。日常の
 工夫と努力を。循環社会
 は各人の“心の変革”から

◆御書と歩む――SGI会長が贈る指針 【37>】 「人生は強気でいけ!」

御文
 各にはおづる事なかれ、つよりもてゆかば定めて子細いできぬとおぼふるなり
(聖人等御返事、1455ページ)

通解 あなた方は恐れてはならない。いよいよ強く進んでいくならば、必ず事の次第が明らかになる(何らかの現証が現れる)と思われる。

同志への指針

 勇気ある信心を貫けば、必ず実証を示すことができる。「人生は強気でいけ!」とは恩師の叫びであった。
 「断じて勝つ」と決めて祈り、行動することだ。信心で破れない壁など絶対にない。
 わが創価の青年よ! 題目の師子吼で、恐れず嘆かず惑わず前へ進むのだ。「師子王の心」を取り出して攻めゆけ! 「太陽の心」で使命の青春を朗らかに勝ち飾れ!

【聖教ニュース・特集記事】

◆国連総会第1委員会でSGI参加の宗教コミュニティーが共同声明を発表
 人間性を議論の根幹に
 人道軍縮フォーラム SGIの代表が登壇

 【ニューヨーク16日】米ニューヨーク市の国連本部で開かれている国連総会第1委員会で12日、SGI(創価学会インタナショナル)が参加する「核兵器の非人道性を憂慮する宗教コミュニティー」の共同声明が発表された。一方、15、16の両日には同市内のペース大学で「人道軍縮フォーラム」が開催され、SGI代表が参加。人間性を議論の柱に据えた軍縮運動の重要性を訴えたほか、宗教の役割を巡る分科会の進行を担当した。(記事・写真=萩本秀樹)
 毎年9月に開会する国連総会は、国連事務総長、総会議長、各国首脳による一般討論を経た後、議題ごとに六つの委員会に分かれて討論が始まる。そのうち、軍縮・国際安全保障問題を扱うのが第1委員会である。
 毎年、軍縮関連の決議が多く採択される第1委員会は、核軍縮・不拡散の動向を見極める上で大きな注目を集める。とりわけ本年は核兵器禁止条約の来年中の交渉開始を求める報告書が、8月に国連公開作業部会で採択され、提出された中での国連総会の幕開けとなった。それを受けた決議案が10月末に採決される見通しの中、第1委員会では各国代表や国際機関、市民社会による議論が連日、本格的に行われている。
 石渡SGI平和運動局長らSGI代表は12日、第1委員会の一環として行われた市民社会プレゼンテーションに参加。席上、SGIがWCC(世界教会協議会)、PAX(オランダの平和団体)などと共に参加する「核兵器の非人道性を憂慮する宗教コミュニティー」の共同声明が発表された。
 同コミュニティーによる共同声明は、ワシントンでSGIが主催した宗教間シンポジウム(2014年4月)で発表された声明を基盤に、ウィーンでの「核兵器の非人道性に関する国際会議」(同年12月)や国連本部でのNPT(核不拡散条約)再検討会議(15年4~5月)などでも発表されてきた。SGIは、この宗教間の取り組みで中心的な役割を担っている。
 今回の声明にはキリスト教、イスラム、仏教等の信仰を基盤とした22団体から30人(16日現在)が賛同を表明している。ここでは、国家の安全や国際関係の安定、政治状況などいかなる理由をもってしても、核兵器の存在と使用は正当化されるものではないことを明記。国連加盟国に対して、世界中の被爆者の苦しみを心に刻み、核兵器の非人道性を軍縮への努力の根幹に据えることや、核兵器禁止条約の交渉開始へ市民社会の力を結集することなどを訴えている。
 第1委員会の会期に合わせて、15、16の両日にはニューヨーク市内のペース大学で第5回「人道軍縮フォーラム」が開催された(主催=同大学、核兵器廃絶国際キャンペーン、マインズ・アクション・カナダ、ハンディキャップ・インタナショナル)。これはNGO(非政府組織)や専門家が、軍縮の諸テーマへの取り組みと課題を分かち合うもの。
 主催者の要請を受け、石渡局長は15日午後の全体会で登壇した。その中で、池田SGI会長の平和提言をもとに、核兵器問題の根源は、他者の人間性と尊厳の否定であるとし、それに対抗し得るのは、人間が本来備える「共感の力」を広げる取り組みであると強調。人間を軸にした安全保障の在り方を提唱しつつ、対話を根本に、共に市民社会の連帯を広げていきたいと訴えた

◆インタビュー 10・18「民音創立記念日」に寄せて 
 文化を基盤に置く社会を形成したい
 SGI会長との出会いが音楽活動の原動力に
 ブラジルの世界的音楽家 アマラウ・ビエイラ氏


 今月18日は、民主音楽協会(民音)の創立記念日。この日に寄せて、ブラジルの世界的な音楽家であるアマラウ・ビエイラ氏へのインタビューを掲載する。氏は今月から、民音主催のピアノリサイタルを全国各地で公演する予定だ。音楽が人類社会に果たす役割、池田SGI会長との思い出などを聞いた。(聞き手=久保田健一記者)
 ――音楽は、人間の豊かな感受性を磨き、心身に癒やしや刺激を与えてくれます。ビエイラさんが思われる、音楽が人に果たす役割とは何でしょうか。
 
 ビエイラ氏 音楽が人に果たす役割は、「ピアノ線の調律」に例えられます。
 調律はピアノの音が崩れるたびに行いますが、音楽も痛みがちな人の心を整えてくれる働きを持っています。

 ピアノの調律が一度きりでは効果が出ないように、音楽による“魂の調律”も、何度も施す必要があります。音楽は人の心の琴線に触れ、その都度、躍動の曲を生命に響かせてくれます。
 また、私は音楽を、食物のように捉えています。音楽はエンターテインメント(娯楽)に限りません。人が生きるうえで、なくてはならない要素です。
 さらに、音楽は、言葉では表しがたい概念を表現してくれます。
 例えば、「無限」は言葉で説明するのが難しいですが、ベートーベンの曲に耳を傾けていると、その壮大な曲調から無限のイメージが、ふと浮かんでくる瞬間があります。
  
 ――文明が発展し、人類の課題は解決されていくかと思いきや、むしろ問題は増えているように思います。原因はいくつかあるでしょうが、ビエイラさんは「経済発展を優先し、文化の振興を置き去りにしてしまったことが一因である」と指摘されています。
 
 ビエイラ氏 ええ。音楽の歴史をたどっていくと、アフリカなどの先住民族は、歌う際に、リズムを重んじていました。続いて、メロディーが重視されていった。最後に人は、その二つの調和を図っていったのです。
 私は、人類が音楽の発展を二の次にしたばかりに、生命のリズムと世の中のメロディーが響き合わず、人に悪影響を与える音楽が、横行していったように思えてなりません。
 音楽には力があり、人に大きな影響を及ぼします。音楽の作用が良くも働けば、悪くも働くのです。

 今の音楽は、歌詞を強調するなど、“売るための音楽”に成り下がり、結果、人の内面に不調和を起こしていると感じています。
 今こそ、人間が真に求めている音律を世に送り出していこうと、一心不乱に文化活動に励んでいます。
  
 ――ビエイラさんは“文化が栄えるところに経済も栄える”と唱えられ、作曲活動等を続けてこられました。その原動力は、どこにあるのでしょうか。
 
 ビエイラ氏 私は15歳ごろからコンサートに出演し、取材を受けるたび「世界を変えるため、役に立ちたい」と応じてきました。
 有名人になりたいから、いずれ童話に登場したいからではありません。音楽には、私が感じる以上の可能性があり、それを発揮して世界に貢献したいとの思いが、日増しに強くなっていたのです。
 “音楽とは何か”と問い続ける中、1992年、民主音楽協会の創立者・池田博士と初めて出会いました
 交わす意見は、ことごとく合致し、私たちは“未来の人は音楽の力について再認識する時が来るだろう”と、合意したのです。
 私は博士との対談を機に、自分の生き方に自信を持つことができました。博士は、私が求めていた答えをお持ちでした。それは、光にさえ見えました。
 以来、“文化を基盤に置く社会を形成したい”との私の戦いは、明確になりました。

 しかし、なかなか理解者を得られず、今も活動は容易ではありません。たとえ評価されても、私が亡くなった後のことでしょう。
 ですが、池田博士が対談で示してくださった光が、私を強く支えてくれるのです。
 
 ――ビエイラさんは以前から、日本の創価学会の音楽隊が被災地で行っている「希望の絆」コンサートに、大きな期待を寄せてくださっています。
 
 ビエイラ氏 音楽隊の皆さんの献身的な行動に心を打たれ、称賛の拍手を送りたい気持ちでいっぱいです。支援の方法は多様ですが、音楽を通じて被災者に寄り添っていることが素晴らしい。
 被災した方の傷ついた心は、音楽によって全面的に満たされるわけではありませんが、一瞬でも癒やしを送ることができます。
 人は音楽を聞くと、新たな希望が湧いてくるものです。そこから蘇生のドラマも生まれていきます。音楽隊の皆さんは、“生きるメッセージ”を被災地に届ける最も尊い楽団なのです。
 また私は、ブラジルSGIのイケダヒューマニズム交響楽団の特別顧問でもあります。
 かつて私は、楽団員に伝えたことがあります。名音楽家は未来に向け、永遠なるものを残してきたこと。そして、楽団の一人一人がいかに音楽と向き合えるかが上達の鍵となること、の2点です。
 音楽家は全員、使う楽譜は一緒ですが、楽譜から何を引き出し演奏に反映できるかが、音楽家の力量を試されるところです。
 音楽隊の皆さんには池田博士という偉大な師匠がいます。もし博士が音楽家だったら、多大な功績を残されたことでしょう。偉大な師匠のもと、音楽に携われる皆さんには、インスピレーションを働かせながら、希望の調べを届けていってほしいと念願します。
  
 ――仏法では「耳根得道」(仏法を耳で聞くことによって成仏する)が説かれ、音によって永遠の生命の道が得られるとされています。かつて日本は、軍歌などに象徴されるような、思想の画一化により、戦争に走ってしまった負の歴史があります。平和の世紀を開いていくため、何が今、必要でしょうか。
 
 ビエイラ氏 どんな音楽を聞くかは、自分自身が選択することであり、「聞きなさい」と強要されること自体がそもそも誤りです。
 社会や環境の状態が反映されるのが、音楽です。国と国とが対立している時には、戦況がメロディーにもしみこんでしまう。軍歌が人の思考を停止させてしまうのは、そのせいなのです。
 今の社会は、ほんの少しバランスが崩れると、人間性が失われるような危うさをはらんでいます。そういった中にあって、人を平和へと導く旋律、人間愛を訴える響き、団結を呼び掛ける歌などが必要とされていると実感します。

 「平和の調べ」を演奏するには、自己の中を平和の思想で満たしていなければなりません。
 私は今月から、民音主催のピアノリサイタルを各地で公演していく予定です。今も毎日、公演に向け鍵盤をたたいています。
 来場される全ての皆さんに、希望の音色を届けられるよう、全力を尽くします。

◆〈座談会 師弟勝利の旗高く 55〉 大成功の「方面総会」から新たな出発 
 正義の四国 師子の陣列!
 学会歌「紅の歌」の魂を継承

 竹岡 あらためて、大勝利の「四国総会」(本部幹部会)の開催、誠におめでとうございます。
 松下 四国の全同志が、総会を目指し、自身の壁を破る戦いに挑戦しました。総会の大成功は、四国の師弟不二の祈りが結実した結果だと確信しています。心から感謝申し上げます。
 中川(京) 待望久しい四国での本部幹部会の開催。しかも、四国の地で誕生した学会歌「紅の歌」の誕生から35周年の佳節でもあります
 中川(健) 学会の永遠性を確立する今この時、四国青年部から、その決定打を放ちゆこうと、討議に討議を重ね、「紅の歌」の歌詞を、「父の滸」から「師の滸」に変えていただくことを願い出ました
 原田 池田先生は、その青年たちの志をくみ、了解されました。この35年間、広布を阻もうとした邪悪な宗門僧らの謀略に対する、師弟の反転攻勢の歌として歌い継がれてきた「紅の歌」に、新たな魂が吹き込まれたのです。
 松下 四国の草創の同志も、涙を流して喜んでおられました。
 飛鷹 女子部も皆、深く感動していました。愛媛のある女子中等部員は、地元の会館で総会に参加。彼女が語っていた言葉が印象的でした。「私はまだ、歌の歴史や意味を理解していません。けれども、この歌に関わってきた方々の思いは、とても強く伝わりました。全員での合唱は、鳥肌が立つほど感動しました」
 中川(健) 先生は、「『紅の歌』の三番は、四国家族の異体同心の姿そのもの」と言われました。国内でも顕著に高齢化が進む四国だからこそ、青年部は、この歌を歌い、四国広布の新しい歴史を築いてまいります。
 原田 2030年の学会創立100周年に向かい、四国広布、世界広布の新たな地平は開かれました。四国の全同志が、「紅の歌」の魂を継承し、仲良くスクラムを組んで、“魁光る”新たな広布の大道を開きゆかれることを念願します。

聖教で仏縁を拡大

 松下 四国では今回、2018年11月18日を目指した最初の方面総会として、「①『日本一』の聖教拡大」「②『地区で1世帯』の弘教・拡大」「③『地区で2人』の任用試験の申込者」を大勝利目標に掲げ、夏季友好期間も、折伏と人材育成に励みました。
 中川(京) そして見事に、全ての目標を達成し、総会を迎えることができたのです(一同、大拍手)。
 原田 全国の先頭を切る闘争、本当にありがとうございます。四国は、「聖教の四国」と呼ばれるほど、常に聖教の拡大においては、全国模範の戦いをされてきました。その淵源は、小説『新・人間革命』第18巻「前進」の章に描かれている通り、新しい挑戦として、愛媛の同志が、地域の人たちにも、聖教新聞の購読推進を始めたことにありますね
 中川(京) その伝統は、脈々と受け継がれ、今回も、四国の全県で、近年最高の聖教新聞の拡大を達成することができました。
 松下 香川のある地域では、地区一丸で購読推進に走り、地域の自治会の全てのお宅に聖教新聞を配達できるようになりました。
 中川(京) 購読をしてくれた友人と、“幸せ探し”と名付け、聖教新聞を読んで感動した箇所を携帯電話で送り合っている方もいます。「今日の体験……。強い気持ち。負けない気持ち。“私がいるから大丈夫”と頑張る仲間の気持ち。読んでいると、すごく心がきれいになるね。朝、読んでいくと、人に優しくなれるよ」というふうにです。
 原田 聖教拡大に歩く父母・祖父母の年代の方々の姿を見て、“私も続こう!”と、共に拡大に励む青年部も四国には多くいますね。
 中川(健) はい。そして、聖教の配達を担う男女青年部が多いのも、四国の特徴です
 飛鷹 壮年・婦人部の皆さまと一体になって、聖教拡大に走る中で、「弘教を達成できました!」「初めての購読推進ができました!」など新たな人材も生まれています。
 原田 仏縁を広げ、下種を拡大する聖教新聞の推進により、目標としていた「地区1世帯」の弘教・拡大を達成されたのですね。
 竹岡 男子部も目標だった部平均1世帯を超える弘教ができ、女子部にも、多くの新しい“折伏チャレンジャー”が誕生しました。
 松下 任用試験の申し込み推進においては、“先入観を排す”ことを皆で誓いました。ともかく祈り、一人でも多くのメンバーに、任用試験の意義を“楽しく”語っていったのです。
 中川(京) 婦人部では、「仏法入門の“検定”に、一緒にチャレンジしませんか」と声を掛け、友人を含む多くの方が受験を決意してくださっています。

元気な多宝と共に

 原田 池田先生は、四国総会に寄せたメッセージの最後を、「いざや征け/正義の師子吼を/恐れなく/地涌の拡大/勝利 勝利で」との和歌で締めくくられました。御聖訓には、師子吼とは「師弟共に唱うる所の音声なり」(御書748ページ)と仰せです。私たちは、広布の「師弟の音律」を一層強く響かせ、前進していきたい。さあ、「師子」の陣列たる四国の新たな出発です。
 松下 老いも若きも、師の思いを胸に、四国広布にひた走ってきたのが、四国の伝統です。全国で一番元気と自負している多宝会の皆さまと共に、青年部が一人ももれなく広布と社会の人材に立派に成長できるよう、これからも、四国は、「紅の歌」の魂を受け継ぎながら、「師弟の音律」を轟かせてまいります。

◆〈信仰体験 生きるよろこび〉 「急性心筋梗塞」と闘って

 【山口県下関市】黄金色に輝く稲穂が一面に広がる実りの秋。農業を営む、河村進さん(57)=清末支部、支部長=にとって、幸せな瞬間だ。今年は例年以上の豊作だった。5年半前に患った「急性心筋梗塞」を乗り越えてからは、以前にもまして、収穫の喜びをかみしめている――。

2016年10月19日 (水)

2016年10月19日(水)の聖教

2016年10月19日(水)

◆わが友に贈る


  「
声仏事を為す」だ。
 広布の勢いは
 リーダーの声で決まる。
 
満々たる生命力で
 歓喜と笑顔の灯台に!

◆名字の言


  座談会は、アメリカSGIなどでは「ディスカッション・ミーティング」と呼ばれる。文字通り、皆で語り合う“双方向の集い”だ。東京のある地区では壮年部主体の少人数の会合で、この方式を取り入れてみた▼司会第一声は「グッドアフタヌーン・エブリワン!」。これだけでも普段と雰囲気が変わる。事前に用意された語らいのテーマは四つ。「あなたが信心を始めた(続けている)理由は?」をはじめ「仕事や活動で最近頑張っていることは?」など▼しかし、始まると最初のテーマだけで大盛り上がり。大型鉱石運搬船の機関長として、嵐を越え燃料ギリギリで帰還した体験。学生時代に小説『人間革命』を読んで感動し、自ら入会したエピソードなど話は尽きない。触発と信心の喜びあふれる集いは、あっという間に時間切れに▼米サンタモニカカレッジのツァン元学長は「自他共にそなわる人間性を発揮するためには、互いを認め、たたえ合う交流の場が必要」と。一人一人の奮闘に耳を傾け、温かなエールを送る。挑戦と努力を心からたたえる――皆が主役となる創価の集いこそ、人間の善性を薫発する最高の舞台だ▼今月も各地で座談会が活発に行われる。真剣な祈りと創意工夫で、信仰の歓喜と決意輝く会合にしていきたい。(駿)


◆社説   平和をつくる創価の連帯  民衆の悲願へ対話の大道歩む

 今月3日から、国連総会第1委員会で軍縮問題の討議が行われている。その進展を注視しつつ、私たちは平和への国際世論を一段と強めゆく、民衆の声、対話の重要性を確認したい。
 「原爆製造者と被爆者が初の対面」――1982年6月、「サンデー毎日」が創価学会代表団の米国訪問を報じた。原爆開発計画に携わった科学者フェルド博士らが、被爆者の代表と面会したのである。「アメリカを怨みますか」。教授陣の一人の問いに、長崎の婦人部員が答えた。「それはそれは怨みました……でも今は、どこの国の人にも、あなたたちアメリカ人の子どもたちにも、あんな思いはさせたくない」「池田先生に教わりました、愚かな指導者の生命にある魔性が一番悪かって」(『民衆こそ王者』第9巻)。科学者の一人は「皆さんの貴重な体験こそ、核兵器の禁止を主張できる唯一の生きた証言です」と声を絞った(同)。
 戦争体験を継承するため、学会は反戦出版や展示会など、幅広い平和運動に取り組んできた。“核兵器を使用する者はサタン”であるとする戸田第2代会長の「原水爆禁止宣言」は、平和運動の原点だ。「核兵器の非人道性」を世界の共通認識としていくため、学会は草の根レベルから対話を広げてきた。
 先ごろ、コロンビアのサントス大統領にノーベル平和賞が決定した。内戦の和平合意へと現実に歩みが進むかどうか。世界が固唾をのんでいるが、そのコロンビアを、池田SGI会長は93年に訪れている。「先生が来られるまでの二十日間で少なくとも四回、自動車爆弾テロがありました」(『民衆こそ王者』第8巻)。日本の国会議員らは、相次いで訪問をキャンセル。大統領府からも「池田会長は本当にわが国に来てくださいますか」と危惧する問い合わせが届いていた。「私のことなら、心配はいりません。……私は、最も勇敢なるコロンビア国民の一人として行動してまいります」――その言葉通り、SGI会長は、厳戒態勢の中でガビリア大統領(当時)と会見。日本と同国の交流の道を切り開く。後に、「池田会長は、コロンビアが最も困難な時期に、あえて来訪し、連帯感を示してくださった」と大統領は感謝している。
 SGI会長の対話旅の目的。それは民衆の悲願である平和のためである。勇気の行動は、大きく信頼の輪を広げてきた。創価三代の会長の願業を受け継ぐ弟子として、今こそ私たちも対話の大道に連なっていきたい。

◆きょうの発心   題目根本に不屈の人生を貫く!

御文
 大事には小瑞なし、大悪をこれば大善きたる(大悪大善御書、1300ページ・編1431ページ)
通解 大事には小瑞はない。大悪が起こるのは大善がくる前兆である。

 
どんな困難も必ず転換していけることを示された、大いなる希望の御金言です。
1956年(昭和31年)、父の遊び癖に悩む母に連れられ入会。翌年の大阪大会で、豪雨の中、母と共に池田先生の師子吼を聞いたことが、わが家の信心の原点です。
 その後、音楽隊に入隊。先生が出席される会合で幾度も演奏する中、学会精神を学びました。
 男子部員になってからは、父の事業を手伝い、学会活動にも全力で臨む充実の日々を送っていました。しかし、バブルの崩壊で膨大な借金を背負うと、追い打ちをかけるように父が他界。会社の全責任が私にのしかかり、押しつぶされそうになりました。それでも、“きょうの自分に勝て”との先生の指導と、先輩の励ましに触れ、不屈の勇気が湧きました。
 絶対に逃げないと決め、題目根本で挑戦し続けた結果、一昨年には大きな商談が成立。「大善きたる」との御金言のまま、願った通りの結果を出すことができました。
 本年4月、地元の関西戸田記念講堂が開館40年を迎えました。学会の永遠の基盤を築きゆく出発の下半期、今こそ弟子として、地域に信頼を築き、未曽有の広布拡大で荘厳してまいります。  大阪・常勝豊中県総合長 前田 民男

◆小説「新・人間革命」 源流 四十


 ジャッティー副大統領は、しばらく視線を落とした。憂いに満ちた目であった。やがて、その目は、次第に輝きを増していくように感じられた。それは、未来を担う子どもたちのために、インドを発展させようとする決意の光であったのかもしれない。
 今回の訪印中、山本伸一は、子どもたちと努めて言葉を交わし、兄弟、姉妹について尋ねてみた。すると、「十二人いましたが、三人死んで、九人です」などと、亡くなった兄弟、姉妹のことが、よく話題になった。疾病で他界したケースが多かった。零歳児の死亡率もかなり高いようだ。
 人は、まず何よりも生き抜かねばならない――副大統領は、この切実なテーマに向き合い、格闘していたのであろう。
 インドでは、「男の子を産むことは一つの生活防衛になる」という話も耳にした。
 子どもたちは、親が学校に通わせなくとも、働き手となる。社会保障が十分でない状況では、子どもの多い方が、やがて暮らしは楽になるという論理が働く。貧しさゆえの多産、そして人口過剰――大国インドの指導者の苦悩が感じられた。
 副大統領は、言葉をついだ。
 「第二の問題は、子どもの人格形成をいかに図るかです。これには、道徳と精神の道を歩ませなければなりません」
 伸一は、指導者たちが、未来の発展のために、インドの深き精神性を青少年に伝え、教育に力を入れようとしていることを強く感じた。二十一世紀の世界を考えるうえでも、極めて重要な着眼点であると思った。
 物心両面にわたって、子どもを守り育てていくことは、大人の責任であり、義務である
 「すべての人を尊重せよ。しかし子供の場合は普通の百倍も尊重し、その汚れを知らぬ魂の純粋さを損なわぬよう努めよ」(注)とは、ロシアの文豪トルストイの箴言である。
 社会の新たな改革は、未来からの使者である子どもたちに、希望と勇気の光を送るところから始まるといってよい

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 レフ・トルストイ著『文読む月日(中)』北御門二郎訳、筑摩書房

◆〈寸鉄〉2016年10月19日

 
「任用試験」の申込締切
 迫る。最高の人間学への
 門。教える側も共に研鑽
      ◇
 
青年を育て自分より偉く
 せよ
―これ学会の伝統。
 わが地域に人材の流れを
      ◇
 
人は信念を求めなければ
 生活が空虚になる
―文豪
 徹して行学の二道に挑め
      ◇
 無灯火での
夜間の自転車
 危険多し
。たとえ無事で
 も規則違反。注意怠るな
      ◇
 
視覚障がい者の6割、周
 囲の声掛けが事故防止に
 有効と。共助の社会皆で

【聖教ニュース・特集記事】

◆東京富士美術館の海外交流特別展 漢字三千年展が開幕 多数の来賓が列席し開会式 あすから一般公開  明年の日中国交正常化45周年を記念
 悠久の歴史と美を伝える至宝
 中国17の博物館などから110点 国家一級文物は23点


 東京富士美術館(八王子市)の海外文化交流特別展「漢字三千年――漢字の歴史と美」が18日、同美術館で開幕した(主催=東京富士美術館、中国人民対外友好協会、中国文物交流中心等。企画=黄山美術社)。日中国交正常化45周年(2017年)を記念した同展は、明年にかけて日本国内5会場で開催される予定。今回の「東京展」では、中国各地の17の博物館・研究機関から国家一級文物(日本の国宝に相当)23点を含む約110点を出品している。開会式には、駐日中国大使館の程永華大使をはじめ、8カ国の大使館関係者ら約400人の来賓が列席。主催者を代表して、中国人民対外友好協会の戸思社副会長、中国文物交流中心の王軍主任らがあいさつした。テープカットなどの後、特別鑑賞会が開かれた。一般公開は、あす20日(木)から12月4日(日)まで。(2・3面に関連記事)

 漢字の起源は、古代中国に生まれた「甲骨文字」に求められる。以来、漢字は数千年もの長きにわたり、時代ごとに姿を変えながら現在まで東アジア各地に流れ伝わっている。漢字は、出来事や人々の営みを記述するとともに、その時々の美の在り方をも伝える、いわばタイムカプセルのようなものである。本展は、人々の英知の結晶である「漢字」に迫るものだ。
 鑑賞した鶴間和幸学習院大学教授は「日本では、漢字に特化した展覧会は、今までありませんでした。3000年という歴史を伝える一級品ばかりで驚きました」と語った。
 展示は2部構成。第1部「漢字の歴史――漢字は中国文化の精髄、中国文明のタイムカプセル」では、「漢字とは何か」とのテーマのもと、豊穣な文化を育んできた漢字の魅力に迫る。古くは新石器時代の鉢から、北宋時代の銅銭などまで多くの史料を紹介。漢字が記された素材が石から紙へと移りゆく変化、書法の変遷もたどることができる。
 中でも、“文字の刻まれた「兵馬俑」”は世界初公開の逸品。兵馬俑とは、秦の始皇帝の時代に陵墓に埋葬するために作られた陶器の人形のこと。今回展示される兵馬俑には、胸の箇所に、制作した工匠の名「不」が刻印されている。
 もう一つの見どころは、長安で亡くなった遣唐使の一人「井真成」を悼んで作られたとされる墓誌。これには歴史上最古の「日本」の国号を表す文字が刻まれている。日中の文化交流の先達に思いをはせることができる。

◆東京富士美術館の海外交流特別展 漢字三千年展が開幕 
 漢字芸術は無言の詩 無形の舞 構図なき絵


 漢字を基礎とした芸術は「無言の詩、無形の舞、構図のない絵」(中国文物交流中心の王軍主任)とたたえられる。その粋を集め、悠久の歴史をたどる「漢字三千年」展。家族や友人と、東洋の英知の結晶を味わう絶好の秋となろう。
 

案内
 ▽会期=10月20日(木)~12月4日(日)。月曜休館。
 ▽開館時間=午前10時~午後5時。入館は午後4時半まで。
 ▽入場料金=大人1300円(1000円)、大学・高校生800円(700円)、中・小学生400円(300円)。常設展示室も鑑賞できます。カッコ内は20人以上の団体割引などの各種割引料金。
 ※東京展に続き、京都展(京都市美術館・別館、2017年3月24日~4月21日)、新潟展(新潟県立近代美術館、17年4月29日~6月11日)、宮城展(東北歴史博物館、17年6月24日~8月11日)、群馬展(高崎シティギャラリー、17年8月20日~9月10日)を開催する予定。 

中華人民共和国 程永華駐日大使

 
中日両国が一層、理解と友誼を深めゆく機会に 

 漢字は、世界最古の文字の一つであります。漢字は中華文明の起源を証明し、中国の歴史の変遷を記し、中国と他国との文化交流を促してきました。
 現在まで受け継がれてきた漢字は、単なる言語によるコミュニケーションのための記号ではありません。中国や日本など、東アジア文化圏の国々の文化の絆ともなってきました。さらに、非常に奥深い一種の視覚的芸術へと発展し、漢字から派生した書道、篆刻など豊富で多彩な芸術は、中国や日本などで大変に親しまれてきました。
 このたびの展示会には、中日両国の多くの機関や団体からご支援を賜りました。特に中国の関係機関には甲骨文や青銅器、石碑、拓本、古典籍など、さまざまな年代、分類の貴重な品を提供いただき、主催者によって多種多様な体験コーナーを設けていただいたと伺っています。
 こうした心配りによって、多くの鑑賞者が必ずや漢字の独特な世界を享受できます。中日両国の身近で共通性のある文化の実体を、身をもって実感することで、両国民の相互理解と友好感情が深まるものと確信いたします。
 今、中日関係改善のプロセスはまさに坂を上り、谷を越え、進まなければ後退するという正念場にあります。
 このたびの「漢字三千年」展の日本での開催がもう一つの「金の橋」となり、両国社会の各界が一層の相互理解と友誼を深めていってほしいと思います。
 そして今回の展示会を契機に、さまざまな分野の友好交流と実務協力を不断に推し進め、明年の中日国交正常化45周年、明後年の「中日平和友好条約」締結40周年等の重要な節目をしっかりと捉え、共に中日関係を前進、発展させていくことを念願いたします。
 結びに、このたびの展示会の大成功をお祈りし、あいさつとさせていただきます。
 本日は、大変にありがとうございました(大拍手)。
動物の足跡から漢字を創作!?
 むかしむかし、蒼頡という人がいた。ある日、野原を歩いていると、地面にいくつもの鳥や動物の足跡が残っていた。それを見た蒼頡は、動物が目の前にいなくても、足跡によってその動物を連想することができることに気付く。そのことから蒼頡は、牛の角や羊の角の形を象形文字として表し、漢字を次々に生み出していった――そんな中国古代の伝説がある。
 目が四つ描かれた蒼頡像は、観察眼の鋭さを表現しているのか。
 本展は、人々の英知が結集して形作られた漢字の成り立ちに、思いをはせる機会ともなろう。
「日本」の国号が刻まれた
 2004年、中国の西北大学の博物館が「井真成墓誌」の発見を発表した。
 墓主の井真成(「いのまなり」とも)は遣唐使の一員で、734年に長安で亡くなったとされる。
 現存する文献に井真成に関する記載はなく、この発見前までは、存在が知られていなかった。
 墓誌には、「姓は井、字は真成。国は日本と号す。生まれつき優秀で、国命で遠い国までやって来て一生懸命努力していた。(中略)玄宗皇帝は彼の逝去をはなはだ残念に思われ、官職を与え、葬儀も役所で執り行うよう命じた」(大意)と記され、歴史上最も古く、文字として「日本」という国号が刻まれている。
スマートフォンが音声ガイダンスに
 「漢字三千年――漢字の歴史と美」展の作品ガイドサイト(URL=http://mu1.site/ 注=muの後は数字の1)にアクセスすると、誰でも、どこでも無料で出品作の音声解説を聞くことができます。※自宅などでは別途、通信料金が必要。展示会場では、東京富士美術館の無線LAN「Wi―Fi」に無料で接続することができます。


◆信仰体験(短編)〈おやじのリスタート物語 ⑥〉 アルコール依存症から再起 2
 “惰弱わたたき出し“確信””を命に刻む

◆〈信仰体験〉 生きること自体が楽しい!
  障がいのある娘が教えてくれたこと    里山で森の遊び場を提供

 
【相模原市緑区】広葉樹が茂る森の中から「キャッキャッ」と子どもたちの笑い声が聞こえてくる。中には、竹や間伐材で工作したり、自分で作った弓矢で遊んだりする子も。
 これは、区内の里山につくられた遊び場で、毎月行われている「森で遊ぼう」の一こま。主催するのは青木薫さん(45)=長竹支部、地区婦人部長=が代表を務める「土沢森あそびの会」だ。同会では、地域活性化事業として、ハンモックや滑車の付いたロープなど、手作りの遊具を里山に設置。遊び場を提供するとともに、定期的に森の手入れも行う。
 「五感を使って自然を感じ、自由に遊べる場をつくりたかったんです。親御さんにも大好評。こうした取り組みを始められたのも、娘がいてくれたから」
 ――2008年(平成20年)、誕生したばかりの長女・未来さん(8)=特別支援学校小学部2年=に、先天性の心臓疾患が見つかる。新生児集中治療室(NICU)のある病院へ搬送。青木さんは、生まれたわが子が乗った救急車を、ただ見送るしかできなかった。
 “何があっても、希望あふれる未来であるように”。青木さんはそう願い、娘の名前を“未来”と決めた。
 1カ月間の入院後、経過観察となったが、その後も表情が乏しく、1歳を過ぎても首が据わらない。肢体不自由と重度の知的障がいがあり、3歳の時、身体障害者手帳と療育手帳を取得した
。“七五三で着物を着た写真も撮れないのかな……”
 そんな気持ちを振り払い、“早く立てるように”“早く歩けるように”と祈り、在宅でのリハビリに取り組んだ。地道な作業の繰り返し。大きな変化があるわけではなく、将来の姿も思い描けない。
 ある時、婦人部の先輩から励まされた。
 「そうした祈りも大切だけど、娘さんにも必ず使命がある。“わが子の使命を果たさせてください”って、大きく祈っていこうよ」
 はっとした。“私は娘の使命なんて考えもしなかった”
 池田SGI会長の指導を徹して学んだ。ハーバード大学での講演の一節が、目に飛び込んできた。
 「釈尊の言葉に『私は人の心に見がたき一本の矢が刺さっているのを見た』とあります。『一本の矢』とは、一言にしていえば“差異へのこだわり”といってよいでしょう」

 涙があふれた。他の子と娘を比べて、一喜一憂していた自分。“こだわっていたのは、私じゃないか。娘と共に、ありのまま強く生きよう”。そう心が定まった。
 同じ頃、子どもたちを自然の中で遊ばせる場所がないことが、気になっていた。他の親たちも、同じ悩みを抱えているのでは――。題目を唱える中、“ならば、近くの里山を遊び場として活用できないか。地域のためにもなる”。企画を練り「かながわビジネスオーディション2012」に応募すると入選。11年、「土沢森あそびの会」を立ち上げた。
 夫・達也さん(46)=副広宣長(副ブロック長)=に協力してもらい、里山を借り整備。“座談会のように、いろんな人が集まって、楽しめる場所に”と願った遊び場は、森の中で誰もが自由に遊べ、自然な形で触れ合える雰囲気に満ちている。
 ある時、未来さんに、同じくらいの年齢の子どもが声を掛けてきた。「一緒にハンモックに乗ろうよ!」
 気付けば、それまであまり表情の変わらなかった娘が、よく笑うようになっていた。
 御聖訓に「桜梅桃李の己己の当体を改めずして」(御書784ページ)とある。娘の状況は、劇的に変わることはない。しかし、祈り歩む日々を通して、娘にしかない生き方があると実感できた。
 「生きること自体が楽しいっていう本当の幸せを、みーちゃん(未来さん)が教えてくれました
 強く、優しい母の隣で、未来さんの笑顔が光っている。

2016年10月18日 (火)

2016年10月18日(火)の聖教

2016年10月18日(火)

◆わが友に贈る

  個人会場の使用は
 マナーを厳守せよ。
 良識ある振る舞いで
 
家族や近隣に配慮を。
 提供者の真心に感謝!

◆名字の言

「学歴は?」と問われれば、大抵の人は卒業した学校名を挙げるだろう。だが明治期に活躍した歴史地理学者・吉田東伍は自身の学歴を「図書館卒業です」と語り、胸を張ったという▼彼が学校教育を受けたのは9歳から13歳まで。それ以降は家業を手伝いつつ、家や図書館の本を読むことに徹して学問を身に付けた。後年、大学で教壇に立つまでになった吉田は、全国の地名の由来を研究した地誌や能楽研究を大きく前進させる業績を残した▼長野のある婦人部員が、御書や池田SGI会長のスピーチなどを書き写した何冊ものノートを見せてくれた。「もっと仏法を深く学びたい」と、長年にわたり書いて覚える挑戦を重ねているという▼勉強は苦手。学校を出たのも中学まで。しかし、ノートに書き続ける中で「御書がすらすらと読めるようになり、好きな一節も増えました」。今では友人一人一人に合った御書や指導をしたため、励ましを送る日々。そうして信頼を広げ、最近は地域の行事で講演を頼まれるように。「多くの人に生きる哲学を語り、喜ばれることがうれしい」▼自らの意思で、自らを創り上げようと努力する中に、人間としての輝きがある。世界最高の哲学を研さんし、社会のために汗を流す友は“人間学の博士”といえよう。(市)

◆小説「新・人間革命」 源流 三十九


 山本伸一は、日々、インドの指導者たちと会い、意見交換することが楽しみであった。
 二月九日――空は澄み渡っていた。
 午前十一時には、バサッパ・ダナッパ・ジャッティー副大統領をニューデリーの官邸に訪ねた。官邸は、緑の多い官庁街の一角に立つ、白亜の清楚な建物であった。
 白いインドの民族衣装に身を包んだジャッティー副大統領は、六十六歳で、物静かな哲人政治家といった風貌の紳士であった。
 会談は、アショーカ王、カニシカ王といった仏教に縁の深い古代インドの王の話から始まり、その政治哲学へ、さらにタゴールの崇高な精神、平和主義へと及んだ
 伸一が、副大統領に人生のモットーを尋ねると、即座に、「人間的であること、精神的であること、道徳的であることの三つです」との答えが返ってきた。さらに、人生を生きるうえでも、政治を行ううえでも、「人格の純粋性」が大切であることを強調した。
 そして、個人の内面、精神の世界に平和が確立されることが根本であり、それを全人類にまで広げていくことによって、現実の世界を、釈尊のいう“浄土”に変えていきたいというのが副大統領の意見であった
 伸一は、両手を大きく広げ、「全く同感です」と賛同の意を示し、それこそが創価学会がめざす、人間革命を機軸にした平和運動であることを語った。また、この年が「国際児童年」であることから、子どもについてのインドの課題を尋ねた。
 「インドの子どもも、世界の子どもも、第一の問題は健康の増進です。そして、そのために十分な医療、薬品、食糧が不可欠です」
 副大統領は、まず“生きる”ことを確保する必要性を訴えたのだ。
 世界は、先進諸国のように、飽食で医療施設にも恵まれた国ばかりではない。発展途上国には十分に食べることができず、健康を維持できぬ子どもがたくさんいる。
 子どもたちの生命と生活を守ることは、常に世界が急務とすべきテーマである。
  

◆〈寸鉄〉 2016年10月18日

 
小さな所からでも全学会
 に炎を広げられる
―恩師
 大歓喜の座談会を全員で
      ◇
 
民音創立記念日。文化の
 花咲く所に平和あり。音
 楽で心と心結ぶ使命深く
      ◇

 「京都の日」。正義の人は
 常に威風堂々!われらの
 励まし対話で楽土を築け
      ◇
 
子供が新聞を読むこと望
 ましい
―9割。「世界への
 扉」たる本紙の充実誓う
      ◇
 
温暖化招く「代替フロン」
 の規制、先進国が採択。地
 球守る行動の連帯拡大を

【聖教ニュース・特集記事】

◆池田SGI会長とインドの政治哲学者ムカジー博士との対談集が発刊 「新たな地球文明の詩を」 第三文明社刊 
 詩聖タゴールの精神と教育、女性、環境を語る


 池田SGI(創価学会インタナショナル)会長と、インドのラビンドラ・バラティ大学元副総長のバラティ・ムカジー博士による対談集『新たな地球文明の詩を――タゴールと世界市民を語る』が、第三文明社から発刊された。
 2011年8月から13年9月にかけて、月刊誌「灯台」で好評を博した連載対談を一部加筆・再編集したものである。
 インド独立の精神的支柱として、民衆を鼓舞する詩歌を生涯にわたって生み出し続けたラビンドラナート・タゴール。
 その生誕100周年を記念して設立された名門ラビンドラ・バラティ大学には、タゴールの生家が現存するなど、“詩聖”の精神が今も脈々と継承されている。
 政治哲学者で、同大学の副総長を務めたムカジー博士(13年12月逝去)は04年2月に来日し、SGI会長と出会いを。以来、両者は往復書簡等で交流を重ね、友情の対話を織り成してきた
 それらを収録した本書は、全5章で構成。タゴールの人生や詩に貫かれた精神を通し、教育・女性・政治・環境など、幅広いテーマに光を当て、21世紀を「生命尊重の世紀」「女性の世紀」としゆく展望をめぐり、語り合っている。
 とりわけ“女性には我々をより高い価値に導いてくれる力がある”とするタゴールの視点に着目。
 ムカジー博士が「個人や家庭を慈しむ気持ちを備えた女性は、それらによって人間性をより高みへと導き、永遠の平和を育んでいく」と語れば、SGI会長も「女性こそ、『平和の文化』『平和の世紀』『魂の文明』を照らす太陽です」と応じる。そして語らいは、女性が“人類文明の救済者”として活躍する時代の要件を、深く掘り下げていく。
 人間精神を歌い上げたタゴール。その真髄に迫りつつ、現代社会の諸課題の解決の方途を模索する本書は、地球平和を希求し、世界市民の理想を目指す人にとって必読の書となろう。
                                                                        ◇ 
 第三文明社刊。1728円(税込み)。全国の書店で発売。SOKAオンラインストアでも注文、購入できます。
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◆ジュネーブで防災における宗教者の役割を議論する国際会議 
 SGIなど3団体が主催


 防災や救援活動におけるFBO(信仰を基盤とした団体)の役割に関する国際会議が10日、SGIなど3団体主催で、スイス・ジュネーブで開催された。
 同会議は、「国際防災デー」(10月13日)に合わせて開かれたもの。国連では毎年、この日を中心に意識啓発のイベントを開いており、本年は「仙台防災枠組の実施」をテーマに各種行事が行われている。
 昨年3月に採択された、2015年から2030年までの防災に関する指針「仙台防災枠組」は現在、地域レベルで具体的な取り組みが進められている。
 会議では、その中でのFBOの役割を巡り、出席した国連や国際赤十字の関係者、NGO(非政府組織)の代表らが活発に議論を交わした。
 初めに、国連国際防災戦略事務局のデニス・マクリーン広報渉外部長が、災害支援の現場でFBOが重要な役割を担った事例を紹介し、今後も一段と協力を深めていきたいとあいさつ。
 国連難民高等弁務官事務所のホセ・リエラ特別アドバイザーは冒頭、SGIの会議開催への尽力ならびに長年の支援に謝意を述べた。さらに、人類の多くは何らかの信仰を持ち、宗教指導者には一定の影響力があるが、これまで信仰は個人の問題にとどまってきたと指摘。しかし近年、宗教組織や指導者が地域で育む人々との信頼やネットワーク、団結力などが注目されてきていると評価した
 続いて、浅井SGI平和運動プロジェクト副部長が報告。池田SGI会長の平和提言を踏まえつつ、東日本大震災や熊本地震における創価学会の支援活動を紹介し、日頃の信仰活動の実践が基盤となって、被災地で会員の自発的な活動が可能になったと述べた。
 また、10日から14日にかけて会場にはSGIとアジア防災・災害救援ネットワークが共同制作した人道展「人間の復興――一人一人がつくる未来」も設置され、多くの参加者が関心を寄せた。

◆デンバー大学元副学長のナンダ博士が創価大学で記念講演
  青年よ!世界に平和と友情の橋を
 憎しみと不正を取り除き多様性を尊ぶ社会を共に

 
講演するナンダ博士。幼少期、インドとパキスタンの分離独立で故郷を追われる悲劇を経験した博士は、人道の国際法学者として学究の道へ。恒久平和の願いを込めて“池田会長に続いてほしい”と(8日、創大記念講堂で)                                                                                                                                                 
                  講演するナンダ博士。幼少期、インドとパキスタンの分離独立で故郷を追われる悲劇を経験した博士は、人道の国際法学者として学究の道へ。恒久平和の願いを込めて“池田会長に続いてほしい”と(8日、創大記念講堂で)
   世界的な国際法学者でアメリカ・デンバー大学元副学長(現教授)のベッド・ナンダ博士が8日、東京・八王子市の創価大学を訪問し、「創価栄光の集い」の席上、記念講演を行った。講演の要旨を掲載する。
 
 
  池田SGI会長との出会いは、私に恩師マイルス・マクドーガル先生を思い起こさせました。恩師は学生一人一人を心から気遣う方でしたが、会長が学生と触れ合う姿を見て、マクドーガル先生と同じ精神、いや、もっと深い精神性をお持ちだと感じたのです。
 本日、式典に出席して、皆さんは創立者と同じ精神を持っていると思いました。式典前、1期生の頃は大学もまだ小さく、大学祭の規模も今とは比べようもなかったと伺いました。私は、先輩たちが植えた種が今、これほど見事に咲き誇っていることに祝福を送りたいのです。
 池田会長は、皆さんを誇りに思われるでしょう。どうか会長の世界平和のメッセージを携えて、世界中の人々を結ぶ「橋」の建設に人生を捧げていってください。
 私は、1994年12月に初めて貴大学を訪れる機会をいただきました。池田会長の寛大な招待によるものでした。新世紀管弦楽団と創大銀嶺合唱団などによる流麗で圧巻の「第九」の演奏は、はっきりと覚えています。もう1回は、東洋哲学研究所主催の講演会(2004年)でした。
 池田会長と初めて会見した際は、創価大学副学長補で、当時はデンバー大学理事を務めていたグアハルド博士が同席しました。グアハルド博士からSGIや池田会長について聞いていましたが、初めての出会いがどのようなものになるか、想像できませんでした。
 お会いすると、会長は最大に歓迎してくれました。温かく友好的で、礼儀正しく、好奇心旺盛で開放的、かつ大変に雄弁でした。直ちに会長が先見性ある世界的な指導者であると分かりました。揺るぎなき平和への献身、教育が果たす役割に対する情熱と信念、核兵器ならびに全ての兵器の廃絶に対する透徹した変わらぬ決意を感じたのです。                

 
忘れられない精神の交流劇                     
 
 

   私たちにとって、池田会長がデンバー大学「名誉教育学博士」の学位を受章(1996年)されたことは大きな喜びです。席上、デンバー大学の学生や学者のみならず、世界中の青年に発せられた会長の詩的な呼び掛けは、本当に心躍る内容でした。
 当時のリッチー総長とは今も会う機会がありますが、何度も池田会長の話になり、授与式のあいさつがいかに雄弁であったか、語り合っています。
 池田会長との特別な機会を二つ、紹介させていただきます。
 一つは、会長と香峯子夫人がデンバーのわが家を訪問してくださり(96年)、お茶を飲みながら懇談したことです。ピアノの演奏まで披露してくださったことは、私と妻のキャサリン、娘のアンジェリーにとって誠に光栄でした。
 もう一つは、会長と対談する機会をいただいたことです。池田会長が大変に博識であることは知っていましたが、ヒンズー教にも深い造詣があることに驚き、うれしく思いました。歴史などの基本のみならず、深い教義や過去から現代にいたるヒンズーの宗教、精神指導者についても同様でした。
 また会長は、10月2日――「世界平和の日」でもありますが、この日に生まれた非暴力の使徒マハトマ・ガンジーについて、よく語られました。私は、会長から本当に多くを学びました。対談を通して私たちは強く、素晴らしい友情を築くことができたと実感しています。 
 本日は三つの分野、すなわち教育、軍縮、平和について少しお話ししたいと思います。
 私は創価教育の取り組みのうち、特に「学生中心」「人間主義」「価値創造」の思想に感銘を受けました。
 池田会長と何百人の学生たちとの交流は、あたかも会長が一人一人と対話をしているかのようでした。一人一人の学生が、会長の呼び掛けに対して「私は先生の一言一句を聞きました。私はその通りに実践します」と答えているようでした。このような交流を、私は経験したことがありません。教職に就く者にとって、精神と精神の出あいほど素晴らしいものはないのです。
 語らいの中で会長は何度か、創価学会の初代会長である牧口常三郎氏に言及しました。牧口氏は人々が幸福で創造的人生を歩むための力をつけるよう、人間主義の教育を提唱したのであり、現在の創価教育の制度は一言で言えば、氏の構想の実践を目指していると教えていただきました。
  
6日に、訪問した広島では、核兵器の脅威と核拡散への深い憂慮を実感しました。池田会長は世界のリーダーに対して、核兵器を禁止する条約を締結するよう繰り返し呼び掛けています。

未来は青年の為にこそある                     

 
 

   本年の平和提言でも「包括的核実験禁止条約(CTBT)」の批准を果たしていない国に対し、速やかに行動するよう呼び掛けています。また、通常兵器の取引を規制する「武器貿易条約」への批准を早急に果たすことも訴えています。
 さらに、核兵器廃絶署名を実施され、1000万の署名を国連に提出されています。これらは、会長がどれほど真剣であるかを示すものでしょう。
 先日、勇気づけられる進展がありました。非核保有国6カ国が、明2017年の条約制定交渉開始に向けた国連総会決議案を共同で提出したのです。さらに、国連安全保障理事会は、核実験の自制を求める決議案を採択しました。
 平和について考えるにつけ、池田会長が一貫して「平和の文化」を確立するよう主張されていることを思わずにはいられません。会長は1983年以来、多岐にわたる国際問題と、その解決策を網羅する平和提言を、毎年発表してきました。
 国連が強化されることで、紛争に平和的解決策を与え、世界を守れるように探求を重ねてきました。仏法を根幹にした世界観に基づいて平和の文化を確立することが、会長の普遍の願望なのです。したがって83年に「国連平和賞」を受賞されたことは、当然の帰結なのです。
 最後になりますが、未来は当然のことながら、青年の皆さんのものです。皆さんの理想とエネルギー、献身、情熱によって、世界から憎しみや不正、不平を取り除いていただきたい。差異を許容するだけではなく、人々が多様性を尊重し、受け入れ、尊敬していく平和な世界を築いていただきたいのです。皆さんであれば、必ずできると確信いたします。
 慈悲深い、最愛の創立者の崇高な目標を実現するのは、他ならぬ皆さんであると確信しています。全ての人が求める光輝く未来を、共々に築いてまいりましょう!
 ありがとうございました。(大拍手)



◆本部幹部会で紹介されたSGI会長の指針
 一人立て! そこに広布の道は開く
 「文字」には人を救う力が
 恩師 「聖教新聞を世界中の人に読ませたい」
 尊き献身に無量の福徳は光る


 「世界広布新時代第20回本部幹部会」(今月9日、香川県高松市の四国池田文化会館)の席上、1994年4月に行われた本部幹部会での池田SGI会長のスピーチが紹介された。栄光の11・18「学会創立記念日」に向け、広布に走る友の指針として掲載する。
 一、「無冠の友」(本紙配達員)の皆さまに、毎日、本当にご苦労さまと感謝申し上げたい。
 二、三日でもたいへんなのに、なんと尊いことであろうか。その功徳は計り知れないことを確信していただきたい。
 婦人部の皆さまを中心に、「聖教新聞」の購読推進を、よく頑張っていただいている。“創価婦人学会”というべきか、つねに婦人部の皆さまが広布を支えてくださっている。
 一、大聖人は仰せである。「文字は是れ三世諸仏の気命なり」(御書381ページ)――(経文の)文字は、三世諸仏の命である(と天台は言っている)――。
 妙法を根底にした「聖教新聞」にも通ずるお言葉と拝される。
 また「仏は文字に依つて衆生を度し給うなり」(同153ページ)――仏は文字によって民衆を救われるのである――と。
 仏法の世界の「文字」には人を救う力がある。人を救う文字であり、新聞なのである
 さらに御書では、涅槃経を引かれている。
 「願わくは諸の衆生悉く皆出世の文字を受持せよ」(同ページ)――願わくは、もろもろの衆生よ、ことごとく、みな、出世間(仏法の世界)の文字を受持しなさい――。
 戸田先生が、「『聖教新聞』を日本中、世界中の人に読ませたい」と言われたのも、このお心からであった。
 「人を救う文字」を広める。配達する――その方は、立派な弘法をされていることに通じる。
 功徳も生々世々に続き、また家族にもおよんでいく。仏法の世界は役職で功徳が決まるのではない。行動で決まるのである。信心で決まるのである。
 
 一、大聖人は、窪尼という婦人の信徒に、次のように書かれている。
 「三千大千世界に七日ふる雨のかずは・かずへつくしてん、十方世界の大地のちりは知る人もありなん、法華経の一字供養の功徳は知りがたしとこそ仏は・とかせ給いて候へ」(同1483ページ)
 ――三千大千世界(という一つの宇宙)に七日間、降りそそぐ雨の数は、数えつくせるかもしれない。また十方の世界にある大地の塵の数は、数え知っている人もいるかもしれない。しかし法華経の一文字を供養する功徳は計り知ることはむずかしい、と釈尊は説いておられます――。
 これが妙法のすばらしさである。日々、妙法を弘め、広布を拡大しておられる皆さまの福運は言いつくせない。
 この大聖人の仰せを確信して、楽しく、自分自身で喜びをつくりながらの毎日であっていただきたい。その人が最も尊く、幸福な人である。
 
 「三世諸仏の気命」を広げる人、配る人は必ず生命力が強くなる。健康になっていく。これが不可思議なる仏法の因果の理法である。
 一、古来、中国では、桃や李は優れた人格の象徴とされた。
 唐代の詩人・李賀の詩にも、次のような一節がある。
 立場が変わり、境遇が変化した人への励ましの言葉であった。
 「自ら是れ 桃李の樹 何ぞ畏れむ 蹊を成さざるを
 ――あなたは桃李(=桃や李)の木の如きもので花が爛漫とうるわしく咲いている、だまっていても人が寄ってきて、下には自然と小路ができるというものだ。(『李長吉歌詩集』鈴木虎雄注釈、岩波文庫)
 たとえ一本でも、美しく咲き香る木があれば、あたり一面がなごみ、華やぐ。組織も同じである。「真剣な一人」がいれば、全体が大きく変わっていく。「一人」が立てばよいのである。
 仏法の世界とは、こうした「人間性の花」を咲かせながら、あの地にも、この地にもうるわしい友情を広げていくものである。組織の論理だけで押し切っていくということがあってはならない。
 「ああ、あの人はすばらしいな」「あの心、あの生き方に感動する」――そのように人格を慕われて、おのずから広布の道ができていくのである。
 一、これからも力を合わせて、栄光の歴史を、ともどもに建設してまいりたい。
 皆さま方の無事故、ご健康、ご長寿、だれよりも幸せで裕福な人生を、私は一生懸命、祈っている。

◆〈みんなで学ぶ教学〉 ~新会員のための仏法入門~ 31 顕益と冥益 
 地道な実践で、喜びあふれる人生を!


 “信心の功徳で、私も人間革命することができました!”――こうした喜びを胸に創価学会員は一人一人が幸福をつかみ、世界192カ国・地域に妙法を広めてきました。今回の「みんなで学ぶ教学」は、「顕益と冥益」をテーマとして功徳の現れ方について学びます。

徳はどう現れるのか? 

 「法華経の行者の祈りのかなわないことは絶対にない」(御書1352ページ、通解)
 日蓮大聖人は、御書の随所で“祈りは必ずかなう”と断言されています。
 それでは、私たちの信心の功徳は、どのように現れるのでしょうか。
 信心の利益には、「顕益」と「冥益」の二つがあります。
 「顕益」とは、はっきりと目に見える形で現れる利益を指します。身近な例でいえば、信心根本に仕事に励んだ結果、予想もしなかった昇進を果たしたり、祈る中で病気を乗り越えたりすることが、これに当てはまります。
 一方で「冥益」は、分かりやすく現れる「顕益」と違い、目に見えずに得られる功徳を指します。形に現れないため、気付きにくいこともありますが、地道な信心の実践によって、知らず知らずのうちに福運が厳然と積まれていきます。
 例えば、樹木の成長過程を想像してみると分かりやすいでしょう。数日、数週間では、木の変化には気付きません。しかし、長い年月を経て見事な大樹に育ちます。こうした利益が「冥益」です。

御本尊を信じて祈り抜く

 大聖人は、「祈り」のあり方と「功徳」の現れ方について、次の四つを挙げています(御書1242ページ)。
 「顕祈顕応」とは、何かに直面したとき、真剣に祈り、それに応じて直ちに解決の方途が開かれ、願いがかなうこと。
 「顕祈冥応」とは、祈りに応じて具体的な結果が直ちに現れなくても、その功徳は生命に着々と積み重ねられていくことです。
 「冥祈冥応」とは、たゆまざる唱題の功徳によって、自然のうちに生命が浄化され、豊かになり、所願満足の道へ入っていくこと。
 「冥祈顕応」とは、常日頃の唱題の功徳が、いざという時、具体的事実として厳然と現れることです。
 大聖人は、こうした四つの功徳の現れ方を示された上で、「肝要は此の経の信心を致し給い候はば現当の所願満足有る可く候」(同ページ)と断言されています。
 たとえ一時は不本意な結果が出たとしても、御本尊を信じて祈り抜いていくならば、必ず所願満足の人生を切り開いていけることは、御聖訓に照らして間違いありません。

広宣流布の大道を歩もう

 初めて体験する御本尊の功力を「初信の功徳」といいます。創価学会に入会した方のこうした体験は、枚挙にいとまがありません。
 戸田第2代会長は、次のように指導しています。
 「初信の功徳ぐらいで十分と思うのは、大なる誤りである。(中略)十年、二十年と、水のごとき信心を、型のごとく行ずるならば、思いもしなかった、願いもしない、驚くような功徳が現れるのである」
 座談会などで学会員は口々に、“祈りがかなった”と信仰体験を語っています。
 しかし、信心の功徳は「顕益」にとどまりません。
 信仰によって生命力と智慧が涌現し、いかなる困難にも崩れない幸福境涯を築いていく――こうした「冥益」こそ、私たちが仏法を実践する根本の目的にほかなりません
 ゆえに、「冥益」からみれば「顕益」さえ小さな功徳になります。
 「受くるは・やすく持つはかたし・さる間・成仏は持つにあり」(御書1136ページ)と仰せの通り、信心の持続こそが祈りをかなえる要諦です。
 目の前の状況に一喜一憂せず、日々、唱題根本に行学の実践を地道に積み重ねていく。生命を躍動させながら、広宣流布の大道を歩む人生の中に功徳があるのです
世界広布新時代第20回本部幹部会 四国総会から(要旨) 松下博文 四国長/中川京子 婦人部長

◆世界広布新時代第20回本部幹部会 四国総会から(要旨) 
  勝利の暁鐘を我らから  松下博文 四国長/中川京子 婦人部長

◆世界広布新時代第20回本部幹部会 四国総会から(要旨) 活動体験
  自営のうどん店が大繁盛 「学会活動には一切無駄がない」

◆〈青年部のページ〉 紹介者と新会員が成長のドラマつづる 共に進み分かち合う信心の歓喜

  折伏の紹介者と新会員との“成長のドラマ”ほど麗しいものはない。ここでは、共に人間革命の道を歩み、共に実証を示す青年メンバーを紹介。「職場で輝くSOKAの一番星」、新会員育成に関する「池田SGI会長の指針」も併せて掲載する。

《池田SGI会長の指針》

   学会の人材育成の伝統は、後輩を、新会員を、新しい同志を、「自分以上の人材に」と願い、心を砕いていくことである。
 我ら“創価家族”は励まし合い、心を磨きながら、幸福への直道を歩む強き絆で結ばれているのだ。
 ◇ 
 新会員の友が、信心の功徳と確信をつかみ、一緒に広宣流布の同志として歩めるようになって、折伏は完結するといえる。
 御書には「仏になるみちは善知識にはすぎず」(一四六八ページ)と説かれている。
 善知識とは、善き師匠であり、更には仏道修行を貫く上で支えとなる「善友」である。創価学会が善知識の集まりといってよい。
 そのために、先輩として心掛けたいことは「共に」という一点である。
 共に祈る。共に学ぶ。
 共に語る。共に歩く。
 「共に」という心と行動のなかに、日蓮仏法の真髄の精神がある。 
 蓮祖は「喜とは自他共に喜ぶ事なり」(御書七六一ページ)と仰せだ。
 自分一人だけの喜びは、まだ本当の喜びではない。人も自分も共に喜び、讃え合えることが、最高の喜びになるのだ。
 (「随筆 我らの勝利の大道」〈創価家族は永遠に前進㊦〉)
                               ◇◆◇ 
 ある青年部のリーダーから「どうやって新入会の友に、師弟の精神を教えていったらいいか」と質問があった。
 しかし、教えるといっても、相手が聞きたくない時に、無理に話しても心に入らない。
 相手の求道に応え、いい機会をとらえて、伝えていけばいい。
 ただ、表面的なことを知ったからといって、それで師弟がわかったことにはならない。
 相手も、いろいろだ。
 純真な人もいれば、生意気な人もいる。強気の人、弱気な人、さまざまな人がいる。
 すべての人に同じように接すればいいということはありえない。
 相手のことをよく知ったうえで、「相手のために、今、あえて話しておかねばならない」という場合もあるだろう。
 大切なのは、友の心を知り、時と場合に応じて語っていく、人間哲学者の直観の智慧である。仏法を弘めていくための智慧である。
 友の幸福を真剣に祈るなかで、偉大なる智慧がわく。一人一人を最高に輝かせる、励ましの手を打っていけるのである。
 (2007年2月26日付本紙・全国代表協議会でのスピーチから)
                                   ◇◆◇ 
 「受くるは・やすく持つはかたし・さる間・成仏は持つにあり、此の経を持たん人は難に値うべしと心得て持つなり」(御書一一三六ページ)
 ◇ 
 日蓮仏法は「一生成仏」の大法である。必ずこの世で、必ずこの一生で、絶対の幸福境涯を築いていける。
 「信仰」を持ったということは、生命の心田に「仏種」をまき、勝利の「善苗」を植えたのである。
 あとは、それを育み、いかなる嵐にも揺るがぬ「大樹の自分自身」をつくり上げねばならない。
 大事なことは、「持続」である。何があっても、信心を貫き、学会と共に、同志と共に生き抜くことだ。
 御聖訓には、「仏になる道は善知識に勝るものはない」(同一四六八ページ、通解)と明言されている。
 この「善知識」、すなわち「善き友」にあたるものが、創価学会の組織であり、信心の先輩・同志である。
 今日、偉大な庶民の賢者として活躍している先輩たちも皆、学会のなかで、「信心の基本」を教わり、「正しい人生」を知ったのである。
 (「随筆 新・人間革命」〈新会員の友を全力で育成〉)

2016年10月17日 (月)

2016年10月17日(月) の聖教

2016年10月17日(月)

◆今週のことば

 「
屡(しばしば) 談話を致さん
 
全ては対話から始まる。
 誠実に耳を傾け
 確信と希望を語れ!
 さあ躍動の座談会だ。

◆名字の言

  〽ああ紅の 朝明けて……。全国で行われている本部幹部会・四国総会の中継行事。四国の青年・未来部の代表による学会歌「紅の歌」の大合唱は圧巻だった▼35年前、池田SGI会長と四国青年部の“共同作業”で誕生した「紅の歌」。今回、ステージに立ったメンバーは当時の青年部の子、孫に当たる世代だ。「当時の男子部の方々が、池田先生に体当たりでお願いをして出来上がった歌だと知り、驚き、感動した」との声があった▼幹部会の最後には「紅の歌」の新歌詞が発表され、2番の「父の滸集いし」の一節が「師の滸集いし」と歌われることに。歌詞は「子よ大樹と 仰ぎ見む」と続く。行頭の2文字を並べると「師子」に。「紅の歌」に今再び、四国で新たな命が吹き込まれた▼「日本とブラジルの学会の共通点は何ですか」。幹部会前日の交流会で、ブラジルの青年リーダーが、香川の未来部員の質問に答える場面があった。「師を求める心です。両国の距離は離れていますが、その心は同じです」。来日した同国の22人は全員が弘教を達成し、師が待つ日本に集った▼師弟の精神とは、物理的な触れ合いではなく、心に師を抱き、師に誓い、それを成し遂げようとする必死の行動の中に脈動するのだ。ここに、創価の「師子」の姿がある。(差)

◆社説   聖教は「人間の機関紙」  希望を届ける「無冠の友」に感謝


 「新聞を 開くその手で ひらく未来」――15日から始まった「新聞週間」(21日まで)の標語である。
 今は紙から電子へ、情報を得る媒体や手段が変わりつつある過渡期。だが、いかに時代が移り変わろうとも、社会を正しい方向に導き、希望の未来を開くことは、変わらざる新聞の使命である。
 環境問題に取り組んできた摂南大学の宮田秀明名誉教授は、持続可能な地球環境の維持を考える時、「人間自身の変革」が求められると強調する。
 そうした観点から、「人間」を全面に押し出し、「前向きな心」「不撓不屈の精神」など、人間の生き方を発信する本紙に期待を寄せている
 まさしく、未来を開くのは人間自身だ。その無限の可能性を信じ、エールを送り続ける。聖教新聞が「人間の機関紙」を掲げる理由も、ここにある。
 しかし、どんな言葉も読者に届かなければ、使命を全うできない。この一点からも配達員の皆さまの存在がいかに大切か。
 山形県で14年にわたり、配達を担う男子部員がいる。祖父母からの3代にわたって「無冠」の使命を担う一家だ。
 5年前の東日本大震災直後、地域ではガソリン不足が深刻な状況に陥った。連日、ガソリンスタンドは長蛇の列で混乱が続いた。車で配達する彼は、近隣の方々と協力しながら、隣の新潟県でガソリンを購入し、“今こそ、勇気と希望を届けたい”との一心で取り組んできた。
 一昨年5月、本紙は大幅に刷新され、題字も42年ぶりに新しくなった。以来、彼は常に題字が見えるようにして、ポストに投函している。
 こうした真心から生まれる工夫を重ね、日々の配達に携わる「無冠の友」をはじめ、本紙を支えてくださる全ての方々の尽力に深い感謝をささげたい。
 
 とまれ、新聞は、どこまでも読者と共に歩まねばならない。
 北海道の友人読者は、本紙の特徴について「見出しにも、人の心を鼓舞し、希望を送ろうという姿勢が一貫している」と語っていた。
 一本の見出しが、生きる力を鼓舞する。一つの記事が未来を開く力となる。それは、本紙の揺るがない信念である。
 かつて池田SGI会長は、本紙の創刊に向けた第1回の企画会が行われた日に記している。
 
「日本一、世界一の大新聞に発展せしむる事を心に期す」
 この師の誓いを胸に刻み、一層の紙面の充実に努めたい。

◆きょうの発心   師に応える報恩の道を誓う

御文
 月月・日日につより給へ・すこしもたゆむ心あらば魔たよりをうべし(聖人御難事、1190ページ・編1209ページ)
通解 月々日々に信心を強めていきなさい。少しでもたゆむ心があれば、魔がそのすきにつけこんで襲ってくるであろう。

 
月々日々に、たゆまず信心を強めていくことの大切さを教えられています。
 高校卒業後に上京し、仕事をしながら夜間の専門学校で学んでいた時、職場の人間関係や進路で悩み、体調を崩してしまいました。自身の弱い心と初めて向き合う日々――。時間を見つけては夢中で題目を唱え抜き、状況を打開。信心の確信をつかむことができました。
 保育士として再就職した後は、女子部の活動にも全力。宝の青春時代を過ごせたことに感謝の思いでいっぱいです。
 秋田に帰省後の1982年(昭和57年)1月、第1回秋田県青年部総会に参加。池田先生が寄せてくださった“諸君が思うと思わざるとにかかわらず、池田門下生であると信頼しています”との万感の期待に、「生涯、師と共に!」と誓いました。
 結婚後も悩みや試練がありましたが、その度に同志の皆さまから励ましを頂き、広布一筋に感謝の祈りを心掛け、乗り越えることができました。
 報恩の心で、2018年の「11・18」を目指し、青年部と共に前進してまいります。
 秋田・大館常勝県総合婦人部長 斉藤 ひさ子

◆小説「新・人間革命」 源流 三十八


 「だからこそ」――こう言ってカラン・シン副会長は、出席者に視線を巡らし、大きく息を吸い、さらに力を込めて語っていった。
 「人類が将来も生存し続けるために、個々人が結束して、平和と調和をめざして努力しなければなりません。人種、カーストなどで人間を分断する考え方は改めなければならないのです。インドの古い時代に“人類はすべて一つの家族”という考え方がありました。この理念に立ち返るべきであります!」
 山本伸一をはじめ、訪印団一行は、惜しみない拍手を送った。
 シン副会長は、インドには世界に誇る古代文明が興り、偉大な人物が生まれ、優れた思想を創造してきたことに言及。
 「その一人が、あのシッダールタ(釈尊)であります。彼の教えはアジアの国々に伝えられ、大勢の人びとがシッダールタの道を歩もうと努力しています。私は、彼の教えを基調とした創価学会の思想と目的を勉強し、すばらしさに感嘆しました。また、学会が常に平和をめざしてきたことを、心から賞讃したいと思います。しかも、その運動は、世界に広がっております
 今、私は、創価学会の皆さんをインドに迎えることができ、喜びに堪えません。今日は、西洋式の“乾杯”ではなく、アジア式のサンスクリット語の“祈り”をもって、ご一行を歓迎したい。これは人間の精神のための祈りであります」
 厳かにサンスクリット語で詩を誦していった。最高の礼を尽くしての歓迎であった。
 学会は、この招待の返礼として、翌一九八〇年(昭和五十五年)十月、シン副会長を日本に招き、さらに友情を深めていった。
 来日の折、伸一との語らいで対談集の発刊が合意され、八八年(同六十三年)六月、『内なる世界――インドと日本』が上梓される。
 ヒンズー教と仏教という違いを超えて、両者の底流にあるインドの精神的伝統を浮かび上がらせ、その精神文明が現代の危機を克服する力となることを訴えるものとなった


◆〈寸鉄〉 2016年10月17日 

 
励ましの心に満ちた学会
 と平和を築きたい
―韓国
 元首相。人類融和の要と
      ◇
 「
板橋の日」45周年。堅固
 なる錦州城ありて大東京
 は盤石。さあ拡大へ前進
      ◇
 「
かくれての信あれば・あ
 らはれての徳あるなり
」。
 純真に貫く人が勝つ仏法
      ◇
 観測可能な銀河は従来説
 の20倍、2兆個と。
宇宙は
 広大。我らの心の宇宙も

      ◇
 「
貧困撲滅のための国際
 デー
」。根深い格差社会。
 共生哲学の浸透を今こそ

【聖教ニュース・特集記事】

◆創価の世雄 社会部が堂々と 原田会長が出席し「部の日」記念大会
 社会を照らす灯台たれ


 10・24「社会部の日」記念の首都圏大会が16日、巣鴨の東京戸田記念講堂で行われた。
 社会部の結成は、第4次中東戦争による石油危機で経済が冷え込んでいた1973年。“互いに信仰と人格を磨き合いながら、一人一人が慈悲と英知の光をもって、職場と社会を照らす灯台に!”との、師の期待を受けて船出した。

 大会では、代表2人が活動報告。大手オフィス用品通販会社に勤める大西珠美さんは、信心根本に実績を重ね、現在、顧客サービスの統括部長として活躍する様子を語った。
 鈴木誠一さんは、大手建設会社に勤務。広布の最前線で活動しながら、困難とされた数々の再開発事業を成功に導き、信頼を大きく広げる模様を伝えた。
 伊藤社会部長は、結成45周年の2018年を目指し、強き祈りでわが境涯の拡大をと訴えた。高柳婦人部総合長の後、原田会長は、一人の勇気の実践が社会を動かすと力説。使命の舞台で勝利の実証を示し、周囲に希望を送ろうと念願した。

◆アルゼンチン アルミランテ・ブラウン市で 環境展示「希望の種子――持続可能性のビジョンと変革へのステップ」 
 池田SGI会長の平和行動たたえ市から顕彰状 市文化局から「傑出した人物」証も


 南米アルゼンチンのブエノスアイレス州アルミランテ・ブラウン市にある文化の家で、環境展示「希望の種子――持続可能性のビジョンと変革へのステップ」が開かれた(9月17~27日)。
 初日に行われた開幕式の席上、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長の平和・文化・教育への多大な貢献をたたえ、同市から顕彰状、市文化局から「傑出した人物」証が贈られた。
 同展は、SGIと地球憲章インタナショナルが共同企画・制作したもの。同市ではSGIの提案を受けて開催が決まり、メンバーも多くの友人を展示に招待。地元の教員・生徒をはじめ約1000人の市民らが来場した。
 「環境保護において人類が主役になろうとの決意が明確に示されており、感銘を受ける内容でした」
 「一人の人間をはじめ、社会の意識変革をどのようにすればよいか、メッセージに説得力がありました」
 「“私たちが望む世界とは何か”を考えさせられる展示です。SGIの皆さんの努力のおかげで開催できたことに、心から感謝します」
 期間中、こうした感動の声が多数、寄せられ、SGIの平和・文化・教育運動に対する信頼と理解の輪も大きく広がっていった。
 さらに同市は、環境展示に合わせ、SGI会長への顕彰を決議。式典では、マリアーノ・カスカジャーレス市長があいさつに立ち、世界各地に広がる創価学会の活動を称賛。青年と共に、人道のために戦うSGI会長の功績を強調し、市として宣揚できることへの感謝を述べた。
 同席したフアン・マヌエル・ペレイラ・ベニテス市文化局長は語っていた。
 「生き生きとした青年たちの姿を目の当たりにしました。このような青年を育てた池田SGI会長の、長年にわたって築かれた偉業を顕彰することは、大きな喜びです」

◆〈座談会 師弟勝利の旗高く 54〉 10月18日は「民音」の創立記念日 世界平和のため人と人を結ぶ 子どもたちが音楽に触れる活動も

 永石 はじめに、創価大学から、うれしいニュースが舞い込んできました。
 清水 2年ぶり2回目の箱根駅伝本戦への出場決定ですね(一同拍手)。
 志賀 全国の方々が、自分のことのように喜んでおられます。
 原田 チームの団結力で、歴代のベストタイムを大幅に更新し、予選会を堂々の3位で突破した創大生たちが、新春の箱根路で躍進しゆくことを念願してやみません

“下駄履き”で鑑賞

 小林 さて、全国各地の民音推進委員、賛助会員をはじめ、さまざまに支えてくださる皆さまのおかげで、10月18日、民音は創立53周年を迎えます。日頃から応援してくださっている全ての方々に心から感謝申し上げます。
 原田 確かな世界平和の基盤となるのは、民族や国家、イデオロギーを超えた、人間と人間の交流による相互理解である。そのために必要なのが、芸術・文化・音楽を通しての交流だ――これが、民音創立者である池田先生の信念です
 小林 民音は、この先生の信念のままに、音楽をはじめとした文化の力で、民衆と民衆の心を結ぶため、1963年(昭和38年)に誕生。今日までに、105カ国・地域と文化交流を広げてきました
 永石 こうした交流が、どれほど友好の絆を結ぶ力となっていることか。先日も、中国が誇る「中国雑技団」の公演が、国内27都市で開催されました。
 清水 東京・中野で行われた公演には、中国の程永華駐日大使をはじめ、43カ国の大使・大使館関係者が鑑賞に訪れましたね。
 原田 43カ国の国々の大使館関係者が一堂に会するのは、異例のことです。これまで、民音が、いかに、文化の力で、世界を結ぶ活動に取り組んできたかを雄弁に物語る出来事でした。
 小林 ある大使は語っていました。「まさに、こうして皆が集い合う姿は、世界平和の縮図ですね」と。これもひとえに、創立者である池田先生の世界平和に懸ける並々ならぬ努力と行動があったればこそです。
 原田 実は今回、中国雑技団は、世界初公開となる演目を携え、来日されました。中国雑技団といえば、1950年、周恩来総理の指導のもと、新中国の成立後、最初に創立された国家を代表する雑技団です。
 清水 これまで、世界125カ国・地域で友好の輪を広げ、中国各地に数多くある雑技団の中心的存在でもありますね。
 小林 中国国内で公演を行ってから海外で公演をするのが通例であるにもかかわらず、今回は、世界初演が日本の民音で行われました。それは、池田先生への尽きせぬ感謝があったからだと、孫力力芸術監督は語っていました。“ともすれば、大道芸のような扱いを受ける雑技団を、先生は一流の芸術家と称賛してくださいました。先生は、私たちに、新たな使命を教えてくださったのです”と。
 原田 こうした民音の活動を支えてくださっているのが、推進委員、賛助会員の皆さまです。それは、まさしく「庶民が“下駄履き”で行けるコンサートをつくろうよ!」と言われた先生の理念を体現された方々といえます。ある方は語っていました。「私はこれまで、105カ国・地域のほぼ全ての公演を見てきました。日本にいながら、これだけの国の文化に触れることができるのは、民音があればこそです」と。
 永石 これまで鑑賞した全ての公演の入場券を大事に保管されている方もいます。民音で公演した世界的なソプラノ歌手の方は言われました。「世界中で演奏活動を行ってきましたが、このように素晴らしい聴衆(グレート・オーディエンス)に出会うことはまれです。クラシック音楽のファンの中には、心の中で『腕組み』をしながら聴いている人もいます。しかし民音のお客さまは、まったく違う。心の中に『祈り』を感じます」と。

「生命尊厳」の哲理

 原田 それはまさに、「友好の心」ということではないでしょうか。そうした皆さんの温かい支援に支えられ、民音の現在があります。民音は今、子どもたちに音楽を届ける活動にも力を入れていますね。
 永石 具体的には、「キッズ楽器体験展」「学校コンサート」「子どものための参加型ワークショップ」「子どものための世界民族楽器展」「親子のための手作り楽器の体験学習・音楽会」「ミュージアムコンサート」などですね。
 志賀 特に、“イクメン”などが注目される社会情勢を反映し、「親子で楽しむ読み聞かせ音楽会」が大好評だと聞いています。
 小林 音楽には、その人の中に眠る偉大な可能性を引き出す力があります。民音は、これからも、音楽の力で、「地域」を結び、「世代」を結び、「世界」を結ぶ運動に全力を尽くしていきます。
 清水 仏法でも、文化の価値は、とても尊重されています。妙楽大師の言葉に、「礼楽前きに馳せて真道後に啓らく」(御書187ページ)とあります。
 志賀 「礼楽」とは、「礼儀」と「音楽」のことで、中国の伝統的な生活規範のことです。「礼」は、行いを戒め、社会の秩序を生み出し、「楽」は人心を和らげるものとして尊重されてきました。
 原田 「礼楽」とは、広い意味では「文化」、「真道」は、「真の生命尊厳の哲理」ともいえます。池田先生は小説『新・人間革命』第27巻「正義」の章で、「文化・芸術には、民族や国家を超えて人間を魅了し、人と人とを結ぶ力がある。優れた音楽が、世界の多くの人びとに愛され、人間の融和、心の結合の力となってきた例は少なくない」と言われています。これからも私たちは、民音と共に、世界の平和に貢献してまいりたい。

◆広布黎明の聖鐘を打て 「山口開拓指導」60周年特集㊦ 
 「一人ももれなく幸福の大境涯に」
 師弟一体で開いた広布の源流

 拡大の要諦

  
①勝利への揺るぎなき一念
  ②祈りを合わせる
  ③電光石火のスピード


 山口開拓指導で、池田青年室長(当時)が現地で指揮を執ったのは、わずか22日。“短期決戦”にあって、戸田第2代会長の事業と学会の一切を支えながらの山口開拓指導は、時間との戦いでもあった。
 「この闘争で三つの点を重視した」と、池田室長は後に語っている。
 第一に「勝利への揺るぎなき一念」。
 山口開拓指導が開始された1956年(昭和31年)10月、最初に下関で折伏の指揮を執っていた室長は、そこから県下7都市を転戦。防府市で、派遣メンバーに語った。
 「君たちは、なぜ下関に来ないんだい。私は折伏の師匠である戸田先生の名代として指揮を執っている。その中心に呼吸が合わなければ、折伏はできないよ」
 “防府から下関まで往復すると、半日がつぶれる。それなら折伏していた方が価値的”と防府の派遣メンバーは判断し、対話に駆けた。だが、弘教は実らず、焦りばかりが募っていた。
 翌朝、皆で下関へ。室長と共に御書を拝読し、対話へ飛び出すと、次々と折伏が実り始めた。
 戦いは、時間の多寡で決まるものではない。自らの境涯で戦っていても、待っているのは空転だ。師弟の一念のギアが合致してこそ、壁を破ることができる

 防府で荒物店を営んでいた吉井光照さん(山口池田総県総主事)は入会後、室長から声を掛けられた。
 「この信心は、どこまで逃げても逃げることはできません。腹を決めるのです」
 派遣メンバーの熱意に負け、形だけ入会をしていた吉井さん。自身の胸の奥を見抜かれたように感じた。
 吉井さんは徹して対話に歩き、地区では3カ月で60世帯の弘教が実った。
 後に室長は防府の友に「広宣の 原点ここなり 防府城」と詠み贈っている。
                                   ◇ 
 第二に「祈りを合わせる」こと。
 派遣メンバーは、東京や大阪、仙台、福岡など各地から集っていた。病苦や経済苦など宿命と戦うメンバーも多く、入会間もない友もいた。
 また、支部ごとの“縦の絆”は強いが、横の連携は皆無に等しい。一歩間違えれば、烏合の衆にもなりかねなかった。
 室長は、この折伏戦に連なる人が一人ももれなく、自他共に幸福の大境涯を開きゆくことを、時間を見つけては同志と祈念した。
 臼井登志恵さん(東京・北総区婦人部主事)は、いくら信心の素晴らしさを訴えても、耳を貸そうともしない人たちに、いらだちを感じていた。
 重い足取りで拠点に戻ると、室長の姿が。対話の模様を報告するうちに、悔し涙がこみ上げてきた。
 しゃくり上げる臼井さんに、室長は「折伏は難事中の難事です。簡単にできるものじゃない。だから功徳もある。成仏の法なのです。明日、またがんばろうよ」。
 さらに「窓を開けてごらん」と室長。促されるままに開けると、満天の星空が広がっていた。
 「頭の円かなるは天に象り……」(御書567ページ)。室長は人間の体と大宇宙の関わりを説いた妙楽大師の言葉を引きながら言った。
 「大自然の生命と私たちの生命は一体だよ」
 「宇宙を語る時代がすぐ来るよ」
 臼井さんは、壮大な生命論に感動し、興奮の中で眠りについた。
 翌朝の勤行。室長の斜め後ろに座り、無我夢中で唱題した。すると、室長が耳元でささやいた。
 「お題目は中心者に合わせるんだよ」
 室長は「水すめば月うつる風ふけば木ゆるぐごとく(中略)信心の・いさぎよきはすめるがごとし」(同1262ページ)の御聖訓を拝読し、「確信ある一念で、力強い信心で御本尊に願いきっていく時、宿命転換ができます」と。
 そして臼井さんを、「きょうは折伏ができるよ」と送り出した。
 この言葉の通り、見事に対話を実らせ、最終列車で拠点に戻った臼井さんに、室長は「おめでとう!」。臼井さんの頬に、喜びの涙が伝った。
                                ◇ 
 要諦の第三は「電光石火のスピード」である。
 池田室長は、目の前の友の苦悩に、即座に反応することはもちろん、山口に滞在していない時も、悩んでいる同志のことを思い浮かべ、電話や手紙で励まし続けた。
 当時、福岡の八幡製鉄所に勤めていた塩出啓典さん(故人)は、手記に記している。
 職場まで遠く、3交代制の不規則勤務のため、活動が思うようにできなかった。そうした思いを率直に語ると、室長はうなずきながら言った。
 「ところで今、君のかばんの中には、何枚くらいはがきが入っているの?」
 はがきが1枚もないことを伝えると、室長は厳しい口調で諭した。
 「真剣さは、必ず形に出る。何としてもメンバーと会いたい。人材を出したい。そう思うなら徹底して手紙やはがきを書けばいいじゃないか。君は悩んでいるのではなく、悩む格好をしているだけだ。時間は与えられるものではなく、どうつくり出すかだよ
 「できない言い訳を探していた弱気、諦めの命が一瞬にして吹き飛びました」と塩出さん。
 その後、室長から何度もはがきをもらった。
 57年(同32年)の大阪事件の折には、出獄直後の室長から激励のはがきが届いた。
 室長は山口に滞在中、派遣メンバーの住所や家族の名前を聞いては、日に何十通と深夜まで激励の一文をしたためた。
 目に見えない友の姿が、室長にはありありと見えるかのようだった。
                                  ◇ 
 恩師・戸田会長の悲願であった75万世帯の達成へ、さらには今日へとつながる学会発展への「転機」となった山口開拓指導。
 「開拓」とは――池田SGI会長は綴っている。
 「新たなる挑戦であり、死闘によってのみ切り開くことができる茨の道である。これまでと同じ考えで同じ行動をしていたのでは、開拓など、できようはずがない。それは既に惰性であり、戦わずして敗れていることになる
 「私の人生は永遠に開拓です」
 60年前にSGI会長が示した「開拓の闘魂」。それは今、私たちが進む「世界広布新時代」の道を煌々と照らしている。

◆〈信仰体験〉 90歳の社交ダンサー 2016年10月17日


 【長崎市】超高齢社会の日本。「人生90年」時代を迎えた。岡本純子さん(90)=長崎西支部、支部副婦人部長=は、今年91歳になる現役社交ダンサー。「私にとって、踊ることは生きること」と笑顔を絶やさない。これまで味わってきた試練も、信心根本に乗り越え、今、“第三の人生”を力強く歩んでいる。

◆〈世界の体験プラザ〉 アルゼンチンSGI マリア・エミリア・クエスタさん
 政府の住宅政策で手腕を発揮
  努力と祈りで実現させた“夢”

2016年10月16日 (日)

2016年10月16日(日)の聖教

2016年10月16日(日)

◆わが友に贈る


 
友の面倒を見た人
 支え続けた人には
 誰もかなわない。

 その人こそ最極の人生を
 飾りゆく勝利者なり!

◆名字の言


「1秒をけずれ!」「最後まで諦めるな!」。監督やコーチの檄が飛ぶ。選手が顔をゆがめながら、限界突破の力走を見せる。澄み切った秋空が、青春の挑戦を見守っていた▼実力拮抗の大混戦といわれた今年の箱根駅伝予選会。2年ぶり2度目の箱根出場を決めた創価大学の駅伝チームは、レース前半から上位に食い込む展開だった。20キロの勝負の中で、タイムを意識して走る選手、集団走で順位を維持する選手など、各人がそれぞれの役割を果たした。3位という結果は、日頃の猛練習で培った「チーム力」の成果だ▼結果発表が行われた広場には、昭和記念公園のシンボルであるケヤキの大樹がある。広々とした野原に1本、堂々とそびえ立つが、その幹は、複数の幹が合体したようにも見える。個性が生かされ、合わさった時に最高の力が発揮される駅伝競技の醍醐味を象徴するかのようだ▼予選会は気温16・7度の無風だったが、真冬の本戦では、烈風も、厳しい坂も待っている。だが、創大が誇る抜群のチーム力で、新たな歴史を開いてほしい▼本戦まであと78日。明年1月2日、東京・大手町のスタートラインに立つ「赤と青の縦縞」のユニホームを楽しみに待ちつつ、私たちも人生の最高記録に挑んでいきたい。(朋)

社説  音楽の力で世界平和の基盤築く  明後日は民音創立記念日

 民音(民主音楽協会)は今月18日で創立53周年を迎える
 “真実の世界平和の基盤となるのは芸術、文化の交流を通じた人間と人間の交流による相互理解である”――創立者・池田名誉会長のこの信念のままに、民音はこれまで、105カ国・地域と文化交流を進め、音楽の力で世界を結んできた
 例えば、若手指揮者の登竜門といわれる「東京国際音楽コンクール〈指揮〉」は1967年以来、3年ごとに開かれ、音楽家の育成に貢献。一昨年から韓国、ロシア、シンガポールで行われた海外派遣公演「Min-On Global Music Network」は、世界と日本の青年音楽家が交流する貴重な機会を提供している。
 日本でこれまで開かれてきた公演は実に7万8000回。その中には、ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場、ハンブルク・バレエ団など、世界一流の芸術が含まれる。人気の「民音タンゴ・シリーズ」では、プグリエーセ氏、モーレス氏ら、タンゴ界のマエストロ(巨匠)の舞台を実現した。
 民音53年の歴史は、世界との芸術交流だけにとどまらない。各地の「民音推進委員」の献身的な活動、「賛助会員」の支援のもと、各地域で、文化を通じた平和社会の実現に、地道に取り組んできた。
 中でも、子どもたちに“生の音楽”の喜びを伝えようと、73年5月に北海道・士別市でスタートした「学校コンサート」は4300校以上で開催。同市の民音推進委員は「学校コンサートの初の開催地という歴史は、わが地域の誇りです」と語り、「民音とともに地域友好を」と決意を燃やす。
 離島や山間部など、多様な文化芸術に触れる機会の少ない地域で、公演を積極的に行ってきたのも学校コンサートの特徴だ。先月、同公演が開かれた愛知・弥富市の民音推進委員は「わが地域に、一流の歌手が来てくれるなんて夢のよう。小学校の児童も笑顔を輝かせながら喜んでいました」と感動を語った。
 さらに、2014年に設立された民音研究所(民音音楽博物館付属研究所)は、多角的な観点で「音楽の力」の可能性を学術的に探究。シンポジウムや講演会などを精力的に開催する。
 「平和だから文化運動をするのではない。平和のために文化運動を断行するのだ」と創立者の池田名誉会長はつづった。世界を舞台に、地域に根を張り、人間の心を結ぶ民音の活動の発展に、一段と期待したい。

◆きょうの発心   仕事と活動を両立し実証示す


御文
 師子王は前三後一と申して・ありの子を取らんとするにも又たけきものを取らんとする時も・いきをひを出す事は・ただをなじき事なり(経王殿御返事、1124ページ・編569ページ)
通解 師子王は前三後一といって、蟻の子を取ろうとする時にも、また、猛獣を取ろうとする時も、その飛びかかる勢いは、全く同じである。

 
獅子はどんな相手にも、全精魂を傾けて挑み、打ち破ると教えられています。
 1968年(昭和43年)、19歳の時に座談会に参加。学会員の方々から温か
な激励を受け、その場で入会を決意しました。
 信心の原点は、20歳の時に参加した夏季講習会での池田先生との出会いです。
「職場の第一人者たれ」と指導を受け、仕事と学会活動に全力で挑戦。19人の友
へ弘教を実らせました。
 そんな時に会社が倒産の危機に陥り、真剣に祈る中、大手の製鉄所への転職を勝
ち取りました。夜勤の多い仕事と活動の両立で悩みましたが、一歩も引かず、職場
で実証を示していきました。
 さまざまな職場環境の変化もありましたが、信心根本に全て乗り越え、定年まで
勤め抜くことができました。その後も、人材派遣会社の営業部長として、70歳ま
での勤務をと切望されています。
 報恩感謝の思いで本紙の代配にも挑戦。壮年部結成50周年を迎えた本年、ブロ
ック5勇士を拡大し、佳節を祝賀してまいります。   
広島・福山牧口総県副総県長 伊達 道保

◆〈寸鉄〉 2016年10月16日
 

 
源に水あれば流かはかず
 ―御書。「一人を大切に」
 で広布は伸展。友の中へ
      ◇
 
どんな試練にも必ず勝つ
 との証しを信心で残せ

 恩師。深き祈りから出発
      ◇
 
良書は善に対する意欲を
 かき立てる
―文豪。読書
 の秋。青年よ思索の暇を
      ◇
 
世界食料デー。廃棄物の
 4割が「まだ食べられる
 もの」と。削減へ皆が努力
      ◇
 
癌検診受診率50%へ集中
 月間。早期発見が治療の
 鍵。公明よ後押しを更に

【聖教ニュース・特集記事】

◆創価大学 2年ぶり2度目の箱根駅伝へ 
 予選会を合計タイム3位で通過
 抜群のチームワークが結実
 来年1月2、3日へ 一丸で躍進を期す


 第93回「東京箱根間往復大学駅伝競走」(箱根駅伝=来年1月2、3日)の予選会が15日午前、東京・立川市の陸上自衛隊立川駐屯地から国営昭和記念公園までの20キロコースで行われた。創価大学(東京・八王子市)は堂々の3位に入り、2年ぶり2度目の箱根駅伝本戦への切符を手にした。伝統校をはじめ昨年を上回る50校が参加した今年のレースで、創大の最終合計タイムは10時間10分09秒。創大の歴代ベストタイムを4分更新した。創立者の池田名誉会長は、選手たちの大健闘をたたえ、「うれしい。本当におめでとう」との伝言を贈った(11面に関連記事)。

 創価大学の赤と青のタスキが再び、新春の箱根路に戻ってくる!
 「3位、創価大学」
 その瞬間、選手、スタッフ、応援団の喜びは爆発した。瀬上雄然監督、主将のセルナルド祐慈選手(4年)の体が何度も宙を舞う。
 「創立者をはじめ全国の応援してくださった皆さまに、感謝申し上げます。選手が本当に頑張りました。つらい時期もあったが、チーム一丸で乗り越えてきた。皆でつかんだ切符です」と瀬上監督。
 セルナルド主将は「4年間、これほどまでに準備をして臨んだ予選会はありませんでした。皆で話し合ってきた“作戦”が的中しました」と胸を張る。
 予選会は、各校12人以内が出場し、一斉に20キロを走る。上位10人の合計タイムで「10枠」の出場権を争うが、一人の大きなブレーキで出場権を逃すケースも少なくない。そのため選手たちは、「予選会で皆が最大の力を発揮するためには?」と何度もミーティングを重ね、予選会の戦術を練ってきた。
 そこで決まったのが「スイッチ作戦」。上位が狙える3選手はチームのタイムを稼ぐ。後に続く9人は、折り返し地点の10キロまで集団を形成する。そして残りの10キロは、単独走に切り替え、各人が当日の状況に応じたペースをつくる作戦だ。
 集団走をキープする上で重要な点は「チームの信頼関係」だ。ゆえに、創大は学年の垣根を越え、徹底的にコミュニケーションを図ってきた。
 「今年は、チームの雰囲気が抜群。最初にリズムをつくれれば、その流れを最後まで維持できる」(久保田満ヘッドコーチ)
 迎えた予選会当日。
 レースは序盤から、セルナルド主将とムソニ・ムイル選手(1年)が先頭集団についた。次の集団に、大山憲明選手(3年)が続く。後の9人は集団走を展開した。中でも、古場京介選手(2年)はムードメーカーとして皆を鼓舞していった。創大は5キロ地点、10キロ地点とも上位につける。
 その後も創大は、上位3人が好位置をキープ。後に続く選手たちも作戦通り、各人のペースに切り替え、安定した走りを見せた。
 レース中、「後半の10キロが勝負。ゴールするまで油断できない」と拳を握った瀬上監督。13・5キロ、19キロ付近の沿道に立ち、選手一人一人の名前を叫んでいく。
 サポートに回ったメンバーも応援団も、心一つに声を張り上げた。そして、その思いに応え、全力を振り絞った選手たち。
 最後は、伝統校の壁をも打ち破り、見事3位という結果を打ち立てたのだ。
 レース後、選手たちはこう口をそろえた。
 「この勝利はチームワークの力です。次の目標は、箱根駅伝でのシード権獲得です!

◆広布黎明の聖鐘を打て 「山口開拓指導」60周年特集㊤ 
SGI会長の激励行に学ぶ


 恩師・戸田第2代会長の生涯の願業である75万世帯の実現へ、若き日の池田SGI(創価学会インタナショナル)会長が、短日月のうちに未曽有の拡大を成し遂げた山口開拓指導から60年。不可能を可能へと転じたSGI会長の励ましの足跡を追い、今に脈打つ「開拓のドラマ」に迫る

 「広宣流布大誓堂完成5周年」を迎える2018年。この年は、明治維新150年でもある。
 日本の近代化をもたらした、この歴史回天の発火点となったのが、現在の山口県。伊藤博文をはじめ8人の総理を輩出した“日本の要衝”である。
 1956年(昭和31年)9月5日、学会本部(東京・信濃町)の会長室。戸田会長と青年部の池田室長(当時)が、広宣流布の未来を展望し、協議を重ねていた。その焦点は、「山口」であった。
 当時、東京の10万世帯、関西の6万世帯に対し、山口県はわずか430世帯。その上、各世帯が散在していて、互いに会員であることも知らない。山口広布の遅れは否めなかった
 一方で、その年の50万世帯達成を目指し、学会は胸突き八丁の正念場を迎えていた。
 「ひとつ山口県で、指導・折伏の旋風を起こしてみないか」
 戸田会長の言葉に、池田室長は間髪入れず、「はい、やらせていただきます」。

 この日の日記に、室長はつづった。
 「来月より、山口県、全面折伏の指示あり。小生、総司令……。義経の如く、晋作の如く戦うか。歴史に残る法戦」

我、恩師の名代なり
維新を超える創価の歴史を
一点突破で破竹の前進

  池田室長の山口入りは、1956年(昭和31年)10月から翌年1月までの間に3度。それぞれの訪問に明確な意義を定めた。
 1回目――現地の同志と心を合わせ、闘争の火ぶたを切る。
 2回目――組織の勢いをつける。
 最後の3回目――拡大をし抜いて勝利を決める。

 戦いを開始するに当たり、全国26支部からの派遣メンバーにも、その意義が徹底され、綿密な計画が練られた。
 鶴見支部(当時)が作成した資料には、「戸田城聖先生の名代たりの自覚」との一文が記されている。いかに派遣メンバーが使命感に燃え、戦いに臨んだかが、うかがえる。
 伏木芳雄さん(東海道主事)は、折伏闘争があると聞き、出張先の大阪から山口へ向かった。ところが、室長はその姿を見るなり、「君は帰りなさい」。
 伏木さんは、二の句が継げず退室。“なぜ、あんなことを言われたのか”――言葉の意味を熟考した。やがて、出張の延長のような気分で、山口に来ていた自分の一念に気付く。
 意を決して、再度、室長のもとへ向かった。
 「申し訳ありません。一緒に戦わせてください」
 心が決まらなければ、力は出し切れない。力を存分に発揮できなければ、山口に来た意味がない。
 室長は別のメンバーにも、「あなたは心から喜んで闘争に参加しましたか」と問い掛けている。
 戦いは、まず自らの一念が定まっているか。それが先決である――メンバー一人一人を思い、成長を祈り抜いてこその、厳愛の指導であった。
                                      ◇ 
 池田室長の山口開拓指導への第一歩は、10月9日、下関に刻まれた。
 「大阪の戦い」同様、毎朝の御書講義を軸に離合集散のリズムが確立された。

 桑名義治さん(北九州総県主事)は、朝の講義後、室長から「先に座談会に行って、指導を始めてください」と言われた。
 当時、入会2年目。一介の学生であり、周囲には多くの先輩幹部もいた。
 戸惑いつつ、答えに窮していると、「できない者に僕は頼まない。なぜ君は、最初からできないと決めてかかるんだ!」。
 気合一閃。桑名さんの心が変わった。
 10月14日、室長が山口市に入った時、同市ではまだ弘教が実らず、派遣メンバーのいる部屋は重苦しい空気に包まれていた。
 室長は“やらされているような中途半端な信心”を指摘。受け身の姿勢を改めるよう促した。
 「今、戦うことが皆さん方の幸せにつながっていくのです。法のために尽くすこと一切合切が功徳善根につながっていくのです」
 桑名さんは「足が地面に着いたかのようでした」と振り返る。
 この日、山口市の派遣メンバーは、30世帯を超す弘教を実らせた。


人材育成の“本陣”

 翌11月、池田室長は15日から21日までの7日間、山口で広布の指揮を執った。その間で、8都市を回るという強行日程である。
 この折、室長は墨痕鮮やかに1枚の書を認めた。
 「山陽広布の黎明の聖鐘を打とう」
 室長は自らが先頭に立ち、中国広布の黎明を告げんと駆けた。
 徳山市の「ちとせ旅館」。梅田支部(当時)の派遣メンバーがいた。旅館に到着すると、室長は女将に深々と頭を下げた。
 「大勢で押しかけて、ご迷惑でしょう。お世話になりますが、よろしくお願いします」
 戦いの中でも、こうしたこまやかな配慮を、室長は決して忘れなかった。
 萩市を訪れた時には、激務の合間を縫って、萩城址や松下村塾などを視察し、同行の派遣メンバーに力説した。
 「吉田松陰だけが偉大であったのではない。弟子もまた、偉かったから、吉田松陰の名が世に出たんです。戸田先生が、どんなに偉大でも、弟子の我々がしっかりしなければ、なんにもならない
 寸暇を惜しんで、あるべき弟子の姿勢を、室長は打ち込んだ。
 戸田会長は常々、「
私のいるところが本部だ」と語った。山口開拓指導でのリーダーを育成する“本陣”は、室長がいる場所であった。
                                            ◇ 
 年が明けた57年(同32年)1月21日、池田室長の最後の山口開拓指導が開始された。25日までの5日間である。
 この時、大阪からはせ参じた松井義明さん(生野総区主事)は思い起こす。
 朝食の折、室長自ら茶わんにご飯をよそい、食事を共にした。そこで、仏法西還の未来、世界広布のロマンを語ったのである。
 「病気や貧困などの宿命を転換するための戦いとだけ考えていた私たちにとって、池田先生の指導は、想像をはるかに超えるスケールでした」
 松井さんは、室長からかばんを預かった時、錠剤の瓶が入っていたことを覚えている。
 当時の室長の日記には、「体力なきことを悲しむ。くやし。淋し。こんな調子では、未来の偉業が、達成できるか。幾歳にて死する運命なるや」といった言葉が並ぶ。前月の56年(同31年)12月には、父が逝去している。
 電話債券まで売って、室長が交通費を捻出したことは、後年明らかになった。こうした苦労に加え、連日の激闘は、室長の体力を奪っていた。だが、そんなことをおくびにも出さず、法戦の指揮を執り続けたのである。
 「今回の闘争は、学会の命運がかかっています。皆さんが悪戦苦闘していることをよく知っています。しかし方法論ではなく、あくまでも御本尊に祈り切ることです」
 この指導のままに、松井さんは山口の天地を駆けた。 
 「仏法西還」「世界広布」は今、池田SGI会長の手によって現実のものとなった。


75万世帯達成の柱

  57年(同32年)1月25日、山口開拓指導の掉尾を飾った「各支部合同総会」。4カ月の戦いを経て、広布の責任を担い立つ数多くの人材が誕生した。
 この場で、室長は語っている。
 「この地から、高杉晋作、久坂玄瑞など日本の夜明けを告げる人材が出た。この戦いに参加した人が火の手を上げ、維新を超える創価の歴史を残してください」
 山口滞在の最終日には、派遣メンバーに言い残している。
 「この1年間が大切です。しっかり頑張りなさい。75万をやり遂げるのです。私が全責任を取ります」
 室長の激闘によって、山口県下の世帯数は、4カ月前の約10倍となる「4073世帯」へと飛躍を遂げた。
 「一点突破」から破竹の勢いは生まれる。一つの地域が壁を破れば、新たな歴史が開ける。
 山口開拓指導によって、中国方面は強化され、学会全体の発展につながった。そして、山口の地で室長に薫陶を受けた青年たちが、各地で“75万世帯”達成の柱となっていったのである。(㊦は明日付3面に掲載)

◆福島で全国人間教育実践報告大会  SGI会長のメッセージ

  9日に福島市の福島県文化センターで行われた第38回「全国人間教育実践報告大会」(主催=創価学会教育本部、後援=福島民報社、福島民友新聞社、福島テレビ、福島中央テレビ、福島放送、手レビュー福島、ラジオ福島、ふくしまエフエム、牧口記念教育基金会)代表の実践報告と講評、来賓の声、池田SGI会長のメッセージを紹介する。

 
教育とは人格と人格の触れ合い

 「うつくしま」――この福島の美称に接するたび、わが胸は躍ります。
 その四季折々の自然の美しさ、文化の豊かさ、そして、それにも増して、美しき心が光る福島の友の笑顔が、思い起こされるからであります。
 地を離れて人無く人を離れて事無し」とは、会津の藩校「日新館」を視察した、幕末の教育者・吉田松陰の言葉です。
 創価学会初代会長の牧口常三郎先生は、この言葉を、若き日の大著『人生地理学』の緒論で引用し、風土が人間を育むことの重要性を訴えられました。
 すなわち「慈愛、好意、友誼、親切、真摯、質朴等の高尚なる心情の涵養は郷里を外にして容易に得べからざることや」と言うのです。
 青年の激励のために郡山を訪れた牧口先生も、わが恩師であり、第2代会長の戸田城聖先生も、自然の温かさと厳しさを包含した福島の地こそ、逸材の揺籃であると讃え、その未来性に期待してやみませんでした。豊穣な教育力を持つ福島から、どれほど多くの人材が飛躍してきたことか
 生誕140周年を迎える世界的な医学者・野口英世博士が「恩師」と仰いだのは、小林栄先生という小学校の教育者でありました。
 小林先生は、幼い野口博士に進学を勧め、火傷で不自由になった左手の手術費用を捻出するなど、一貫して支え、励ましたのであります。野口博士は後に、「恩師は小生と何たる因縁ある事ぞ、噫、奇縁なる哉、親の情もかく迄に深きはあらざるべし」(丹実編『野口英世』第2巻「書簡」講談社)と綴り、生涯、報恩の念を抱き続けました。
 二本松市出身の偉大な歴史学者・朝河貫一博士もまた、晩年に、自身を育ててくれた恩師の姿に思いを馳せ、尽きせぬ感謝を綴っております。「教育とは人格です。実際の授業よりも、多分むしろ教場外で知らず知らずのうちに、人格が教育を施すのです」(朝河貫一書簡編集委員会編『朝河貫一書簡集』早稲田大学出版部)と。

福島の思い出


 誠に教育とは、人格と人格の触れ合いであり、魂の共鳴に他なりません。その土台があってこそ、実際の授業の場においても、日々錬磨された教育技術が実を結び、大きく花と咲くのでありましょう。
 
 思えば、私と共に対談集を発刊した、中国教育学会会長の顧明遠先生の教育哲学も「愛情なくして教育なし」でありました。顧先生は福島をたびたび訪問されており、東日本大震災にも、心からのお見舞いを寄せてくれました。「福島県の美しい風景、文化教育を今も印象深く覚えております」と語られ、小学校で参観された模範的な授業の思い出も、宝のごとく振り返っておられたことが、忘れられません。
 その顧先生と、深く一致した結論があります。
 「教育は子どもの幸福のためにある」との一点であります。
 それは太平洋戦争の時代に、「戦争のための教育」を推し進めた日本の軍部政府と対峙し、獄中闘争を貫き通した牧口・戸田両先生の不動の信念でもありました。
 そして、我らの福島には、この「子どものため」という教育理念が生き生きと脈打っているのであります。

多難であるほど

 子どもたちの人間性や社会性を育むため、2003年度から推進してこられた「“あったかハート”アクションプラン」に、私はかねてから注目してきました。プランの一環として、県内の小中学生によって制定された「ふくしま子ども憲章」は「子どもたちの、子どもたちによる、子どもたちのための宣言」であると高らかに謳っています。
 また、本年3月には、県教育委員会とJAXAが連携協定を結び、宇宙教育を展開されている点も大変に画期的です。
 さらに広野町に誕生した「ふたば未来学園高校」は、文部科学省指定の「SGH」すなわちスーパーグローバルハイスクールにも選ばれ、郷土の復興と人々の幸福を担う人材を育てておられます。私は、同じSGH指定校である東西の創価高校の創立者として、そして福島を敬愛してやまぬ一人として、心からエールを捧げたいのであります。
 顧明遠先生は、東日本大震災で被災され、復興へ献身される東北の教育者の方々に「多難興邦」という言葉を贈られました。「国土が多事多難であるほど、人々は奮起して国土に興隆をもたらすことができる」という金言であります。
 不屈の天地「うつくしま」から、日本の、いな、世界の未来を照らす人間教育の希望の太陽がいやまして赫々と昇りゆくことを、私は確信してやみません。
 結びに、ご参加くださった全ての方々のご健康とご多幸を、心からお祈り申し上げ、私のメッセージとさせていただきます。

◆〈信仰体験〉 まうごつすごか 熊本の友 初の収穫迎えた青年農家 
  生命は強い大地は甦る   地震のせいにはせん!“不撓不屈”米作り

 【熊本県・嘉島町】震度7の本震から、きょうで半年――熊本はいまだ復興の道半ばだが、確かに前へ進みつつある。谷飛雄馬さん(26)=嘉島支部、男子地区リーダー=は就農して3年目。地震に屈せず、今年も収穫の秋を迎えた。

2016年10月15日 (土)

2016年10月15日(土)の聖教

2016年10月15日(土)

◆わが友に贈る

  会館・会合運営に
 尽くす役員の方々
 いつもありがとう!
 
尊い陰の労苦に
 皆で最敬礼を!

◆名字の言

  かつて、あるローカル新聞で注目を集めたコーナーがあった。“誰々が風呂場で転んで腰を打ち、何々病院に運ばれた”などの救急情報欄である(四方洋著『新聞のある町』清水弘文堂書房)。記事を読んだ知り合いが、“大変だろうから、家の手伝いに行こう”といった互助の風習もあったらしい▼新聞記事は、自分に関係し、受ける影響が大きいほど、読まれる。一方、人ごとと思われれば、関心さえ持たれない▼離島に暮らし、はつらつと信心に励む数人の婦人部員がいる。彼女らは自身の振る舞いを通して、真実の創価学会を知ってもらおうと地域貢献に徹した。自治会長を務めたり、小学校のボランティアに参加したり、高齢者の多い島の看護師で活躍したり……。皆が、“島になくてはならない存在”として信頼されている▼今では、島の本紙購読者数は、友人読者が会員を上回っているという。誠実な彼女たちの姿は、紙面に見る世界中の同志が信心で幸福の人生を築いていることを事実と証明する。同時に伸展する世界広布の報道は、彼女たちの行動が本物であることを裏付けている。本紙がその重要な役割を果たしていた▼きょうから新聞週間。真実にして、希望と輝く紙面を届ける使命を、いよいよ果たしていきたい。(城)

◆小説「新・人間革命」 源流 三十七

 二月八日の午後八時から、山本伸一主催の答礼宴が、ニューデリーのアショーカホテルで開かれた。
 答礼宴には、ICCR(インド文化関係評議会)のカラン・シン副会長夫妻、デリー市長夫妻をはじめ各界代表約五十人が出席した。
 伸一は、峯子と共に感謝の言葉を述べながら、一人ひとりを迎えた。
 答礼宴での語らいは弾み、なかでもシン副会長とは二時間ほど意見交換した。
 副会長は、長身で、年齢は伸一よりも三歳若く、エネルギッシュであった。
 ジャンム・カシミール州の州知事を経て三十六歳で下院議員となり、当時、インド史上最年少で閣僚となっている。また、ヒンズー教をはじめ、宗教、哲学、科学への造詣も深い知識人である。
 二人は、インドの神々と仏法で説く十界論との関係や、宗教の根本となる本尊について語り合った。この対話は、インドの精神的土壌を理解するうえでも、ヒンズー教を知るうえでも意義ある語らいとなった。
 答礼宴のあいさつで伸一は、ICCRの関係者らに謝意を表し、文化・教育次元での交流こそ、国際的な友好深化を着実に進める道であると強調。人間と人間の触れ合いが、世界を結ぶ不可欠な要件になることを訴えた。
 次いで、シン副会長がマイクに向かった。
 「人類は、歴史の重大な岐路に立っております。良き伝統が失われ、新しい生活様式が取って代わりました。
 また、科学技術の進歩は、人間の幸・不幸の両面をもたらし得るものです。善用すれば、世界の貧困や不幸を除く力となるが、誤用すれば、人間を地上から抹殺する力ともなる。しかも人類は今、核戦争の危機を迎えています。大事なことは、この事態を生んだのは外的な問題だけではなく、人間の内面にこそ、大きな要因があるということです

 この危機をいかに回避するか――人類は最後の選択に直面しているといえましょう」
 真剣な憂慮が、新しき未来の道を開く。   

◆〈寸鉄〉 2016年10月15日
 

 
会長が訴える人間の尊厳
 こそ「世界共通の倫理
」―
 識者。平和へ導く羅針盤
      ◇
 「
兵庫の日」25周年。不二
 の関西魂は赤々!広布の
 母港から常勝の新時代を
      ◇
 「
始まりはすべて小さい
 哲人。今日の努力が勝利
 への行路。悔いなく挑め
      ◇
 
青年の情熱をもって生涯
 貫く人が一番偉い
―恩師
 無上道を師と同志と共に
      ◇
 新聞週間。本紙の配達、愛
 読、拡大に励まれる皆様
 に感謝!紙面の充実必ず

【聖教ニュース・特集記事】

◆ケニアで価値創造教育コンファレンス(会議) 
 政府・教育カリキュラム開発委員会とナイロビ大学が共催
 創価大学創立者の池田名誉会長がメッセージ
 マータイ博士の「グリーンベルト運動」、ユネスコなど来賓が多数出席


 ケニア政府の教育カリキュラム開発委員会とナイロビ大学教育学部の共催による「価値創造教育コンファレンス(会議)」が、9月29日から10月1日まで同大学で行われた。これは、創価教育思想を学術的に考察する国際会議で、「持続可能な開発のための価値創造教育」をテーマに実施。これには、創価大学創立者として池田名誉会長がメッセージ(2面に掲載)を贈り、「生命尊厳の『平和の世紀』『人道の世紀』『共生の世紀』は、アフリカの“教育の太陽”が勢いよく天空に昇り、民衆の大地に豊かな人材の森を広げゆくとき、いよいよ到来するのではないでしょうか」と、会議の成功へ万感の期待を寄せた。

 「わが国の発展に必要な教育の在り方とは?」「教師の使命とは?」――。ケニア社会の未来を見据え、新たな教育の道を模索した「価値創造教育コンファレンス」。
 会議には、同国の教育界に携わる各分野から代表が参加。また、ノーベル平和賞受賞者の故ワンガリ・マータイ博士が設立した「グリーンベルト運動」や、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の代表も出席した。
 初日には、ナイロビ大学のマスミ・オダリ文学部学科長、ウィンストン・ジュンバ・アカラ教育学部長、アイサック・ジュンバ教育学長のあいさつの後、来賓として創価大学の田中副学長が登壇。牧口初代会長の『創価教育学体系』を通し、「創価教育の目的は、一人一人が自身の価値を発揮することによって幸福を勝ち取ること」と語った。
 ナイロビ大学のヌフ・マスド氏は創価大学での留学経験を紹介しつつ、「大学教育は専門知識の習得に偏るべきではない」と指摘。刻々と変化する現実の課題に立ち向かう「知恵」を生み出す教育が重要であるとし、創価大学はその要件を満たしていると述べた。
 ケニア人権委員会のアツァンゴ・チェソニ前会長は「学問を修め、見識を備えた人が社会悪を見過ごさず、声を上げていくことで国は健全に発展していく」と主張した。
 その後、チャンダリア財団およびGPFグローバル・リーダーシップ評議会メンバーのマヌ・チャンダリア博士らが登壇した。
 2日目には、ケニア政府の教育カリキュラム開発委員会を代表して、ジャクリン・オニャンゴ氏が講演。
 続いて、ユネスコのアラブ地域レバノン事務所のチャールズ・オビエロ氏が、ケニアの教育現場の現状を踏まえ、「子どもの豊かな可能性を引き出す教育政策が求められている」と訴えた。
 最終日には、米デポール大学「池田大作教育研究所」で研究するジョイ・ウイリアム氏が、池田名誉会長の哲学に言及。「個人と社会の繁栄を目指す創価教育は、どのような状況に直面しても生徒を励まし、生徒のレジリエンス(回復力)を鍛えている」と論じた。


◆ケニア価値創造教育コンファレンスへの名誉会長のメッセージ
 アフリカから“教育の太陽”を
 活発に行われた教育コンファレンス(ナイロビ大学で)

 貴国の最高峰の知性の先生方が集われての意義深きコンファレンスの開催を心よりお喜び申し上げます。
 世界経済や社会秩序、さらには自然環境までが、刻々と変化する激動の時代にあって、人類の幸福と平和を可能にするために、教育はいかにあるべきか
 この最重要の課題について、多様な視点から討議されるこのたびの会議は、誠に時宜を得た試みでありましょう。
 わが創価大学も、尊敬する先生方から、アフリカ社会が育んでこられた偉大な理念や哲学、そして伝統の英知を、さらに学んでまいりたい――そう強く願っております。
 創価大学は、光栄にも、1988年5月、日本の大学として初めて貴ナイロビ大学と学術交流協定を結ぶことができました。
 以来、互いに研究者を派遣し合うとともに、貴大学で有意義なスワヒリ語研修を実施していただくなど、およそ30年にわたる学術・教育の活発な往来によって、幾多の人材を薫陶し、実り多き成果を積み重ねることができました。
 現在、日本の文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援」事業に採択されている創価大学において、アフリカとの学術交流の門が、貴大学との友情から大きく開かれたことに感謝は尽きません。
 また、お懐かしいケニア作家協会のインダンガシ会長とは、アフリカや世界の文学をめぐる対談を重ね、日本さらに世界の多くの青年たちと分かち合えたことは、私にとって忘れ得ぬ歴史であります。
 この場をお借りしまして、先生方のご厚情に、改めて御礼を申し上げます。


「自他共の幸福」を目指す貢献的人生

 「創価教育」の父、すなわち「価値創造教育」の創始者である牧口常三郎先生は、1930年、教育の目的を「子どもの幸福」と明快に宣言しました。思想も人権も抑圧された、軍国主義下の日本にあって、人間が人間らしく輝く、知性と人格の完成を目指した教育理念は、まさに独創的な慧眼でありました。
 先生は、教育者は学生と共に学びながら、その可能性を引き出し、伸ばし、十全に開花させていくことこそ、その崇高な使命であり、責務であると教えております。そして、一人一人が自らの使命に目覚め、才能を発揮しながら、善悪の価値判断を身に付け、他者に尽くす貢献的人生のあり方を示しました
 牧口先生は、第二次世界大戦中、日本の軍部政府の弾圧にも屈することなく、平和と人道の信念を貫き通し、73歳で獄死を遂げております。
 思えば、貴国の建国の父・ケニヤッタ初代大統領は、教育について論じられる中で、こう記されました。
 「アフリカ人にとっては他の人びととの正しい関係と、他の人びとへの正しいおこないが人生の理想である」(『ケニア山のふもと』野間寛二郎訳、理論社刊)と。そして、その理想を実現するのが教育の目的であると結論されたのであります。
 この精神は、まさに「自他共の幸福」を目指す創価教育の理念と深く響き合うものであり、平和共生の社会実現への羅針盤と言ってよいでありましょう。
 私はこれまで、創価学園の生徒をはじめ、多くの青年たちに、「他人の不幸の上に自分の幸福を築くことはしない」との指針を贈ってきました。
 仏法では、万物万象は相資相依――互いに支え、支えられる関係にあると捉えており、従って人間もまた、周りの人々や環境と、切っても切れない関係で結ばれていることを明かしております。ゆえに、自分が幸福であるためには、周りの人々も幸福であり、社会や自然環境も、平和で安穏であらねばならない――自分だけの幸福など、決してあり得ないことを教えているのであります。
 この生命観は、家族を慈しみ、地域の共同体や自然環境を大切にしてきた、アフリカの伝統精神と共鳴し合っております。


思いやりの心輝く「ウブントゥ」の精神

 私が出会いを重ね、創価大学の名誉ある一員ともなっていただいた、南アフリカのマンデラ大統領は、語られていました。
 アフリカには『ウブントゥ』という概念がある。これは『私たちは他者を通してのみ人間として存在する』という意味だ。『他の人々の功績や貢献のお陰で、自分はこの世で何かを成し遂げることができる』という考え方である」(『信念に生きる ネルソン・マンデラの行動哲学』グロービズ経営大学院訳、英治出版刊)と。
 お互いを思いやり、深い感謝をもって、協力し合う麗しい絆と心――これこそ、アフリカの民衆が、長い歴史の中で輝き光らせてきた「ウブントゥ」の精神でありましょう。まさに、マンデラ大統領が体現されたように、21世紀の教育は、「自他共の幸福」を可能にしゆく、この「ウブントゥ」の精神こそが、大きな柱となっていかねばならない――私は、そう強く実感する一人であります。
 「21世紀はアフリカの世紀」――これは若き日から、私の人生を貫いてきた信条であり、希望であります。
 この生命尊厳の「平和の世紀」「人道の世紀」「共生の世紀」は、アフリカの“教育の太陽”が勢いよく天空に昇り、民衆の大地に豊かな人材の森を広げゆくとき、いよいよ到来するのではないでしょうか

 私も、本日お集まりの諸先生方と共に、「ハランベー」(スワヒリ語の「共に協力して働こう」)の心を、いやまして発揮しながら、平和と共生の価値創造の教育の発展のために、まい進しゆくことをここにお誓いいたします。
 最後に、貴国ケニアと、貴ナイロビ大学のますますの栄光と発展、そして、すべての参加者の皆さま方のさらなるご健勝を心よりお祈り申し上げ、お祝いのメッセージとさせていただきます。アサンテ・サーナ!(スワヒリ語で「ありがとうございます!」)




◆〈希望航路-SGI会長と進む人生旅-〉 ペルー①
  黄金の種広くまきゆけ

◆世界広布新時代第20回本部幹部会 四国総会から(要旨) 原田 稔 会長
 2017年のテーマ「世界広布新時代 青年拡大の年」
 開拓者の心で勢いよく前進


 一、「世界広布新時代第20回本部幹部会」、そして盛大な「四国総会」の開催、大変におめでとうございます(拍手)。
 明2017年(平成29年)は、池田先生の入信70周年、若き日の先生が拡大の突破口を開いた「2月闘争」65周年、戸田先生の願業「75万世帯」達成60周年、池田先生が第3代会長就任式で訴えた「300万世帯」達成55周年と、師弟の精神に貫かれた佳節を、幾重にも刻みます
 言うまでもなく、日蓮大聖人の仏法は、いかなる差異も超え、憎悪と暴力の連鎖を、慈愛と対話の連帯へ転じゆく「皆成仏道」の世界宗教であります。
 この人類が渇望してやまぬ一閻浮提広宣流布は今、世界に躍り出た地涌の若人によって、一人の人間革命から、家庭や地域のみならず、一国の宿命をも、その社会貢献の奮闘で転換しゆく「新時代」に入りました
 そして学会は、さらに創立90周年、100周年を見据えつつ、広宣流布大誓堂の完成5周年となる2018年の「11・18」へ、新たな前進を開始しております。
 池田先生は、こう指導くださっています。
 「国家であれ、団体であれ、会社であれ、また、いずれの時代にあっても、青年を育て、訓練し、後継者にしていったところが、必ず勝っている。ありとあらゆるところにおいて、これが不変の法則であり、正しい鉄則である」と。
 学会の永遠性を確立する今この時、最重要の鍵は、「青年」です。
 そこで学会は、2017年のテーマを「世界広布新時代 青年拡大の年」と掲げたい。
 私たちは、青年を先頭に、皆で若々しく折伏・弘教に挑み、世界の平和と繁栄を実現しゆく創価学会を守り、永遠ならしめる後継者を、さらに勢いよく拡大・育成していきたい。
 具体的には、各方面・県で「創価青年大会」を開催し、弘教の新たな金字塔を打ち立てていきます。
 一、日蓮大聖人の仏法は「本因妙」の仏法です。ゆえに、信心に定年はありません。年齢を重ねた分、光り輝くのが本物の信心であり、仏法が説く報恩感謝の生き方です。
 一人の信仰者として、「今から」「自分から」「わが地域から」と友情の語らいを広げていく。この「いよいよ」との「青年の心」に、世界広布新時代を彩る、爛漫たる人華は咲き薫るのであります。
 だからこそ「世界広布新時代 青年拡大の年」は、生涯青春の多宝会・宝寿会・錦宝会をはじめ、経験豊かな壮年部・婦人部が、地域の青年、子や孫など、若い世代に「信心の模範を示す年」にしていきたい。また、新入会メンバーの指導・激励にも、率先して取り組んでいきます。


師恩に報いる15万人の陣列


 一、現在、池田先生が小説『新・人間革命』「源流」の章で、つづってくださっている1979年2月のインド訪問には、ありがたくも、私も随行させていただきました。
 あの時、わずか約40人だった同志は、今や15万人の陣列という壮大なる広布の大河となり、インドの大地を潤しています。
 本年8月にインドの代表が神奈川文化会館を訪問した折、会館から海を望んだ瞬間、皆が涙ぐみました。なぜか――。
 先生は、79年のインド訪問から帰国後の4月24日に、第3代会長を辞任。5月3日には神奈川文化会館を訪問され、海を見つめながら「これからは全世界の指揮を執ろう!」と定められました。
 インドの友は、同じ海を見て誓いました
 “池田先生は37年前、最も大変な時に、インドを訪問してくださった。その師恩に断じて報いなければ”――この報恩の誓願が、熱い涙となって流れたのであります
 先生は、37年前の真情を小説『新・人間革命』に、つづってくださっています。
 「皆さんには、一人も漏れなく、生涯、誉れあるインド広布のパイオニアとして信心を貫き通してほしい。どこまでも後輩を育て守り、金剛の団結を誇るインド創価学会を創り上げてほしい。世界の模範の組織とは、先輩が後輩を温かく見守り、応援し、最高に仲が良い組織だ」と。
 この先生のお心の通りに、先輩が「生涯一青年」の心意気で、「先生一筋」に戦い抜いているからこそ、師匠の恩を知り、恩に報じる青年たちが育っているのだと確信します。
 一、御書には「未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(231ページ)と仰せです。一面からいえば、「現在の因」とは先輩です。「未来の果」とは後輩です。「今の私たち」の姿が、そのまま「未来の創価学会」なのであります。
 ゆえに私たちは、「自分こそ、世界広布新時代の大河の一滴だ」との自覚で、生涯パイオニアとして、広布拡大の信心を貫き通さねばなりません。
 池田先生が、「8・24」を記念して詠んでくださった和歌「万年へ/広布の源流/ほとばしれ/大法弘通を/いやまし師弟で」との呼び掛けに、必ずやお応えしていきたい。
 いよいよ教学部任用試験の申込期間も残りわずか。「最極の『幸福学』への入門」に一人でも多くの友を導けるよう、自分自身が「真剣な一人」と立ち上がり、勝利していきましょう(拍手)。


◆〈信仰体験 生きるよろこび〉 くも膜下出血を乗り越え


 【石川県白山市】「会社の者ですが、先ほど、ご主人が倒れられて……」。西川猛さん(57)=松任支部、副支部長=の妻・由香さん(53)=支部婦人部長=は、携帯電話から聞こえてくる言葉にがくぜんとした。夫の身に何が起きたのか、詳しいことは同僚にもわからないという。2006年(平成18年)1月23日昼過ぎ、由香さんは搬送先の病院へ車を走らせた。駆け込んできた由香さんに、医師が告げたのは、「くも膜下出血」との診断だった――。

2016年10月14日 (金)

2016年10月14日(金)の聖教

2016年10月14日(金)

◆わが友に贈る


「水魚の思いを成して」
 心一つに団結しよう!

 それが永遠勝利の鍵だ。
 誉れの同志と共に
 麗しき友情の連帯を!

◆名字の言


  「刈るほどに山風のたつ晩稲かな」(飯田蛇笏)。熊本・益城町では今、例年よりやや遅い稲刈りを迎えている▼地震や悪天候が続いたことが影響しているようだ。その中で「ばってん、いつもより、がまだした(頑張った)けん。出来も良か、量も多か」と仮設住宅に住む79歳の農家の壮年部員が胸を張った▼何を“がまだした”かといえば、夏に行う「草取り」だ。寄生する害虫から稲を守り、水田からの栄養をたっぷり蓄えさせるには、この草取りが欠かせない。「せっせと足を運んで汗まみれ泥まみれになって世話すれば、田んぼは、ちゃんと応えてくれるけん。人間と同じばい」▼日蓮大聖人は「早稲と中稲と晩稲と、実りの時期が異なる三種の稲があるけれども、いずれも一年のうちに収穫できる」(御書411ページ、趣意)と仰せである。稲と同じく、どんな人であれ、平等に一生のうちに最高の幸福境涯を開いていけると、仏法は説く。その上で、苦悩に沈む人に寄り添い、苦しみをもたらす“雑草”を取り除く友の存在が重要であろう▼熊本地震から半年。前に歩き始めた人もいれば、今なお立ち尽くす人もいる。それぞれの復興の“歩幅”を大事にしたい。全ての人に、幸福の実りの時が訪れることを確信して。(花)


◆社説   各地で青年部が新体制  誠意尽くした対話が真の友情紡ぐ


 青年部が新体制となり、各地で新しいリーダーが誕生している。人との触れ合いが希薄になってきた社会で、仏法の“励ましの語らい”を広げる創価の青年の力に期待したい
 近年、若い世代を中心に、LINE(無料通話アプリ)やメールで連絡を取り合うことが当たり前の社会となっている。会わないどころか、電話も使わない場合も多い。連絡を取り合う手段として有用なのは確かだが、対話の機会の減少が、人間同士の絆を弱めていく危険性も指摘されている
 創価学会の活動の基調には、心を通わせ、友情と信頼を広げる対話がある。家庭訪問による激励や一対一の対話は、広布の活動に欠かせない生命線だ。
 弘教を実らせた20代の男子部員。以前は、学会活動に消極的だった。男子部の部長から、何度も家庭訪問に同行するように誘われ、仕方なく一緒に歩くようになった。
 「健康を祈っているからね」「ありがとうございます!」――部長とメンバーの心温まるやり取りを目の当たりにし、彼は、部長の行動は会合連絡が目的なのではなく、一人一人の成長を願ってのことだと知った。それまでは会話も苦手であったが、人と人の心を“励ましの言葉”で結ぶ学会の対話の実践に魅力を感じ、やがて自ら仏法対話に挑戦していったのだ。
 人の心を変え、人と人との絆を強めるには、真心の語らいに励む以外にない。
 池田SGI会長が、世界に友情と平和のネットワークを広げたのも、奇抜な策や方法があったわけではなく、相手を敬う地道な対話を重ねたからだった
 米エマソン協会元会長のサーラ・ワイダー博士は、池田SGI会長夫妻との出会いについて回顧している。
 一瞬の出来事にも思える出会いでした。同時に、その一瞬の出会いに全生命を注ぐ会長の真心に圧倒されました。励ましや感謝の言葉は、誰でも口にすることができます。しかし、その言葉が、外交辞令や単なる習慣からではなく、相手を真に思い、相手の心の的を正確に射るものであってこそ、深い感動を呼び起こすものとなるのです。そのためには、全生命をかけて相手に接するしかありません」と。
 一瞬の出会いを大切にする。全生命を懸ける思いで接する――相手を思う一念が、真の友情を紡いでゆく。創価の対話運動を継ぎ、新時代の師弟の共戦譜をつづる青年の活躍を念願してやまない。

◆きょうの発心   師子吼の祈りと誓願を胸に勝利2016年10月14日


御文
 師とは師匠授くる所の妙法子とは弟子受くる所の妙法・吼とは師弟共に唱うる所の音声なり(御義口伝、748ページ・編1594ページ)
通解 「師」とは師匠が授ける妙法、「子」とは弟子が受ける妙法であり、「吼」とは師弟が共に唱える音声をいう。

 
師と弟子が、共に妙法を唱え、弘めゆくことが「師子吼」の意義である、との仰せです
 私の小児ぜんそくをきっかけに一家で入会。入退院を繰り返しましたが、一家の祈りで完治し、初信の功徳を確信しました。
 1980年(昭和55年)5月3日、関西文化会館で池田先生から“一生涯、不退の信心を貫くんだよ”と渾身の激励を。その後、一緒に記念撮影していただき、師弟の原点を刻みました。
 結婚して堺へ。信心一筋の母ががんで亡くなり、数年後には夫がリストラされました。度重なる苦難に、この御文を拝し、先輩や同志の皆さまからも激励を受け、夫婦で宿命転換を祈り、学会活動に奔走しました。
 夫は希望通り、専門分野の技術者として再就職を果たし、会社で実証を示すまでになりました。娘も創価大学3年になり、勉学と部活に頑張っています。
 平和を願い、今こそ自身の人間革命に挑戦し、世界広布の誓願を貫き、「11・18」へ、師弟不二の師子吼の祈りと対話で勝利してまいります。
大阪・堺総区総合婦人部長 米田ゆかり

◆小説「新・人間革命」 源流 三十六 


 ラージ・ガートを視察した山本伸一は、ガンジーの精神が、この場所とともに永遠であり続けることを願い、案内してくれた管理者に次の一文を認めて贈った。
 「国父ここに眠る
  民衆ここに詣でる
  父子共に永遠に
  幸多かれと祈る
     ラージ・ガートにて
           二月八日」
 一行は、ラージ・ガートに続いて、斜め向かいにある国立ガンジー博物館を見学した。
 ガンジーの使用した杖、サンダル、チャルカ(紡ぎ車)、直筆のメモ、彫像、また、彼の青年時代や子どもを抱いて微笑む様子など、常に民衆と共に歩んできた“マハトマ”の数々の写真が、パネルで展示されていた。
 一つ一つの品々から、ただひたすら人びとの幸福のために尽くし抜いた七十八年の尊き一生が、ありありと眼前に迫ってくる
 なかでも伸一が強く心を打たれたのは、ガンジーが暗殺された一九四八年(昭和二十三年)一月三十日に身につけていた、血痕のついた布地であった。彼の歩みは、まさに命を賭しての変革の戦いであったのだ
 ガンジーは、祖国インドの独立とともに、インドの大地に根差すヒンズー教徒とイスラム教徒との融和を願って行動してきた。しかし、イギリスの分離統治のもくろみや、政治的利害が絡み合い、宗教間の対立は激しさを増していった。そして四七年(同二十二年)八月、悲願の独立を果たしたものの、ヒンズー教徒が大多数を占めるインドと、主にイスラム教徒からなるパキスタンに分かれての独立となったのである。
 それから五カ月後、イスラム教徒への報復を叫ぶ、過激なヒンズー教徒の青年が放った三発の凶弾が、彼の命を奪ったのだ。
 
ガンジーは訴えてきた。「わたしの宗教は地理的な限界をもたない」(注)と。
 その言葉は、
人間という共通項に立脚した、宗教のあるべき姿を示している

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 マハトマ・ガンディー著『わたしの非暴力1』森本達雄訳、みすず書房


◆〈寸鉄〉 2016年10月14日

 
熊本地震から半年。我ら
 は負けんばい!不撓不屈
 の前進は世界の希望なり
      ◇
 各地に新任幹部。最初の
 
3カ月が勝負だ。新生の
 決意で師弟の共戦譜綴れ
      ◇
 
団地部・地域部の友の奮
 闘光る。皆様ありて地域
 広布は加速。諸天も賛嘆
      ◇
 プラごみの
海洋汚染が地
 球規模で拡大。
依正不二
 の視座で小事から変革を

      ◇
 
ひったくり被害の9割が
 女性と。バッグは建物側
 に持つなど警戒怠らず。

◆御書と歩む――SGI会長が贈る指針 【36】 苦労は全て偉大な使命に

御文
 経に云く「或説己身或説他身」等云云即ち仏界所具の十界なり(観心本尊抄、240ページ)
通解 法華経寿量品には「或は己身を説き、或は他身を説き、或は己身を示し、或は他身を示し、或は己事を示し、或は他事を示す」と説かれている。これは仏界に十界を具する文である。

同志への指針

 仏はわが身に十界のさまざまな姿を現しながら自在に法を説き、衆生を救っていく。十界を全て、民衆救済の智慧として生かしていくのだ。
 私たちもそうだ。自分が悩んだ分、悩む友の心が分かる。自ら労苦を惜しまないから、皆の苦労が分かる
 
苦難には深い意味がある。慈折広布の偉大な使命を果たすために必ず生かされる。これが変毒為薬の妙法だ。

【聖教ニュース・特集記事】

◆日蓮大聖人御入滅の日 勤行法要  師弟の誓願胸に世界広布へ前進
 池田名誉会長は創価学会第2別館で
 原田会長は広宣会館で各部代表と


 「日蓮大聖人御入滅の日」の勤行法要が13日、各地で行われた。
 これは、弘安5年(1282年)10月13日の大聖人の「御入滅の日」の意義をとどめたものである。

 池田名誉会長は、総本部(東京・新宿区)の創価学会第2別館で厳粛に勤行・唱題し、末法の御本仏への報恩感謝と世界広布への誓願、全同志の幸福と勝利を心から祈念した。
 また、各部の代表の勤行会は、原田会長を中心に、信濃町の広宣会館(学会本部別館内)で。
 原田会長は、「御勘気をかほ(蒙)れば・いよいよ悦びをますべし」(御書203ページ)、「本より存知の旨なり」(同910ページ)の御聖訓を拝読。正法流布によって、幾多の大難を呼び起こし、それを師子王のごとく勝ち越えてきた大聖人の御生涯に言及した。
 そして、その御精神のままに、不惜身命の闘争で大聖人直結の創価学会を築き、世界広布の大道を開いてきたのが三代の会長であると強調。
 一人一人が師の闘争に連なり、今いる使命の場所で「勇気」と「正義」の実践をと語り、11・18「学会創立記念日」、明年の「世界広布新時代 青年拡大の年」を目指し、広宣流布の偉大な実証を打ち立てようと呼び掛けた。

◆〈信仰体験 まうごつすごか 熊本の友〉 
 熊本地震から半年――集落再生に立ち向かう
  生命のきずなは揺るがない! 師匠に誓った“変毒為薬”

2016年10月13日 (木)

2016年10月13日(木)の聖教

2016年10月13日(木)

◆わが友に贈る

 
小さなことからでよい。
 新たな挑戦から
 栄光の歴史は開かれる。
 さあ 勇気の一歩を
 張り切って踏み出そう!

名字の言

  羽田空港の展望台に立つ少年部員が、食い入るように飛行機を見つめている。彼の将来の夢は「パイロット」。未来部担当者が、副操縦士になって間もない男子部員を紹介しようと連れてきた▼「何か質問はある?」と男子部員が促すと、少年は口を開いた。「離陸や着陸の方角って決まっているんですか」。答えは「向かい風が吹いてくる方向だよ」。管制塔から操縦室に「風の方角」が伝えられ、それによって機体の向きを調整する▼離陸時に向かい風を揚力に変えるのはよく知られているが、着陸時もまた、向かい風を生かしてバランスを取るという。無風は、かえって危険とのこと。「あえて向かい風を選ぶんだ……」と少年がつぶやくと、男子部員はほほ笑んだ。「人生も同じかもしれないね」▼彼は6年前、学習塾の講師をしつつ、少年時代からの夢だったパイロットへの挑戦を開始した。“何を今さら”との周囲の嘲笑をバネにして、祈り、勉強を重ねた。難関の試験や訓練を次々と突破し、ついに今春、夢をつかんだのである▼現状に満足せず、あえて困難を選び、新しい挑戦を開始する。その勇気こそ信仰者の真髄ではあるまいか。そこに真の幸福と安穏があることを、師と幾多の同志の人生行路が証明している。(之)

◆社説  日蓮大聖人御入滅の日  不惜身命の精神は創価の師弟に


 弘安5年(1282年)10月13日、日蓮大聖人は「法華経の行者」として生き抜かれた61歳の尊い生涯を終えられた
 大聖人の御生涯――それは、全人類の不幸を根絶し、全ての人々に仏の境涯を開かせたいとの誓願と慈悲に貫かれた、妙法弘通の御一生だった。
 また、民衆の幸福を阻む一切の悪と、徹して戦い抜かれた。そのため、松葉ケ谷の法難、伊豆流罪、小松原の法難、そして竜の口の法難・佐渡流罪など、命に及ぶ大難の連続だった
 大聖人は、その間の激闘と御心境を、「悪口を数知れず言われ、ある時は打たれ、ある時は傷を負い、ある時は弟子を殺され、ある時は首を切られようとし、あるいは2度も流罪に処せられた。この20余年の間は、一時片時も心安らかなことはなかった」(御書1514ページ、通解)と述べられている。
 しかし、一切衆生を救済していくとの誓願に立って進む大聖人は、いかなる苦難にも屈しなかった。「日蓮一度もしりぞく心なし」(同1224ページ)、「いまだこりず候」(同1056ページ)と妙法流布の戦いをやめず、弟子にも、「二陣三陣つづきて」(同911ページ)、師と共に戦い抜くことを訴えられた。
 佐渡流罪から帰還後、大聖人は身延の地で令法久住と弟子の育成に心血を注がれた。幕府の弾圧にも信仰を守り抜いた熱原農民の姿は、大聖人の出世の本懐ともいうべき真の民衆仏法の夜明けを告げたのである。
 御入滅の前月、身延を離れた滞在先の武蔵国池上(現在の東京都大田区)では、病を押して門下に「立正安国論」を講義。自らの姿を通して間断なき正義の闘争の真髄を示され、生涯最後まで広布に生き抜かれた。
 この大聖人の不惜身命の精神を受け継ぎ、現代において実践しているのが創価学会である。また、創価の三代会長の闘争によって、仏法は192カ国・地域に広がり、世界広布は現実のものとなった
 池田SGI会長は語った。「日蓮大聖人に連なり、末法という『今この時』に妙法を唱え弘める我らは、皆、地涌の闘士である。広宣流布は、全人類の宿命を転換し、世界の平和を実現しゆく究極の大聖業だ。一人一人が、久遠から誓い願って躍り出てきた宿縁深き兄弟姉妹なのだ
 世界広布が進む今、大聖人の心を継承した同志が世界中で誕生。その胸には、“私たちこそ広布拡大の主体者である!”との自覚と誇りが輝いている。

◆きょうの発心  広布の天地の使命と責任果たす  2016年10月13日


御文
 此の曼荼羅能く能く信ぜさせ給うべし、南無妙法蓮華経は師子吼の如し・いかなる病さはりをなすべきや(経王殿御返事、1124ページ・編569ページ)
通解 この曼荼羅(御本尊)をよくよく信じなさい。南無妙法蓮華経は師子吼のようなものである。どのような病が、障りをなすことができようか。

 
唱題によって、どんな病にも負けない境涯を築くことができるとの慈愛の励ましです
 1958年(昭和33年)、家族と共に川崎で入会。高等部時代に2000年会が結成され、指標であった2000年に再び集った会合で池田先生は、「『創価学会創立百周年』を絢爛たる大勝利で飾っていただきたい」と激励してくださいました。
 女子部時代、神奈川の地で信心の原点を築き、結婚を機に静岡・富士宮へ。87年の富士宮圏(当時)の第1回幹部会で先生は、「富士宮こそ、世界で一番最初に『広宣流布の天地』を実現していく、使命と責任がある」と指導されました。婦人部時代の新たな信心の原点です。
 夫が57歳で胃がんを患った際、先生から大激励を受け、夫婦で懸命に祈りました。手術は無事に成功し、胃の半分以上を切除したものの、1カ月後には職場復帰できたのです。夫の手術から10年、夫婦共に元気に活動でき感謝は尽きません。11・28「魂の独立記念日」から25年を迎える本年、全ての活動に勝利してまいります。
静岡・富士総県副婦人部長 佐藤 悦子

◆小説「新・人間革命」 源流  三十五


 人類の歴史が明白に示しているように、不当な侵略や支配、略奪、虐殺、戦争等々の暴力、武力がまかり通る弱肉強食の世界が、現実の世の中であった。
 そのなかで、マハトマ・ガンジーが非暴力、不服従を貫くことができたのは、人間への絶対の信頼があったからだ。さらにそこには「サティヤーグラハ」(真理の把握)という、いわば宗教的確信、信念があったからだ
 ガンジーは、道場(アシュラム)での祈りに「南無妙法蓮華経」の題目を取り入れていたという
 仏法は、十界互具、一念三千を説き、万人が仏性を具えているという永遠不変の真理を明かした教えである。その宗教的確信に立つ私たちには、ガンジーの非暴力運動を継承しうる、確かな精神的基盤がある。
 山本伸一は、ガンジーの碑に献花し、祈りを捧げながら、深く心に誓った。
 ――非暴力の象徴たる対話の力をもって、人類を結び、世界の平和を築くために、わが生涯を捧げていこう、と。
 さわやかな風が吹き渡り、木々が揺れた。
 献花のあと、一行は、管理者に案内され、園内を視察した。
 太陽の光を浴びて緑の樹木は輝き、色とりどりの花々が咲き乱れていた。
 敷地内の一角に、「七つの罪」と題したガンジーの戒めが、英語とヒンディー語で刻まれた碑があった。
 ――「理念なき政治」「労働なき富」「良心なき娯楽」「人格なき知識」「道徳なき商業」「人間性なき科学」「献身なき祈り」
 いずれも、ガンジーのいう真理に反するものであり、「悪」を生み出し、人間を不幸にしていく要因を、鋭くえぐり出している。
 伸一は、「献身なき祈り」を戒めている点に、ことのほか強い共感を覚えた。行為に結びつかない信仰は、観念の遊戯にすぎない。信仰は人格の革命をもたらし、さらに、人びとの幸福を願う献身の行為になっていくべきものだからだ。 

◆〈寸鉄〉 2016年10月13日
 

 
学会の励ましこそ世界を
 調和へと導く源
―博士。
 人類結ぶ民衆運動を更に
      ◇
 
山梨の日。師弟の誓いは
 嵐に揺るがぬ富士の如く
 広布拡大の金字塔を築け
      ◇
 「
聖人は言をかざらず
 御書。生き生きと自らの
 体験を語れ。真実こそ力
      ◇
 
指導者は御本尊の功徳の
 偉大さを伝えよ
―恩師。
 信心の息吹が組織の命脈
      ◇
 配偶者に日頃の感謝を伝
 える夫婦ほど「円満」と。
 
思いは口に出してこそ

【聖教ニュース・特集記事】

◆広布56周年を慶祝 東部方面が総会 
 10・2「世界平和の日」に寄せて米連邦下院議員3氏から顕彰も


 池田SGI(創価学会インタナショナル)会長のアメリカ初訪問56周年を記念するアメリカSGIの東部方面総会が2日、同国最大の都市ニューヨークの中心マンハッタンにある「タウンホール」で盛大に開催された。これにはSGI会長が祝福のメッセージを贈り、地域の発展と広布拡大に尽力してきた友を心から称賛。「信心即生活」「仏法即社会」の実証を示し、大勝利の人生をと念願した。ストラウス理事長、ハサン方面長、オマリー全米男子部長が参加し、訪米した谷川主任副会長が激励した。
 「世界へ征くんだ。この私に代わって
 恩師・戸田第2代会長の遺言を胸に、池田SGI会長が平和旅を開始したのは、1960年10月2日。海外訪問の1カ国目は、アメリカだった
 同14日にニューヨーク近郊で開かれた座談会に集ったのはわずか十数人。多くが米軍関係者と結婚して渡米した“戦争花嫁”たちだった。筆舌に尽くせぬ苦労を重ねてきた友にSGI会長は、“一番不幸に泣いた人こそ最も幸福になる”と全魂の励ましを送った。草創の同志は顔を上げ、対話に駆けた。“一人も残らず幸福に”と。
 以来56星霜。地涌の連帯はアメリカ全土に広がり、「世界広布の模範」と輝く陣列へと大発展。今、全米で3万人を超える青年部員が、『法華経の智慧』を学ぶ「イケダ・ウィズダム・アカデミー」などの英知の集いに結集する。今回の総会でも、拡大の中核たる青年部が躍動していた。
 信仰体験を語った女子部のシンシア・マクライトさん。家庭不和の中にあっても、「私が一家の太陽に」と、強盛な祈りと不屈の負けじ魂を貫いてきた。兄を入会に導くとともに、これまで16人に弘教を実らせた。
 席上、10・2「世界平和の日」を記念し、ニューヨーク州選出のグレース・メン連邦下院議員(第6区)、チャールズ・ランジェル同議員(第13区)が、それぞれの区において本年10月2日を「池田大作博士の日」と宣言したことが発表された。併せてニディア・ベラスケス同議員(第7区)からは、SGI会長の功績をたたえる顕彰証書が贈られた。
 谷川主任副会長は、師と共に広布に生き抜く中にこそ最高の人生があると強調。広宣流布大誓堂完成5周年となる2018年の「11・18」を目指し、わが使命を果たし抜いていこうと励ました。

◆随筆 永遠なれ創価の大城 【12】 広がる地涌の確信2016年10月13日
 「創価の哲学」を全世界が希求
 不滅の妙法を学ぶ感激に燃えて前進!


 冴え光る
  宇宙の英知か
   名月を
  心に抱けや
   御書とともに
    
 ひときわ月光の美しい季節となった。
 「法華経は闇夜の月のごとし」(御書一五〇一ページ)と、日蓮大聖人は仰せである。
 ことに、「深く信ずる者は満月の闇夜を照すが如し」(同ページ)と示されている。
 妙法を持つ我らは、皓々たる満月のように、末法悪世の闇を勇気と希望の光で照らし、友を励ましながら生きるのだ。
 御聖訓には、「秋の時に至りて月光の縁に値いぬれば草木皆悉く実成熟して一切の有情を養育し寿命を続き長養し終に成仏の徳用を顕す」(同五七四ページ)とも説かれている
 秋の月光という縁に触れ、草木が豊かな実を結び、万物を育んでいく。それと同じように、この仏法の真髄を学ぶ我らもまた、妙法に則って、「一生成仏」という実を結びながら、自他共の幸福を築き、平和の道を広げていくのだ。

教学研鑽の喜び

 今、世界中から、教学研鑽の報告が絶え間なく届く時代となった。
 欧州でも、北米・オセアニアでも、中南米、アジアでも、教学研修会や教学試験が行われ、御書を拝し、仏法の人間主義を学ぶ喜びが広がっている。
 
 二十一世紀の希望大陸アフリカでも、待望の第一回の教学実力試験が行われる運びである。
 さらに日本では、青年部が先日、教学試験二級で「開目抄」等の重書に取り組み、立派な成果を示してくれた。
 合否を超えて、尊い求道の努力を讃えたい。
 先輩から情熱を込めて勧められ、多忙な中、受験に挑戦した青年が笑顔で語っていたという。
 「父母たちが、なぜ学会活動に一生懸命に励むのか。その意義があらためて深く分かりました」
 創価家族のエールに包まれて、教学を研鑽する成長と歓喜のドラマは、今や日本中、世界中で織り成されているのだ。
 十一月には伝統の教学部任用試験(仏法入門)も行われる。
 世の中には多くの試験がある。しかし、皆が人類最高峰の生命哲学の門に入り、幸福と平和の博士となっていく試験はわが学会にしかない。
 
 そしてまた、学会の教学試験ほど、学歴や肩書や年齢など、あらゆる違いを超えて、万人に開かれた「学びのチャンス」はあるまい。
 大聖人は、仏法の質問をした女性に、「三千大千世界(大宇宙)を鞠のように蹴り上げる人よりも有り難く、尊い大善根である」(同一四〇二ページ、趣意)とまで讃えられた。
 どうか、受験それ自体が、誇り高く福徳を広げゆく大善根であることを、挑戦される方も、応援される方も、共々に確信していただきたい。

なぜ学会は発展

 「人生とは自己を向上させる不断の努力です」とは、世界的バイオリニスト、メニューイン氏の言葉であった。
 氏は、イギリスSGIの一婦人から教わった「南無妙法蓮華経」の音律に深く感動され、晩年、散歩の折などに口ずさんでおられたそうだ。
 四半世紀ほど前にお会いした際、氏は、真摯に問われた。「なぜ、創価学会は、これほどまでに、驚嘆すべき大発展をしたのでしょうか」と。
 私は、その理由に、学会は「人間のための宗教」であり、「法を厳格に守り、教えの通りに行動してきた」こと等を挙げた。
 自己を向上させるために、何を為すべきか。世界を平和へと導くには、どうすればよいのか――。
 全人類が切実に求め続けてきた問いに対して、我らには、明確な指標があり、実践の規範があり、則るべき大法がある! 
 
学会は、この「法」を厳格に守り、「御書根本」を貫いてきたのである。

御本仏の大境涯

 任用試験では「日蓮大聖人の御生涯」を学ぶ。
 大聖人は、あの竜の口の法難で命を賭してお供した四条金吾へ、流刑の地となった佐渡から、お手紙を送られた。
 「法華経の行者として・かかる大難にあひ候は・くやしくおもひ候はず、いかほど生をうけ死にあひ候とも是ほどの果報の生死は候はじ」(御書一一一六ページ)
 死を覚悟する大難も、極寒の流罪地の境遇も、「これほど幸せな生死はない」と、喜ばれておられる。これが、死魔や天子魔(権力の魔性)に断固として打ち勝たれた、究極の「仏界の生死」の大境涯であられる。
 この絶対に崩れぬ三世の幸福の大道を、私たちは学び進んでいるのだ。
 御書には、病苦や生活苦、家族の看病や介護、愛する人と別れる悲しみ、親子の葛藤、仕事・職場の圧迫等々、千差万別の試練に直面した門下への励ましが満ち溢れている。
 御書を開けば、御本仏の大生命の赫々たる陽光を浴びることができる。どんな不幸、もどんな宿命も勝ち越えていける勇気が、智慧が、希望が限りなく湧いてくるのだ。

人類の宿命転換
 
  戸田先生は常々、「真の永遠の生命が分かれば、人類の境涯を高めることができる」と鋭く語られていた。
 永遠の生命観に立って「生老病死」の苦悩を打開し、「立正安国」の平和世界を築きゆく人類の宿命転換の鍵が、御書には明かされている。
 大聖人は、「実に己心と仏心と一心なりと悟れば臨終を礙わる可き悪業も有らず生死に留まる可き妄念も有らず」(同五六九ページ)とも仰せである。
 要するに、自分の心と仏の心が一体であると悟り切れば、臨終を妨げる悪業にも負けないのだ。
 苦悩の人びとを救わずにおくものかという仏と同じ誓いに立ち、「人間革命」即「広宣流布」の大願に生き抜いていく。この我が一念の変革から、厳しき現実も一つ一つ変えていけるのだ。

民衆救済の誓い

 広宣流布の拡大とは、「地涌の菩薩」としての使命を自覚する人材の拡大にほかならない。
 全ての菩薩が立てる誓いの第一は、全人類を幸福にしていくとの「衆生無辺誓願度」である。
 今、自他共の幸福のため、題目を唱え、学会活動に励む世界中の同志も、
信心を始めた時は、それぞれの苦悩の打開を願ってのスタートだったかもしれない。だが、弘教や励ましに歩く中で、信心の喜びを覚え、使命を自覚して、誓いに生きる最極の充実感を知る
 SGIの教学部リーダーがインドの教学研修会を担当した際に、とても感動した光景があった。
 それは、「人類の幸福に尽くしたいとの思いで信心をされている方は?」と質問した時、会場を埋めた四千人の受講者が勢いよく挙手したことだった。一人ひとりが「私こそ地涌の菩薩である」との大確信に漲っていたというのである。

師弟して未来へ

 仏法を学ぶ中で、自分が地涌の闘士だと確信し、命の底から我が使命に向き合う。この自覚こそ「実践の教学」だ。
 苦難に挑む師子王の心を奮い起こして「地涌の誓願に生きる」と決めた時、人間は最も偉大に、その生を燃焼させることができる。この歓喜の中の大歓喜の伝播こそ、世界広布の実相であろう。
 法華経の肝心・南無妙法蓮華経の御本尊を根本として、“全民衆を幸福に!”との地涌の誓願を現代に蘇らせたのは、まぎれもなく我ら学会だ。
 「地涌の義」(同一三六〇ページ)を厳然と証明しながら、創価の師弟は進む。
民衆の凱歌の未来へ!  
 
さあ、我らの思想を、勇気の行動を、人類が待っている。永遠不滅の妙法を学び実践する感激に燃え、希望の大哲学を、一人また一人と伝え弘めていこうではないか!
 若人を先頭に、求道の息吹で、「世界広布新時代 青年拡大の年」へ、威風も堂々と!
 (随時、掲載いたします)
 メニューインの言葉はダニエルズ編『出会いへの旅』和田旦訳(みすず書房)。

◆〈座談会 師弟勝利の旗高く 53〉 本部幹部会を盛大に開催 新時代の「青年拡大」の暁鐘を!  仏縁を結び広げる聖教新聞


 原田 「世界広布新時代第20回本部幹部会」が、「四国総会」の意義を込め、四国池田文化会館で盛大に開催されました。まさに新時代の「暁鐘」を打ち鳴らす素晴らしい集いでした
 永石 拡大の息吹にあふれた、四国の同志の皆さまの姿に感銘しました。見事な実証を示された体験発表にも、大きな感動が広がっていますね。
 原田(光) 幹部会の席上、四国で誕生して35周年となる学会歌「紅の歌」が新たな歌詞になることも発表されました。
 
 志賀 「永遠に師匠・池田先生と共に」との誓いを込め、2番の「父の滸集いし 吾らあり」の一節が「師の滸集いし 吾らあり」と歌われることになりました。四国の天地で、今再び「紅の歌」に新たな“師弟の魂”が吹き込まれました。
 原田(光) 企画映像「紅の歌――師弟共戦の音律」も放映されます。全国中継は14日から17日(中継の会館と時間は各県・区で決定)で行われますので、皆で楽しみにして集い合いたいと思います。
 原田 明2017年の学会のテーマも、「世界広布新時代 青年拡大の年」と掲げられました。学会の永遠性を確立する今この時に、最重要の鍵を握るのは「青年」です。
 清水 明年は、池田先生の入信70周年、「2月闘争」65周年、戸田先生の願業「75万世帯」達成60周年、池田先生が第3代会長就任式で訴えた「300万世帯」達成55周年と、幾重にも意義深い佳節を刻みます。
 志賀 今、世界各地で青年が陸続と立ち上がり、広布拡大の新たな潮流を起こしています。池田先生は、「私は、戸田先生の直弟子として師子吼し、青年の大連帯を広げて、今日の世界広布の道を開きました」と語られています。どこまでも、師の闘争に学び、世界の同志と共に、自らが“新時代の山本伸一”との自覚で、青年の大連帯をさらに広げてまいります。
 原田 学会は永遠に「創価青年学会」です。青年部を先頭に、壮年・婦人部、また多宝会・宝寿会・錦宝会の皆さまも“青年の息吹”で、創価家族が一丸となって、拡大に挑んでいきましょう

オンラインも好評

 永石 聖教拡大の波動も各地で大きく広がっていますね。私自身も「11・18」に向けて挑戦しています。
 原田(光) あらためて、全国の皆さまの、聖教新聞への日々のご尽力に、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございます。
 清水 「聖教新聞PR版秋季号」も反響を呼んでいますね。「セイキョウオンライン」でもPR版を閲覧できますので、活用していきたいと思います。
 永石 信仰体験のページをはじめ、新たな企画など、各紙面への反響も大きいですね
 原田(光) 最近では、方面・県版発行60周年を記念した、各方面発の見開きカラーの「地方特集」も好評です。また、先日まで集中連載された「揺れる欧州統合 英国離脱の衝撃」などにも、識者をはじめ多くの方から評価の声が寄せられました。
 原田 先生は「『新・人間革命』は、完結までに三十巻を予定している。その執筆は、限りある命の時間との、壮絶な闘争となるにちがいない」と語られています。現在連載中の小説『新・人間革命』「源流」の章は、第29巻の最終章となります。私たちは日々、命に刻む思いで真剣に研さんしてまいりたいと思います。
 清水 今、「セイキョウオンライン」は約170カ国・地域で閲覧されていますね。“世界中の人に聖教を読ませたい”との戸田先生の悲願は、池田先生の闘争によって現実のものとなっています。
 原田(光) 池田先生、同志の皆さまのおかげで、聖教新聞は「世界に開かれた新聞」となりました。世界宗教として飛翔しゆく学会の機関紙の使命をさらに果たしてまいります。
 原田 先生は、「仏法の真髄中の真髄を、現代の世界に展開しゆく聖教の拡大は、それ自体、大折伏に通ずる。功徳も計り知れない」と語られています。
 志賀 さらに先生は、「法華経は一文・一句なれども耳にふるる者は既に仏になるべき」(御書936ページ)との御文を通して、「新たな『仏縁の拡大』の突破口を開こうではないか! その大いなる旗印が『聖教の拡大』である」と呼び掛けられました
 原田 聖教新聞の購読は弘教に強くつながります。友人にしっかり「読んでもらう」ことにも主眼を置きながら、聖教拡大をさらに押し進めていきたい。また「聖教拡大に挑むメンバーが増えたかどうか」も重要です。青年部や、新たに立ち上がった人材が、聖教拡大に挑戦していけるよう、皆で徹して励ましを送ってまいりましょう。

任用申込23日まで

 清水 さて、「教学部任用試験(仏法入門)」(11月20日実施)の申込期間も、残りわずかとなりました(今月23日まで)。
 
 原田 今、全国各地で各部が一丸となって、受験推進へ奔走してくださっています。本当にありがとうございます。
 原田(光) 池田先生は、『大白蓮華』10月号の巻頭言で、「創価家族が皆で取り組んでいる教学部任用試験は、この最極の『幸福学』への入門といってよい」と意義について語られています。
 原田 「心広々と縁する友と一緒に学び合い、『幸福学』の博士のスクラムを拡大しよう!」との、先生の呼び掛けを胸に、一人でも多くの方が挑戦できるよう、最大に応援していきましょう。

◆〈信仰体験 母ありて〉新潟県魚沼市 浅井チヨノさん  米農家のぬくもり

◆〈信仰体験〉 全てを切り開く祈りの力   仕事、子育て、学会活動に真っ向勝負

2016年10月12日 (水)

2016年10月12日(水)の聖教

2016年10月12日(水)

◆わが友に贈る


  誰も見ていない所で
 努力を重ねる人は
 最後に必ず信頼される。
 
策や要領に走るな!
 誠実の振る舞いで勝て!

◆名字の言


  世界に名高いウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が、畏敬の念を持って語り継いでいる指揮者がいる。ハンス・クナッパーツブッシュ(1888~1965年)がその人▼こんな逸話が残っている。ある公演で、彼が指揮を間違え、演奏が乱れかけた。聴衆には、誰の失敗か分からない。すかさず彼は、大きな声で言った。「おや、間違ったのはおれだ!」(アレクサンダー・ヴィテシュニク著『ウイーン・フィル えぴそーど』、福原信夫ほか訳、立風書房)▼もちろん、指揮者としての彼の技術は高かった。が、それ以上に、
自分に非があれば素直に認める飾らない人間性を、楽員たちは慕ったのだろう▼先ごろ入会した壮年が喜々として語っていた。「皆さんのように自信を持って生きます!」。立場や世代を超えて学び合う。成功だけでなく、時には失敗の体験も赤裸々に語り、励まし合う。そんな学会の麗しさに感動し、壮年は入会した▼御書に「はたらかさず・つくろわず・もとの儘」(759ページ)と。本物の“人間力”を光らせるには、見えや体裁を捨て、ありのままの姿で切磋琢磨し合うことだ。互いの個性を尊び、輝かせながら前進する広布の世界――それはオーケストラが多彩な楽器で奏でる、美しき交響曲を思わせる。(誠)

◆社説  反響を呼ぶ壮年部指導集  “黄金柱の教科書”として研さんを

 「文字が大きく、くっきりしていて読みやすい」「学会活動の現場の悩みに答える形で、池田先生の指導がまとめられている。こんな指導集を待っていた」
 このほど発刊された壮年部指導集『黄金柱の誉れ』(本社刊)を手に取った友の喜びの声である。
 発売以来、大きな反響を呼んでおり、現在、各地では指導集を学び合う集いが予定されるなど、研さんの波が全国に広がっている。求道の友にとって、まさに待望の一書である。
 池田SGI会長は、「発刊の辞」で、壮年部の勇者に対し、「幾度も共々に険難の峰を越えてきた、わが盟友たちの顔を見るたびに、胸に熱いものが込み上げる。一人ひとりのもとに駆け寄って、肩を抱き、握手を交わし、尊き健闘を労い、讃えたい気持ちでいっぱいだ」との、あふれる真情を述べている
 そうした師の心を深く胸中に刻み、広布と人生の最高峰を目指す“黄金柱の教科書”として指導集の研さんに励みたい。
 同書は、全3章で構成されている。第1章が壮年部結成時の歴史をつづった小説『新・人間革命』第10巻「桂冠」の章などを収録。第2章では「師弟」「求道心」「社会で実証」「地域貢献」など、広布の柱としての根本精神が収められている。
 そして第3章では「信心を深めるために」と題して、「弘教拡大」「訪問激励」「信心の継承」等の項目で、活動の最前線で直面する悩みや疑問が、率直な質問として挙げられている。
 例えば「何度、足を運んでも会えない方や、会っても話を聞いてくれない方がいます」や、「仕事で忙しく、なかなか会合に参加できないのですが……」「子どもが、なかなか信心に立ち上がりません」等々。
 本書では、こうした“現場の声”に答えるように、SGI会長の指導がまとめられ、“誌上質問会”の趣となっている。
 ゆえに同書を手にしたならば、その内容を「師との対話」と捉えて研さんを重ねながら、自身や地域の課題に立ち向かっていくことが大切であろう。
 
すぐに目に見える結果が出るとは限らない。しかし、粘り強い挑戦の繰り返しの中で、あらゆる経験は血肉となり、必ずや突破口は開けていく。師の言葉の意味を実践の中でつかみ取っていくことが、自身の揺るぎなき確信となり、師との共戦の歴史として、わが心に刻まれていくのだ。この「師弟勝利の一書」こそ、使命の城を担い立つ黄金柱を、いっそう光り輝かせるものとなろう。

◆きょうの発心  信心で悪戦苦闘を突き抜けて

御文
 とても此の身は徒に山野の土と成るべし・惜みても何かせん惜むとも惜みとぐべからず・人久しといえども百年には過ず・其の間の事は但一睡の夢ぞかし(松野殿御返事、1386ページ・編941ページ)
通解 どんなことをしても、この身は空しく山野の土となってしまう。惜しんでもどうすることもできない。どんなに惜しんでも惜しみ遂げることはできない。人はいくら長生きしても、百年を過ぎない。その間のことは、ただ一睡の夢である。

 
限りある人生を、いかに生きるべきかをよく考えて、真剣に仏道修行に精進していきなさい、と教えられた一節です。
 1966年(昭和41年)に参加した夏季講習会で、池田先生が講義された御文です。先生は「男子は、できれば全員、大学に」と指導され、就職予定だった私も進学を決意。大学に入学し、学生部として弘教拡大にも奔走しました。大学会メンバーとして先生と懇談していただいたことが原点です。
 卒業後は行政マンとなり、多忙な部署で仕事と活動の両立に挑戦。常に広布の最前線を走り抜きました。わが家は広布の会場として使っていただき、2人の子どもは関西創価学園から創価大学に進み、後継の道を歩んでいます。
 悪戦苦闘の毎日でしたが、この御書を根本に総区総合長、総県の新聞長、未来本部長など使命の舞台で戦っています。師匠への報恩感謝を胸に前進してまいります。  
兵庫・中央神戸総県副総県長 塩田 光雄

◆小説「新・人間革命」 源流 三十四


 バジパイ外相との対談を終えた山本伸一の一行は、ニューデリー郊外の、ヤムナー川近くにあるラージ・ガートへ向かった。
 ここは、一九四八年(昭和二十三年)に凶弾に倒れたガンジーの遺体を荼毘に付した場所であり、美しい聖地公園になっている。伸一は、インドを初めて訪れた六一年(同三十六年)以来、二度目の訪問である。
 辺りの木々と芝生の緑が陽光に映える、穏やかな午後であった。
 ゆるやかな丘の頂に、高さ数十センチ、四方三メートルほどの黒大理石の碑がある。
 一行は、偉大なる魂の人(マハトマ)・ガンジーへの敬意を表するとともに、その精神の継承を誓い、献花を行うことにしていた。ここは聖地であるため、皆、靴にカバーをかけ、花輪を先頭に、厳粛に歩みを運んだ。
 ガンジーが貫いた非暴力・不服従運動は、人類史に人道と平和の輝きを放つ独立運動、人権運動となった。
 令状なしの逮捕などを可能にするローラット法への抗議。イギリスの支配から経済的、精神的に独立していくため、インドの伝統工芸であったチャルカ(紡ぎ車)を使っての綿製品生産。イギリス植民地政府の不当な塩の専売に抗議して行った塩の行進……。
 彼の運動の前には、常に暴力による抑圧が待ち受けていた。しかし、それに対して、暴力で抗することをせずに戦い続けたのだ
 ガンジーは言う。
 「非暴力と臆病とは相容れないものである」「真の非暴力は、純粋な勇気を持たずには実践不可能だ」(注1)
 彼の非暴力運動は、暴力や武力に対して、精神の力をもってする戦いである。そして、「勇敢であることは、精神性の第一の条件である」(注2)と述べているように、“恐れない心”が求められる道といってよい。
 大聖人は「
日蓮が弟子等は臆病にては叶うべからず」(御書一二八二ページ)と仰せである。人間勝利の歴史を開く偉大なる歩みは、すべて勇気の覚醒から始まる。

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注1 K・クリパラーニー編『≪ガンジー語録≫抵抗するな・屈服するな』古賀勝郎訳、朝日新聞社
 注2 ガンディー著『私にとっての宗教』浦田広朗訳、新評論


◆〈寸鉄〉 2016年10月12日

 
会長は差異を認め、尊重
 する模範の人間主義者

 元総長。後継よ勇み続け
      ◇
 
任用試験の申し込み23日
 まで
。最極の幸福学への
 一歩。共に学び共に成長
      ◇
 
東京・台東「女性の日」。
 婦女一体で新たな共戦の
 歴史を。本陣の誇り胸に
      ◇
 「
道理証文よりも現証に
 はすぎず
」。体験の花咲く
 語らいこそ人の心動かす
      ◇
 
世界平均寿命、大幅に上
 昇と。「どう生きるか」が
 焦点。多宝の友の使命大

【聖教ニュース・特集記事】

◆中国方面・総山口が代表幹部会  山口開拓指導60周年を記念
 池田SGI会長がメッセージ贈り祝福
 「新時代の誓い」銘板除幕式も


 「山口開拓指導」60周年を記念する中国方面と総山口の代表幹部会が10日、山口文化会館で開催された。
 これには、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長が万感のメッセージを寄せ、広宣流布の開拓とは、自他共に智慧と慈悲に輝く生命の可能性を限りなく開拓することであると強調。「 永遠に行き詰まらない人間革命の拡大の旅路を、朗らかに歩み抜いていこう  」と呼び掛けた。
 山口開拓指導――それは、恩師・戸田第2代会長から直接、指示を受け、若きSGI会長が山口で折伏の大旋風を起こした山口広布の原点である。
 SGI会長は1956年10月8日、岡山に中国地方への第一歩をしるし、翌9日に山口へ。SGI会長の指揮のもと、山口に縁故のある同志が全国から集い、翌年1月までの4カ月間、延べ3回、22日間にわたる開拓指導で、当時の山口の会員世帯数は約10倍に発展し、恩師の願業であった75万世帯達成への大きな原動力となった。
 師の闘争を命に刻み、新たな広布開拓の熱と力に湧き立った代表幹部会。席上、総山口の新スローガン「広布源流の山口 栄光の開拓魂で勝ち開け! 一、師弟の力 一、青年の力 一、民衆の力 一、団結の力」が発表された。
 熊谷中国総合長の後、進藤佳一さんが支部長として皆を励ましながら、支部で模範の弘教を成し遂げた喜びを報告。井口総山口長、上岡同婦人部長は「歴史回天の地にふさわしい日本一の拡大で、弟子の力を満天下に示そう」と訴えた。
 篠原中国長、池上同婦人部長が「新時代の開拓を我ら池田門下の手で」と力説。池田主任副会長は、師弟の精神を継承し、明年の“青年拡大の年”の先陣をと念願した。
 幹部会に先立ち、山口開拓指導60周年を記念した「新時代の誓い」の銘板除幕式が同会館で行われた。この銘板には、SGI会長が山口の同志に贈った和歌と共に、「師の開拓魂を受け継ぎ、世界広布の先駆の誇りも高く、永遠不滅の栄冠を打ち立てん」との誓願が刻まれている。
 当時の山口開拓指導に神奈川から参加した磯村勝美さんは、「あの戦いがあったから、今の私があります。この誇りを胸に、生涯、使命の道を歩み抜きます」と笑顔で語った。

◆ブラジル・台湾・インドネシア・韓国の友 四国で交歓会
  「紅の歌」を共に歌い 世界広布の大航海へ

◆〈信仰体験〉 小頭症の息子と歩む幸せの道
 生きる証しをこれからも

◆〈信仰体験 さわやか寸景〉 2つのがんを克服 印刷総合会社を経営して37年
  師の雄姿に力を得て

2016年10月11日 (火)

2016年10月11日(火)の聖教

2016年10月11日(火)

 
新聞休刊日

2016年10月10日 (月)

2016年10月10日(月)の聖教

2016年10月10日(月)

◆わが友に贈る


 心の世界に距離はない。
 
真心の祈りは必ず届く
 「あの友を幸福に!」と

 自行化他の題目で
 境涯と広布の拡大を!

◆名字の言


  「僕を救ってくれた命の恩人です」。結婚式の披露宴で新郎が紹介すると、一人の男性が立った▼新郎は小学生の時、体育の授業で腹部を強打し、病院に搬送された。肝臓破裂で出血も多量。生死の境をさまようも、手術が成功し、奇跡的に一命を取り留めた。その時の感謝を込め、当時の執刀医を晴れ舞台に招いたのである▼祝辞に立つ執刀医。その言葉は意外なものだった。けがは、医師の経験からみれば極めて厳しい状態。だが幼い少年は懸命に耐え、見事に生還した。「彼は人間に備わる『生きようとする力』の逞しさを私に教えてくれました。その力を患者から引き出すことが、医療の役目であることに気づかせてくれたのです」と。そして最後に言った。「彼こそが私の恩人です」▼著名な心臓外科医のバーナード・ラウン氏は「私にとって何よりも偉大な教師は、多くの患者である」(小泉直子訳『治せる医師・治せない医師』築地書館)と記す。患者は“教師”――この言葉には人間への尊敬があり、向上の心がある。ともあれ他者に学ぼうとする人の、何とすがすがしいことか▼広布のリーダーもまた、同志への尊敬と感謝を忘れず、日々の学会活動に励みたい。自身の人間革命も組織の発展も、この一点から開けていく。(値)

◆小説「新・人間革命」 源流 三十三
 
 バジパイ外相は雄弁家として知られる。ジェスチャーも大きく、部屋中に響き渡る声で、アショーカの政治を、さらに、民衆と共に戦ったマハトマ・ガンジーの精神を語っていった。
 山本伸一は、ガンジーが民衆のなかに分け入り、対話を重ねたように、外相も、しばしばどこかへ出かけては、人びとと車座になって語り合い、真摯に耳を傾けていると聞いていた。そして、一例をあげれば、パスポートが発給されるまでに長い時間がかかり、人びとが困っていることを知ると、発給システムの改善に取り組んでいる。
 雄弁と饒舌とは異なる。人びとの心をつかむ雄弁は、皆の思いの代弁であり、一人ひとりの意見を忍耐強く聴く努力から始まる、熟慮と信念と情熱をもってする魂の叫びなのだ
 外相は、詩人だが、観念の人ではなかった。行動の人であった。少年期から社会運動に身を投じ、民衆の啓発に心血を注いできた。
 インドの独立運動では、若くして投獄されもした。また近年も、与党であった勢力によって、獄につながれた。だが、その微笑には、不屈の精神がみなぎっていた。
 ガンジーは「最終的には、遺恨なく、敵をも友に変えられるかどうかが、非暴力の厳しい試金石である」(注)と記している。
 外相は、非暴力運動の精神を生かした政治や外交の在り方を、真剣に模索しているようであった。しかし、その道は、決して容易ではあるまい。インド亜大陸をめぐる大国の複雑な駆け引きもあり、パキスタンとの緊張も高まっている。この激浪のなかでの舵取りは、過酷な現実との格闘となろう。
 だからこそ外相には、アショーカやガンジーの精神を継承・堅持して、対話に徹し、新しい時代を開いてほしかった。
 バジパイ外相は、後に首相となり、長年、対立していた中国との関係を改善している。
 困難のなか、インドの未来を担い立とうとする外相との語らいは、伸一にとって忘れがたいものとなった。
 

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 KRISHNA KRIPALANI編『ALL MEN ARE BROTHERS』UNESCO(英語)   

◆〈寸鉄〉 2016年10月10日
 

 
正義の四国総会。燃える
 志は紅の如く。盤石なる
 師弟城建設へ団結の船出
      ◇
 「
はげみをなして強盛に
 御聖訓。昨日より今日と
 信強く。これ勝利の要諦
      ◇
 
友の存在が障害を恵みに
 変えた
―偉人。友情結ぶ
 学会活動に人生の充実。
      ◇
 「世界精神衛生日」。
スト
 レスが重なる社会
。心の
 健康の大切さを皆が確認
      ◇
 
子供の携帯依存、親子の
 規則作りが対策の鍵と。
 強制でなく話し合いから

【聖教ニュース・特集記事】

◆世界広布新時代第20回本部幹部会 四国総会 2016年10月10日
 明2017年のテーマは「世界広布新時代 青年拡大の年」
 SGI会長が和歌とメッセージ 原田会長、永石婦人部長が海外・各部の代表と出席


 2018年の「11・18」へ、世界の友と勝利の暁鐘を打て、鳴らせ!――「世界広布新時代第20回本部幹部会」が9日午後、「四国総会」の意義を込め、香川県高松市の四国池田文化会館で開催された。これには原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長をはじめ各部の代表が、研修会で来日した4カ国・地域の友らと出席。四国4県15会場と中継で結ばれ、約1万人が参加した。池田SGI(創価学会インタナショナル)会長はメッセージと和歌(別掲)を贈り、常楽我浄の平和の楽土を永遠に勝ち栄えさせていこうと呼び掛けた。席上、明2017年のテーマ「世界広布新時代 青年拡大の年」が発表。さらに、四国で誕生して35周年となる学会歌「紅の歌」が新たな歌詞となった。(関連記事2・3面。全国中継は14日から17日〈中継の会館と時間は各県・区で決定〉)
  四国から世界広布新時代の「紅の朝」を告げる本部幹部会。その最後に、大歓喜の発表が待っていた。

◆世界広布新時代第20回本部幹部会 四国総会 池田SGI会長のメッセージ
  正義の師子吼を恐れなく

 一、法華経が説かれる会座は、「地涌の菩薩」をはじめ、三世十方の仏菩薩が勇んで集い、日天・月天など無量無辺の諸天善神も喜び連なり、全宇宙をも包む、壮大な広がりをもっております。
 この法華経の会座さながらに、今、本部幹部会は、日本全国はもとより、全世界の創価家族の心を結んで、和気あいあいと、また意気軒高に、一閻浮提広宣流布へ前進しゆく「地球座談会」といってよいでしょう。
 愛する「我等の天地」四国から、世界広布新時代の「紅の朝」を告げる大勝利の幹部会、誠におめでとう!(大拍手)
 遠く28時間のフライトを経て駆けつけてくれたブラジルの未来部リーダーの皆さん、また台湾の皆さん、インドネシアの皆さん、そして、韓国の皆さん、尊い尊い研修、ご苦労さまです。皆で熱烈に歓迎しましょう!(大拍手)
 わが四国の友は、あまりにも健気です。創価の師弟の波瀾万丈なる広布の航路にあって、常に荒れ狂う波浪を受け切りながら、私と一緒に怒濤を勝ち越えてくれました。四国家族は、いつも私の生命に躍動しています。
 きょうの四国総会を目指し、全地区が総立ちをしての見事な弘教、さらに任用試験の推進、そして日本一の堂々たる聖教拡大、本当にありがとう!(大拍手)


一人の母の闘い

 一、60年前、戸田先生は、ここ四国で一人の婦人を温かく励まされました。夫を戦争で失い、病苦や生活苦と懸命に闘って、わが子を育てる母でした。
 先生は力強く言われました。「私たちは、なんのために生まれてきたのか。それは、幸せになるためだ。あなたも、きっと幸せになるんだよ。いや、必ずなれる! 御本尊から、学会から、生涯、離れてはいけないよ」と。
 この激励に立ち上がった母は、病を克服し、経済苦を打開し、私が指揮を執る関西にも馳せ参じてくれました。やがて、支部婦人部長となって、ふるさと四国を駆け巡り、広布の城を築いていってくれたのです。
 絶望を希望に変え、宿命を使命に変え、現実世界を理想郷に変える。
 恩師が勇気の火をともした「人間革命」の幸福劇は、一人から一人へ、無数に連鎖し、「歓喜の中の大歓喜」の舞が世界中に広がっています。
 一、先日も、広布の拡大が勢いを増すブラジルの婦人部の方から報告が届きました。ご主人は、私も期待してやまない立派な青年リーダーでしたが、残念ながら、18年前、アマゾン川での不慮の事故で亡くなられました。
 まだ7歳の息子と5歳の娘が残されました。ご夫人は悲しみの淵にあって、後継のわが子を学会の庭で育て上げると誓いました。
 母の祈りの通り、ご子息は音楽隊、お嬢さんは鼓笛隊で薫陶を受け、見事に成長して、きょうだいで8世帯の弘教も実らせています。兄も妹も正義の弁護士となって、社会に貢献する青春です。ご夫人も子育てと同時に努力を重ね、弁護士になりました。一家和楽の福徳と勝利の晴れ姿を、すがすがしく示されているのです。
 きょうの幹部会には、ご一家を代表して、お嬢さんが参加してくれました(大拍手)。


全て変毒為薬を

 一、私がハーバード大学の講演でも紹介した「御義口伝」に、「我らが生老病死に当たって、南無妙法蓮華経と唱え奉ることは、そのまま常楽我浄という四つの徳の香りを吹き薫らせていくのである」(御書740ページ、通解)とあります。
 創立の父・牧口先生は、この「常楽我浄」について、わかりやすく「常に楽しく我浄し」という境涯であると教えてくださっています
 誰人たりとも、生老病死という四苦を避けることはできない。しかし、自行化他の題目を唱えゆく私たちは、何があっても「変毒為薬」しながら、「常に楽しく我浄し」と、自他共に生命の宝塔を荘厳していけるのです
 なかんずく、「香川」「高知」「愛媛」「徳島」と、いずれも、おとぎの国のようなロマンあふれる名前を冠した四国は、「常楽我浄」の生命の宝塔が林立する幸福と平和の楽土を、永遠に勝ち栄えさせていってください。
 御本仏・日蓮大聖人は「妙法蓮華経の五字・末法の始に一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に日蓮さきがけしたり、わたうども二陣三陣つづきて迦葉・阿難にも勝ぐれ天台・伝教にもこへよかし」(同910ページ)と仰せになられました。
 大聖人に直結するわれらは、いよいよ「二陣三陣」と、人類が渇仰してやまない希望と人道の大哲理を、語り弘めていこうではありませんか!
 終わりに、さきがけ光る四国をはじめ、全世界の宝の友に――
  
 万葉の
  生命の賛歌を
    勝ち綴る 
  誉れの父母       
   永久に讃えむ
  
 そして――
  
 いざや征け
  正義の師子吼を      
    恐れなく
  地涌の拡大
   勝利 勝利で
  
 と贈り、私のメッセージといたします(大拍手)。


◆〈世界の体験プラザ〉 香港SGI 陳健聡さん
  上級技術管理職として50人を統率
  モーター製造大手で生産機械の設計・開発
  師への誓い果たし博士号を取得

2016年10月 9日 (日)

2016年10月9日(日)の聖教

2016年10月9日(日)の聖教

◆わが友に贈る

 
信心の力は無限だ。
 いかなる試練の波浪も
 「
さあ来い!」と
 積極果敢に受けて立て!
 唱題の音声とともに!

◆名字の言

  「10(じゅ)」と「9(く)」の語呂合わせから、10月9日は「塾の日」だそうだ。文部科学省の調査では、全国の小中学校で、不登校の児童生徒数は約12万人。そのセーフティーネットとして、学校以外の「学びの場」の重要性が高まっている▼宮崎のある婦人部員が営む個別指導塾に、中学1年生のA君がいた。彼の口癖は、「僕は、お兄ちゃんみたいに頭が良くないから」。アルファベットが順番通りに覚えられないなどの「学習障害」を抱えていた▼まず目指したのは、自信を持たせること。彼が「お兄ちゃんは……」と口にするたび、彼女は「まねせんでいい。A君は、A君のままでいいとよ」と語り掛けた。次第に“口癖”は少なくなり、1年後には「高校に行きたい」と笑顔で話すように。さらに彼女は、効果的な学習法を探して専門家を訪ね歩き、研さんを重ねた。その後、A君は志望した県立高校に合格した▼フリースクールや学習塾、児童館など、多彩な分野で活躍する社会教育部の友。池田SGI会長は「創価三代に貫かれた『教育の夢』を実現し、新時代を創造されるパイオニア」とたたえる▼「学ぶ喜び」を伝え、地域に“励ましのネットワーク”を広げる友の姿は、社会の安心の存在として輝きを増している。(誼)

◆社説    全国交通安全運動が実施  心して油断を排し無事故の日々を


  各地の民間団体と警察が連携し、安全な地域社会を目指す「全国地域安全運動」が、11日から20日まで実施される。“事件・事故は身近に起こり得る”ということを再確認したい。
 犯罪学に詳しい小宮信夫氏は「入りやすく」「見えにくい」場所で犯罪が発生しやすいと警鐘を鳴らす。落書き、散乱ごみ、伸び放題の雑草、廃屋同然の空き家などがある場所を犯罪者は好むそうだ。
 昨今、幼い子どもが被害に遭う痛ましい事件も多発している。身の回りに潜む危険な場所の情報を、家族で共有しておくことが大事だ。高い塀が続く路地、マンションの駐輪場などは人目が届きにくく、死角になりやすい。学校や塾、友人宅への道順も、一度は保護者が子どもと同じ目線で確かめておきたい。
 さらに、「知らない人とエレベーターに一緒に乗らない」など具体的な約束事も大切。いざという時に駆け込める、交番やコンビニ、「子ども110番の家」なども実際に足を運んで目で確認しよう。
 人通りも街灯も少ない夜道では、犯罪発生率が高まる。特に女性は細心の注意を払いたい。たとえ回り道になっても、人通りが多く、明るい道を選ぶよう、心掛けたいものだ
 イヤホンで音楽を聴いたり、スマートフォンを操作したりしながらの歩行は控えるべき。バッグの見える場所に防犯ブザーを付けるなど、警戒心を見せ付けることも護身につながる。
 東京都が防犯ボランティア団体に対して行った調査によると、犯罪や不審者に関する最大の情報源は、地域の「口コミ」だったという。高齢化が進む現代にあって、近所付き合いの中で交わされる“顔の見える情報”に信頼が置かれている点は納得できる。地域社会が果たすべき役割の重要性は、いや増して大きくなっている。
 日蓮大聖人は門下の無事を誰よりも願い、「家へ帰るときには、第一に心に深く用心しなさい。ここを必ず敵は狙うからである」(御書1176ページ、通解)と、細心の注意を繰り返された。池田SGI会長も折あるごとに、会合参加者に絶対無事故を訴え、常に全世界の同志の安穏と健康を祈念している。
 「魔」とは奪命者・奪功徳者の意。とくに油断という“己心の魔”こそ、最大の敵と見抜き、心して排するのが信心である。
 地域の友のため、大切な同志のため、各人が、自分にできるところから始め、安心・安全の町づくりに努めていきたい。

◆きょうの発心  何があっても学会と共に師と共に 2016年10月9日

御文
  修行とは 無疑日信の信心の事こと なり  (御義口伝、759ページ)
通解 仏道修行というのは「 疑い無きを信と日う」の信心のことをいうのである。

 
御本尊を信じて疑わない信心の姿勢を教えられています。
   夫が金銭トラブルに巻き込まれ、わが家に膨大な借金返済が降りかかりました。さらに、そのころに誕生した次男が重度の口蓋裂と診断を。そんな状況の中、病を患っていた夫の姉と、その子どもたちも全て面倒を見ることになったのです。
 苦しみのどん底だった1992年(平成4年)、夫と共に池田先生とお会いする機会に恵まれました。師の万感の励ましに、「どんなに苦しくても、学会と共に、師匠と共に生き抜こう」と決意。誓願の祈りを根本に、広布の最前線で戦い抜きました。
 その後も長男の非行、自身の乳がんなど、さまざまなことがありましたが、決して諦めることなく夫婦で題目を唱え抜き、経済的な課題も含めて全てを乗り越えることができました。個人会館まで建てられる境涯となり、感謝でいっぱいです。
 何よりもうれしいことは、3人の子どもが男子部のリーダーへと成長したことです。この15年間で、家族で25人の友への弘教が実りました。
 今後も徹して一人の友の心に寄り添い、信心の確信を胸に、励ましの連帯を広げてまいります。  沖縄総県婦人部長 照屋 清子

◆〈寸鉄〉 2016年10月9日

 
青春輝く創大祭・白鳥祭
 人類のために学び抜け!
 創立の精神を胸に成長を
      ◇
 
きょう未来部の日。鳳雛
 の使命の舞台は世界だ。
 創価家族の励ましで育成
      ◇
 御書「
地に倒れたる人は
 ・かへりて地より起く
」。
 必ず勝つ仏法。強く祈れ
      ◇
 地域で困る人がいたら助
 けたい、40歳以上の7割。
 この心こそ
共生社会の力
      ◇
 
呼吸器感染症が流行の兆
 しと。咳エチケットと嗽、
 手洗い。予防対策が基本

【聖教ニュース・特集記事】

◆池田SGI会長 四季の励まし  
友情と信頼の懸け橋を

                                                       
友情ほど、人生の勝利と
栄光の縮図となるものはない。
友情と信義に生き抜く人は、
何倍も価値ある青春を築き、
何倍も価値ある人生を
勝ち取っていくことができる。
友情は、永遠に朽ちることのない
人生の宝であり、
自身の勝利の証でもある。

人を尊敬する人は、
人からも尊敬される。
人に慈愛をそそぐ人は、
自分も人から与えられる。
環境とは、根本的には
「自分の姿が映った」結果である。


釈尊は「自分から先に
話し掛ける人
」であった。
自らが明るく
爽やかに声を掛けて、
相手の心を開いていく。
いささかも権威ぶらない、
この人間性そのものの振る舞いに、
生きた仏法の出発がある


一つの言葉で
争いもすれば、
仲直りもできる。

一つの言葉が
忘れ得ぬ希望の人生の
きっかけにもなる。
一つの言葉は
一つの心をもっている。
ゆえに言葉を大切にすることは、
心を大切にすることに通じる。

対話という〝懸け橋〟がなければ、
人々の心は
通じ合うことができない。
人々の心と心に
〝懸け橋〟を築いていくことは、
仏法者の使命である。

妙法に照らされた
出会いと友情こそ、
もっとも〝魂の触発〟をもたらす
最極の絆となるのだ。


友情と信頼の懸け橋を!

 高台に上ると、目の前には白波きらめく鳴門海峡が広がっていた。大鳴門橋の向こうには、四国の雄大な山々がそびえ立っている。
 1994年(平成6年)12月、四国を訪れていた池田SGI(創価学会インタナショナル)会長は、同志を激励し、諸行事に出席。その激務の合間を縫って、兵庫・淡路島に渡り、対岸の四国にカメラを向けた。尊き友に幸多かれと祈りつつ―。
 橋は、一朝一夕では築けない。橋は、激流に揺るがぬ強い土台があってこそ、架けることができる。
 人間も同じだ。心通う対話の積み重ねの上に、崩れぬ信頼の絆が結ばれていく。
 秋たけなわ、朗らかに対話拡大に挑戦し、友情と信頼の懸け橋を築いていこう。

◆第46回創大祭・第32回白鳥祭が開幕 10日まで一般公開
 晴れやかに「創価栄光の集い」
 さあ、希望の新時代! 君よ栄光の青春劇を舞え

 創価大学の第46回「創大祭」、創価女子短期大学の第32回「白鳥祭」を記念する「創価栄光の集い」が8日、東京・八王子市の創大記念講堂で晴れやかに開催された。

◆「創価栄光の集い」への創立者のメッセージ   信念・情熱・知性の人に
  エマソンの言葉 正義にはやがて勝利がおとずれる

 「希望の新時代」を告げる創大祭、白鳥祭、本当におめでとう!
 わが愛する創大生、短大生、そして留学生の皆さんの「栄光の青春劇」に、私も一緒に連なる思いで、心からの喝采を送っております。
 きょうは、私のかけがえのない友人であるナンダ博士ご夫妻、また、日本の各界を代表される、ご来賓の先生方が、わが誇りの創価の世界市民たちを祝福してくださり、感謝に堪えません。ご多忙の中、誠に誠にありがとうございます(大拍手)。
 私は、皆さん方の創立者として世界の多くの大学を訪問し、友情を結んできました。その中でも、20年前の6月、ナンダ博士に迎えていただいたデンバー大学の卒業式は、一幅の名画のように蘇ります。
 儀式は、無窮に晴れわたる青空のもと、広々とした屋外の中庭で、実に伸びやかに行われました。昼の月も浮かんでいました。
 席上、私は急きょ、来賓を代表してスピーチをするよう促されました。原稿は何も用意しておりません。世界90カ国から集った俊英たちをはじめ、5000人の参加者の方々が見つめております。
 さあ、どうするか。私は一呼吸して、大空と大地を見晴らしながら、頼もしい味方を見つけました。天を指さし、こう切り出したのです。
 「太陽は燦々と輝いています。月もまた、皆さま方に輝いています。太陽は情熱。月は知性です。ロッキー山脈は厳然たる信念の姿で皆さま方を見守っています」と。
 そして、「皆さま方の前途に、栄光あれ! 勝利あれ! 全世界に羽ばたいていかれることを念願します」と結びました。
 卒業生たちも、共に空を見上げ、彼方のロッキー山脈にも目を向けながら、賛同の拍手を送ってくれました。ナンダ博士とご一緒に刻んだ、忘れ得ぬ交流の一こまであります。
 「太陽のごとき情熱」「名月のごとき知性」そして「ロッキー山脈のごとき厳然たる信念」――これは、まさしく、わが敬愛してやまぬナンダ博士が、生き生きと体現されている世界市民の気風であります。
 きょうは、博士と発刊した対談集を踏まえつつ、この3点について、簡潔に確認し合いたいと思うのであります。

価値ある変化起こせる力を
 第一に、「ロッキー山脈のごとき信念」であります。
 ナンダ博士は、1947年、インドとパキスタンの分離独立に直面されました。1000万人とも1500万人ともいわれる人々が故郷を失い、100万人を超える尊い命が犠牲になったとされております。12歳だった博士も、お母さまとふるさとを離れ、何日も何日も、ひたすら歩き続けざるを得ませんでした。
 この悲劇を原点として、博士は人道の国際法学者として、人権の擁護と世界平和の推進に尽力し続けてこられたのです。
 博士は、私との対談で毅然と語られました。
 「すべてが闇のように思われるこの現代社会であっても、変化を起こすことは可能です」「私は、明るい未来を信じ、人間の善性を信じ、友情を信じ、人間を信じているのです」と。
 あのマハトマ・ガンジーの不屈の楽観主義に通ずる信念です。
 わが創価の友も、この揺るぎない信念をもって、青春においても、学問の研鑽においても、立ちはだかる試練に朗らかに挑み、価値ある変化を起こせる力を鍛え上げていただきたいのであります。

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悪戦苦闘の中で“光と熱”は帯びる 
 第二に、「太陽のごとき情熱」であります。
 先日、私が創大・短大のキャンパスを回った折、留学生の皆さん方が生き生きと躍動する英姿を、うれしく拝見しました。遠く母国を離れ、言うに言われぬ苦労も多いでしょう。
 しかし、負けじ魂を燃え上がらせて悪戦苦闘する中で、皆さん方の心は太陽のような光と熱を帯びていきます。そして、未来の地球社会を照らしていけるのであります
 ナンダ博士も、アメリカのエール大学などに留学されました。
 そこで出会った恩師は、まるで“世界中で君よりも大切な人はいない”という態度で、若き博士に接してくれたといいます。
 その恩義を忘れずに、博士ご自身も、まさに太陽のごとき大情熱で「学生第一」を貫き通しておられるのであります。
 人間教育の真髄がここにあります。
 わが創大・短大の先生方、職員の方々も、どうか、この情熱で、私の命である英才たちの薫陶を、よろしくお願いいたします。

月光は凍てつく夜空こそ冴える
 第三に、「名月のごとき知性」であります
 ナンダ博士と私は、“最も苦しんでいる人を救っていこう”という人間性の発露に、教育の原動力があると語り合いました。
 博士は、「知識から智慧を汲み出す教育」を呼び掛けられています。人間と社会が直面する諸問題を直視し、人類のためにと探究を重ね、“個人の平和と幸福”を勝ち取ると同時に、“国際舞台における平和と幸福”をもたらす智慧を薫発しようと言われるのであります。
 月光は、秋冬の凍てつく夜空にこそ、いっそう冴えわたります
 スーパーグローバル大学にして、人間教育の世界的拠点たる、わが創価の学舎も、地球的問題群が山積する今こそ、いよいよ英知のネットワークを多次元に結び広げながら、人類の平和と幸福へ、創造的な智慧を赫々と輝かせていこうではありませんか!
 結びに、アメリカ・ルネサンスの哲人エマソンの言葉を贈ります。
 「他人の嘲りを心にとめず、敗北にも挫けず、勇気をもってまた起ちあがれ、いっさいの正義にはやがて勝利がおとずれるのだ」(『エマソン選集3 生活について』小泉一郎訳、日本教文社)と。
 皆さんの健康と無事故、成長勝利を祈ります。親孝行を忘れずに!(大拍手)

◆〈ターニングポイント〉 1等航海士 梅谷寿男さん めざせ! 平和の喜望峰
 

2016年10月 8日 (土)

2016年10月8日(土)の聖教

2016年10月8日(土)

◆わが友に贈る


  未来のために
 人材を見つけよう!
 青年を育てよう!
 
共に動き語り
 共々に成長を!


◆名字の言

  今月は、池田SGI会長の山口開拓指導60周年。かつて取材した山口県の婦人から便箋3枚の手紙を頂いた▼「身体は不自由なことがありますが、皆さんに助けられて、山口開拓指導60周年を日本一の戦いをしてお祝いしようと、報恩の心で頑張っています」。彼女は病気で体の自由が利かない。それでも信心一筋に進み、学会と共に生きる人生を「最高の人生」と胸を張る▼一昨年、出あった医師と薬が彼女に合ったのだろう。病状は、着実に改善している。ペンを握っても思うように動かない指だったが、「こんなに長い文は久しぶりに書きました」「私の思いが少しでも書けて幸せです。功徳です。体験です」。一文字一文字に、歓喜と感謝の心が光っていた▼日蓮大聖人の仏法は、究極の「積極的人生」――SGI会長は、そう語る。「苦しみを避けて、何か、こそこそと生きていくような弱々しい生命ではないのです。『さあ何でもこい!』と。『さあ、また山を越えるぞ! 山を越えた分、また人生を大きく楽しめるんだ。多くの人を救えるんだ』と」▼苦闘の舞台も、わが使命を果たす場と、勇敢に生き抜く「積極的人生」で、周囲に勇気と生きる力を送る「未来までの・ものがたり」(御書1086ページ)をつづっていこう。(川)

◆小説「新・人間革命」 源流 三十二


 バジパイ外相は、ひときわ確信と情熱のこもった大きな声で言った。
 「インドと中国は、平和五原則を守れば、問題はなんでも解決できるはずです」
 平和五原則は一九五四年(昭和二十九年)に、中国の周恩来総理とインドのネルー首相との共同声明に示された、領土・主権の相互尊重、相互不可侵、相互内政不干渉、平等互恵、平和共存から成る五つの原則である。
 外相は、この平和五原則に立ち戻り、武力を用いることなく、問題を解決していきたいとの意向を明らかにし、「すべての国と友好を結ぶのがインドの考えです」と強調した。
 山本伸一は、日本への要望を尋ねた。
 「日本は日の昇る東の国です。東天に輝いた太陽の光は、あらゆるものを平等に照らします。遠き地よりも近き地に、より暖かな光を注ぐものです」
 文学的で、含蓄に富んだ言葉であった。
 伸一は、日本は関心の眼を、遠いヨーロッパやアメリカだけでなく、近いアジアに注ぐべきである、との要請と受け止めた。
 さらに、外相は、世界屈指の優れた工業生産力をもち、大きな経済発展を遂げた日本は、先進国と発展途上国との差をなくすための力になってほしいと訴えた。
 また、アショーカ大王を心から尊敬しているという外相は、仏教の精神を根底にしたアショーカの治世に言及していった。
 そして、当時は、文化が栄え、貿易も盛んで、死刑も行われず、人びとは幸せな生活を営んでいたことを紹介。獅子、法輪を配したインドの国章は、アショーカの建てた獅子柱頭に由来しているとして、こう語った。
 「インドでは宗教をダルマ(法)ととらえています。これは生活法という意味であり、人生の土台をなすものです。インド社会では宗教が深く生活に根差しています」
 ――「宗教はすべてを成立せしめる根本的立場である」(注)とは、哲学者・西田幾多郎の卓見である。宗教という基が確立されてこそ、人生の充実もある。

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 「歴史的形成作用としての芸術的創作」(『西田幾多郎全集第九巻』所収)岩波書店   

◆〈寸鉄〉 2016年10月8日
 

 「
一は万が母」御書。世界
 広布も眼前の一人の励ま
 しから。地区こそ主戦場
      ◇
 
中国方面「師弟原点の日」
 不滅の開拓指導60周年。
 闘魂燃やし拡大の旋風を
      ◇
 
今日成し得る事に全力を
 出せば明日は更に進歩

 偉人。朝の祈りから出発
      ◇
 
育児と介護、子育て世代
 の半数が「身近な問題」―
 白書。負担減の対策急げ
      ◇
 気温変化が激しい日々。
 
体調管理万全に健康第一
 で
。外出は服装等に工夫

【聖教ニュース・特集記事】

◆市長「意識変革促す哲学に感銘」 池田SGI会長に感謝状

 南米パラグアイのピラポ市のエスピリトゥ・サント高校で環境展示「希望の種子――持続可能性のビジョンと変革へのステップ」が開かれた(9月19日)。
 同展は、SGI(創価学会インタナショナル)と地球憲章インタナショナルが共同企画・制作。池田SGI会長が2002年に発表した環境提言の理念をもとに、“持続可能な社会は一人の人間の行動と心の変革から始まる”と訴える。これまで世界30カ国・地域以上を巡回し、反響を呼んできた。今回の展示会では、ミルシアデス・フロレス市長、エミルセ・レイサモン校長をはじめ、市議会議員や教育関係者、地元の児童・生徒ら600人が観賞した。

◆10・15「スペイン師弟原点の日」記念大会
 SGI会長の初訪問55周年  北方面が誕生 5方面体制に発展


 今月15日は、池田SGI会長のスペイン初訪問(1961年)を淵源とする「スペイン師弟原点の日」。本年は55周年の佳節である。
 このほど、スペインSGIに「北方面」が誕生! 同方面は同国北部、宗門事件で苦しんだサラゴサ市を擁する地域である。
 腐敗・堕落の邪宗門と決別した“魂の独立”(91年11月28日)から25年。新方面の結成は「正義は勝ってこそ正義」との信念で試練の風雪に耐え、地道に着実に広布の裾野を広げてきたスペインSGIの堂々たる“勝利宣言”である。
 これによって、スペインは、中央方面、東方面、南方面、カナリア方面、そして北方面の「5方面」体制で新たなスタートを切った。
 「10・15」を祝賀する大会が、スペインの各地で開催された。

◆〈新時代の風 世界広布と新入会の友〉 南米ペルー
 会友が躍動! 仏法は幸福への道しるべ


 南米のペルーには今、多くの新会員が誕生している。彼らはなぜ、入会を決めたのか。SGIの活動はなぜ、ペルー社会で共感を呼んでいるのか。その取り組みを取材するとともに、新入会の友にインタビューした。

◆〈池田華陽会御書30編に学ぶ〉 曾谷殿御返事(成仏用心抄)㊤ 
 日蓮大聖人こそ末法の「根源の師」


 今回から2回にわたり、「曾谷殿御返事」(成仏用心抄)を学びます。本抄を通し、「師弟不二」と「謗法呵責」の精神を心に刻んでいきましょう。(池田SGI会長による本抄の講義は、『希望の経典「御書」に学ぶ』第3巻〈聖教新聞社〉に収録されています)


本抄について

 本抄は、建治2年(1276年)8月、日蓮大聖人が身延の地で認められ、下総国(千葉県北部等)の曾谷殿に送られたお手紙です
 曾谷一族の曾谷教信は、富木常忍・大田乗明と共に下総方面の門下の中心的存在でした。大聖人から数々の重要な法門の書を頂いており、信心と学識を具えた人物であったようです。本抄を送られた曾谷殿は、この教信か、教信に連なる一族の誰かであると考えられます。
 本抄は「成仏用心抄」との別名もあるように、南無妙法蓮華経こそが、成仏の原理である「境智の二法」に当たることを明かされています。また、本抄は、末法においては「謗法」を責めなければ成仏はかなわないとの“成仏のために心すべき用心”を強調された御書です。


〈拝読範囲の大意〉(御書1055ページ冒頭~ 15行目「わざはいなるべし」)

 冒頭で、成仏の道は「境智の二法」にあることを明かされます。続いて、「境智の二法」とは、南無妙法蓮華経であると述べられます。
 そして、法華経に、上行菩薩が悪世末法に出現して、「境智の二法」である「南無妙法蓮華経の五字」を弘めると説かれていることに触れ、日蓮大聖人が末法の一切衆生を救済するために上行菩薩の役割を果たしてきたことを明かされます。
 さらに成仏の根本法である妙法を持った「根源の師」を忘れて成仏はないと戒められています。


御 文
 然るに上行菩薩等・末法の始の五百年に出生して此の境智の二法たる五字を弘めさせ給うべしと見えたり経文赫赫たり明明たり誰か是を論ぜん、日蓮は其の人にも非ず又御使にもあらざれども先序分にあらあら弘め候なり
 (御書1055ページ8行目~9行目)


通 解
 しかるに、上行菩薩等は、末法の始めの五百年に出現して、この「境智の二法」である妙法五字を弘められるであろうと説かれている。
 経文は、あまりにも明らかである。誰が、これについて異論を立てるであろうか。
 日蓮は、上行菩薩その人でもないし、またその御使いでもないけれども、まず先駆けとして、あらあら弘めているのである。


〈解 説〉勝利の要諦は師弟不二の信心に


 仏法は、全ての人に尊極な仏の生命があり、無量の智慧が具わることを明かしています。
 この無限の可能性を具えた仏の生命を、いかに輝かせ、引き出していくか――。その答えとして、仏法は、宇宙と生命を貫く永遠普遍の「法」を発見しました。
 この「法」について、本抄では「境智の二法」として明かしています。
 「境」とは観察される対象であり、宇宙の森羅万象を指します。そして、「智」とは対象の本質を照らし出す智慧のことです。
 仏の大いなる智慧は、宇宙のあらゆる存在の本質を照らし出すとともに、妙法の当体としての自分自身を自覚します。大いなる智慧によって、真実の自身を照らし出すことができるのです。
 日蓮大聖人は、「『境智の二法』とは、ただ南無妙法蓮華経の五字である」(御書1055ページ、趣旨)と仰せです。
 「境智の二法」を、歴史上、最初に覚り、人々に教えたのは釈尊ですが、末法において万人が実践できるように「境智の二法」を南無妙法蓮華経として顕し、弘められたのは、大聖人です。私たちは、大聖人が顕された南無妙法蓮華経の御本尊を拝して題目を唱える実践によって、胸中に仏界の生命を開くことができるのです
 掲げた御文では、“地涌の菩薩のリーダーである上行菩薩が末法に出現し、「境智の二法」である南無妙法蓮華経を弘める”と、法華経に説かれていることが示されます。
 そして本抄で、この大法を現実に弘めている大聖人こそが、末法の衆生にとっての根源の師であると明かされています。
 さらに大聖人は、「根源の師を忘れて余へ心をうつさば必ず輪廻生死のわざはいなるべし」(同ページ)と仰せです。
 「根源の師」、すなわち大聖人を忘れ、妙法の教えに背く誤った師に従ってしまえば、生死の苦悩を免れることはできません。
 ゆえに、仏法においては、どこまでも「師弟」が大切なのです。
 現代にあって、大聖人の御精神のままに妙法を全世界に弘めてきたのが創価学会です。創価の三代会長の師弟不二の闘争によって、今、世界広布の新たな飛躍の時を迎えています。
 池田SGI会長は、「『師弟不二』こそ、究極の『絶対勝利の力』なのである」と綴っています。最高の師弟の道を歩む青春を誇りとし、今いる場所で師弟勝利の門を開いていきましょう。


〈理解を深めよう〉自体顕照

 日蓮大聖人は本抄で、成仏の道は「境智の二法」にあると明かされたうえで、「境というのは万法の体をいい、智というのは自体顕照の姿をいう」(御書1055ページ、通解)と仰せです。
 「境」とは、「万法の体」、すなわち宇宙の森羅万象を指し、「智」とは「自体顕照の姿」、すなわち、あらゆる存在のありのままの本質を照らし顕す智慧を指します
 「自体顕照」とは、仏の智慧によって、宇宙のあらゆる存在の本質を照らし顕すことです。私たちでいえば、仏の智慧によって自身を妙法の当体と照らし顕すことです。
 この自分自身を最高に輝かせていく法が、南無妙法蓮華経です。私たちは、御本尊を信じ、南無妙法蓮華経と唱えることによって、自分らしく輝いていくことができるのです。
 青春時代は、悩みや葛藤の連続であり、人と比べて落ち込んだり、自信をなくしたりすることも少なくありません。
 しかし、私たちの生命には無限の可能性と使命があります。このことを確信する時、妙法によって自身を最高に光り輝かせていくことができるのです。
 池田SGI会長は語っています。
 「ありのままの自分でよいのです。題目をあげきりながら、自分らしく、伸び伸びと進んでいけばよいのです。自体顕照です。本来の自分自身を輝かせていくのが、大聖人の仏法です」
 日々、題目を唱え、自身の生命を磨き、それぞれの使命の道で輝いていきましょう。


〈SGI会長の講義から〉

 どんなに有名になっても、成功しても、師匠のいない人生は淋しい。人間としての本当の勝利はない。人生の最大の幸福は、生涯の師を持つことです。(中略)
 最も深い人生とは、師とともに理想に生き抜く人生です。その理想が偉大であればあるほど、師弟一筋に生き抜く生涯は、永遠の価値に輝きます。
 「自他ともの幸福を実現する」――これこそが人類永遠の理想です。誰もが我が胸中深くに発見できる本源の智慧です。すべての生命の営みの根底にある真の願いです。
 しかし、これほどの難事もない。無知と欲望の暗雲が生命を覆い、智慧と理想の太陽を隠すからです。
 この難事を実現するための哲学と実践を発見したのが仏法です。この難事に挑戦し、決してあきらめないのが仏法の精神です。そして、この難事に勝ち抜くための人間と人間の連帯の核心こそ、仏法の師弟です。
 仏法の師弟に生きることは、人類の平和と幸福の大道を開く、無上の人生を歩むことです
 (『希望の経典「御書」に学ぶ』第3巻)

◆〈信仰体験 白ゆりの詩〉 運送会社を設立し36年 74歳の現役女性会長

 【山口県防府市】青紫が特徴の10トントラックが敷地内にずらり。ピカピカに磨き上げられたフロントガラス。アルミ製の荷台の側面には、「有限会社近棟運送」の文字。ここで働く誇りを胸に、ドライバーたちは、配達を終えるとすぐに洗車を始める。近棟道子さん(74)支部副婦人部長が亡き夫と、トラック1台から立ち上げた運送会社は今、10トントラック17台、従業員20人を抱えるまでに。夫婦の夢を載せ、トラックはひた走る――。

2016年10月 7日 (金)

2016年10月7日(金)の聖教

2016年10月7日(金)

◆わが友に贈る  2016年10月7日

 
一行でもいい。
 御書を真剣に拝せば
 智慧と勇気が湧く。

 絶対の確信が生まれる。
 幸の軌道を歩み抜け!

◆名字の言


   古来、帝王学の書として読み継がれてきた『貞観政要』。その中に「創業は易く守成は難し」とある。事業を継ぎ、守ることの難しさを説いた言葉だ▼「守成」の成否は、後継者が「創業の精神」をどう継承するかにかかる。「創業の精神」という不変の出発点に立ち戻りつつ、創意工夫を重ね、たゆまぬ挑戦を続ける。そこから新たな発展も生まれる▼数冊のノートは、どのページも文字でびっしりと埋まっていた。御書の一節、学会指導……。「亡くなった父のものです」と息子。事業に失敗した父は、負債を抱えた中で、剪断加工業を始めた。機械はわずか1台。裸一貫からの再出発だったが、丁寧な仕事が評判を呼び、業績を伸ばしていった▼父は奮闘の日々の中で黄金の原点を刻んだ。1989年、池田SGI会長との出会いが。工場の規模、従業員の人数などを聞いた後、SGI会長は言った。「商売は手堅くやりなさい」。この指導を基に、会社の社訓「誠実なる人人が/確実な仕事をし/充実した社風で/堅実な経営を」を掲げた▼父の死後、工場を継いだ息子。ノートを手にしみじみと語った。「池田先生の指導が根本の父でした。父の仕事への情熱と弟子の姿勢を、自分も貫きます」。「創業の精神」は、しっかりと受け継がれていた。(芯)

◆社説  きょう「勝利島部の日」  「幸福島」建設の使命深き“一人”に


 昨年11月、「離島部」が「勝利島部」の新名称となって初の「部の日」を迎えた。1978年(昭和53年)のきょう、全国約120の島の代表が集った第1回離島本部総会が淵源である。
 池田SGI会長の小説『新・人間革命』第28巻「勝利島」の章には、離島広布を切り開いた幾多の勇者の姿とともに、「幸福島」と輝く郷土建設への珠玉の指針がちりばめられている。
 その一つが、“使命を自覚した一人”の大切さである。
 
「小さな島では、一人の人の影響が極めて大きい」「(自分の使命を)自覚した同志が、次々と誕生したことによって、離島広布は加速度的に進んできたのだ」と。
 そして、“使命の自覚”といっても、「同志の励ましや指導といった触発が不可欠」とも指摘されている。
 一面で、島の広布の現実は、旧習深さに加え、過疎化と高齢化という課題との間断なき戦いでもある。
 だからこそ絶えず師弟の“原点”を確かめ、“触発”を、地域へ、次世代へと広げ伝えていくことが大事なテーマとなる

 1圏2本部5支部の同志が奮闘する鹿児島県の徳之島では、本部幹部会の中継行事に男女青年部が喜々として集うなど若い力が躍動する。
 その原動力の一つは、月初の日曜日に、各部の同志が徳之島会館に集い、共に祈り、島の広布の“原点”を確認して出発する伝統である。63年(同38年)のSGI会長初来島を記念した6・21「徳之島広布誓願の日」の意義を込めたもので、もう20年以上も続いている。
 唱題の後は“大家族”のような語らいが自然と弾む。互いの近況報告もあれば、弘教や訪問激励の決意も光る。悩みを抱えた友がいれば、親身に励ます。
 先輩から“触発”を受けた青年たちは、福岡、鹿児島、奄美大島、沖縄にも赴くなどダイナミックに動き、仏法対話に挑戦している。先月行われた青年部教学試験2級は、8人の青年が受験。旺盛な求道心がみなぎっている。
 地域行事を通して島を盛り立てようと、友は燃える。同島で第29回となったトライアスロンの大会では、今年は3人の青年部メンバーが選手として出場。そのほか数多くの同志がボランティアで貢献している。
 郷土愛に満ちた「勝利島部」の友の不屈の敢闘に学び、今いる場所で誓いも新たに、世界広布新時代を勝利していきたい。

◆きょうの発心   一念を定めて試練を克服

御文
 構へて構へて所領を惜み妻子を顧りみ又人を憑みて・あやぶむ事無かれ但偏に思い切るべし(弥三郎殿御返事、1451ページ・編1022ページ)
通解 決して所領を惜しんだり妻子を顧みたり、また人をあてにして、不安にとらわれていてはならない。ただひとえに思い切るべきである。

 
迷いや恐れや油断なく、「絶対に勝つ」と決めて勝負に挑む心構えを教えられています
 9歳の時に父を亡くし、極貧の中、必死で働きながら信心に励む母の姿を見て育ちました。
 1976年(昭和51年)4月3日、女子部の大ブロック長(当時)として参加した関西戸田記念講堂落成記念の勤行会で、池田先生がこの御文を通して指導。大感動し、生涯、師匠と共に学会の中で生き抜くことを誓いました。
 84年に結婚して東成の地に。自身も極度の貧血で入院するような中、実母の介護、長女の病気、夫の失業など試練が競い起こりました。しかし、先生と同志の皆さまの温かな励ましで、信心根本に全てを乗り越えることができたのです。先生に関西国際友好会館(現・東成文化会館)に来館いただいた、師弟共戦の東成で活動できる福運に感謝でいっぱいです。
 わが家の3人の娘を後継の人材にと祈り抜き、初の来館から27周年を迎える「10・11」へ、折伏・聖教・人材の拡大に全力で取り組んでまいります。   大阪・東成総区婦人部長 武井 孝子

◆小説「新・人間革命」 源流 三十一


 ニューデリーは青空に包まれ、街路の菩提樹の緑が陽光に照り映えていた。
 二月八日の午前、山本伸一は、インド外務省に、アタル・ビハーリー・バジパイ外相を表敬訪問した。外相は、今回、訪印団の招聘元となったICCR(インド文化関係評議会)の会長であり、詩人、作家でもある。
 五十代前半で、半白の髪に太い眉、鋭い目が印象的な精悍な顔立ちであった。前日、アフリカ訪問から帰国したばかりだという。幾分、目の縁が黒ずんで見えた。
 伸一は感謝の意を表し、こう述べた。
 「ご自身のためだけでなく、インドの国家にとって大事なお体です。どうか、健康には、十分に気をつけてください」
 外相は、柔和な笑みを浮かべて答えた。
 「インドでは、母と客と教師は神様といわれております。ですから、お客様の意を最大限に尊重するのが、主人の務めです。そこには、人として大切な道があります」
 「教育的なお話ですね。まるで文部大臣のようです」
 このユーモアに外相もユーモアで応じた。
 「健康を気遣ってくださるあなたは、厚生大臣のようですよ」
 二人は大笑いした。雰囲気は打ち解けた。
 伸一は、国境紛争が続いている、インドと中国の関係について尋ねた。これは、デサイ首相にも質問したことであったが、両国の平和友好が、アジアの安定を決するカギとなるからだ。外相は、数日後に、インド閣僚としては十七年ぶりに、中国・北京を訪れることになっていたのである。
 伸一の質問に外相は、ソファの上で両手を組み、しばらく言葉を探しているようであったが、顔を上げると語り始めた。 
 インドと中国は同じアジアの国であり、隣国です。歴史を忘れても地理を忘れることはできません」――両国は隣り合って生きているという現実を直視しなければならないとの意味であろう。現実に立脚し、粘り強く理想への歩みを運び続けてこそ政治である。   

◆〈寸鉄〉 2016年10月7日

 
折伏すれば功徳があるこ
 とは自明の理
―恩師。弾
 ける勢いで体験を語ろう
      ◇
 
滋賀の日。心と心結ぶ励
 ましの連帯を拡大。麗し
 の湖国に正義の虹かかれ
      ◇
 
勝利島部の日、万歳。大海
 原は世界につながる道。
 広布の新潮流は我らから
      ◇
 明年の
核兵器禁止交渉
 国連で是非を討議。
絶対
 悪の根絶へ民衆の声強く

      ◇
 
人工知能の発達で余暇が
 増える可能性と。生き方
 の豊かさ問われる時代に

【聖教ニュース・特集記事】

◆創価学園で「情熱の日」記念集会  創立者が祝福のメッセージ


 創価学園の10・10「情熱の日」の記念集会が6日、東京、関西の各校を映像と音声でつなぎ、同時進行で行われた。
 「池田先生に成長の証しを届けよう」――秋空のごとく、全学園生のさわやかな決意に包まれた記念の集い。
 これには、創立者の池田名誉会長が祝福のメッセージを贈り、愛する学園生に「不屈の大情熱の世界市民たれ!」と呼び掛けるとともに、地球を舞台に思う存分に活躍し、人類の「勝利の未来」を創り開いてほしいと望んだ(2面にメッセージの全文と関連記事)。
 この日を目指し、創立者の励ましを胸に、勉学やクラブ活動等に挑戦してきた学園生。
 記念の集いでは、東西各校で生き生きと行われた学園祭、競技大会、運動会の模様が上映された後、各校の児童・生徒がアピール。共々に健闘をたたえ合った。
 東京小は「つなごう 勇気のバトン! 『今から』『ここから』さあ前進!」を合言葉に、目標を掲げて挑んできた「思いやりパワーアップチャレンジ」の取り組みを披露。各校にエールを送った。
 関西小は「みんなを照らせ! SUNSHINE運動」を実施。「いつも心に太陽を! 希望のエールで 輝け 勝利の金メダル!」とのテーマのごとく、成長のしるしとして“金メダル”を掲げた。
 「咲け! 情熱の花 共に進まん 不屈の道を!」と題し、鍛えの青春の日々を送ってきた東京中・高は、“世界平和を担う人材になります”との決意を託し、校歌「草木は萌ゆる」を熱唱。
 関西中・高は、「笑顔と絆で勝利の劇を! 挑め! 輝け! 共に!」「努力の翼で 勝利の未来へ 父子の誓い 永遠に!」とのそれぞれのテーマを紹介し、記念歌「連帯ここに」を声高らかに歌い上げた。
 原田学園理事長は、「情熱・勇気・感謝を大切に、学園創立50周年の明年に向け、さらなる飛躍の日々を」と念願した。
 最後に全員で学園愛唱歌「負けじ魂ここにあり」を大合唱した。

◆「情熱の日」への創立者のメッセージ   
 不屈の負けじ魂で前へ 「勝利の未来」を創り開け
 わが学園生の「情熱の花」咲き誇る記念集会、誠におめでとう!

 
わが学園生の「情熱の花」咲き誇る記念集会、誠におめでとう!
 みんなの「笑顔と絆」でつくりあげた学園祭も、また「勇気のバトン」をつないだ競技大会・運動会も、全部、うれしく見つめておりました。
 「元気いっぱい」躍動する学園生の命の息吹こそ、私の何よりの喜びであり、限りない希望の源なのです。
 皆、本当によく頑張ってくれています。ここで、互いの勝利と健闘を讃え合いたい。とともに、皆さんに惜しみなく「希望のエール」を送ってくれ、天候のことも心配し、一生懸命に祈ってくれたご家族、そして教員の先生方、また職員の方々に、大拍手でお応えしたいと思うが、皆さん、どうだろうか(大拍手)。
 これまで私は、皆さん方の創立者として、20世紀を代表する歴史学者トインビー博士をはじめ、世界中の知性と70点を超える対談集を発刊してきました
 今月も、インドの教育の母と讃えられるムカジー博士との対談集が完成しました。タイトルは『新たな地球文明の詩を――タゴールと世界市民を語る』(第三文明社)です。
 博士は、わが学園生との出会いを忘れ得ぬ人生の宝とされており、この対談集の中でも、学園生へのメッセージを留めてくださいました。すなわち、「どんな困難に直面しても決然と立ち向かいなさい」「あなたのなかに全世界があることを感じ、世界のなかにあなた自身がいることを知ってください」「どうかタゴールのような、理想の世界市民になってください」と言われたのです。
 大詩人のタゴールは、アジアが誇る世界市民であり、学園を創立した大教育者でもありました。今日は、ムカジー博士とのタゴールをめぐる語らいを通し、皆さんに、一点、「たじろぐことのない、不屈の大情熱の世界市民たれ!」と申し上げたい。
 ムカジー博士が強調されていたタゴールの偉大さは、いかなる不幸にも押しつぶされない強さです。
 タゴールは、10代の前半でお母さんを亡くし、その後も最愛の家族に相次いで先立たれた。正義の信念に生き抜くゆえ、理不尽な攻撃の標的にもされた。けれども、どんなに悲劇が打ち続こうと、常に希望に満ちて快活だったというのです。
 タゴールには、自らの悲しみや苦しみさえも、価値創造の力に変え、世界を照らす光に転じていく生命の炎が明々と燃え上がっていたのでしょう。
 まさしく、わが学園生の「負けじ魂」と同じ、不屈の大情熱の炎です。
 青春は、皆、悩みとの戦いです。うまくいかないことも、自信をなくすこともある。
 そんな時こそ、自らに言い聞かせてほしい、タゴールの励ましの言葉があります。
 それは、「何が起こっても、その出来事は君の魂にとっては、とるに足らぬものである。君よりも偉大なものは誰もいない」(溝上富夫訳『タゴール著作集 第11巻 日記・書簡集』第三文明社)と。
 タゴールが創立した学園からは、インド初の女性の首相も、ノーベル賞受賞者も、幾多の傑出した世界市民が躍り出ています。ここに、創立者タゴールの栄光がある。
 私の栄光も、わが学園生が21世紀の平和創造の世界市民として、地球を舞台に思う存分に活躍し、人類の「勝利の未来」を創り開いてくれることです。
 私は日々、わが命たる学園生の全ての挑戦を見守り、大勝利を祈り抜いていきます。
 世界一の「情熱の日」、万歳! 皆、健康で無事故で、仲良く朗らかに学びゆけ!(大拍手)
 わが学園生の「情熱の花」咲き誇る記念集会、誠におめでとう!


◆〈明日を求めて SGI会長の対話録Ⅱ〉 第30回 インドの詩人 世界詩歌協会会長 スリニバス博士   
   詩は境涯。偉大な詩は偉大な人間から生まれる

 池田SGI会長の詩の結びには、ペンネーム「山本伸一」と並び、「桂冠詩人」や「世界桂冠詩人」とサインされることが多い。
 「桂冠詩人」称号を授与した「世界芸術文化アカデミー」で事務総長、「世界桂冠詩人」賞を贈った「世界詩歌協会」で会長を務めたのが、インドの詩人・スリニバス博士である
 出会いは横浜。1979年7月13日、夏の光満つ海を見つめながら、神奈川文化会館で語り合った。SGI会長は3カ月前に学会の第3代会長を辞任。嫉妬と邪知の人間たちが張り巡らせた、師弟分断の包囲網の中、世界を平和の哲学で結ぶ戦いを開始していた
 名聞名利に酔った小さな人間たちを悠然と見下ろし、けなげな庶民を守りに守りながら――。
 その時、SGI会長のもとに現れたのが「詩の大国」インドからの“使者”だった。
 「偉大な詩人がいなくなりました」――会見でスリニバス博士はそう嘆息した。
 細身の体だが、発する声は、あたかも詩を朗唱するかのように、豊かな抑揚があり、明瞭だった。
 「私は『ポエット』を通して、世界中の多くの詩を見ます。それらは『良い詩』であっても『偉大な詩』ではありません。かつて私は『埃りの舞い』という詩集を出版しました。今の詩は塵芥が舞っているようなものだ、しかし偉大な詩人が、いつかきっと現れる、という内容です」
 博士は60年、インド・チェンナイに世界詩歌協会を設立。50カ国に読者を持つ詩歌専門誌『ポエット』を発刊し、各国の詩人と交流を広げてきた。同誌には、大統領や首相も自作の詩を寄せる。
 SGI会長の英文詩集『わが心の詩』を読んで強い感銘を受け、韓国・ソウルでの世界詩人会議からの帰途、日本に立ち寄った。語らいでは、SGI会長の詩を朗々と暗唱する場面もあった。
 博士は語った。「真実の詩人は、宇宙、精神、真理などについて語る詩人です」「詩には常に呼びかけるもの(メッセージ)がなければなりません。また、永遠性がなければなりません」
 古代インドの宇宙観では、地・水・火・風・空の「五大」によって万物が構成されると考える。博士は、この「五大」について毎年一つずつ詩を書くことを、自分の使命としている、と紹介した
 SGI会長が即座に応じた。
 「『五大』は、わが生命でもあります。この一個の生命も、宇宙と同じく地・水・火・風・空から成る。すなわち五大は我即宇宙の哲学を表しています。この五大は妙法蓮華経の五字でもあります
 詩論は尽きることがない

 「人間としての境涯が、最大の詩の源泉であると思います」とSGI会長が言うと、博士は膝を打った。

 「そうです、詩は境涯です。偉大な詩は、偉大な人間からしか生まれません!」
                                                                 ◇
 詩は、「公」から離れ、「私」の世界にふける行為ではない。
 自然を愛で、宇宙と語らうのは、人生と社会の現実から逃げるためではない。
 詩人とは――SGI会長は論じている。
 「詩人は永遠を見る人である。全身で永遠を感ずるゆえに、彼は諸行の無常を観ずる。諸物の止まらない流転が目に映るゆえに、この一瞬一瞬のかけがえなさを知る

 「詩人は戦う人である。彼は人間の運命に責任を感じる。彼は、世界のどこかで非人間的に扱われる人間がいることを容認できない。一人の人間こそ全宇宙という織り物を結びつける結び目であり、どの一人なくしても宇宙は完全ではないことを彼は感じている
 そして、博士に語った。
 「指導者層も含めて、あらゆる階層、あらゆる立場の人々が、詩を愛するようになった時、どれほど社会は明るく、美しく、活力に満ちて進歩することでしょうか」
 わが意を得たりと、うなずいた博士。この出会いから帰国した後、インド全土の大学に『わが心の詩』を贈呈したという。
 とともに、毎号の『ポエット』にSGI会長の詩を紹介。博士自ら詩を選び、「読者の目に必ずとまるよう」表紙に掲載した。
 「世界に山は多くあるが、エベレストは一つ。池田先生の詩以外、表紙には載せられません」と。
 詩作にいそしみながらSGI会長の詩を研究し、詩に込められた信念に肉薄していった。「博士の詩は、氷河のように表面はシンプルですが、その水面下は巨大であり、荘厳で、妙なるものです」
 この深い理解と尊敬が、「桂冠詩人」「世界桂冠詩人」、さらには「世界民衆詩人」の称号授与につながったのである
                                                                        ◇
 博士との友情から、インド各界との交流は幾重にも広がった。インド最高裁元判事のモハン博士も、詩人であり、スリニバス博士との親交を通じて、SGI会長を知った一人である
 教育者のセトゥ・クマナン博士は、『ポエット』に掲載されたSGI会長の長編詩「母」に感動し、自らが創立した学園で、SGI会長の詩を教材に使い始めた。クマナン博士は同国内に「創価池田女子大学」を創設し、SGI会長を「名誉創立者」、香峯子夫人を「名誉学長」に迎えている
 死去する2カ月前、スリニバス博士はチェンナイで行われた「世界民衆詩人」称号の授与式に出席した(2007年10月)。
 その時の“最後の言葉”は、今も不滅の光彩を放ち続けている。
 「友よ! 今日の世界の危機は、池田博士のような偉大なる詩人のみが救うことができるのだ」

 
クリシュナ・スリニバス インドの著名な詩人。T・S・エリオット、オーデンら20世紀を代表する詩人から絶賛された。1913年生まれ。60年、「世界詩歌協会」を設立し、会長を務めた。同協会では、50カ国に愛読者を持つ詩歌専門誌「ポエトリー・ワールド」(前身は「ポエット」)を発刊。長年にわたって表紙にSGI会長の詩を掲載した。「国際詩人学会」の会長、「世界芸術文化アカデミー」の事務総長などを歴任し、国際的な詩人のネットワークを構築。同アカデミーからは「桂冠詩人」称号(81年)が、世界詩歌協会からは「世界桂冠詩人」賞(95年)、「世界民衆詩人」称号(2007年)がSGI会長に贈られている。SGI会長との出会いは1979年、97年の2度。2007年12月に死去。

 〈引用・参考文献〉池田大作著『心に残る人びと』角川書店(『池田大作全集』第21巻所収)、同著『私の世界交友録』読売新聞社(『池田大作全集』第122巻所収)、同著『大道を歩む 私の人生記録』毎日新聞社(『池田大作全集』第126巻所収)、クリシュナ・スリニバス著『POET IKEDA』世界詩歌協会、同著『FIVE ELEMENTS-AN EPIC』世界詩歌協会ほか。

◆〈信仰体験 ブラボーわが人生〉 第22回 生涯現役 96歳の看板娘
 

 生き方そのものが、仏法の根幹を説いている。そんなお二人と会ってきた。1人目は、重信たづさん(96)=浄水支部、地区副婦人部長。鹿児島の奄美大島で、タバコや酒類を販売している。下の写真は、植山亀代さん(96)副白ゆり長。兵庫は丹波の山間で、タコ焼きやお好み焼きを売っている。人情がにじむ、腰の曲がった看板娘。かざらぬ笑顔で「さあ、これから」との心意気。これほど万感胸に迫る、秋もない。

2016年10月 6日 (木)

2016年10月6日(木)の聖教

2016年10月6日(木)の

◆わが友に贈る


 
未来部は一人残らず
 使命の人だ!

 受験生にもエールを!
 同志の祈りと励ましが
 飛翔の追い風となる。

◆名字の言


  秋の運動会シーズン。高齢者のスポーツ大会では近年、競技としての「輪投げ」が人気だそうだ。握力や腕力が鍛えられる上、微妙な力加減が脳の活性化やリハビリなどに有効という。楽しみながら老化防止ができる工夫の一つだろう▼本紙「幸齢社会」のページ(9月28日付)で、お茶の水女子大学名誉教授の外山滋比古さんが「老いに負けない秘訣」を語っていた。92歳の今もなお、評論家として精力的に執筆や講演活動を行っている▼外山さんは、体力の衰えと気力の低下を防ぐには、むしろ「忙しく生きること」だと答えていた。あえて毎日の“仕事”をつくる。散歩、料理、人に会うなど手・足・口・頭を使うものがいい。その優先順位を考えながら、毎朝「予定」を書きだす。とりわけ「自分のためだけでなく、周りのものや、人のためになるようなことができれば最高」と▼日々の学会活動にも通じよう。会合への参加、弘教の拡大、教学の研鑽、訪問激励――朝の勤行で一日の目標を定める。悩める友の顔が浮かべば、心と体はおのずと動きだす。時に忙しいと思うこともあるかもしれないが、友の成長や勝利の姿は、何ものにも代え難い▼自他共の幸福へ、懸命に祈り、大きく動く。広布の実践の中で、心身共に輝く健康を目指していこう。(朋)

◆社説  有意義な「学びの秋」に  読書で心豊かに実り多き日々を


 「蚕終へ書店をわたり歩きけり」――山梨・南アルプス市出身の俳人、福田甲子雄の句だ。
 その昔、山村の農家では養蚕が貴重な収入源だった。蚕種の採取から繭の出荷まで、大変な作業が続く。中でも成熟した蚕を繭づくりの場所「蔟」に入れる「お蚕上げ(上蔟)」は家族総出の重労働だ。それを終え、収繭までの何日かは養蚕農家の骨休めとなった。
 「蚕終へ」は、そんなつかの間の休日か、あるいは出荷後の解放感に満ちた時間であろう。そこで時を惜しむように、またむさぼるようにして読みたい本を探し求め、書店を巡るのだ。
 大いに働き、そして意欲旺盛に学ぶ人の姿には、骨太で若々しい息吹が感じられる。
 「(人は)内面の『渇き』みたいなものを覚えて初めて、それを満たしてくれるものを求めます」と、作家の後藤正治氏は本紙で語った。「切実に言葉を欲しがる時」に、「活字は大きなヒントを与えてくれる」と。
 渇仰――それは人生に誠実たろうとする者にこそ生ずる。むしろ今の自分に活字をむさぼる渇きがあるか否かを問いたい。今、読書しているか。何を読んでいるか。それは、現在の向上心をはかる尺度となろう。
 「青年よ、心に読書と思索の暇をつくれ」とは戸田第2代会長による不滅の指針である。多忙でも、いくつになっても学びをやめない。貪欲に知性と人格を磨く。努力し続ける。これが学会員の目指す生き方である。
 牧口初代会長も訴えた。「完全なるものへ、あるが上にも完全へと。これが我らのすべてに対する祈りである」と。もっと上へ、さらに高く! 仏法の実践は限りなき人間革命の道だ。
 では、何のために学ぶのか。多くの人々と対話し、結び合うためである。自他共に、わが生命の可能性を大いに開くのだ。
 
 聖教俳壇選者の俳人でドイツ文学者の田中亜美氏は、文学を読むと想像力が養われ「聞き上手になれる」「身の回りの人の気持ちに気付いてあげられる」と語った。重要な視座である。
 釈尊は「歩みを行え、衆人の利益のために、衆人の安楽のために、世人に対する共感のために……」(中村元訳)と、仏法者の生き方を示した。この賢者の道を共に進もうと、池田SGI会長は「知的・知性的人生たれ!」「名著に挑んでもらいたい」と語り、若き友を励まし続けている。
 読書の秋である。「灯火親しもの影のみな知恵持つごと」(宮津昭彦)という好季節。心豊かに実り多き日々を過ごしたい。

◆きょうの発心  誓願の祈りで病に打ち勝つ 2016年10月6日

御文
 我並びに我が弟子・諸難ありとも疑う心なくば自然に仏界にいたるべし(開目抄、234ページ・編464ページ)
通解  私と私の弟子は、多くの難があろうとも、疑う心を起こさなければ、自然に仏界に至るであろう。

 
いかなる難があっても疑うことなく信心を貫けば、成仏の境涯を得られると仰せです
 第2次宗門事件の渦中に、女子部白蓮グループとして薫陶を受け、1993年(平成5年)元日に、白蓮の代表として池田先生にごあいさつさせていただきました。その時に「生涯、師匠と共に、学会厳護の人生に徹し抜く」と誓いました。
 女子部時代を悔いなく戦い切り婦人部へ。しかし2006年11月、血液の難病であると診断されたのです。思わぬ宣告に心が大きく動揺しましたが、必死で祈る中でこの御文が浮かび、確信の祈りへと変わりました。
 先生に「必ず勝ちます」と報告し、婦人部の先輩からは師弟誓願の祈りの姿勢を教わりました。以来、広布に戦い抜き、弘教も結実しました。懸命に唱題を重ねる中で、医師から経過観察終了と告げられ、病は寛解。病魔に打ち勝つことができたのです。長女は創価大学看護学部に学び、2人の息子も大学生になり、広布の庭で育てていただいています。
 本年は10・17「板橋の日」45周年を迎えます。師匠への報恩の心で、広布にまい進していきます。   東京・板橋牧口区総合婦人部長 渡部 一美

◆小説「新・人間革命」 源流  三十


 ガンジス川は、インドで「ガンガー」と呼ばれる。ヒマラヤ山脈のガンゴトリ山にある氷河などに源を発し、インド北部を流れ、幾つもの支流に分かれて、ベンガル湾に注いでいる。その全長は二五一〇キロメートルといわれる。
 仏典にある、六万恒河沙の「恒河」とは、ガンジス川をいう。法華経の従地涌出品第十五の「六万恒河沙」は、ガンジス川の砂粒の六万倍との意味であり、それほど多くの、無数の“地涌の菩薩”が大地から涌出することを説いている
 ゆえに、このインドにも、数多の地涌の菩薩が出現することは間違いないと、山本伸一は、強く、深く確信していたのである。
 彼は、懇談会であいさつしたあと、インドの同志と記念撮影することにした。
 撮影の際、メンバーは、自分たちの中央に大きな椅子を置いた。伸一のために用意したのである。
 それを見ると、彼は言った。
 私は、遠くから集ってこられた方など、皆さんの労苦に賞讃と敬意の意味を込めて、脇に立たせていただきます。皆さんを見守っていきたいんです。この椅子には、皆さんたちの中心者に座っていただきましょう」
 インド広布への決意をとどめ、カメラのシャッターが切られた。
 後年、この写真を見ながら、メンバーの一人は語っている。
 「苦しい時もありました。辛いことも、悲しいこともありました。でも、私は、この写真を見詰め、抱きしめて頑張ってきました。この写真のように、山本先生は、いつも私たちと共にいる、そばに立って、私たちを見守ってくださっている――そう確信することができたからです」
 伸一もまた、写真を見ては、インドの同志を思い起こし、題目を送り続けたのである。
 
直接、会う機会はなくとも、互いの心は通い合う。唱題によってこそ、魂の絆が織り成され、結ばれていくのだ。 

◆〈寸鉄〉 2016年10月6日
 

 
学会は万人尊敬の法華経
 を正しく実践
―韓国識者
 「人の振舞」に仏法の証し
      ◇
 
三重の日。誠実の対話で
 郷土に歓喜を拡大。師弟
 に生き抜く信心の勇者よ
      ◇
 
宗教は体験する以外に分
 かるものではない
―牧口
 先生。実践第一の人たれ
      ◇
 「
慈無くして詐り親しむ
 は是れ彼が怨なり
」仏典。
 若師子は破邪の剣を持て
      ◇
 台風で農作物に被害が。
 農漁光部よ、負けるな!

 断じて変毒為薬をと願う

◆御書と歩む――SGI会長が贈る指針 【35】生涯不退の信心を

御文
 秋のいねには早と中と晩との三のいね有れども一年が内に収むるが如く、此れも上中下の差別ある人なれども同じく一生の内に諸仏如来と一体不二に思い合せてあるべき事なり(十如是事、411ページ)
通解 秋の稲には早稲と中稲と晩稲と三種の稲があっても、いずれも一年のうちに収穫できる。同じように、この仏法において、衆生の機根に上根・中根・下根の違いがあっても、皆、同じく一生のうちに、諸仏如来と一体不二となる(成仏できる)と思い合わせていくべきである。

同志への指針


 全ての人が平等に、この一生のうちに最高の幸福境涯を開くことができる。これが日蓮仏法である。
 嵐の日も秋霜の日もある。しかし、丹精込めた稲が試練を越えて黄金の実りを迎えるように、我らには必ずや生命の凱歌を轟かせる時が到来するのだ
 不退の信心あらば、人生勝利の栄冠は燦然と輝く。ここに大歓喜の一生成仏がある。

【聖教ニュース・特集記事】

◆ベルリンで軍縮巡る世界会議 2016年10月6日
300団体からなる国際平和組織IPBが主催
SGIが3団体と共同開催 平和のための宗教間フォーラム
高まる軍事費を人道支援や環境保全へ



 世界70カ国・300団体からなる平和組織「国際平和ビューロー(IPB)」主催の世界会議が、9月30日から10月3日の4日間にわたってドイツの首都ベルリンで開催され、SGI(創価学会インタナショナル)代表が出席した。
 「平和のために軍縮を!」をテーマにした同会議は、膨れ上がる世界の軍事費に焦点を当てたもの。年間で約185兆円(ストックホルム国際平和研究所調べ)とされる世界全体の軍事費を、人道支援や気候変動対策、持続可能な開発などに用いるよう訴えている。
 軍事支出の問題をより多くの人が課題と捉え、国際的に連携して前進していくために、政府関係者や国際機関のリーダー経験者、NGO(非政府組織)関係者、市民ら約1000人が参加。活発に議論を交わした。
 会議3日目の2日には、SGIが3団体と共同でパネルディスカッション「平和のための宗教間フォーラム」を主催した。
 国際友和会のダヴォルカ・ロヴレコヴィチ理事長の司会で進行したフォーラムでは、パックス・クリスティ・インターナショナル、ムスリム平和フェローシップ、スリ・ラマヌジャ・ミッション財団、SGI代表が発言。それぞれの平和運動を支える理念、暴力や貧困の連鎖を食い止める取り組みを紹介した。
 議論では、
各宗教が直面している課題に触れつつ、全ての宗教は相互理解と平和を呼び掛けており、宗教の名の下に暴力が正当化されてはならないことを確認。宗教者は積極的非暴力を選び、平和建設と紛争解決に情熱を燃やしていくべきとの主張が相次いだ。
 河合SGI平和・人権部長は、核兵器廃絶の取り組みに言及。核兵器のない世界に向けた機運を高めるには、人間に本来備わっている共感の力を広げていくこと、人々の内発的な力を開花させていくこと、青年の関与に重点を置くことが重要であると指摘した。
 また、池田SGI会長の「世界を分断し、破壊する象徴が核兵器であるならば、それに打ち勝つものは、希望を歴史創造の力へと鍛え上げる民衆の連帯しかない」との言葉を通して、今後も共生の未来を目指し、草の根の運動を進めていきたいと語った
 参加者からは次の声が寄せられた。
 「内面の変革と社会の変革を関連づける視点は、今日の国際社会が直面する安全保障や環境、貧困などの地球的規模の課題に取り組む上で重要な視点」(平和運動家のデヴィ・パンディー氏)
 1日にはパネルディスカッション「軍縮、平和活動、平和研究の繋がり」も開催され、イタリアSGIのサンティ男子部長が登壇。SGI会長の平和哲学を語り、同SGIが取り組む核兵器廃絶運動「センツァトミカ(核兵器はいらない)」について述べた。

◆〈わが町わが誇り〉 滋賀 長浜大勝圏   幸と心で この世かざれや

◆〈座談会 師弟勝利の旗高く 52〉 わが島の発展に全力で貢献 勝利島部は世界広布の先駆け  中国の名門北京大学で大盛況の「自然との対話」展


 清水 中国屈指の名門・北京大学で、9月26日から29日まで、「自然との対話――池田大作写真展」が開催されましたね。大盛況だったと伺いました。
 原田 同大学の副学長らが駆け付けた開幕式で、中日友好協会の王秀雲副会長は、「(学生の皆さまは)中日友好の先駆者から、その精神を継承していただきたい」と言われ、池田先生と創価学会が、どれほど日中友好に尽力し、両国関係の改善と発展のために重要な貢献をしてきたかを強調されていました。
 竹岡 北京大学は、今や中国をはじめ、世界各国に広がる池田思想研究の先駆けとなった「池田大作研究会」を設立(2001年)したところでもあります
 原田 アジアの安定と発展のため、また世界の平和のため、池田先生が築かれた日中友好の「金の橋」を一段と強固にすることこそ、弟子の使命です。だからこそ、私たちは、これからも、日中の友誼の道を強く歩んでまいりたい。

草創の同志の奮闘

 竹岡 さて、10月7日は、世界広布の先駆け「勝利島部の日」です。
 永石 1日の北海道、2日の東北をはじめ、今、各地で記念の集いが、活発に行われていますね。
 清水 思えば、池田先生は、昨年7月21日付から10月3日付の小説『新・人間革命』において、「勝利島」とのタイトルで、現在の勝利島部の歴史を綴り残してくださいました。
 原田 今も、その模様を、鮮烈に記憶されている方は多いと思います。皆、草創期の離島の同志の奮闘を知り、決意を新たにしました。その「勝利島」の章も収録された、小説『新・人間革命』第28巻(11月17日発売、予約受付中)の発刊を多くの同志が楽しみに待っています。
 島瀬 そうした経緯を踏まえ、昨年の11月18日、学会創立85周年を慶祝する本部幹部会の席上、「離島部」が「勝利島部」との新名称で出発することになったのです。
 清水 それは、勝利島部をはじめとした多くの同志に、喜びと感動を送る出来事となりましたね。
 島瀬 はい。ゆえに、私たちは、本年を“勝利島部・元年の年”と意義づけました。池田先生に、これまで以上の勝利の結果をお届けしようと、全員で広布拡大に挑戦してきました。
 原田 その決意のままに、本年上半期、勝利島部の皆さんは、折伏・弘教、聖教新聞の拡大をはじめとした、広宣流布の全ての活動で、地域をけん引する見事な勝利の実証を示してくださいました。心から敬意を表するとともに、深く感謝します。本当にありがとうございます。

“率先”の行動貫く

 永石 全国約240の島々の中には、まだメンバーが一人の中、会合に参加するため、船に揺られながら、離れた会場へ意気軒高に向かう方もいます。
 島瀬 私も何度も、そうした勝利島部の友が集う会合に出席させていただいておりますが、そこでは皆が、さまざまな宿命や課題を抱えながらも、それを乗り越え、集い合った歓喜に満ちあふれています。そして、肩を抱いて、互いの健闘をたたえ、励まし合いながら、また新たな出発をしていくのです。
 永石 わが島のために、と全力で地域貢献の活動に尽力される同志も多くいますね。
 竹岡 学会員が地域行事等において、さまざまな役割を果たし、地域の発展のために、地域と一体になって活動していることに注目し、高く評価する識者は数多くいます。
 島瀬 「勝利島」の章にも綴られています。「学会員は、島の人びとと、どこまでも仲良く協力し合って進んでいくんです。また、島にとって何が必要かを考え、率先して島のために行動していくことが大事です」と。
 原田 その誠実な振る舞いが、信頼となり、広宣流布の広がりへとつながっていくのです。
 島瀬 池田先生は、「勝利島」の章の最後を、「紅染まる 海原に/船出の銅鑼は 轟きぬ/波浪を越えて いざや征け/世界広布の 先駆けと」から始まる「詩」で締めくくってくださいました。
 永石 その詩は、「いずこも使命の 天地なり/常寂光の 都なり」「われは祈らむ ひたすらに/嵐に向かい 師子立てと」「一家和楽の 模範たれ/幸の航路の 灯台たれ」などと続き、先生の万感の思いが込められています。
 島瀬 先生が、勝利島部の友を「世界広布の先駆け」と、たたえてくださったことは、これまで歯を食いしばって、広布を推進してきた同志にとって、最大の喜びであり、誇りとなりました。
 今、「モバイルSTB」が各地に届き、勝利島部の友にとっても、広布の拡大、人材の育成の好機が到来しています。「世界広布の先駆け」の誇りを胸に、これからも、私たちは勇んで広布にまい進してまいります。
 原田 今年は相次ぐ台風で、勝利島部の方々も、大変なご苦労があると思います。皆さまの無事安穏、そして、ご多幸を深く祈っております。

9日は未来部の日

 竹岡 最後に、
10月9日の「未来部の日」についてです。この日を中心に、各地では、高・中等、少年少女部が一堂に会し、「未来部員会」が開催されます。
 清水 同世代の連帯を築ける会合は、未来部の育成にとって、最重要の取り組みとなります。
 原田 未来部員が、企画・運営等で主体性を発揮し、次代を担う後継者としての自覚を深められるよう、未来本部長・21世紀使命会を中心に、各部が一体となって、全力で励ましを送っていきたい。

◆〈信仰体験〉 3代続く梨農園を経営   “嵐の中の霧島指導”を原点に
 逆境に負けない! ここが使命の地だから

 【鹿児島県伊佐市】濵田龍二さん(64)=大口支部、本部長=は、熊本県と接する山間部で、3代続く梨農園を営んでいる。人生の嵐を越え、妻・ひろみさん(60)=支部副婦人部長と迎えた“実りの秋”。夫妻は今、福徳の笑顔に包まれている。
 

2016年10月 5日 (水)

2016年10月5日(水)の聖教

2016年10月5日(水)

◆わが友に贈る


  努力の人を見つけ
 皆でたたえよう!

 「分かってくれている」
 その安心と喜びの心が
 さらなる力を引き出す!

◆名字の言


  1990年代のユーゴ紛争後も、民族間の緊張が続くセルビア共和国。民族が違えば子ども同士も悪口を言い合う。そんな状況下、日本紛争予防センターによる「和解プロジェクト」が実施された▼同じ市に住む異なる民族の小学生が“協力して街を清掃する”というもの。まず街の地図を皆で作った。それまで近づかなかった相手の居住地について質問が飛び交う。やがて一体感が生まれ、会えば仲良く立ち話をするように▼そうした姿をきっかけに大人たちにも変化が表れる。民族の異なる教員同士の交流が盛んになり、三つの小学校が共同で環境カリキュラムを考案したという(瀬谷ルミ子著『職業は武装解除』朝日新聞出版)▼心に深く刻まれた憎しみや敵対感情は、容易に消せるものではないだろう。真の和解には、さらに長い時間と粘り強い取り組みが必要に違いない。それでも、このプロジェクトには「人間は分かり合える」という希望の萌芽を感じる▼池田SGI会長は冷戦時代、米ソ首脳会談を提唱しつつ、各国指導者と対話を重ねた。国家間の友好を永続的にするために、青年や教育の交流に力を入れてきた。直接、会って語る――国家の次元でも、私たちの生活の場面でも、これほど実り多く、確かな平和への行動はない。(馨)

◆社説  多忙に流されない  使命に生き切る中に時間革命が


 1年という限られた期間で、その命を燃やし尽くす一年草。「秋桜」とも書くコスモスが各地で見頃を迎える。風に揺られる愛らしい花は、この秋だけに巡り合うため、土に根を張り、空へ茎を伸ばしてきた。
 池田SGI会長はコスモスの生態を通して、つづった。「人も、この一生に、ただ一つの花を咲かせるために生まれてきた。自分にしかできない自分の使命を開花させるために。何かあるはず。自分にできる何かがあるはず。自分にできることを、すべてした人。その人が『花』だ
 諸行事が立て込み、慌ただしい下半期の時節も、徐々に移ろい、目に映る景色も秋色に変わっていく。大自然の絵筆を楽しみ、学び取る心の余裕を持ちつつ、“時”を逃さずに、なすべき使命を果たしていきたい。
 “時”の重さをかみしめた話を紹介したい。被爆体験を継承するため、広島市では「被爆体験伝承者」を養成している。伝承者の一人である婦人部員は、被爆した祖母と母の体験を継いだ。
 被爆者の平均年齢が80歳を超え、危機感を募らせる彼女は、「戦争を経験した方々被爆した方々がご健在のうちに、直接、お話を聞き、その思いを受け止めて
おかなければ。誰もいなくなってからでは手遅れですから」と語っていた。
 被爆体験を話す母の姿で、娘が命に焼き付けた光景がある。母は演壇に用意された水を一滴も飲まずに話し続けた。高齢の体を案じ、「喉が渇かないの?」と聞くと、「途中で飲むと、それだけ時間が取られるでしょう。その数秒間が惜しい。1秒でも多く語りたいから」と。
 後世へと思いをつなぐため、一瞬さえ逃したくない。その振る舞いに、核廃絶への固い誓いを感じ取ったという。
 時間軸の捉え方は、その人の生き方を表す。“また明日もある”と先延ばしにするのか、“今、この時しかない”と懸命に挑み抜くのか。充実した人生の時間は、時計の中にではなく、真剣な命の中にこそある
 「時のすぎるのが早いか遅いか、それに気づくこともないような時期に、人はとりわけて幸福なのである」(『父と子』金子幸彦訳、岩波文庫)――ロシアの文豪・ツルゲーネフの言葉を借りれば、暇を持て余す人、多忙に迫られて時間の無さを嘆く人に、心の充実はない。過ぎゆく時の流れに押し流されるのではなく、
悠々と“自分史”を刻みゆく日々へ。使命感を突き詰めた行動にこそ時間革命があり、悔いなき人生がある

◆きょうの発心   不惜身命の実践で宿命を転換

御文
 されば我が弟子等心みに法華経のごとく身命もおしまず修行して此の度仏法を心みよ(撰時抄、291ページ・編754ページ)
通解 されば、わが弟子らよ、試みに法華経の通り身命も惜しまず修行し、このたび仏法を試みなさい。

 
不惜身命の実践を呼び掛けられた御文です。
 創価大学時代、アメリカンフットボール部に所属。創立者の激励になんとしてもお応えしたいと、懸命に心身を鍛える中、創部以来初となるリーグ優勝を果たすことができました。
 しかし、結婚後、さまざまな困難に直面し、経済苦のどん底に。追い打ちをかけるように、次男が重い病気にかかったのです。そんな時、創価班の先輩がこの御文を拝して「今こそ、不惜身命の精神で広宣流布に生き抜こう」と大激励をしてくださり、目の前の暗闇が、ぱっと晴れわたるのを感じました。
 それからは「先生の弟子として、必ず勝利の報告を!」と一念を定め、折伏に、仕事に、そして創価班の着任にと全てに真剣勝負で挑戦。今では、宿命転換をし、息子たちも関西創価学園に、毎日、元気いっぱいに通っています。
 「大阪の戦い」60周年、そして「11・2」創価班結成40周年と幾重にも意義ある重要なこの時、関西創価班は、「今こそ戦う時」と心を定め、大恩ある師匠のために、全てに連戦連勝してまいります。    関西創価班委員長 親川 久男

◆小説「新・人間革命」 源流 二十九


 懇談会で山本伸一は、マイクを取って、あいさつした。
 「本日は、インドの多くの同志とお会いできて本当に嬉しい。なかには、何日もかかって、遠くから来られた方もいらっしゃる。ようこそおいでくださいました。
 十八年前、初めてインドを訪問した折のことが、昨日のように思われます。その時は、誰一人、メンバーであるインドの方とお会いすることはなかった。しかし、私は思いました。強く決意しました。
 “仏教が誕生した意義あるインドに、地涌の菩薩が出現しないわけがない。また、必ず出現させなければならない!”
 以来、インドの地に、数多の同志が誕生することを、日々、真剣に祈ってまいりました。そして、今日ここに、広宣流布の使命に生きようとする約四十人の代表が、喜々として集われた。まさに、大聖人が仰せの『地涌の義』であります。これほど嬉しいことはありません
 皆さん方は、地涌の同志であり、宿縁深い“兄弟”であり、“姉妹”であるとの自覚で、インドの人びとのために、どこまでも仲良く、共に成長していっていただきたい。
 今や世界の数多くの国に、創価の友がおります。国境、民族、文化の壁を超え、心の絆は固く結ばれています。その世界の同志は、仏教発祥のインドに注目し、貴国の未来に期待を寄せ、心から声援を送っております。
 あの雄大にして悠久なるガンジス川の流れも、一滴の水から始まる。同じように皆さんは、インド広布の大河をつくる、源流の一滴、一滴となる方々です。洋々たる未来を信じて前進していっていただきたい。二十年、三十年、五十年後をめざして、広布のガンジスの流れを開いていこうではありませんか!
 私も、私なりにインドの平和、発展のために尽くし抜いていくことをお約束申し上げ、スピーチとさせていただきます」
 ガンジスの一滴に――それは、インドの同志の誓いとなり、合言葉となっていった。   

◆〈寸鉄〉 2016年10月5日

 
SGIは世界市民を育む
 学校
―博士。地球的に考
 え地域で行動する賢者と
      ◇
 世界教師デー。「
教育のた
 めの社会
」こそ平和の礎。
 聖業担う教育本部が模範
      ◇
 
中部青年部の日、30周年。
 列島の要に光る人材城。
 君よ拡大の一番星たれ!
      ◇
 
勇気の極限は危機にあっ
 て大胆であること
―哲人
 我らは絶対勝利の信心で
      ◇
 極度の
貧困層、7億人超
 半数は17歳以下―世銀。
 人類益の行動を今こそ。

【聖教ニュース・特集記事】

◆デンマークに広がる人間共和の連帯
 池田SGI会長の欧州初訪問から55周年


 池田SGI(創価学会インタナショナル)会長が欧州広布の第一歩をしるしてから、きょう55周年を迎えた。初訪問の地は、北欧デンマークの首都コペンハーゲン。先月1日から3日に同地を訪れ、着実に発展するデンマークSGIの座談会、同志の活躍の模様を取材した。
  デンマークの座談会は月に2度、開催される。この「小規模の集い」が拡大の推進力になっている。
 式次第はなく、決まっているのは、語り合うテーマのみ。
 進行役に促されると、世代も、性別も、人種も違うメンバーたちから、自然と意見が飛び交い、対話が始まった。
 「私は『逆境や試練に打ち勝って、生命は強くなり、光り輝いていく』との言葉を、生涯の指針としています」
 「自分は『仏法は勝負である。人生も勝負である』との指導を、深く心に刻んでいます!」

 一人が口を開き、発言を終えると、「私もそれに関して……」と話題が広がる。体験あり決意あり、主張あり質問あり。テーマに関連して、どんどん対話が膨らんでいく。
 誰かが話をするたびに、周囲もうなずきながら笑顔と拍手を送る。全員が「主体者」となって、歓喜の座談を生み出していた。そして、会合全体が「師弟」の心に貫かれていた。


◆10・18「民音創立記念日」特集 

 民音は「世界を結ぶ」「世代を結ぶ」「地域を結ぶ」 
 今月18日に創立53周年を迎える民音(民主音楽協会)では、105カ国・地域との文化交流事業を進めるとともに、地域・社会への貢献を目的とした公益事業にも力を注ぐ
約30万点の音楽資料を利用できる音楽博物館や「東京国際音楽コンクール」の開催をはじめ、創立以来、一貫して音楽文化の発展に尽くしてきた。ここでは、子どもたちに音楽を届ける民音の活動を紹介。「親子で楽しむ読み聞かせ音楽会」に出演する歌手のマユミーヌさんに話を聞いた。

◆〈信仰体験〉 発達障がいのある人をサポート 社会教育の使命果たす 
 “一人の人”を支えるために 

 【長野県飯田市】全国の不登校の生徒・児童数は、高・中等、小学校を合わせ、およそ17万6000人に上る(平成27年度「文部科学白書」から)。「さまざまな理由で教
育を受ける機会を逸している子どもたちを支援していくことは、もちろん大切ですからその一方で卒業後も社会に適応できず、引きこもり生活をに陥る青少年への対応を決しておろそかにできません」と、自らの信念を語る三浦章人さん(66)、総県副総合長、信越教育部長。長野県内の小・中学校で教頭、校長を歴任した三浦さんは、定年退職した後も、県から「発達障がいサポート・マネージャー」などの認定を受け、地域社会の教育力向上に、日々、力を尽くしている。

◆創価新報【池田SGI会長が贈る 青春勝利の大道】  
 第3回 平和と幸福の開拓を我らの題目の音声から

◇青年は挑戦また挑戦なり
 60年前の10月、山口開拓闘争を開始し、私は同志と広宣拡大の金字塔を打ち立てた。悪戦苦闘する友とも語り合った。
 『折伏は難事中の難事。だからこそ功徳も大きい。すぐできなくとも弱気になどなるまい。明日また、がんばろう!』と。
 翌朝、一緒に勤行し、『今日はできる!』と勇気を奮い起こして、弘教を実らせた
 青年は挑戦また挑戦だ。一喜一憂せず、友のため、粘り強く祈り、語り切ることだ。
 御書には、『いまだこりず候』〈1056p〉と仰せである。不屈の行動で、今日も朗らかに、平和と幸福の開拓を!

◇唱題を貫き信心の大確信を
 戸田先生は、『青年の理念、青年の情熱をもって、一生涯貫き通した人が人間として一番偉いのだ』と教えくださった。
 青年部を卒業する宝友の健闘を讃えたい。偉大な歴史を残してくれた。これからも私と共に、後輩の道を開いてくれ給え!
 日蓮大聖人は、『
題目を唱うる人・如来の使なり、始中終すてずして大難を・とをす人・如来の使なり』1181p〉と御指南された。
 苦難があればあるほど、題目の師子吼を轟かせ、もう一歩、執念を燃やして、挑みゆくのだ。そこに、信心の大確信が、必ずつかめる。世界の同志と心一つに、『もっと題目を!(ムイト・マイス・ダイモク)との合言葉を掲げて勝ち抜こう!
 

2016年10月 4日 (火)

2016年10月4日(火)の聖教

2016年10月4日(火)

◆わが友に贈る


  台風の伴う
 大雨・暴風・高波等に
 厳重な警戒を怠るな!
 皆で声を掛け合い
 
安全・無事故第一で!

◆名字の言


  聖教新聞の写真には明るい表情の「顔」が多いと感じ、「何人の顔が載っているか」を数えた人の話を聞いたことがある。1人、2人、3人……数える中であらためて気が付く。老若男女を問わず、生き生きとしている。それぞれに無二の味わいがある▼その人は「作っても作れない、自然にこみ上げてくる笑顔ですね」とも。信仰の喜びがにじみ出た、心からの笑顔だからであろう。戸田第2代会長は「聖教新聞には幸福への道が書かれている。こんな新聞はほかにはありません」と語ったが、紙面にあふれる笑顔は、その証左といえる▼笑いにも、いろんな種類がある。作り笑い、独り笑い、照れ笑い……。人間の顔の中で最も美しいのは「真剣な顔」と「笑顔」だ、と言った人がいたが、真剣に自他共の幸福を祈り、行動している人の笑顔は、人を引きつけてやまない▼“人間の機関紙”を掲げる本紙は、社歌の一節に「幸と希望の花よ咲け」「人間主義の大師子吼」とある通り、庶民に生きる力を送り、庶民が安穏に暮らせる平和社会を築くことを、使命とする平和の内実は「人間性の開花」。ならば、笑顔は平和の証しであるだけでなく、平和を開く力でもあろう。本紙も、信仰に生きる庶民の明るさ、強さを伝え、貢献していきたい。(道)

◆小説「新・人間革命」 源流    二十八


 山本伸一の妻の峯子は、各テーブルを回って女性たちに声をかけていたが、席に戻ると伸一に語った。
 「インドには、たくさんの人材が誕生していて、未来が楽しみですね」
 「そうだね。私は、仏教発祥の地であるこのインドにこそ、世界模範のSGIを創っていってもらいたいんだよ。そのためには、地道に、着実に、まだまだ、たくさんの人材を育てていかなければならない。インドは広大だもの。人びとから信頼され、豊かな見識を身につけ、日蓮大聖人の仏法を誤りなく皆に伝え、弘め、指導していくことのできる、大勢のリーダーが必要になる。
 決して焦ることはないから、まず二、三十年ぐらいかけて、しっかり人を育て、盤石な組織の礎を築いていくことだね。二十一世紀になって、その基盤が完成したら、本格的な広布拡大の流れを開いていくんだ。
 その時に、前面に躍り出るのは、今日、集った人たちの後輩や子どもさんの世代になるだろう。しかし、万年にわたるインド広布の源流を開く大事な使命を担っているのは、ここにいる方々だ。
 だから、皆さんには、一人も漏れなく、生涯、誉れあるインド広布のパイオニアとして信心を貫き通してほしい。どこまでも後輩を育て守り、金剛の団結を誇るインド創価学会を創り上げてほしい。
 世界の模範の組織とは、先輩が後輩を温かく見守り、応援し、最高に仲が良い組織だ。わがままになって、自分中心に物事を考えるのではなく、皆が、広宣流布のために、互いに讃え合い、支え合っていける組織だ。そして、それがそのまま、各人の人間革命の姿であり、世界の平和の縮図となる
 インド広布の未来を思うと胸が躍るね」
 懇談会では全員でインド国歌を斉唱した。
 また、「インド文化研究会」の友が、日本語で「春が来た」を披露すれば、インドのメンバーが民謡をヒンディー語で歌うなど、和やかな交歓のひとときとなった。   

◆〈寸鉄〉 2016年10月4日
 

 
SGIは宗教の伝統的な
 知恵を現代に結び付ける

 ―教授。人類共生の光源
      ◇
 創大韓国事務所が開設。
 
教育交流は万代の友誼紡
 ぐ百年の計
。宝の橋光れ
      ◇
 御書「
題目の功徳は十方
 の土のごとし
」。宇宙大の
 生命力で朗らかに前進!
      ◇
 
人に告げるべき真実とは
 正義に関する真実
―哲人
 青年よ大いに友と対話を
      ◇
 
子供の家庭学習、カギは
 親が一緒に学ぶこと
―専
 門家。共に成長する心で

【聖教ニュース・特集記事】

◆創価大学 韓国事務所が誕生
 ソウル特別市鍾路区内に開設
 弘益大学金総長「韓日友好促す窓口に」
 多数の来賓が出席し開所式


 創価大学(東京・八王子市)は、文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業の一環として、新たな海外拠点「創価大学韓国事務所」をソウル特別市鍾路区内に開設した。これは、日韓の教育交流を一段と支援・促進するもの。創大の海外事務所は中国・北京、タイ・バンコクに続き、3カ所目となる。開所式は9月26日、同事務所が入る和光新聞社ビルで行われ、創大の馬場学長、秋谷常任理事らが出席。創大の交流校である弘益大学の金永煥総長、建陽大学の金容夏副総長をはじめ、慶熙大学、慶南大学の関係者らが祝福に駆け付けた。
 「韓国事務所の開設により、創価大学の先進的な学生支援システムや創造的な研究が、韓国の教育界に広く紹介されることになります。韓日の学術・人的交流を促進する窓口ができ、大変にうれしく思います」
 開所式で登壇した弘益大学の金永煥総長はこう期待を語った。
 2001年1月、弘益大学は創大と学術交流協定を締結。09年9月には両国を結ぶ教育・文化・平和への功績を讃え、創大創立者の池田名誉会長に名誉文学博士号を贈っている。
 さらに、総長は「池田大作先生の思想をもとに、平和と新たな価値創造に資する人材を育成する創大の理念は、わが弘益大学の『弘益人間』との建学精神に一致しています。今後も、両大学が互いに協力し、教育の向上へ、相乗効果を図っていけると確信します」と力説。最後に「韓国事務所は、わが大学のみならず、わが国の他大学との交流を一層、促進する重要な拠点になるでしょう。創大がますます両国の友好発展に貢献されゆくことを期待しています」と結んだ。
 創立者はかねて、韓国を「兄の国」「文化大恩の国」と讃えつつ、同国の学識者と対話を重ね、友誼を広げてきた。その友情を基盤に、創大と交流する韓国の大学は、弘益大学をはじめ11となり、韓国で学んだ創大生、創大に留学した韓国の学生は計1000人を超える。そして、さらなる日韓友好と学生の相互交流の支援・促進を目的に設立されたのが「創価大学韓国事務所」である。
 ここでは、創大への留学を考えている韓国の学生に情報提供を行うとともに、創大生が韓国に留学した際のサポートなどに当たる。
 晴れの開所式では、創大の秋谷常任理事が事務所設置に至る経緯などを報告した。
 慶熙大学国際交流部の朴容昇部長は、同大学創立者の趙永植博士と名誉会長の友好の歴史と思想の共鳴点などに言及。今後も“兄弟の大学”として、両大学の連携を強化していきたいと語った。
 創大の馬場学長は、韓国事務所開設に尽力した関係者に感謝の言葉を述べ、グローバル人材育成に取り組む創大の教育内容などを紹介した。最後に、テープカットが行われた。
 中国・北京、タイ・バンコクに続き、3カ所目の海外拠点を開設した創価大学。創立者が世界に架けた青年交流の橋は、一段と輝きを増している。

◆〈世界写真紀行〉 第1回 ペルー・リマの街並み

  「良き市民」と光る一人に

 池田SGI会長が世界各地に刻んだ広宣流布の足跡。師弟共戦の舞台の「歴史」と「今」を、「世界写真紀行」と題して紹介する。

◆〈10月度座談会拝読御書〉 聖人御難事 2016年10月4日
 御書全集 1190ページ10行目~12行目
 たゆみなき信心の実践で勝利へ
 広布は仏と魔との絶えざる闘争

本抄について

 本抄は「熱原の法難」の渦中である弘安2年(1279年)10月1日、日蓮大聖人が身延で認められ、門下一同に与えられたお手紙です。本抄を四条金吾のもとにとどめるよう指示されています。
 大聖人が身延に入山された後、若き日興上人は、富士方面の弘教を一段と果敢に展開されました。なかでも熱原郷では、次々に大聖人門下が誕生し、多くの農民たちも妙法に帰依しました。
 こうした勢いに危機感を抱いた滝泉寺の院主代・行智らは、大聖人門下の迫害を企てます。弘安2年9月21日、彼らは“大聖人門下の日秀が、農民信徒を集めて稲を刈り取り、盗んだ”との虚偽の訴状を作り、讒訴しました。このため、農民信徒20人が捕らえられ、鎌倉へ連行されます。
 農民信徒たちは、幕府の権力者である平左衛門尉頼綱の私邸で尋問され、「法華経を捨てて念仏を称えよ」等と恫喝・脅迫されました。
 
その中にあって、神四郎・弥五郎・弥六郎の3人の兄弟は処刑されますが、一人も退転することなく、妙法の信心を貫き通したのです。

拝読御文
 

 設い大鬼神のつける人なりとも日蓮をば梵釈・日月・四天等・天照太神・八幡の守護し給うゆへにばっしがたかるべしと存じ給うべし、
月月・日日につより給へ・すこしもたゆむ心あらば魔たよりをうべし

諸天善神の守護

 日蓮大聖人は、「大鬼神のつける人」であっても、大聖人を諸天善神が守護しているゆえに罰することができないと確信していくよう教えられています。
 「大鬼神のつける人」とは、正法受持の人や民衆を、強大な力で迫害、抑圧する人のことです。
 ここで、諸天善神とは、法華経の行者を守護する善神を指しますが、一定の実体を持つ存在ではなく、民衆と国土を守り、福をもたらす全宇宙の働きをいいます。
 そして諸天善神の働きは、私たちの意思とは別に、それ自体の意思をもって存在しているのではありません。私たちの一念が社会や環境のうえに反映し、それがさまざまな働きとして現れるのです。
 法華経には、諸天善神が、昼も夜も常に法のために、法華経を説く者を守ると説かれています
 諸天善神の力を増す源泉が正法です。正法は、諸天善神のいわば栄養とみなされ、法味と呼ばれます。
 大聖人は例えば、諸天善神の一つである八幡大菩薩について、「正直の人の頂(=頭)に宿ろうと誓われた」(御書1196ページ、通解)と仰せです。
 ここでいう「正直の人」とは、心にいつわりがなく、真っすぐに信心を実践する人のことです。仏が説く通りに真っすぐに法華経を実践する行者を、諸天善神が守護するのです。
 では、この諸天善神の働きは、何に応じて現れるのでしょうか。
 大聖人は「弘決第八に云く『必ず心の固きに仮って神の守り則ち強し』云云、神の護ると申すも人の心つよきによるとみえて候」(同1186ページ)と示されています。すなわち、その人の信心の強弱によって、諸天善神の守護が強くも弱くもなります。
 「(我らが唱える)題目の声を聞かれた梵天、帝釈、日月、四天等が、どうして、色つやを増し、輝きを強くされないはずがあろうか。どうして我らを守護されないはずがあろうかと、強く強く思われるがよい」(同1065ページ、通解)
 諸天善神を揺り動かすような強盛な信心に励むことこそ、何よりの肝要にほかなりません。

「月月・日日につより給へ」

 月々日々に、信心を奮い起こしていきなさい。少しでもたゆむ心があれば、魔がその隙に襲ってくるであろう――熱原の法難の渦中にある門下に対して、日蓮大聖人は、こう指導されています。
 「たゆむ心」の「たゆむ」には、「張りつめていた気持ちがゆるむ」「安心して気が抜ける」「勢いが弱まる」「力がゆるむ」などの意味があります
 「たゆむ心」があれば、魔がその隙に付け入ってくるゆえに、“先月よりも今月”“昨日よりも今日”と、より一層、信心を常に強盛にしていくことが大切です。
                      ◇ 
 そもそも広宣流布は、仏と魔との絶えざる闘争にほかなりません。
 大聖人は、仏の軍勢を阻止しようとうごめく魔の勢力について、次のように示されています。
 「第六天の魔王は、10の魔軍をひきいて戦を起こし、法華経の行者と生死の海の中にあって、凡夫と聖者が同居する汚れた国土を取られまい、奪おうとして争っている」(御書1224ページ、通解)
 こうした魔の働きに打ち勝つためには、仏の軍勢に少しの油断もあってはなりません。
 大聖人御自身、法華経の行者として、「日蓮其の身にあひあたりて大兵を・をこして二十余年なり、日蓮一度もしりぞく心なし」(同ページ)と仰せの通り、立宗以来、間断なき連続闘争を重ねてこられました。
 大聖人は門下に対しても、「法華経の法門を聞くたびに、ますます信心に励んでいく人を真の求道の人というのです」(同1505ページ、通解)、「いよいよ強盛の信力をいたし給へ」(同1143ページ)等、不退の信心に励んでいくべきことを何度も教えられています。
 常に“いよいよの強盛な信心”を奮い起こして、不断の精進を続ける中にこそ、あらゆる障魔を打ち破り、勝利の人生を切り開く要諦があるのです


SGI会長の指針から 前進と向上の毎日を

 諸天の守護も、「信心の強さ」によります。惰性やあきらめ、また油断があれば、魔がその隙に乗じて、その人の生命に付け入り、心も身も破られてしまいます。ゆえに大聖人は、「月月・日日につより給へ・すこしもたゆむ心あらば魔たよりをうべし」と強調されているのです。(中略)
 たゆまざる信心の実践こそ、人生勝利の要諦です。釈尊は、仏になってからも「未曾暫廃」でした。大聖人は、「一度もしりぞく心なし」と仰せです。
 では、釈尊や大聖人が、生涯をかけて戦い続けた魔性とは何か――。それは人間の根源的無明との戦いでした。魔の本質は、「奪命者」「奪功徳者」です。この魔を打ち破っていく源泉こそ、月々日々に「強める」心です。不断の精進行に、仏の生命が涌現するのです。
 戦い続ける人、すなわち、常に仏界を開いている人は、魔を寄せつけません。常に前進する人が、必ず偉大な境涯を築き上げることができる。そのための仏法です。
 「月月・日日につより給へ」の信心こそ、三障四魔を破り、宿命転換を成し遂げゆく絶対勝利の根本なのです。(2015年11月号「大白蓮華」、「世界を照らす太陽の仏法」)
              ◇ ◆ ◇ 
 伸一は、「聖人御難事」の「月月・日日につより給へ・すこしもたゆむ心あらば魔たよりをうべし」(御書1190ページ)の箇所を取り上げ、「日々発心」の信心の大切さを訴えていった。
 「広宣流布とは、魔との壮絶な戦いなんです。昨日まで、どんなに懸命に頑張り抜いてきても、少しでも前進の歩みが止まれば、魔に付け入る隙を与えてしまうことになる
 とかく人間は、困難の壁が厚いと、“これでは、とてもだめだ”と投げ出し、戦いの気概を失ってしまう。反対に、困難を克服できそうになると、“もう大丈夫だ。なんとかなる”と思って油断し、手を抜いてしまう。どちらも、魔に食い破られた姿です。魔の狙いは、ともかく精進を忘れさせて、広宣流布の流れを停滞させ、破壊することにある。
 それに勝つには、日々前進、日々挑戦、日々向上していくしかない。自転車は止まれば倒れる。一生成仏の戦いも同じです」(小説『新・人間革命』第26巻「奮迅」の章)
参考文献
 ○…池田SGI会長講義「世界を照らす太陽の仏法」(2015年10・11月号「大白蓮華」)   

◆〈信仰体験 チャレンジロード 3・11 私の挑戦〉 「私がいるから大丈夫!」
 感謝の心で強くなれた 笑顔の接客で全国最優秀の評価

 


◆〈未来部育成のページ TOWARD 2030〉 2016年10月4日
後継の友の成長が世界広布を前へ

 今から56年前の10月、池田SGI会長が世界広布の第一歩を刻み、ともした平和と希望の灯は、今や世界192カ国・地域に広がっている。今回の未来部育成のページでは発展する台湾SGIの未来部育成の取り組みを紹介。SGI会長の指針と合わせて、「心に希望の語らいを」「わが町に響くハーモニー」を掲載する。

池田SGI会長の指針から 2016年10月4日
 もちろん語学は大切だが、語学はあくまで手段です。問題は、その語学で「何をするのか」なのです。
 日本人は、ボランティア精神が薄いと言われる。しかし、それではいけない。
 第一に、国際的に信用されない。第二に、自分自身が小さく固まってしまい、生き生きとしない。
 「人のために」「社会のために」。これは人間にとっての基本です。今の日本の教育は、それを教えていない。
 諸君のお父さん、お母さんは、それをやっているのです。本当に尊いことだ。
                                                                ◇ 
 牧口先生も、戸田先生も、日本から一歩も出られていない。しかし、九十年以上も前に、牧口先生は、自分は「一世界民」だと言われた。
 また、戸田先生は「地球民族主義」を言われて、つねに全東洋、全世界の未来を見つめておられた。
 要するに、日本人だから、外国人だからということではなくて、同じ人間として、ともに苦しみ、悲しみ、喜び、連帯していける人こそ、本当の「国際人」ではないだろうか。(『青春対話』128ページ、133ページ)
                                               ◇◆◇ 
 題目を唱える人は――
 無限の可能性を開いていける。
 泉の如き智慧を湧かせられる。
 輝く英姿で友に希望を贈れる。
 若くして妙法を持ち、勉学に挑戦する君の眼前には、すでに世界への扉が開かれているんです。
 真剣に唱題に励み、友のために行動するあなたの行くところは、世界のいずこの地も、そこが自分を輝かせる最高の天地なんです。
 新時代を迎えたこの時に、未来部として学んでいるみんなには、世界の指導者として羽ばたきゆく大使命が厳然とあるんだ。(『未来対話』266ページ)
                                                ◇◆◇ 
 「世界」と言っても、根本は「人間」対「人間」です。
 同じ「人間」という視点に立てば、共通点はたくさん見つかります。 
 特に「生老病死」という万人の課題を、心ある知性は真剣に思索しています。ですから、仏法を学び、実践しているということは、「生命」という最も奥深い次元で心が通う対話を進めることができるのです。ともあれ、外国の方々と友情を結ぶと言っても、何も特別なことではありません。
 人間として尊敬するのです。
 人間として率直に語るのです。
 人間として理解し合うのです。
 ゆえに、人間としての振る舞いが重要です。
 例えば、自分からあいさつができる人、自分から声を掛けられる人は、世界市民です。朗らかなあいさつ一つ、明るい声一つで、“ああ、この人は、いい人だな”と、相手が安心し、打ち解け合うことができるからです。また、「約束は必ず守る」ことも世界の指導者に共通しています。
 戸田先生は、「青年の最高の修行は、約束を守ることだ」と、いつも教えてくださった。
 偉大な人は、信義を貫きます。友との約束、そして、自分自身との約束を、絶対に破りません。誓ったことを必ずやり通す――この人間としての「信念」が、君を、あなたを、世界市民へと育ててくれるんだよ。(『未来対話』114、115ページ)

わが町に響くハーモニー   東京 清瀬常勝区21世紀合唱団
 練習は人としての基本を学ぶ場


 東京・村山総区の清瀬常勝区21世紀合唱団(小林高志団長)は、二十数人の少年少女部員から成る分区単位の合唱団である。小林団長が心掛けてきたのは、日頃の練習を通して、あいさつや礼儀といった「基本」を丁寧に教えること。
 「自分も合唱団で、人としての基本を学びました。礼儀やあいさつは、子どもたちが卒団した後、社会で生きる上で何よりも重要だと思っています」
 さらに、練習で学会の会館を使用するに当たっての注意点や、勤行の姿勢なども、丁寧に伝えるようにしている。
 同合唱団では、メンバーが広布のリーダーに育つために何が必要かを、スタッフが考えながら育成を行ってきた。
 副団長の宮田光春さん、長谷川綾夏さんは、スタッフとなってからの経験はまだ浅い。しかし、厳しくも温かい合唱団の雰囲気や、その中で、メンバーが人間的に成長していく姿を目の当たりにして、“この魅力的な合唱団をもっと発展させていきたい”と決意している。
 同合唱団は、入卒団式やファミリー勤行会といった発表の場に加え、毎秋、地域の市民祭りにも出演している。
 「市民祭りに参加するようになってから、一人一人の歌う姿勢が変わり、合唱技術もどんどん向上していると感じます。学校の友達や教員、保護者など、多くの知り合いが歌声を耳にすると思うと、やはり子供たちも自然と気合が入るのかもしれませんね」と、同区の小早川史明少年部長、浅野由美子少女部長は語る。
 今月16日には、9回目の出演となる市民祭りが開催される。今、メンバーは、練習に余念がない。
 少子化の時代、分区単位の合唱団を運営していくのは大変だが、清瀬常勝区21世紀合唱団は、“後継の人材育成の道場”として定着している。
 「壮年・婦人の応援のおかげで、毎年、新しい入団者を迎えながら団員を育むことができます」と小林団長。
 「今後も、師匠の心を受け継ぐ人材を輩出するため、各部一体、スタッフ一丸となって育成に取り組んでまいります!」

2016年10月 3日 (月)

2016年10月3日(月)の聖教

2016年10月3日(月)

◆今週のことば

 先輩の激励への感謝を
 後輩を大切にして示す。
 これが学会の伝統なり。
 
麗しき「人材育成」の
 希望の連鎖を限りなく!

◆名字の言
                                     

  プロ将棋の対局は、勝敗が決してもそこで終わりではない。棋士は、対局後まもなく棋譜を振り返り、勝負をおさらいする「感想戦」に臨む▼1手目から順を追い、互いの打ち方を研究する。敗者からすれば、傷に塩をすり込むようで、悔しさが募るばかりの時間に思えるが、一手一手を検討し、失敗した手を見いだすことが成長につながる。いわば「次の勝利のための反省」である▼“励ましの達人”といわれる婦人に失敗談を伺った。以前、夫を亡くした友に「ご主人が亡くなってもう5年になりますね」と声を掛けた時のこと。だが、実際はまだ5年たっていなかった。その時の、落胆した友の顔が忘れられないという▼自分のいいかげんさを猛省し、一人一人にきちんと向き合うため、“日誌”を記し始めた。話した内容、相手の状況を書き留め、一日の終わりに見返しては、その人のことを真剣に祈る。その繰り返しの中で相手の幸福を願う、心からの言葉が掛けられるようになったという。今、日誌を始めて16年。「一日一人」を目標に励ました友は7000人を超える▼「失敗は成功の母」という言葉は誰もが知っている。だが、そうなるためには、具体的な行動が要る。祈って、動いて、書いて、話して、励ましの輪を広げていきたい。(靖)


◆社説  任用試験の受験推進へ  仏法を自らの人生の羅針盤に


 「宗教とは――万人に理解できる哲学である」(北御門二郎訳)。これはロシアの文豪・トルストイの箴言だ。言語や文化などの差異を超え、地球を包む創価家族のスクラムは、その証左といえる。今、世界中で新会員が誕生している。彼らに入会理由を聞いたことがある。
 「仏法を学び、心に確かな充実感が生まれました。幸福は、他のどこでもない、自身の胸中にあることを理解し、深く感動したからです」とキューバの女子部員(昨年2月入会)。その喜びを友人に語る日々を送る。
 「仕事で行き詰まった時、題目は『自身の最高の可能性を引き出す鍵』と学び、素直に納得できたからです」とアメリカの壮年部員(昨年8月入会)。信心を続けるうちに心が前向きになり、仕事も、人間関係も、うまくいくようになったという。
 
本当の幸福とは何か。価値ある人生とは何か。先の新会員の言葉は、その根本的な答えが「仏法」にあることを物語る。人生の根本命題に文証・理証・現証から、明快に答えてくれるのが、仏法の哲理である。御書に「此の経を持つ人は百人は百人ながら・千人は千人ながら・一人もかけず仏に成る」(1580ページ)と。仏法は、理想の高みに向かて、誰もが自分らしく進んでいくことのできる、“人生の羅針盤”となる
 11月20日に実施される「教学部任用試験(仏法入門)」は、その大哲理を学ぶ、またとない機会である。
 東日本大震災を経験し、不安を抱えながら生きていた岩手の壮年部員(昨年3月入会)。昨年の任用試験の受験を決意すると、同志は一対一で講義してくれた。その中で彼は気付いた。「自分の生命の中に、どんな苦難にも負けない仏界がある」と。その法理に、震災から立ち上がる勇気をもらったという。
 今回から、試験名称に「仏法入門」が加わり、各地で会友の方々の申し込みも増加している。ある婦人部総会に参加した友人は“任用試験は仏法哲学への入門”と聞き、興味を持った。昨年の任用試験を受験した友の体験にも感銘し、彼女は試験への挑戦を決めた
 池田SGI会長は『大白蓮華』10月号の巻頭言に、こう寄せている。「創価家族が皆で取り組んでいる教学部任用試験は、この最極の『幸福学』への入門といってよい
 任用試験の申し込み期間は今月23日まで。皆で仏法を学び、地域に、創価の幸福博士の連帯を広げていきたい。

◆きょうの発心  今いる場所で人間革命の実証


御文
 法華経を持ち奉る処を当詣道場と云うなり此を去って彼に行くには非ざるなり(御義口伝、781ページ・編1627ページ)
通解(法華経の行者が)法華経を受持する所を「当詣道場」というのである。この
娑婆世界を去って、極楽浄土等のほかの国土へ行くことではない。

 私たちが御本尊を受持し、信心・唱題に励む場所が寂光土となる、との一節です。
 大学時代、人間関係に悩み、目の前で起こるあらゆる出来事に嫌気が差し、その
場から逃げだしたいと思うことがありました。
 そんなとき、先輩から、この御文を拝しての池田先生の指導を教えていただきました。魂を揺さぶられるような感動と決意が込み上げてきたことを覚えています。
 その後、唱題に挑戦し、状況は好転。初めて御書を身で読むことができ、信仰の確信をつかみました。
 東日本大震災から5年8カ月となる11月に、福光の象徴である新「東北文化会館」が開館します。
 広宣流布の総仕上げを託された東北健児、なかんずく東北牙城会は、今いる場所、地域、職場が自身の人間革命の舞台であると決め、拡大の実証をもって新会館を荘厳します。
 そして、牙城会の永遠の三指針「信念の人」「努力の人」「忍耐の人」を生命に刻み、世界中の同志を「当起遠迎、当如敬仏」の精神でお迎えしてまいります。
東北牙城会委員長 安野 英彦

◆小説「新・人間革命」 源流 二十七


   山本伸一は、同じテーブルに着いたメンバーや、あいさつに訪れる人たちと語らい、時に相談にものり、激励を重ねた。
 自分は地域の仏法のリーダーだが、信仰体験も指導力も乏しく、指導に際して自信がもてずに困っているという質問もあった。
 「高みから人を引っ張っていこうなどと考える必要はありません。皆の輪の中に入り、一緒に広宣流布をめざしていこうと、進むべき方向を示していくのが指導なんです。
 
 また、“なぜ勤行をするのか”“なぜ信心をすると周囲から反対されるのか”など、皆の疑問に、なかなかうまく答えられないこともあるでしょう。そうした時には、まず自ら真剣に教学を研鑽していくことです
 人に教え、納得させなければならないというテーマがある時、研鑽は最もはかどり、自分の理解も深まるものなんです。人を懸命に育てようとする時、いちばん成長しているのは自分なんです。
 ともあれ、行き詰まったら、真剣に唱題し、思索していくことです。仏法では『以信代慧』(信を以って慧に代える)と説いています。強盛に祈れば智慧が湧く。誰よりも御本尊を信じ、自分を信じて、唱題第一に進んでいくんですよ」
 また伸一は、壮年の一人に訴えた。
 「釈尊の成道の地・インドで、今、真実の仏法を人びとに弘めようと、頑張っておられる。これは、決して偶然ではありません。あなたは、いろいろな悩みをかかえ、それを解決したいために信心を始めたと思っているかもしれないが、そんなことは一つの現象にすぎません


◆〈寸鉄〉 2016年10月3日

 
他者に尽くす学会員こそ
 世界を調和へと導く力

 議長。我ら平和建設の柱
      ◇
 
信心で立ち上がれば必ず
 全てが軌道に乗る
―恩師
 確信の祈りから日々出発
      ◇
 「
道理と申すは主に勝つ
 物なり
」。青年よ社会で
 勝て!そこに創価の正義
      ◇
 東西
ドイツの統一の日
 分断から共生へ。人類を
 結ぶ対話の潮流をさらに
      ◇
 「新聞を読む頻度」に学力
 は比例と。
活字は人生を
 豊かに
。本紙充実へ益々

【聖教ニュース・特集記事】

◆民音 シンガポール派遣公演 日本との外交樹立50周年公式行事
 国立シンガポール大学、最大級の文化施設などで躍動のステージ


 民音の海外派遣公演が9月16日から20日にわたり、シンガポール各地で開催された。
 これは、世界と日本の青年音楽家たちの交流を目的に民音が手掛ける「Min-On Global Music Network」の韓国、ロシアに続く第3回。日本とシンガポールの外交関係樹立50周年を記念する公式行事として行われた。

◆〈座談会 師弟勝利の旗高く 51〉 「山口開拓指導」60周年―― 勝利への一念と強盛な祈りを   
   6日 壮年部指導集が発刊

 原田 あらためて、清新な決意みなぎる男子部の新出発、誠におめでとうございます!
 志賀 ありがとうございます! 新出発に寄せて、池田先生は男子部に呼び掛けてくださいました。
 「これからの新時代は、私と不二の君たちが師子吼せよ! 君たちの師子吼によって、すべてが開かれる。仏意仏勅の創価学会が栄え続けるための一切の原動力は、君たち青年の拡大です。青年が青年を拡大し続けるところが、永遠に勝つ」と。先生の万感の思いを胸に、必ずや拡大の実証でお応えしてまいります。
 原田 志賀男子部長は、先生との深き原点を持った「誠実一路」のリーダーです。総東京男子部長などを歴任し、戦いを牽引してきた「歴戦の闘士」でもあります。どこまでも師匠に呼吸を合わせ、皆で団結し、男子部から広宣流布の大潮流を巻き起こしていただきたいと念願しています。
 萩本 壮年部も“青年の心意気”で、意気軒高に戦っています。6日には、いよいよ、『黄金柱の誉れ 創価学会壮年部 指導集』が発刊されます。
 原田 池田先生は「発刊の辞」で、「壮年部の結成より五十周年――。共戦の大将軍たちに、私の溢れる真情を託したのが、この一書である」と、指導集の意義をつづってくださっています
 萩本 壮年部にとって、座右の書ともなる、待望の指導集です。
 第1章の「壮年部に贈る」には、先生が壮年部にあてられた随筆や、小説『新・人間革命』の抜粋などが収められています。第2章「壮年部への指針」は、「師弟」「求道心」「地域貢献」などのテーマごとに収録。そして第3章「信心を深めるために」は、メンバーの疑問や悩みに答える形で、先生の指導がまとめられています。
 永石 第3章は、壮年部に限らず、日々の活動で直面する、具体的な課題への指針が記されていますね。
 萩本 たとえば、「なかなか弘教が実りません」「苦難に挑んでいるメンバーに、どんな言葉をかければいいでしょうか?」「仕事で忙しく、なかなか会合に参加できないのですが……」など、誰もが知りたい内容です。各地の壮年部の会合でも、積極的に活用していきたいと思います。
 原田 先生の「発刊の辞」は、こう締めくくられています。「今世の人間革命の劇を大勝利で飾りゆこうではないか! 私と共に!」と。「創価の黄金柱」として、どこまでも師弟の道を貫き、一人一人が人生と社会で、勝利の実証を示してまいりましょう。


広布史に輝く拡大


 清水 10月9日には、広布史に輝く「山口開拓指導」開始の日から、60周年の佳節を迎えます
 萩本 1956年(昭和31年)のこの日、若き日の池田先生は、戸田先生の命を受けて山口県へ。翌年1月までの計22日間で、当時の山口の会員世帯数を約10倍に拡大する弘教を達成されました。
 清水 山口開拓指導は、戸田先生の悲願であった75万世帯達成への原動力となりました。この模様は、小説『人間革命』第11巻「転機」の章にも詳述されています。
 永石 かつて先生は、山口開拓指導を振り返り、その「拡大の要諦」を3点にわたって、教えてくださっています。
 志賀 第一に「勝利への揺るぎなき一念」という点です。
 「『必ず勝つ』という師弟不二の一念で祈れば、無限の智慧が湧く。仏に等しい力が漲る。そこから迸る確信の対話は、一人ひとりの生命を揺り動かし、仏性を呼び覚まさずにはおかないのだ」と述べられています。
 永石 第二に「祈りを合わせる」という点です。
 先生は、皆が幸福の大境涯を開いていけるよう、機会を見つけては、共に勤行・唱題をされました。「自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして」(御書1337ページ)と仰せの通り、祈りを合わせて団結していかれたのです。
 志賀 そして
第三に「電光石火のスピード」です
 「どうすれば、あの友を勇気づけられるか。この友の奮起を促すことができるか。時を逃さず、迅速に手を打ち、行動することだ」と教えてくださいました。
 原田 師の深き一念を胸に刻んだ“不二の弟子”の行動が、歴史回天の地に歓喜の波動を広げ、新たな躍進の「転機」をもたらしたのです。池田先生の行動に学び、私たちも、わが地域の広布開拓を果たしてまいりましょう。


STBを積極活用


 永石 「山口開拓指導」の歴史は、SOKAチャンネルVODでも、紹介されています。モバイルSTBで、ぜひ視聴していきたいと思います。
 清水 新番組の「世界に広がるSGI アメリカ・ニューヨーク」や、「笑顔記念日~『歓喜の劇』を演じた“大女優”~」なども大好評ですね。
 原田 毎月の座談会や、これから行われる支部・地区総会でも、モバイルSTBを積極的に活用しながら、友人・未入会家族の方々などに、学会理解を大きく広げてまいりたい。
 萩本 学会伝統の座談会こそ弘教・拡大の生命線です。だからこそ、リーダーは万全の準備で当日を迎えていくことが大事ですね。
 原田 下半期の活動の大きなポイントが、「友人参加の座談会」と「STB視聴運動」です。この二つを軸に、世界広布新時代の弘教・拡大を勢いよく進めていきましょう。

2016年10月 2日 (日)

2016年10月2日(日)の聖教

2016年10月日(日)

◆わが友に贈る


 
会うことで
 信頼は深まる。

 笑顔を交わすことで
 絆は強まる。
 さあ 颯爽と友の元へ!

◆名字の言      
                                          

  都道府県のシンボルといえば、「木」「花」「鳥」などがなじみ深いが、「石」はこれまでなかったらしい。そこで日本地質学会が今年、ご当地で産出もしくは発見された岩石、鉱物、化石をそれぞれ“都道府県の石”に選定した▼化石のアンモナイト(北海道)、佐渡金山遺跡の自然金(新潟県)、東京駅の屋根にも使われたスレート(宮城県)……。選ばれた石を見ると、どれも各地域を象徴し、代表するにふさわしいものばかりだ▼広宣流布大誓堂の須弥壇の基底部には、各地の同志が選んだ、全国47都道府県の石が埋納されている。併せて、三代会長ゆかりの石、学会本部の石、世界192カ国・地域の石も納められている▼大誓堂の定礎式の数日前、これらの石が来日中のSGIメンバー250人に披露された。「世界広宣流布の大伸展のシンボル!」と友は歓声を上げ、喝采が鳴りやまなかった▼「定礎」には「礎石をすえて、建物の工事を始める」(『広辞苑』)という意味がある。支える礎が盤石であってこそ、建造物はそびえ立つ。世界広布への布石を打つため、池田SGI会長が海外初訪問へ旅立ったのは1960年のきょう10月2日。師が築いた礎のもと、平和への連帯は、いや増して輝く時代を迎えている。(城)

◆社説  きょう「世界平和の日」 創価三代と共に人類希望の道を

   きょうは「世界平和の日」。1960年(昭和35年)10月2日、池田SGI会長は初めての海外訪問へ旅立った。24日間でアメリカ、カナダ、ブラジルの3カ国9都市を訪問。「君は世界に征くんだ!」――戸田城聖第2代会長の言葉を胸に、世界広布の第一歩を踏み出した。戦火に苦しんだ民の幸福を願い、人類の宿命転換を誓って。
 SGI会長が、これまでに訪れた国は54カ国・地域に及ぶ。地球の隅々に仏法の人間主義の光を送りゆくSGIの連帯は、192カ国・地域に広がる。アメリカでは複数の都市が「SGI世界平和の日」「池田大作博士平和旅の日」を定めるなど、多くの国・都市が、SGI会長の平和行動をたたえる。
 「平和とは何か」「どう平和を築くのか」という命題が、世界中で問い直されている現在。国際社会を見渡せば、“世界の警察”と称されてきたアメリカの影響力が変化したこともあり、各地で情勢の不安定化があらわになってきている。本来の平和からほど遠い消極的な均衡・安定の状態すらままならず、“ほころび”が目立ちつつある、との憂慮の声が聞かれる。
 国際平和教育研究所の名誉創設者であるベティー・リアドン博士は述べている。
 「『平和』とは、一般的に『人々の幸福』と定義されています。しかし私は、池田会長と同じく、平和とは『価値創造のプロセス』であると考えます。ここでいう価値とは、人々が幸福になるための条件です」
 
 SGI会長が世界平和への第一歩をしるしてから今年で56年。そこからさらにさかのぼること56年――1904年(明治37年)、教員だった牧口常三郎初代会長は、中国人留学生のための学校である弘文学院(後に宏文学院)で地理を教え始めていた。「人間」に主眼を置き、「人道競争の時代」を展望する平和の論調。後に、共感した留学生たちの手で『人生地理学』の中国語訳もつくられた。
 創価三代の歴史には、草創期から現在に至るまで、「一人の人を大切に」という大誠実と不動の信念が貫かれているのだ。
 SGI会長は語っている。
 「『平和』をつくるのは『人間』です。結局は、一人一人の『平和の心』を育む以外に、平和への確かな道はありません」(『未来対話』)
 自分にできる世界平和への行動とは何か――。あらためて、じっくり考え、“一人”のために一歩を踏み出す日としたい。

◆きょうの発心  信心根本に地涌の使命に生き抜く 2016年10月2日

御文
 ただ一えんにおもい切れ・よからんは不思議わるからんは一定とをもへ(聖人御難事、1190ページ・編1209ページ)
通解 ただいちずに思い切りなさい。善い結果になるのが不思議であり、悪い結果になるのが当然と考えなさい。

 
熱原の法難の渦中、難を乗り越える“覚悟の信心”を促された一節です。
 父と母の交通事故がきっかけで、1981年(昭和56年)に入会しました。学生部・男子部・壮年部と、師弟の縁深き港の地で活動しています。
 「世界平和文化祭」をはじめ、折あるごとに師匠・池田先生との出会いを刻み、信心の原点を築きました。「地涌の使命あるが故に偉大でなくてはならない」「社会に偉大なる根を張っていく“灯台”であり、人格者でなければならない」との先生の指針と、この御聖訓を胸に、組織の最前線で活動してきました。
 この間、交通事故、経済苦、家族の病気等々、数々の困難にも直面。しかし、同志の皆さまに励まされ、信心根本に活動に励む中で、一つ一つ乗り越えることができたのです
 現在は、都営団地を擁する地域の地区部長も兼務しています。90歳を超える方など草創の大先輩たちが、一軒一軒歩きながら励ましの輪を広げる姿に、後継の使命を自覚する毎日です。生涯青春の決意で、港の地から世界広布の連続勝利の歴史を開きます。
 東京・港総区副総区長 済藤 正弘

◆SGI会長と共に 新時代を創る 【26】太陽の心で仏縁を広げよ

 「食は命なり」である。実りの秋を迎えて、私たちの命を支えてくださっている農漁村の方々に感謝は尽きない。
 度重なる台風の被害で、ご苦労もいかばかりか。
 尊き農漁光部の宝友を、諸天よ、護りにに護れ!と、強盛に祈る日々である。

              ◇ ◆ ◇

 日蓮大聖人は「広宣流布の時一閻浮提の一切衆生・法華経の行者となるべきを涌出とは云うなり」(御書834ページ)と仰せになられた。
 民族も、文明も超え、この地球上に生きる誰人も、最も尊い地湧の菩薩の生命を抱いている。それを一人また一人で呼び覚ましていくのが、我らの広宣流布だ
 56年前の10月2日、慈折広布の大師匠たる戸田先生の写真を胸ポケットに、私は世界へ一歩を踏み出した。師弟不二なれば、何も恐れるものはなかった。
 〝この地域は難しい〟〝あの人は無理〟などと、決めつける必要はない。
 妙法は、一切を照らしていく太陽であるからだ。
 皆、同じ人間として、「生老病死」の苦悩に向き合い、幸福を求め、平和を願っている。胸襟を開いて語り合えば、仏縁が結ばれ、共鳴が広がる。
 御聖訓には、「他人なれどもかたらひぬれば命にも替るぞかし」(同1132ページ)と記されている。
 内外を問わず、私は友情の橋を懸け、信頼の道を開いてきた。今、我ら創価の平和・文化・教育の大連帯は世界を包み、希望の大光を放っている。

                ◇ ◆ ◇

 わが青年部がはつらつと新出発した。
 各地で新しい精鋭が澎湃と踊り出て、社会貢献の人材城は明るくにぎやかだ。
 青年部を卒業して、壮年部・婦人部に進出する友も、立派な大勝利の歴史を残してくれた。
 皆が生涯、青春の心で、青年と共に、後輩のため、「いよいよ」の信心で勇猛精進するのだ。
 戸田先生は、「
発展する組織は、どこが違うか」、その要諦を明快に教えてくださった。
 第一に、広宣流布という師弟の大願を根本に、皆が学会精神に燃えている。
 第二に、リーダーが絶対の確信に立っている。
 そして第三に、仲良く励まし合って進んでいる。

 永遠に輝く福徳と和楽と歓喜の拡大へ、一日一日を心一つに前進したい。
 大事なのは勇気だ。勇気が慈悲に代わる。太陽の心で、対話に打って出よう!

◆〈寸鉄〉 2016年10月2日
 

 
世界平和の日。師の大闘
 争で太陽の仏法は192カ国
 地域に。若き後継、澎湃と
      ◇
 
過去や現実がどうあれ、
 勝負は常に「これから」だ

 ―恩師。本因妙の挑戦を
      ◇
 全国で「聖人御難事」教材
 に御書講義。
苦難に勝つ
 師子王の闘魂を光らせて

      ◇
 信号ない横断歩道、歩行
 者いても9割の車止まら
 ず。
礼節なくば走る凶器
      ◇
 国連「
国際非暴力デー
 生命尊厳の哲学を時代精
 神に。草の根対話の力で

【聖教ニュース・特集記事】

◆〈サンデーリポート〉 アンデスを訪ねて ペルー・ワンカヨ編 
 きょう10・2「世界平和の日」
 標高3300メートルの地で活動する友


 きょう10月2日は「世界平和の日」。1960年、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長が海外訪問の第一歩を踏み出した日である。今や192カ国・地域に広がった創価の人間主義のスクラム。その一つ、南米のペルーを訪れ、山岳地帯の都市・ワンカヨで活動するメンバーを取材した。(記事=西賢一、写真=上沢尚之)
 ペルー中部、フニン県の県都であるワンカヨは、標高3300メートルの高原都市である。日本では、あまり聞き慣れない地名かもしれない。
 首都リマのホルヘ・チャベス国際空港からは、プロペラ機で50分。
 白雪を冠したアンデス山脈を越えて、フランシスコ・カルレ空港に到着すると、ヘルマン・カスティーヨ副支部長が地域の特色を詳しく教えてくれた。
 「ワンカヨは、アンデスのマンタロ谷に広がる農牧畜業の町です。トウモロコシやジャガイモ、乳製品などが有名で、商業地としての顔も持っています。SGIの組織の単位は支部で、2地区・8グループによって構成されています」
 そのワンカヨ支部の活動の舞台は、日本の九州と沖縄を合わせた広さに匹敵するフニン県全域と、隣接県にまで及ぶ。
 ――ワンカヨに広宣流布の灯がともったのは、1970年代初頭。それは74年3月、池田SGI会長の2度目のペルー訪問によって、確かなうねりとなっていった
 この時、20人ほどのメンバーが、リマで行われた記念撮影会へ。「写真を撮ろう!」。SGI会長のすぐ後ろに一列で並び、喜びのカメラに納まった。
 この出会いが勢いとなって弘教が進み、同年8月に最初の班が誕生。2年後には文化祭を開催するまでに発展した。
 84年、SGI会長は三たびペルーへ。その際にも代表がリマへと駆け付け、忘れ得ぬ原点を刻んでいる。
 支部婦人部長のエディ・カスティヤさんは振り返る。
 「実はリマへ向かう途中、大規模な山崩れが発生し、道路が寸断されたんです。恐怖におびえながら、何時間も歩いて山を越え、やっとの思いで、リマにたどり着きました」
 地理上は隣県となるリマとワンカヨ。距離は300キロほどだが、車で行くには標高5000メートル近い峠を越えなければならない。今でこそ、片道5、6時間の道のりも、当時は十分な舗装がなされておらず、災害や事故が多発していたという。
 苦労して集ったメンバーを迎えたのは、美しい虹だった。ほとんど雨の降らないリマの上空に、七色のアーチがかかったのだ。その直後に開かれた「ペルー世界平和青年文化祭」。SGI会長は両手を高く掲げ、“Vサイン”で同志をたたえた。
 この年、ワンカヨは班から地区に発展。師弟の出会いが結ばれるたびに、妙法のスクラムは大きく拡大していった。
 一方、この時代のペルーは、全土がテロの脅威にさらされていた。特にワンカヨは、その被害が大きく、生活も活動も命懸けだった。“地域の人々が被害に遭わないように”“青年部が巻き込まれないように”――婦人部を中心とした祈りは、何年にもわたったという。
 やがてテロは沈静化するが、この時から始まった「題目闘争」こそが、今日に至る平和建設の推進力になっている
                                                                        ◇ 
 90年には支部体制となり、カスティヤさんは夫のロドリゴさんと支部長・婦人部長に就く。
 以来、使命の天地を駆け巡るカスティヤさん。この間、最愛の夫との死別、自身の大病――悲しみも苦しみも、全て信心で乗り越えてきた。長女のカーレンさんはアメリカ創価大学を卒業し、リマ大学で教壇に立つ。かつてはSGIの信仰に大反対だった家族も、カスティヤさんの実証に触れ、祖父母・母・妹が相次ぎ入会した。
 ロドリゴさんの志を継ぎ、支部長となったサンチャゴ・キントさんは、SGI会長の2度目の訪問直後に御本尊を受持した一人。ケチュア語(先住民族の言語)を話せる電気工事士として、250以上の村や集落に“希望の光”を届けてきた。働きながら学んだ母校・国立ペルー中央大学から、SGI会長に「名誉博士号」が贈られたことが、何よりの誉れだという。
 同じく、草創期に母と入会したハイメ・オルダヤさん(地区部長)は、患者の信頼厚き肺の専門医。弟のルイスさん(壮年部員)も医師である。
 またルイサ・カスティージョさんは、保険業界で活躍する地区婦人部長。敬虔なカトリックの家に育つが、ペルーSGIの機関紙に掲載されたSGI会長の指導に希望を見いだし、創価家族の一員に。本年で入会30年を迎える。その彼女が激励を重ねてきたのが、プリスカ・カマックさん(女子部部長)。会計士として独立を果たし、昨年から部で9世帯の弘教を実らせた。
 さらに、飲食店店長のミトン・デラクルスさん(男子部部長)、映画監督のハンス・マトスさん(男子部員)ら、アンデスのごとき人材山脈が堂々とそびえ立つ。今、ペルーで最も伸びている組織――それがワンカヨ支部である。
                                                                              ◇ 
 先月13日夜(現地時間)、ワンカヨ市内で行われた支部総会には、平日にもかかわらず200人を超える友が参加した。
 席上、体験発表した未来部のジャネット・アヤラさん(高校1年)は、出生時の病による後遺症のため、車いすで生活する。だが、家族の信心に支えられ、学校では常にトップの成績を修めるまでに成長。困難に負けない姿に感動した同級生は皆、SGIの良き理解者に。さらには聴覚障がいのある友人のために学んだ手話の実力が認められ、通訳の仕事が決まったという。
 鼓笛隊ではフルートを演奏するアヤラさんは、最後に御書の一節を力強く拝読した。
 「苦をば苦とさとり楽をば楽とひらき苦楽ともに思い合せて南無妙法蓮華経とうちとなへゐさせ給へ」(1143ページ)
 世界のどこであれ、同志の数だけ信仰勝利のドラマがある。
 そこに共通するのは、苦闘の中でつかんだ、題目への揺るがぬ確信であった。 
 ご感想をお寄せください news-kikaku@seikyo-np.jp

◆創価大学北京事務所開設10周年記念講演会から 
 教育の力で日中に新たな光彩を


 中国・北京にある創価大学の北京事務所が本年、開設10周年を迎え、その佳節を祝う記念講演会が9月26日、北京大学で開催された。ここでは、登壇した2人の識者の講演
に寄せられた程永華駐日大使のメッセージを紹介する。

2016年10月 1日 (土)

2016年10月1日(土)の聖教

2016年10月1日(土)

◆わが友に贈る


 
正しい信仰は
 
人間を強くする
 挑戦し続けるための
 無限の希望の力となる。
 堂々たる自己を築け!

◆名字の言


  アルゼンチン北部の街トゥクマンで、自らの病気や経済苦と戦う婦人部の白ゆり長を取材していたときのこと。
白ゆり長は「私をずっと励ましてくれた婦人がいました。彼女のおかげで今があるのです」と感謝を語った▼その婦人とは、グラシエラ・サラビアさん。トゥクマン地域の婦人部長を務めたが、昨年2月、病で亡くなった。現在のダニエラ・ロペス婦人部長も「とても心の広い女性でした。全ての人を常に激励する人でした。最後まで人を激励していくという言葉通りの人生でした」と述懐した▼この“トゥクマン広布の母”が祈っていたことがある。故郷の誇りの国立トゥクマン大学から池田SGI会長に名誉博士号が授与されることだった。その祈りが今年8月、実現した▼大学での授与式には、グラシエラさんの次男で男子部部長のマティアスさんが参加していた。彼はトゥクマン大学の卒業生。母はいつも「池田先生から絶対に離れてはいけない」と教えたという▼トゥクマン大学のモットーに「足は大地に、眼差しは天空に」とある。現在、さまざまな理由で学校に行けない人を支える施設等で働くマティアスさん。現実の大地に足を踏みしめ、胸中に輝き光る「最愛の母」と「最高の師匠」を見つめて、希望の道を進む。(進)

◆小説「新・人間革命」 源流 二十六


 インドのメンバーとの語らいを通して山本伸一が感じたことは、多くの人が宿命の転換を願って信心を始めたということであった

 インドでは、業(カルマ)という考え方が定着している。
 ――すべての生命は、永遠に生と死を繰り返す。その輪廻のなかで、業、すなわち身(身体)、口(言語)、意(心)による行為で宿業がつくりだされ、その結果として、現在の苦楽があるということである。
 つまり過去世からの悪い行いの積み重ねが悪因となって、今世で悪果の報いを得る。反対に、良い行いをすれば、善果の報いを得られる。また、今世の悪業は、さらに来世の悪果となり、善業は善果となる。
 この生命の因果は、仏教の教えの基調をなすものでもあるが、問題は、悪果に苦しむ現世の宿業をいかにして転換していくかにある
 こうした考え方に立てば、いかに善業を積み重ねても、今世にあって悪業の罪障を消滅することはできない。苦悩の因となっている悪業は、遠い過去世から積み重ね続けてきたものであるからだ。罪障の消滅は、現在はもとより、未来世も永遠に善業を積み続けることによってなされ、今世では、自身の苦悩、不幸に甘んじるしかないのだ。
 この世で苦悩からの解放がなければ、人生は絶望の雲に覆われてしまう。
 しかし、日蓮大聖人の仏法では一生成仏を説き、今世において自身の仏の生命を顕現し、宿業の鉄鎖を打ち砕く道を教えている。信心によって人間革命し、何ものにも負けない自分をつくり、一切の苦悩を乗り越えていくことができるのだ。
 私たちは、この苦悩の克服という実証をもって、日蓮仏法の真実を証明し、広宣流布を進めていくのである。いわば苦悩は、正法の功力を示すための不可欠な要件であり、宿命は即使命となっていくのだ。
 信心によって「あきらめ」の人生から「挑戦」の人生へ――インドのメンバー一人ひとりが、それを実感し、歓喜に燃えていたのだ。   

◆〈寸鉄〉 2016年10月1日

 10月―実りの秋。
友情の
 対話を深める好機
。創立
 の月へ弥弥の心で前進!
      ◇
 
学術部の日。民衆厳護の
 
知性の勇者!創価の哲学
 胸に正義の論陣を力強く
      ◇
 「
師子とは師は師匠子は
 弟子なり
」。全ては弟子で
 決まる。青年よ奮起せよ
      ◇
 
「国際高齢者デー 」。皆が
 生き生き輝く社会を!地
 域に尽くす多宝の友が鑑
      ◇
 世界の90%が大気汚染下
 で生活―報告。対策急げ。
 
未来に負の遺産を残すな

【聖教ニュース・特集記事】

◆アメリカ・ボストン市が本年9月26日を「ソフト・パワーの時代と哲学の日」に
 「ハーバード大学講演」から25周年を祝賀
 宣言書「SGI会長は世界の青年の師匠」


 アメリカ・マサチューセッツ州ボストン市が、同州にある世界屈指の名門ハーバード大学での池田SGI(創価学会インタナショナル)会長の講演(1991年9月26日)から25周年を記念して、2016年9月26日を「ソフト・パワーの時代と哲学の日」と宣言した。宣言書の授与式は9月18日、アメリカSGI・ノース圏総会の席上で行われ、同市の元市長レイモンド・L・フリン氏からSGIの代表に宣言書が託された。

 政治・経済・科学技術など、幅広い研究分野で世界最高水準を誇るハーバード大学。
 SGI会長は1991年9月26日、同大学ケネディ政治大学院の招聘で、「ソフト・パワーの時代と哲学」と題して講演を行った
 ソ連が崩壊し、冷戦が終結した当時の国際情勢にあって、軍事力や権力、富といった外圧的な「ハード・パワー」ではなく、知識や情報、文化といった「ソフト・パワー」の存在に注目が集まり始めていた。
 SGI会長は、このソフト・パワーの潮流を不可逆なものとしゆく鍵として、人間精神の“内発的なるもの”の重要性に言及。現代に必要とされるのは人間の持つ「内発的な自己規律と自己制御の心」であると訴えた。これに対し、同大学を代表する多くの教授たちから、深い共感と賛同が寄せられた。
 
講演から25周年の意義を留める宣言書では、人間同士の信頼関係を構築するソフト・パワーに着目し、世界平和を促進してきたSGI会長のリーダーシップを称賛。その存在は「世界中の青年にとっての師匠である」と記されている。

◆青年部教学試験2級 全国で2万6千人が合格
 

 9月25日に実施された「青年部教学試験2級」の結果が、このほど発表された。師範、教学部教授の代表らによる採点結果を踏まえ、厳正に合否を検討したものである。
 それによると、全国で約2万6000人の男女青年部員が合格し、「青年部教学資格2級」となった。合格者には順次、合格通知が行われ、各種会合等で「合格証」が授与される。
 発表にあたり、森中教学部長は語った。
 「厳しい社会情勢の中で、時間をこじ開けるようにして懸命に研鑽に励んでこられた受験者の皆さま、本当にご苦労さまでした
 また受験者と共に学び、励ましを送り続けてくださった地域の皆さま、さらに運営・採点等の役員として試験を陰に陽に支えてくださった全ての方々に、深く感謝申し上げます。
 合否にかかわらず、日蓮仏法を学び、人間主義の哲学を心肝に染め抜かれたお一人お一人を、池田先生は『最も誇り高い栄光の青春であり、無量無辺の福運を積んでいる』と、最大に讃えてくださっています
 受験者全員が『若き勝利の哲学者』との気概に燃えて、『ちかいし願やぶるべからず』(御書232ページ)との御聖訓のままに、世界広布新時代の主役として大前進されゆくことを、念願してやみません」

◆若き熱と力で広布の新潮流を! 男子部新リーダー紹介


 さあ、今こそ“青年が青年を”拡大する時!――その先陣を切る男子部が新体制となり、竹岡光城青年部長、志賀昭靖男子部長、鈴木伸一書記長が誕生した。

◆ 〈世界の識者の眼〉 米サンタモニカカレッジ元学長 チュイ・ツァン博士
 世界市民育む仏法の人間主義
 SGIは心を磨き共に向上する“触発の学舎”

 米カリフォルニア州にあるサンタモニカカレッジは、2007年に世界市民育成のプログラムを導入し、履修を学生に課した先駆的な大学である。当時の学長であるチュイ・ツァン博士に、導入に至った経緯や、仏法の人間主義を基調とした創価教育への評価について聞いた。(聞き手=萩本秀樹記者)

先駆的なカリキュラム
 ――博士は教育者として長年、青年の育成に尽力してこられました。その根底には、どのような信念があったのですか。
 ツァン博士 第2次世界大戦が終結した数年後に、私は香港で生まれました。中国にいた両親は、難民として香港に移り住んだのです。
 両親の戦争体験を聞きながら幼少時代を過ごしました。10代の頃にはベトナム戦争が本格化し、アジア全体が敵意と憎悪に包まれているのを肌で感じていました。
 高校卒業後にアメリカの大学に進学し、争いのイメージばかりだったアジアを離れたことで、それまで抱いていた感情を客観視できるようになりました。
 私は、戦争による苦い感情にとらわれるのではなく、それを乗り越え、より良い世界を築かねばならないと感じました。そのためには、過去の失敗を繰り返さぬよう、歴史を正しく認識し、平和への選択を重ねていくことが大切だ、と
 ここに、教育が果たす役割もあります。
 教育とは、真に進むべき方向へと自らを導き、自分自身を、社会に貢献しゆく主体者へと変えゆく作業であるといえるでしょう
     
 ――昨年まで学長を務められたサンタモニカカレッジでは、世界市民育成のプログラムをカリキュラムに取り入れ、大きな話題となりました。
 博士 サンタモニカカレッジの学生数は3万人を超え、100カ国以上から集った3300人の留学生が学んでいます。国際性に富んだキャンパスで、世界市民としての自覚を培うために開始したのが、このプログラムです。
 世界市民を理念として謳う学舎はありますが、実際にカリキュラムに取り入れるのは、あまり前例のないことでした。
 学生は、プログラムで認定された科目の中から、決められた単位を取得することが課せられています。科目の内容は多岐にわたりますが、共通するのは、世界全体についての理解を深め、他者への慈悲の心を養うという目的です。
 例えば、ある年の生物学の授業では、異なる場所の植物がどのように環境の変化をもたらし、地域の経済活動に影響を与えるのかを比較しました。それらは物理的には離れていても、いずれも人間や環境に影響を与えていることを複数の視点から学んだのです。

自他共の善性を引き出す対話

 ――先見的な地理学者でもあった牧口初代会長は、「郷土」を立脚点としつつ、「世界市民」であることを自覚すべきだと語りました。私たちは皆、他者や環境と密接に関わり合って生きているとの認識が、世界市民に欠かせない条件であると思います。
 博士 同感です。その
互関連性について学び、共感し、自覚するのが大切です。どこか別の場所で起きた出来事を、自らに関係する物事として捉える“くせ”を、日常の習慣としていくことです。
 世界市民の視点を養うには、実践が不可欠です。例えばビジネスにあっては、自らの利益のみを追求するのではなく、いかに社会に貢献できるかに思いをはせていくことです。
 ここで忘れてはならないのは、他者のため、社会のために行動する善性は、誰にでもそなわっているということです
     
 ――池田SGI会長はコロンビア大学ティーチャーズ・カレッジでの講演(1996年6月)で、世界市民の実践のあり方として、人々に同苦し、連帯する「慈悲」を挙げました
 博士 その池田会長の講演を読み、私が長年、思い描いてきた世界市民のビジョンと多くの共通点があることを、とてもうれしく思いました。
 全ての人の生命に善性がそなわっていると述べましたが、では、それを引き出す要素は何でしょうか。池田会長と同様に、私は「対話」を挙げたいと思います
 サンタモニカカレッジに世界市民プログラムを導入する時、私は、志を同じくする多くの教職員の協力を得ました。彼らもまた、世界への視野を広げる教育の重要性を実感していたのです。
 それを自分自身の内にとどめていては、抽象的な“理想”で終わってしまったかもしれません。しかし、他者と分かち合い、論じ合い、共に一歩を踏み出すことで、実現へとこぎ着けることができたのです。
 自他共にそなわる人間性を発揮するためには、互いを認め、たたえ合う交流の場が必要です。そうした実践は、最も身近な場所で、目の前の一人とともに始めることが可能なのです

SUAに見た模範の大学像
 ――深い信頼と安心感に基づき、世代や立場の垣根を超えて心を分かち合うのがSGIの集いです。博士は以前、アメリカSGIの講演会に参加されましたね。
 博士 生きとし生けるものの関連性、生命の尊厳を説く仏法の哲学は、私の世界市民像と深く一致するものです。
 SGIは、目を見張るような草の根の運動を展開しています。活動を通して互いを理解し、深い人間関係を築きながら平和の建設のために行動しているのです。多様化する今日の社会にあって、驚くべきことです。
 メンバーとの交流で印象に残っているのは、社会貢献のための真っすぐな信念です。それは豊かな知恵や創造性となって、一人一人の日常の実践に結実しています
 彼らの平和へのメッセージが、言葉ではなく行動によって、社会に広く浸透し、ポジティブな影響を与えていることに、感動を受けました
 SGIは、教育団体として始まったと伺いました。とても意義深いことです。宗教と教育は、人々の可能性を開き、人類に貢献するという目的を共有しているからです。
 その点、池田会長が、仏法の哲学を根本に、世界中に創価教育の学舎を創立したことは、誠に先見の明に富んでいたといえます。
 以前、アメリカ創価大学(SUA)を訪問しましたが、少人数制の授業を中心とした、学生第一の学習環境が整っていました。キャンパス全体に対話の雰囲気があふれているのが印象的でした
 大学とは、かくあるべきだという模範が、SUAにはありました。
     
 ――SUAが、地元・アリソビエホ市と一体で発展したように、教育とは地域と社会の発展の源です。
 博士 教育の発展は、そのまま社会の繁栄につながります。大学が、有為な人材を地域に輩出していくのはその一例といえるでしょう。
 一方で、地域によっては、教育機関が存在しない場合もあります。しかし、そうした場所にも、SGIの組織があり、人々に知恵を与え、心を豊かに育む“居場所”となっているのです。
 その意味でSGIは、世界市民を育てる“学校”のような存在であると感銘を深くします

 
Chui Tsang 香港生まれ。米スタンフォード大学で言語学博士号を取得。同大学教員、サン・ホセ・シティ・カレッジ学長などを歴任後、2006年から9年間、サンタモニカカレッジで学長を務め、世界市民教育をカリキュラムに取り入れた。   

◆10月度 男子部「御書活動者会」研鑽のために 最蓮房御返事
 

 
使命の天地で勝利劇を!
 わが一念で環境を変える


 10月度の男子部「御書活動者会(御書活)」では、「最蓮房御返事」を研さん。自身の境涯革命によって、今いる場所を「常寂光の都」にしていけることを学ぶ。


御文

 我等が居住して一乗を修行せんの処は何れの処にても候へ常寂光の都為るべし(御書1343ページ)

通解
 私たちが住んで、法華経を修行する所は、いずれの所であっても、常寂光の都となるであろう。


背景と大意

 本抄は文永9年(1272年)4月13日、日蓮大聖人が51歳の時、佐渡の一谷において、同じく佐渡に流されていた最蓮房に与えられたとされるお手紙である。
 最蓮房は天台の学僧だったが、この年の2月、大聖人の弟子となった。
 流罪地の佐渡で真実の師に出会い、その教えを求めることができた喜び――本抄は、最蓮房が、その思いを手紙に記して届けたことに対して認められたものである。
 冒頭で、御供養に対する感謝を述べられた後、大聖人と最蓮房が過去無量劫以来の永遠の絆を結んでいることが明かされる。そして、大聖人こそ末法の「正善の師」であることを示されるとともに、結びに最蓮房の赦免を予見し、最大の励ましを送られている。


解説

 拝読御文に「一乗」とあるが、これは「一仏乗」、つまり法華経のことをいう。
 法華経以前の経典では、仏は現実を離れた別の国土に住むとされていた。
 日蓮大聖人の御在世当時、来世で西方極楽浄土に生まれ、そこで救われるという念仏が流行していた。現実世界を離れたどこかに幸せがあるとする念仏思想は、人々から生きる力を奪うものだった。
 これに対し、法華経寿量品において、この現実世界こそが、仏が常に住し、衆生を教化する「常寂光土」であることが明かされた
 本抄において大聖人は、大難の渦中、師と同じ環境で奮戦する最蓮房に、妙法を実践し、胸中に仏界を輝かせていけば、どんな場所であろうが、そのまま「常寂光の都」としていくことができると激励されている。
 大聖人の佐渡での生活は「天井は板間が合わず、四方の壁は破れて雪が降り積もって消えることがない」(御書916ページ、通解)という過酷なものだった。その上、念仏者からは命を狙われた。
 しかし、
死を覚悟するほどの状況の中であっても、大聖人は「我等は流人であっても心身ともにうれしいものである」(同1343ページ、通解)、「遠国の島に流罪された人で、私たちのように喜びが身にあふれているものは、よもや、いないであろう」(同ページ、通解)と述べられた。そして、「大事な法門を昼夜に思索し、成仏の理を時々刻々に味わっている」(同ページ、通解)と仰せの通り、門下のために「開目抄」や「観心本尊抄」などの重書を執筆された。
 大聖人は自ら目の前の環境を「常寂光の都」へと転じ、広宣流布に生き抜く御本仏の御境涯を弟子たちに示されたと拝される。
 次元は異なるが、自身の一念を変革したことで、周囲の環境が変化した経験を持つ人もいるだろう。
 「あの部署だけには、絶対に異動したくないな」――そう強く思っていた矢先、その部署への異動が決まった男子部員がいた。
 深夜までの勤務。苦手な分野の仕事。自分にとって最悪と思える職場だった。「なぜだ」と憤り、最初はやる気も起きなかった。
 しかし、ある男子部の先輩の激励が心に響いた。「仏法に偶然はない。必ず意味があるはずだよ」
 その言葉を胸に、題目を唱え、懸命に学会活動に挑戦すると、“最悪”と思っていた仕事からも学ぶことが多いと気付いた。仕事への姿勢が変わると徐々に周囲の信頼を得て、“この職場でよかった”と思えるまでになった。
 池田SGI会長はつづっている。
 「彼方に幸せを求めるのではなく、自分のいるこの場所を、すべての面で、最高の地に、常寂光土にしていってください。自分の一念を変えることによって、それができるのが仏法なんです」
 自分が生きる使命の場所を離れて、どこか遠くに「常寂光の都」があるわけではない。環境の良しあしは、わが一念によって決まるのだ。
 男子部が新出発した今、どんな立場になろうとも、今いる場所で広布の旗を掲げゆく一念を定めたい。そこから新たな拡大の潮流は起こるのだ。

◆〈信仰体験〉 獣医師の飽くなき挑戦  挫折のまま終わらせない
 その先で新たな自分を築く


 【山梨県笛吹市】獣医師・髙梨亨さん(54)=笛吹東支部、支部長=は、動物病院を開業して今年で20年。相手は、言葉を話さない動物たち。“患者”の思いを直接は聞け
ない。だから、知識を深める。寄り添い方に工夫を凝らす。その努力を常に怠らない。口から何度も出てきたのは、「挑戦しては挫折、そしてまた挑戦。その繰り返しですよ」との言葉だった。

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