2017年7月28日 (金)

2017年7月28日(金)の聖教

2017年7月28日(金)の聖教

◆わが友に贈る

御聖訓「一日に二三度
え(笑)みて向へとなり」
父母に笑顔で接しよう。
感謝の言葉を届けよう。
親孝行を報恩の心で!

◆〈名字の言〉2017年7月28日
 

 世界的な経営大学院として知られるアメリカのハーバード・ビジネス・スクールが、東日本大震災の被災地で学ぶ授業を続けている▼2008年に世界的な金融危機が起きた際、金融業界に多くの卒業生を輩出してきた同校は自省した。“本当に世界を良く変えるリーダーを育成できていたのか?”。失敗知らずのエリートたちに、人間としての“土台”を築いてもらう目的で2011年、“見知らぬ現場に身を置く”科目が必修に。その中で唯一、6年連続で開講されているのが東北でのプログラムだ▼復興に汗する人々と交流を続ける理由について、『ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか』(ダイヤモンド社)の著者・山崎繭加氏は本紙のインタビュー(3月7日付)で語った。「『本物の一人』の真摯な思いと理念があれば、人々の心を変え、地域をも変えていける。たとえ一人でも変化は生み出せることを痛感するのです」▼震災から6年の今年3月、池田先生はつづった。「いつも私の心の真ん中には、鍛え上げられた、新生の東北家族がいる。『学会精神は、東北に学べ!』」と▼常設展示「東北福光みらい館」(仙台市)の観賞者が1万人を超えた。自らを鍛え上げて試練に立ち向かい、新生の道を開く挑戦を世界が見つめている。(朱) 

◆〈寸鉄〉 2017年7月28日

 全国各地で家族大会。太
 陽の励ましで鳳雛を包も
 う!創価の心伝える好機
      ◇
 信頼し得る友情におよぶ
 ものはない―哲人。新し
 き友や旧友と語らう夏に
      ◇
 「時機に叶いぬれば必ず
 得道なるべし」御書。青年
 よ行学の翼で飛躍せよ!
      ◇
 歩きスマホの人を狙った
 “当たり屋”続出と。少し
 だけならとの油断排して
      ◇
 最低賃金、25円引き上げ
 へ。過去最大。雇用環境の
 改善へ公明よ更に旗振れ

◆社説  創価家族で未来の宝育む ファミリー大会通し信心の継承を


 暑さをものともしない子どもたちの笑い声がはじける季節がやってきた。未来部躍進月間も始まり、各地で未来部育成の取り組みが盛んに行われている。未来部員との心の触れ合いを通し、信心継承の夏としたい。
 近年、子どもを育む家族の構成が変化し続けている。厚生労働省の調査によると、3世代で暮らす世帯の割合は全体の5・9%と、20年前に比べて半減している(平成28年「国民生活基礎調査」)。また内閣府の男女共同参画白書では、長時間労働によって男性の7割が育児に参加できず、出産した女性の約半数が退職を余儀なくされているという。「仕事」と「家庭生活」の両立が難しい現状が指摘されている。
 祖父母世代に育児の一部を任せられない現役世代の夫婦にとって、子育ての負担が大きくのしかかる実態がうかがえる。そうした家庭を支援する意味でも、子どもを育む“地域のチームワーク”への期待は大きい。
 “子どもは学会の庭で育てていく”とは戸田先生の教えだ。座談会や日頃の交流を通し、「創価家族」で見守り励ます取り組みは、学会の伝統でもある。
 夏の恒例行事となった創価ファミリー大会には、未来部員とその家族、地域の同志が一堂に集う。子どもと親、時には祖父母を加えた3世代による体験発表は、好評を博す目玉企画の一つ。普段はなかなか伝える機会が少ない、苦難を乗り越えた信仰の喜びを親や祖父母が語り、子どもたちは自身の夢や日々の挑戦をはつらつと紹介する。
 子どもが事前に聞き取りをした“わが家の広布史”や祖父母の戦争体験を発表する企画なども好評である。大人世代の思いや苦労を知り、信仰に目覚める未来部員も多い。
 こうした取り組みは、家庭での親子の語らいを深め、家族への安心感、信頼感という“人間の根っこ”を伸ばし、やがて信心の継承にもつながっていく。
 池田先生は、未来部育成の要諦をつづっている。
 「『あの子を広布の大人材に育てずにおくものか!』『この子も創価の庭で大成長させてみせる!』。見返りなど何も求めない。ただ、ひたぶるに友の偉大な使命と栄光の人生を願い、励ましを贈る。ここに、法華経の魂の真髄がある。だからこそ、若き地涌の菩薩が澎湃と呼び出され、躍り出てくるのだ」(『随筆 希望の大道』〈未来部・躍進の夏〉)
 創価家族の励ましで一人一人を大切に育み、希望あふれる未来の建設を一段と進めたい。

◆きょうの発心   関西魂を受け継ぎ常勝の行進2017年7月28日

御文
 深く信心を発して日夜朝暮に又懈らず磨くべし何様にしてか磨くべき只南無妙法蓮華経と唱へたてまつるを是をみがくとは云うなり(一生成仏抄、384㌻・編22㌻)
通解 深く信心を起こし、日夜朝暮に怠らずわが心を磨くべきである。どのように磨くべきか。ただ南無妙法蓮華経と唱えることが磨くことになる。

 信心の実践で心を磨いていくようにと教えられています。創大生だった時、自分に自信がもてず悩んでいた私は、“題目で自身の心を磨いていく”との、日蓮大聖人の確信の言葉に触れ、どんな時も題目根本に前進をと決意。時を同じくして、キャンパスで池田先生とお会いする機会が。「お母さんを大切に」と温かく励ましてくださり、生涯、師弟の道を生き抜こうと誓いました。
 社会人になってからも、自身の心を磨く思いで、題目を唱え、学会活動に思う存分挑戦しました。その中で、進行性のがんを早期に発見し、克服。友人への弘教を実らせることもできました。
 今、常勝関西の地で、華陽姉妹と共に、何があっても“先生のために断じて勝つ”との関西魂を生命に刻ませていただけることへの感謝は尽きません。
 不敗の原点である7・17「大阪大会」から60周年の本年。今こそ、私たち関西女子部が「負けたらあかん」と一念を定めた常勝の祈りを受け継ぎ、誓春勝利の花を爛漫と咲かせてまいります。   関西女子部長 奥田恵

◆小説『新・人間革命』第30巻 雄飛の章 三十七 2017年7月28日 (6133)
 
 


 東京は、青葉の季節であった。
 山本伸一は、広宣流布への飛翔を阻む謀略の鉄鎖を断ち切り、大鷲のごとく希望の青空へ飛び立った。
 第五次訪中、そして、長崎、福岡、大阪、愛知、岐阜、静岡の指導を終えて信濃町に戻った伸一は、本陣・東京の再構築をめざして、練馬区や台東区、世田谷区、港区の会館などを訪れ、同志の激励に奔走した。
 伸一は、広布新時代に向かって翼を広げ、奮戦を続けていた。一方、会長の十条潔をはじめ学会首脳は、しばらく前から悩み抜いていた。山脇友政についての問題であった。
 ――金に目がくらんだ山脇は、五年前に富士宮の土地売買等に絡み、巧妙な手口で大金を手にすると、自ら冷凍食品会社の経営に乗り出した。しかし、所詮は素人商売であり、放漫経営がたたって事業不振となり、四十数億円の莫大な負債をかかえるにいたった。返済のめども立たず、追い詰められた彼は、学会から金を脅し取ることを考えた。
 これまで山脇は、若手僧らに学会を激しく批判させ、自分が宗門との和合の交渉役となって、学会を意のままに操ろうと暗躍してきた。そのために、裏で僧たちの学会への不信と反感を煽り、攻撃させるように、捏造した情報を流し続けたのである。
 さらに、学会攻略の計画を練り、再三にわたって、それを宗門に伝え、法主・日達にも讒言を重ねてきた。
 自分が火をつけ、事態を紛糾させておいて、自分が収拾役を買って出るという、いわゆる「マッチポンプ」を繰り返したのだ。
 また、学会の社会的な信用を失墜させ、会長の伸一を追い落とそうと、マスコミにも事実を歪めた情報を流し続けた。
 だが、その化けの皮が次第にはがれ、謀略と二枚舌の背信行為の数々が露見するとともに、事業は窮地に陥ったのだ。自業自得であった。御聖訓には、「始めは事なきやうにて終にほろびざるは候はず」(御書一一九〇ページ)と仰せである。   

【聖教ニュース】

◆遥かなるルネサンス展 青森県立美術館で開幕 2017年7月28日
東京富士美術館企画 9月10日まで

 
開会式では青森県の佐々木副知事(左から5人目)、青森県議会の熊谷議長(同4人目)、ウフィツィ美術館のシュミット館長(同3人目)、東奥日報社の塩越代表取締役社長(同2人目)、青森放送の山本恒太代表取締役社長(同8人目)らがテープカットを(青森県立美術館で)
開会式では青森県の佐々木副知事(左から5人目)、青森県議会の熊谷議長(同4人目)、ウフィツィ美術館のシュミット館長(同3人目)、東奥日報社の塩越代表取締役社長(同2人目)、青森放送の山本恒太代表取締役社長(同8人目)らがテープカットを(青森県立美術館で)

 東京富士美術館の企画展「遥かなるルネサンス――天正遣欧少年使節がたどったイタリア」青森展(主催=青森県立美術館、東奥日報社、青森放送、青森県観光連盟)の開会式が27日、青森県立美術館で開かれた。
 開会式には本展の学術総監修者であるイタリア・ウフィツィ美術館のアイケ・D・シュミット館長をはじめ多くの来賓が出席した。
 ――400年の時を超えて、「天正遣欧少年使節」が目にしたイタリア・ルネサンス芸術の至宝が青森へ。
 日本からの4人の少年使節は、1585年3月、イタリアに第一歩をしるし、約5カ月にわたってイタリア各地を訪問した。
 本展は、その足跡をたどりつつ、彼らが目にしたであろう作品等を紹介。イタリアを代表するウフィツィ美術館の所蔵品を中心に、絵画、文献、工芸品、彫刻、陶芸品など約70点を展示する。
 中でも「ビア・デ・メディチの肖像」は、470年以上もフィレンツェを出たことがなかった名品。今回の巡回展が日本初公開となる。また近年、描かれた人物が特定されたばかりの「伊東マンショの肖像」は、少年使節の一人を描いた意義深い作品の一つである。
 開会式では、主催者あいさつ(青森県の三村申吾知事〈佐々木郁夫副知事が代読〉、東奥日報社の塩越隆雄社長)の後、青森県議会の熊谷雄一議長が、貴重で水準の高い芸術をたくさんの人に鑑賞してもらいたいと祝辞を述べた。
 ウフィツィ美術館のシュミット館長は、「東京富士美術館創立者の池田大作先生をはじめ、多くの方のご協力に感謝します。イタリアと日本の交流には深い歴史があります。本展を通して、イタリア・ルネサンスの魅力を存分に感じていただければと念願しています」と語った。
 【案内】
 ▽会期=きょう7月28日(金)~9月10日(日)。休館日は、8月14日(月)、同28日(月)。
 ▽開館時間=午前9時~午後6時(入館は同5時半まで)。
 ▽入場料金=一般1500円(1300円)、高校・大学生1000円(800円)、小・中学生無料。カッコ内は20人以上の団体料金。
 ▽会場=青森県立美術館〈JR新青森駅東口バス停からルートバスねぶたん号で「県立美術館前」下車〉
 ※青森展に続き、東京展(東京富士美術館、9月21日~12月3日)が開催予定。

◆全国最高協議会 原田会長を中心に 2017年7月28日
広布のため平和のため地涌の人材の林立を
池田先生がメッセージ贈る

 
広布のため、平和のために、地涌の使命に燃え立つ人材群を! 原田会長を中心に行われた全国最高協議会(学会本部別館で)
広布のため、平和のために、地涌の使命に燃え立つ人材群を! 原田会長を中心に行われた全国最高協議会(学会本部別館で)
 全国最高協議会が24日、東京・信濃町の学会本部別館でスタート。原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長が、全国の方面長・方面婦人部長、各部の代表らと出席し、27日まで開催された。
 池田先生はメッセージを贈り、“わが学会は、世界広布の新たな高みへ、堂々と雄飛を遂げることができた”と、本年上半期の大勝利を開いた全同志の健闘を賞讃。
 次への前進に当たり三つの御文を拝した。
 最初に、「千年のかるかや(苅茅)も一時にはひ(灰)となる百年の功も一言にやぶれ候は法のことわりなり」(御書1091ページ)を通し、「建設は死闘、破壊は一瞬」が社会と人生の厳しき実相であるとし、“百千万億倍の用心”で魔を寄せ付けず、偉大な使命を全うしてほしいと念願した。
 続いて「難を忍び慈悲のすぐれたる事は・をそれをも・いだきぬべし」(同202ページ)を拝しつつ、「この御本仏の忍難弘通と大慈大悲に直結しているのは、我ら創価の師弟しかいない。これからも大変であればあるほど、皆で忍耐と勇気を燃やし、異体同心の団結で守り合って、一切を勝ち越えていくのだ」と強調。
 「慈悲」即「智慧」であり、リーダーが創価の三代と同じ心で宝の同志のために祈り、大誠実を尽くせば、智慧はいくらでも湧き、何があっても学会は絶対に行き詰まらないと述べた。
 最後に「悦しきかなや・楽かなや不肖の身として今度心田に仏種をうえたる」(同286ページ)を拝読。
 新たな仏縁拡大のチャンスを迎えた今、人類の平和への希望を開くためにも、「いよいよ強く朗らかな折伏精神で、妙法を渇仰する民衆の心田に仏種を植え、地涌の人材を林立させようではないか!」と呼び掛けた。
 協議会では、広宣流布大誓堂完成5周年となる2018年の「11月18日」を目指し、折伏・弘教のさらなる推進、青年部・未来部の育成を通じて、広布の人材の裾野を広げゆくことを確認。
 具体的には、下半期の活動として、①「友人参加の座談会」と「モバイルSTB視聴運動」の推進②「聖教新聞の拡大」「任用試験(仏法入門)」を通じた仏縁の拡大③「教学部初級試験・青年部教学試験3級」「任用試験」で人材の育成――に総力を挙げることになった。
 また、今後の青年部の活動、教学運動についても、具体的に協議した。
 原田会長は、世界宗教へと飛翔する上で重要な時を迎えた今、全リーダーが三代会長と同じ心で、同志のために祈り、大誠実を尽くしていきたいと力説。学会創立90周年の2020年を盤石な体制で迎えるためにも、師弟共戦、異体同心の炎を燃やして拡大に挑み、広布の凱歌を轟かせようと訴えた。

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆教育本部希望ミーティング 2017年7月28日

 
右から高梨教育本部長、平栗白樺会委員長、山田幼児・家庭教育部書記長、土方男子青年教育者委員長(今月、都内で)
右から高梨教育本部長、平栗白樺会委員長、山田幼児・家庭教育部書記長、土方男子青年教育者委員長(今月、都内で)
〈出席者〉
●高梨教育本部長
 元高校教諭。さまざまな課題を持つ子どもたちと向き合ってきた。
●平栗白樺会委員長
 看護師。保健師としても多くの親から相談を受ける。一男一女の母。
●山田幼児・家庭教育部書記長
 保育園園長。「子どもたちと保護者の太陽に」と掲げ、奮闘する。
●土方男子青年教育者委員長
 小学校教諭。母子家庭で育つ。7歳の長女と4歳の長男がいる。
 高梨 前回(26日付)は「若いパパとママをどう支えるか」という視点から語り合いました。今回は、ママの負担が特に大きい「産前・産後」に焦点を当てていきましょう。
 平栗 昨秋、本紙座談会で婦人部のリーダーの方々ともそのテーマで語り合ったのですが、とても大きな反響がありました。それだけ、悩みを抱えているママたちは多いんです。
 山田 学会活動についても、より安心して出産・育児ができるよう「妊娠初期・出産前2カ月・出産後4カ月くらいは、十分に体を休め、健康に気をつける」と確認がありましたね。
 土方 私の周囲にも産前・産後のパートナーがいる男子部員が少なくありません。きょうは、しっかり学びます。これは、子育てに関して妻にだいぶ負担をかけてきてしまった反省からくる“遅きに失した決意発表”なんですが(苦笑い)。
 平栗 奥さん、きっと喜びますよ(笑い)。それに決して遅くはありません。
 山田 ええ。育児に取り組む家庭に配慮できるリーダーが増えていくことも、ママたちを支えていく上で欠かせませんから。
 高梨 そうですね。私も生徒になったつもりで勉強します(笑い)。
 平栗 それでは、まず、産前について。個々の状況は異なりますが、妊娠すると、つわりで激しい吐き気や頭痛、眠気等に襲われ、家事も思うようにできず、気持ちが沈む人もいます。これはホルモンのバランスが変化するためです。
 土方 パパにできることは、何かありますか。
 平栗 「わが子を共に育てていこう!」との心構えを持つことでしょう。「母」としての自覚が妊娠中を通して育まれるママと違い、パパは自分で“パパスイッチ”を入れる必要があります。その上でママの話に耳を傾けてあげてください。思いを受け止めてもらえるだけで、ママの心はだいぶ軽くなるはずです。
 山田 「共に」という意味では、家事の分担についても、夫婦でよく話し合っていきたいですね。
 高梨 それと「胎教」というんでしょうか。ママがリラックスできる音楽を聴いたり、おなかの子に向かって優しく声を掛けたりするのも良いと聞きます。
 平栗 胎児の「聞く」器官と神経は妊娠6カ月(20週~23週目)で完成します。赤ちゃんはおなかの中で、いろんな音にじっと耳を澄ましているんですよ。
 土方 夫婦げんかの声も全部、聞かれてしまう(苦笑い)。私たちが唱える題目の響きも、ちゃんと届いているということですね。
 山田 教育者であった牧口常三郎先生の言葉を思い出します。「子どもは、お腹にいる時がいちばんの安住の所です。その時、信心することが子どもにとって幸いになります」と。

生命の尊厳とは
 高梨 仏法では「耳根得道」――仏の教えを耳から聞いて成仏できると説きます。音楽を聞かせることも必要でしょう。しかしそれ以上に、最高の音声である南無妙法蓮華経と、信心から生まれる「慈悲の声」を聞かせていくことが、大切ではないでしょうか。
 土方 出産後に気を付けるべきことは何ですか。
 平栗 ママの心身は、はた目で見ている以上にホルモンのバランスが劇的に変化しています。どうしても赤ちゃん中心の生活になってしまいますが、ママの健康にも留意していただきたいです。個人差はありますが「訳もなく涙が出てくる」「子どもをかわいく思えない」「全て自分が悪いと考えてしまう」等の症状が続くようなら、専門家への早めの相談をお勧めします。
 高梨 乳児虐待や育児放棄、本人の自死にもつながりかねない産後うつを予防するため、産後2週間と1カ月の母親健診において国と自治体が費用を助成する制度も、今年度から始まりましたね。こうした行政の援助に加え、周囲のサポートも当然、必要でしょう。
 平栗 そうですね。特にパパには、ママの退院後2週間くらいは、できるだけ仕事を調整して子どもを優先してほしい。難しい方も多いとは思いますが……。「生命の尊厳」といっても、どこか遠くにあるのではなく、目の前の“わが子の命”を、また、その命と必死に向き合っているママを大切にする中にこそある――私は、そう思うんです。
 山田 長年、いろんなご家庭を見てきましたが、真面目で一生懸命なママほど一人で悩みを抱え込んでしまうように感じます。
 土方 なぜでしょうか。
 山田 今のママは以前に比べて初産の年齢が高くなっています。長い社会人生活の間、予定・計画をきちんと立てて行動し、結果を出してきた“真面目で頑張り上手なママたち”です。でも育児は予定通りにはいきません。子どもの突然の発熱や母乳の出が悪いなど何が起きるか分からない。そこで誰かに相談できればいいんですが。“頑張り上手”な人ほど“甘え下手”でもあって。しまいにはインターネットで検索し、洪水のような“模範回答”や“理想の子育て像”に振り回されてしまう……。

親の愛情こそ
 平栗 そんなママに紹介したい池田先生の言葉があります。少し長くなりますが。「人は、助けたり、助けられたりして生きていく。それが正しいのです。そうすれば、助けた人も、助けられた人も、うれしい。だから、荷物が重すぎるときは、いっしょにもってもらいなさい。『人を助ける喜び』を、まわりに与えてあげなさい! 一人で、荷物の前に座りこんでいなくていいんだ。そして、将来、重い荷物をもっている人がいたら、張りきって、助けてあげればいい」(『希望対話』)
 高梨 胸に迫ります。母と子が“孤立”してしまわないように、日常から温かな声掛けをしていきたいものです。
 土方 「三つ子の魂百まで」とよく言いますよね。生後3年間の関わり方で大事なことは何でしょうか。
 山田 早くから読み書き等の知識を、わが子に詰め込もうとされる親御さんもいるのですが……。最も必要なのは子どもたちの「遊びたい」「愛されたい」という欲求を満たしてあげることです。いっぱい遊び、いっぱいスキンシップを取る――その中で他者への共感力や協調性、思いやり、知的好奇心まで育まれていくといわれています。
 平栗 脳の発達の観点からもそう言えます。脳の発達とは脳内のシナプスの数が増え、神経細胞(ニューロン)が互いにつながり、脳の各分野がうまく連動するようになることです。人の脳内には、生まれた時から約140億個のニューロンがありますが、ニューロン同士は、ほとんどつながっていません。
 土方 それをつなげるのが……。
 平栗 スキンシップなんです。「肌は露出した脳」ともいわれますが、肌と肌の触れ合いが脳への刺激となり、ニューロンをつなげるシナプスの数がどんどん増えていきます。その数はだいたい2歳ぐらいで増加がほぼ止まり、その基本の数が決まるそうです。
 山田 脳への刺激といっても「親の愛情」が第一です。赤ちゃんにとって一番うれしい刺激は「ギュッと抱き締められること」と語る研究者もいます。優しい笑顔、穏やかな声、体のぬくもり、さわやかな香り、おいしい授乳やご飯……。五感を心地よく刺激する関わりは全て、脳の健やかな成長を助ける“栄養”になるといえるでしょう。

ありがとう!
 高梨 日蓮大聖人は父母への報恩を説く御書で、こう表現されています。「産み落とされて飲む乳は180余石、3年の間は父母の膝下に遊ぶのです」(1527ページ、通解)。親の深い愛情に包まれながら、一緒に遊ぶ中で、子どもは人間性の土台を築いていくのでしょう。「3年の間」との仰せが、先ほどの話とも重なりますね。
 平栗 もちろん3歳を過ぎたからといって、取り返しがつかないわけではありません。いくつになっても親が愛情を注ぐことによって、子どもは豊かに成長していきます。大事なことは「生まれてきてくれてありがとう!」という、尊い命への尊敬と感謝の念だと思います。その上で周囲の方々には、ママやパパが自信を持っていけるよう、自分らしく「安心の家庭」を築いていけるよう、サポートしていただければ。
 山田 スイスの教育者ペスタロッチの思想の核心は「居間の教育」でした。「居間」すなわち「家庭」における教育こそ、人間教育の理想と考えたのです。「すべての家庭の居間のなかに、あらゆる真の人間陶冶の本質的な根本手段が全部集まっている」と(佐藤正夫訳「七十三歳生誕日講演」、『ペスタロッチー全集13』所収、平凡社)。
 高梨 現代の日本においても、焦点は「家庭」にありますね。子育て世代を支えるため、教育本部は「家庭教育懇談会」の開催に取り組んでいます。誰でも、気軽に、思いや悩みを共有できる“安心の場”です。一人でも多くのママやパパの力になりたい――心から、そう願わずにはいられません。

◆〈青年SGI 世界の若きスクラム〉 オーストリア
核兵器廃絶の主導国から平和と友情の心広げる

 
核兵器廃絶の主導国であるオーストリアの地で、平和の連帯を広げゆく同国SGIの青年部。後ろに立つのが、SGIのオーストリア文化センター。もとは、ハプスブルク家の最後の皇女・エリザベートが暮らした館で、由緒ある歴史的建造物である(先月17日、ウィーンで)
核兵器廃絶の主導国であるオーストリアの地で、平和の連帯を広げゆく同国SGIの青年部。後ろに立つのが、SGIのオーストリア文化センター。もとは、ハプスブルク家の最後の皇女・エリザベートが暮らした館で、由緒ある歴史的建造物である(先月17日、ウィーンで)

 今月8、9日に、首都ウィーンのオーストリア文化センターで研修会を行った、同国SGIの青年部。研修会のモットーは、「崩れざる友情の絆――あなたと私、共に平和に向
かって」。全国各地から63人の青年部・未来部の友が集い、池田先生から真心の伝言が寄せられた。

◆〈信仰体験〉 洋菓子店の2代目店主
 

 【札幌市手稲区】洋菓子店「ポロジェンヌ」の看板商品は、注文を受けてからクリームを詰める「焼きたてシュークリーム」。

◆〈信仰体験〉 全国吟詠コンクールで優勝の腕前 慰問活動に取り組んで20年
 

 【福岡市東区】普段は柔和な井上望さん(66)=若宮大城支部、副支部長(地区部長兼任)=が、いったんはかまをはくと、その表情は凜と引き締まる。
 

2017年7月27日 (木)

2017年7月27日(木)の聖教

2017年7月27日(木)の聖教

◆わが友に贈る

この夏に取り組む
新たな挑戦を決めよう!
目標を定めることが
勇気と変革の一歩に!
大充実の一日一日を!

◆〈名字の言〉 2017年7月27日
 

 「開放の夏期大学を覗くもの」(山口誓子)。社会に門戸を開いた夏季講座等を開催する大学は多い。研究成果を還元し、生涯学習などのニーズに応える取り組みもある。創価大学でも8月25日から27日まで予定され、今年で44回目となる▼大学に限らず、学校見学や説明会などを行うオープンキャンパスも盛んだ。先日の会合で、女子高等部員が創価高校の合格体験を語っていた▼受ける気はなかったものの、周囲に勧められてオープンキャンパスへ。そこで学園生の笑顔の出迎え、教育環境の素晴らしさ、世界のリーダーを育てる教育理念に引かれ、受験を決意した▼このメンバーの母も学園の卒業生。創立者・池田先生との出会いや友との絆を聞き、さらに行きたいという思いが強くなった。成績が伸びずに何度もあきらめかけたが、そのたびに家族や地域の友人に励まされ、「温かい創価家族の中で、自分は幸せ」と喜びを報告してくれた▼一つの出あいが、人生を大きく変えることがある。「百聞は一見に如かず」である。鳳雛たちに多くの「出あい」をつくってあげることが、大人たちの責務であろう。創価ファミリー大会や、各種の研修会など、全てが未来部の友の“心の財産”となるよう祈り、取り組んでいきたい。(道)

◆〈寸鉄〉 2017年7月27日

 人々の絆を取り戻す学会
 の運動に強く期待―博士
 友情深める交流を今こそ
      ◇
 中部の日。「堅塁」の指針
 発表から50年。広布の要
 の誇り胸に拡大の先陣を
      ◇
 祈りは心の希望を新鮮に
 ―文豪。今日も朗々たる
 朝の勤行を。爽快に出発
      ◇
 学び続ける人は認知症を
 予防できる可能性も高い
 ―研究。生涯学習の時代
      ◇
 野外でのマダニ感染症に
 注意。草むらでは肌露出
 控え目に。対策しっかり

◆社説  発達障がいと就労支援  奮闘する親への共感が「希望」に


 「考えたことを言葉で表現するのが好きなのです。心に浮かんだ景色を言葉にすることが楽しくてたまりません」(『自閉症のうた』KADOKAWA)
 会話のできない重度の自閉症の作家・東田直樹さんは、伝える喜びをつづる。親が考案した独自の表現ツールを使い、自分の思いを言葉に。13歳の時に執筆した『自閉症の僕が跳びはねる理由』(エスコアール)はベストセラー。理解されにくかった自閉症者の内面を語り、注目を浴びた。
 自閉症などの発達障がいに対する社会の理解は広がりつつあり、当事者が周囲の無理解ゆえに受けてきた苦しみは、以前よりはだいぶ和らいだ。東田さんをはじめ、発達障がいのある人は自らの能力を生かし、社会の各分野で活躍している。ただ、就労先で苦労する人も少なくない。わが子が自らの能力を存分に発揮できる職場で生き生きと働けること――これは、全ての親の願いだろう。
 そのために家庭で何ができるのか。当事者の支援を続ける早稲田大学の梅永雄二教授は、ライフスキル(生活面の技術)の習得の大切さを強調する。
 就労先でのトラブルの原因は、パソコンの操作等の仕事に必要な技術の低さよりも、「あいさつをする」「時間を守る」「お金の管理をする」「身だしなみを整える」といったライフスキルが身に付いていないことによるものが多いという。幼少期から基本的な生活習慣を身に付けること自体が、子どもの就労支援につながる。
 ただ、発達障がいの子は特有のこだわりがあり、基本的なことを身に付けるだけでも、時間がかかる場合が多い。何度も繰り返し教えることも必要だ。そのため、特に育児の責任を背負った親の心労は大きい。限界を超え、「いけない」と思っていても、怒りを子どもにぶつけてしまい、自己嫌悪に陥ることも少なくない。
 障がいのあるなしにかかわらず、自らの生命を燃焼する充実した人生を送ることができる人を育む。これが創価の目指す世界である。そのためには、親が心豊かに子育てに励める環境づくりが欠かせない。
 精神科医の前田正さんによれば、親が抱えるストレスの原因にはさまざまあるが、軽減に最も直接的な助けになるのは周囲のサポートだ。本人が抱える問題を共感的に聞く人が一人いるだけでも、心にゆとりが生まれ希望が持てるもの。心に寄り添う対話運動が、子どもの未来を開く鍵となろう。

◆きょうの発心  「心の無限の力」引き出し広布へ2017年7月27日

御文
 芥子の中に入るれども芥子も広からず心法も縮まらず虚空の中に満つれども虚空も広からず心法も狭からず(三世諸仏総勘文教相廃立、563ページ・編1226ページ)
通解 (心の不思議について)芥子の中に入れても芥子も広がらないし、心法も縮まらない。虚空のなかに満たしても虚空も広すぎることはないし、心法が狭いということもない。

 「心」の不思議について教えられた御文です。
 
 1992年(平成4年)、旭川を訪問された池田先生は、この御文を拝して「『心』には無限の力がある。その無限の力を引き出すのが『信心』です。だから『信心』がある人は強い」と指導してくださいました。その力強い励ましの声は、今も耳朶から離れません。
 経済苦の中でも、いつも笑顔で学会活動に励む両親の姿を見て育った私は、大学受験の挫折や、アルバイトを掛け持ちしての苦学生時代も、信心根本に乗り越え、友人への弘教も実りました。卒業後も苦難が続きましたが、同志に励まされ、状況を打開することができたのです。現在、長男は創価大学で学び、母も病を克服して、妻とともに広布に走っています。
 先生から「旭川に『人材山脈』をつくろうよ」「天下第一・旭川」との激励を頂いて25周年。強盛な信心で「心の無限の力」を引き出し、勝利してまいります。  北海道・旭川総県長 園田正

◆小説『新・人間革命』第30巻 雄飛の章 三十六 2017年7月27日 (6132)
 


 山本伸一は、岐阜文化会館から各務原文化会館に移動した。ここにも、彼の岐阜訪問を聞いた大勢の同志が集い、会館は人であふれ、玄関から入ることはできなかった。
 「よし、自由勤行会をやろう!」
 伸一は、こう言うと、建物の外にある螺旋状の非常階段を上がり、会場へ向かった。
 彼は、参加者に呼びかけた。
 「辛い思いをされたでしょう。でも、もう大丈夫です! 皆さんは勝ったんです。一も残らず、幸せという人生の栄冠を勝ち取ってください。私は、皆さんを断じて守ります」
 勇気の声が響いた。
 伸一は、共に祈りを捧げた。「春が来た」など、次々とピアノも弾いた。婦人部の代と懇談し、各部の友と記念撮影もした。中部滞在中の記念撮影は優に百回を超えた。
 翌十二日に岐阜羽島駅を発つまで、岐阜での彼の激励は続いた。“一目でも会いたいと駅に駆けつけたメンバーを見ると、改札に入る間際まで声をかけ、集った十九人を「羽島グループ」としてはどうかと提案した。
 一回の出会いを、単なる思い出として終わらせたくなかった。新しき誓いと未来への出発の起点にしたかったのである。
 伸一の指導旅は続いた。静岡に移動した彼は、静岡文化会館で男子部部長会参加者に万感の思いを込めて訴えた。
 「広宣流布の後継を頼む!」
 「今こそ、信心修行の労苦を忘れるな!」
 「『身は軽く法は重し』を深く心に刻め!」
 「社会、職場の勝利者たれ!」
 さらに、十三日には、同会館で自由勤行会を開催し、第一線の同志の輪の中に飛び込み、十四日に東京に帰った。
 四月二十九日に長崎から始まった激励行で、彼は十五万人を超える同志を励ました。皆の胸に、歓喜と勇気の火を赤々と燃え上がらせた。皆が、広宣流布に生き抜く創価の師弟の大道を歩み抜こうと誓願した。
 冷酷無残な悪侶と反逆の徒輩の謀略に対し、反転攻勢の烽火が天高く上がったのだ。   

【聖教ニュース】

◆中国・湖北大学が池田先生に「名誉教授」称号を決定 2017年7月27日
文化・教育交流、日中友好と世界平和への貢献たたえ


創価大学を訪問した靖学院長(奥列右から2人目)ら一行を、創大首脳が歓迎(創大中央教育棟で)
創価大学を訪問した靖学院長(奥列右から2人目)ら一行を、創大首脳が歓迎(創大中央教育棟で)

 中国・湖北省の省都・武漢市に立つ湖北大学(尚鋼党委書記、趙凌雲学長)が、このほど創価大学創立者である池田大作先生に「名誉教授」称号を授与することを決定した。
 文化・教育の交流と日中両国の友好、世界平和に対する卓越した貢献をたたえたもの。湖北大学教育学院の靖国平学院長ら一行が26日、東京・八王子市の創価大学を訪問し、馬場学長に決定通知を手渡した。
 湖北大学は1931年に創立された湖北省立教育学院を淵源に、国立湖北師範学院、湖北省教育学院、湖北省教師進修学院、湖北師範専科学校、武漢師範専科学校、武漢師範学院などを経て、84年に現在の名称に改称された。省政府と教育部が力を入れる同省の重点総合大学であり、省をけん引する学問の府として発展を遂げている。
 広大な三つのキャンパスに、政治・法律・公共管理学、文学、教育、外国語など18の学部を擁し、約2万4000人の学生が学究の日々を送る。特に化学、材料科学の分野は世界でもトップクラスの評価を得る。
 国際交流にも注力する同大学は、30カ国・地域以上の110の大学と交流を結び、世界に貢献する人材の育成を進めている。
 創大の田代理事長、馬場学長らとの懇談で靖学院長は、池田先生の教育理念に深い感銘を受けてきたと紹介。特に人間主義に貫かれた思想は、中国で進められている教育改革が目指す方向性と、軌を一にするものであると強調した。
 また、語らいでは、求められる教育のあり方を巡って、米中の教育者であるジョン・デューイや陶行知の教育理念も話題に。
 靖学院長は、技術と人間の関係など、現代のグローバル社会において、教育はさまざまな課題に直面していると述べ、価値創造を掲げる創価教育の哲学は、一段と重要度を増していると語った。
【先生のメッセージ】
◆〈御書と歩む――池田先生が贈る指針〉75  若き生命に触発を

御文
 一切の草木は地より出生せり、是を以て思うに一切の仏法も又人によりて弘まるべし  (持妙法華問答抄、465ページ)
通解 一切の草木は大地から生ずる。このことから考えると、一切の仏法もまた、人によって弘まるのである。

同志への指針

 全ては「人」で決まる。創価学会は壮大な人間錬磨の大地である。地涌の人材を限りなく育て、人類の輝かしい未来を開いていくのだ。
 21世紀使命会、未来本部長はじめ未来部を激励してくださる方々に感謝は尽きない。
 若き生命を触発するのは、真心の祈りと誠実の励ましだ。生き生きと信仰の大確信を語り伝えよう。未来の大樹を大いに伸ばしながら!

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆〈魂のバトンを君に 池田先生と後継の友〉 北陸  「誓願」を果たす「勇気」を!

 
1984年8月26日の「第1回北陸平和文化祭」に駆け付けた池田先生が、場内を一周しながら友の奮闘をたたえる(金沢市の石川県西部緑地公園陸上競技場で)
1984年8月26日の「第1回北陸平和文化祭」に駆け付けた池田先生が、場内を一周しながら友の奮闘をたたえる(金沢市の石川県西部緑地公園陸上競技場で)

 夏が来るたび、北陸の同志の心は燃える。弘教に、友の激励に、教学の研さんにと、大いに汗を流す季節にしようと胸を躍らせる。
 夏には、幾重にも、師との金の思い出が刻まれているからだ。
 北陸が総支部(当時)となって初めて池田先生を迎えた幹部会は、1963年(昭和38年)8月14日、富山市で行われた。
 64年(同39年)7月には石川・富山両県に初の会館となる金沢会館、富山会館が誕生し、それぞれの開館式に先生が駆け付けた。
 富山の高岡市民体育館に北陸の同志約4000人が集い、先生と共に記念のカメラに納まった67年(同42年)8月14日。熱暑の中、ワイシャツの袖口から汗をしたたらせながらマイクを握り、一人一人に励ましの声を送り続けた師の姿を、友は忘れない。
 「先生が『北陸の歌』を作ってくださった!」――吉報が駆け巡ったのは、78年(同53年)8月9日である。翌10日付の本紙に、「ああ誓願の歌」の歌詞と譜面が掲載されると、「まるで太陽が赤々と昇りゆくような曲だ!」と、北陸中に感動が広がった。
 宗門事件の嵐を越えて、82年(同57年)9月8日、池田先生が名誉会長就任後初となる北陸指導の足跡をしるす。6日間の激励行の中で出会いを結んだ同志は2500人以上。友に贈った書は60枚、詠んだ句や和歌は42首にも及んだ。石川県では、衝立に50センチ四方の大書で「誓」と、富山県では、色紙に躍るような筆で「師弟不二」と認め、共戦の魂をとどめたのである。
 そして84年(同59年)夏――北陸の創価家族にとって永遠の原点が築かれる。10度目の北陸指導は池田先生の入信記念日の前日、8月23日から幕を開けた。
                                                                            ◆◇◆
 「明日は、予定を変更しよう。北陸の青年たちと会おう!」
 池田先生からの突然の提案に、同行の幹部は目を丸くした。8月23日、富山空港に到着した池田先生を乗せた車が富山文化会館に向かう途次のことである。
 3日後に控えていた「第1回北陸平和文化祭」に向け、青年部の成長ぶりを聞いた池田先生は、未来を担う若人たちとの語らいの場を求めた。同行の幹部の話によれば、24日は、文化祭の本番に備えて、練習を休みにしているという。
 明日しかない――池田先生は、当初予定していた富山研修道場への訪問を、一日ずらした。「明日は、大事な日だから」。北陸生まれの戸田城聖先生を師と仰ぎ、広宣流布の長征を開始した自らの入信記念日「8・24」を、後継の青年たちに“魂のバトン”を託す日と決めたのである。
 「北陸青年部勤行会」開催の報は、電光石火、瞬く間に伝えられた。
 当時、男子部として最前線で奔走していた大門敏明さん(副本部長)も、連絡を受けた一人である。
 「『青年部だけの勤行会ですか!?』と、思わず聞き返すほどびっくりして……開催の日が『8・24』と聞き、青年部に対する先生の並々ならぬ思いが感じられてなりませんでした」
 迎えた勤行会当日。富山文化会館で待つ師のもとへ颯爽と馳せ参じた北陸青年部の代表は300人。文化祭の準備による疲れなど微塵も感じさせない、晴れやかな顔だった。
 連日にわたる屋外練習のためだろう。皆、こんがりと肌が焼けている。それがまた“青春の勲章”ともいうべき輝きを放っていた。
 池田先生を導師に、勤行が始まった。
 声が違う。迫力が違う。ある参加者は、こう振り返る。「御書に『蒼蠅驥尾に附して万里を渡り』(26ページ)とありますが、まさに力強く走る駿馬にしがみつく思いで先生の声に唱和しました。勤行の姿勢を教えていただいた思いです」
 池田先生は懇談的に話を進めた。
 時折、ユーモアを交えながらも、恩師の話を口にする時の目は鋭さを増す。
 「戸田先生は、青年の力を信じてくださった。私を軸として広宣流布を託せる青年を育て、あとは楽しく生きたいと語っておられた。そして、その通りになった。戸田先生の確信に間違いはなかった」
 そして、力強く訴えた。「一切は青年で決まる。逃避も諦めも悲観も乗り越えて、地道に懸命に伸び伸びと生き抜くことだ」「北陸で生まれ育って、学会で育まれて、成長してきた君たちだ。愛する北陸を皆で発展させよう!」
 大門さんは、この時、悩みの渦中にあった。第1次宗門事件の嵐が吹き荒れていた79年(同54年)7月、母が信心から離れてしまったのである。
 しかし「負けてはならない!」との師の渾身の励ましに触れ、心を定めた。「この一生を懸けて乗り越えてみせる!」
 “生涯の戦友”に恵まれる。「北陸青年部勤行会」の翌年、看護師のそよ美さんと結婚。2人の娘も授かった。
 一方で、同居の母とは信心のことで、何かと気まずい関係に。夫妻は祈り続けた。やがて長女・有紀子さん(女子部本部長)は、そよ美さんに続いて看護の道へ。次女・瞳さん(副白ゆり長)は、創価大学に進学した。
 転機は2007年(平成19年)の暮れ。母が倒れ、在宅介護が始まった。ふさぎこむ母。そよ美さんと有紀子さんを中心に、懸命の介護を続けた。
 母の胸奥を揺さぶったのは、長年の一家の祈りか、変わらぬ家族の真心か。母は、悔恨の情を伝え、学会の信心に戻ることを決めたのである。「その日以来の母の晴れやかな表情は、今も忘れられません」と一家は口をそろえる。
 母は12年(同24年)、安らかに霊山へ旅立った。一家に、信心への一層の確信を贈りながら。それは、親から子へと信心のバトンが継承される中で生まれた、一家和楽の劇でもあった。
 「あっ! 虹! 虹!」
 誰ともなく声が上がる。1984年(昭和59年)8月26日午前、「第1回北陸平和文化祭」の会場となった石川県西部緑地公園陸上競技場の上空を、皆が一斉に仰ぎ見た。
 北陸創価学会として前代未聞の規模である5万人の大文化祭。“5万人”は、この2年前に池田先生が呼び掛けた目標である。一人一人の同志のかつてない拡大によって実現した晴れ舞台を、諸天も祝福しているかのようだった。
 開会40分前。競技場に到着した池田先生は息をつく間もなく、すぐさまフィールドへ。苦難を越えて誓いを果たし抜いた同志を、最大にたたえた。
 午後2時、躍動のステージが開会した。能と長唄の調べによる連獅子の群舞が壮大に。石川県民謡「山中節」、五箇山民謡「といちんさ」、さらには「能登船漕ぎ唄」等、郷土愛あふれる演目が続く。
 約1時間半に及んだ、絢爛たる人間文化の絵巻。グランドフィナーレでは、北陸の歌「ああ誓願の歌」の大合唱が響き渡った。
 「この歌声が聞きたかったのだ!」――後に池田先生は、その時の心情を綴っている。「私は何よりも嬉しかった」「初代、二代、三代と貫き通してきた創価の『勇気』を、そのまま受け継いだ北陸の友の心の響きが凝結していたからだ」
 運営役員に就いた五十嵐瑞夫さん(副本部長)も、勇気の炎を燃やした。1916年(大正5年)から続く国産牛肉卸売専門会社の4代目社長である。
 当時、不渡り手形をつかまされ、巨額の負債を抱えていた。それでも支部長として一歩も引くことなく戦った。「ワシの名前が五十嵐やから、支部で『五十』世帯の折伏をやったる」と決め、見事に達成。
 文化祭の練習でも未来部の送迎を買って出た。皆、おなかをすかせた子どもたちである。五十嵐さんの家計も火の車ではあったが、彼らにそっと菓子パンや飲み物を渡したことも。「だけど中には、『これ、お母さんにあげるんだ』と言って、家に持って帰った未来部もおってなあ……」
 妻・瑠美子さん(婦人部副本部長)も文化祭の舞踊担当として奮闘した。
 嵐に揺るがぬ信心は、子どもたちに受け継がれた。長男・晴夫さん(ニュー・リーダー)は病で視力を失うが、その“負けない姿”を通して周囲に勇気と希望を送り続ける。
 三男・直樹さん(男子部本部長)も腓骨神経麻痺に襲われるが、地域の男子部の熱意に触れて学会活動を決意。病を乗り越えた。また、代々続いてきた父の会社を守りたいと、徹して食肉の基本を学び抜いた上で就職。今、品質管理室の室長を務める。
 会社は、インターネットを駆使した販路拡大が奏功し、経済苦も克服。五十嵐さんは、石川県小松市に自身の名を冠した個人会館を建て、地域広布に力強く貢献している。
                                                                        ◆◇◆ 
 来月、石川と富山それぞれの地で行われる創価青年大会に向け、北陸の同志は歌声も高らかに勇み進む。
 「『誓願』を果たすためには、『勇気』がいる。その勇気の究極の源泉こそが、創価の師弟の精神なのである」と池田先生。
 魂の継承の証しを打ち立てる、誓いのステージを!――北陸に、勇気の心が燃える夏が来た。

◆〈座談会 栄光の峰をめざして〉49 人を励まし、育てゆく 学会は究極の人間教育の大地   未来部は創立100周年の主役
 
 
「E―1グランプリ」は、創価家族の総合力が発揮される場(昨年の決勝大会の模様)
「E―1グランプリ」は、創価家族の総合力が発揮される場(昨年の決勝大会の模様)

 原田 「未来部躍進月間」は、学会夏の伝統です。各地で「創価ファミリー大会」が開催され、各種コンクールの応募の推進も全力で展開されています。
 未来本部長をはじめ、宝の未来部育成に携わる青年部の21世紀使命会、そして教育本部、学生部の進学推進部長など、全ての皆さまに深く感謝いたします。

 石黒 池田先生は「大白蓮華」8月号の巻頭言で、重要な指針を示してくださいました。「広宣流布とは、現在を勝ち、そして、未来までも勝ち開いていく『常勝』の大行進である。その一切を担い立つ創価学会は、たゆみなく人を励まし、人を育てゆく、究極の人間教育の大地なのである」と。

 竹岡 現在を勝ち、さらに未来までも勝ち開く使命を担い立つ創価学会――命に刻むべき指針ですね。

 飛田 先生は本年5月から、中学・高校生向けの「未来ジャーナル」と小学生向けの「少年少女きぼう新聞」で新連載を開始してくださっています。

 高澤 両紙では3月号まで、「未来の翼」「希望の虹」と題して、3年にわたり、連載エッセーをつづってくださいました。

 原田 これらに続く形で、「未来ジャーナル」で「未来対話『夢の翼』」、「少年少女きぼう新聞」で「光の星のメッセージ」をスタートされたのです。

 石黒 4月号の両紙では、「未来部7つの指針」①健康でいこう②本を読もう③常識を忘れないでいこう④決して焦らないでいこう⑤友人をたくさんつくろう⑥まず自らが福運をつけよう⑦親孝行しよう、を通して、渾身のメッセージも贈ってくださっています。

 高澤 先生は記されました。「みんなのためだったら、何でもしてあげたい。未来部の皆さんの前進こそが、私の希望だからです。さあ、大いに語り合おう!」

 竹岡 今の未来部員は、21世紀の開幕と合わせて誕生した世代であり、一人一人が、学会創立100周年(2030年)の主役と輝く存在です。
 飛田 多くのメンバーが先生と直接、お会いしたことはありません。けれども、毎月の未来部機関紙を通して、一人一人が師弟の対話をし、強い絆で結ばれていると感じます。

 原田 「少子化の時代だ。だからこそ、『一人』をより大切に育てよう。一騎当千の人材が立ち上がれば、千倍の拡大に匹敵する」「『あの時の励ましがあったから』と言われるような、希望の劇をつくろう!」と先生は言われました。私たちは、先生の心をわが心とし、未来を開く戦いに全力で取り組んでいきましょう。

劇的に成長する時


 石黒 ある未来本部長は毎年、躍進月間になると、各種コンクールの推進と激励のため、本部の全未来部員のもとへ家庭訪問をしています。全員に会えるまで続ける、その行動は、まさに未来本部長のかがみであると深く感動しています。

 星 少年少女部の「希望絵画展」推進のために、皆で一緒に、絵を描く場を設けている地域もあります。
 「絵を描くのは苦手だから、僕は描かない」と話すメンバーには、「じゃあ、一緒に描いてみようよ!」と、担当の男子部のお兄さんが言ったそうです。決して上手とはいえない、お兄さんの“真心の絵”を見たメンバーが、楽しく挑戦できたとの話を聞いたこともあります。
 飛田 英語で寸劇を披露する「E―1グランプリ」は、推進する大人にとって少々、難しいものと感じるかもしれませんが、少しでも、未来部の励みになればと、地元の会合で、演技や映像を披露する機会を設けるなどして取り組んでいる地域が多くあります。
 竹岡 自主的に、絵画や作文を展示する会館もたくさんありますね。

 原田 御書には、「人のものををしふると申すは車のおもけれども油をぬりてまわり・ふねを水にうかべてゆきやすきやうにをしへ候なり」(1574ページ)と仰せです。
 私たちが、未来部員の心を深く理解し、皆が一歩でも二歩でも成長できるよう祈り、行動していくことで、未来に羽ばたく子どもたちの可能性を大きく開くことができるのです。

 星 実は、昨年の「E―1グランプリ」の優勝チームとなった、沖縄の少年少女部員たちは当初、学校、塾などの関係で、座談会や未来部の会合への参加も難しい状況でした。

 石黒 地元組織のリーダーや未来本部長は、まず、両親の思いをしっかりと受け止め、こまやかに励ましを送りました。そして、コンクール開催の目的や、先生の未来部に対する思いを丁寧に伝えました。
 何より、本人たちの信心の成長の機会、師弟の原点になるようにと、担当者が心を合わせて祈り、関わる中で、子どもたちは大きな成長を遂げ、皆があっと驚く全国優勝を勝ち取ったのです。

 原田 未来部は、私たちが全力で関わった分、劇的に成長します。一言の励ましによって、人生を大きく開きます。そして未来部の成長は、家族を変え、地域を変え、学会の未来をも変えていきます。
 使命ある一人一人が、師弟のバトンを受け継ぎ、大きく成長できるよう、全力で祈り、励ましを送っていこうではありませんか。

気軽に現地に足を


 星 最後に、学校説明会・オープンキャンパスのご案内です。
 東京創価小学校、関西創価小学校の学校説明会が30日、午前と午後の2回、行われます。

 高澤 また、創価大学・創価女子短期大学のオープンキャンパスも29、30日と8月20日、午前10時~午後4時に実施されます。

 飛田 実際に現地に足を運ぶことで、学園、大学・短大の素晴らしさを、より感じられます。受験生とその家族だけでなく、祖父母や地域の方など、一人でも多くの方が気軽に訪問していただければと思います。

◆〈信仰体験〉 信州・白馬村で人気のペンション経営 地域と平和を愛する心豊かに 
 

 【長野県・白馬村】北アルプスの北部に位置する白馬村は、四季折々の美しい自然を満喫できるリゾート地。

2017年7月26日 (水)

2017年7月26日(水)の聖教

2017年7月26日(水)の聖教

◆わが友に贈る

2017年7月26日
創価班・牙城会の
大学校生よ 頑張れ!
青年時代は鍛えの時。
信行学の実践の中で
自らを磨きゆけ!

◆〈名字の言〉2017年7月26日

 将棋を覚えたての少年が、父と一局指した。途中、劣勢の少年が苦し紛れに銀将を右に動かすと父が言った。「それはルール違反だな」。悔しそうな表情の少年に父は続けた。「ここが将棋の面白さだよ」▼将棋の駒は動かせる方向が決まっている。いわば、ルールは自由を制限するものだ。だが名棋士は、その制約も味方に変え、勝利への一手を打つ。だから将棋は奥が深い。人の生き方にもまた、さまざまな制約がある。だが、そんな不利な条件さえも強みに転換するたくましさを、自由や自在と言うのだろう▼ある少年部員は幼少の頃、目のがんを患った。医師に「両目か命、どちらを取りますか?」と言われた両親は“命を最優先し、この子と使命に生き抜く”と決めた▼目が見えず、遊べるおもちゃも限られる彼は、4歳からドラムを習い始めた。音に敏感で、リズム感も抜群の彼はめきめきと腕を上げ、今では会合で演奏を披露し、同志を励ましている▼昨年の「きぼう作文コンクール」(少年少女きぼう新聞主催)では、彼の点字の作品がビクトリー賞に輝いた。一番好きな言葉が“絶対に諦めたらあかん”であると宣言した後、こう結んでいる。「僕は負けない! 僕はがんばる! だから、皆さん、僕の成長に乞うご期待!!」(城) 

◆〈寸鉄〉 2017年7月26日

 「娑婆世界は耳根得道の
 国なり」御書。勇気の声、
 確信の声で友情を大拡大
      ◇
 長野婦人部の日。太陽の
 母の祈りは後継に届く。
 堂々たる人材山脈を築け
      ◇
 未来部の各種コンクール
 を皆で応援。青春の異名
 は挑戦だ。さあ飛躍の夏
      ◇
 人工知能で産業の生産性
 向上―白書。技術革新と
 ともに人間主義の潮流も
      ◇
 世界の8億人が飢餓に陥
 る恐れ、温暖化も要因と。
 今こそ英知結集し対策を

◆社説  教学試験通して人材育成  最高峰の哲学を学ぶ“飛躍の夏”


 9月24日に行われる「教学部初級試験・青年部教学試験3級」へ向けて、教学研さんの息吹が全国各地で高まっている。
 7月の総県長会議でも確認されたが、このたびの教学試験は、「今後の広布拡大に直結する、大事な人材育成」の要の一つである。新たな広布の扉を開いた今こそ、受験者も、応援し支えてくださる方々も、今一重、強い決意で、共に成長しゆく“鍛えの夏”としていきたい。
 信心の基本を学ぶ初級・3級試験への取り組みは、一人一人と時間をかけて、じっくりと語り合える絶好の機会でもある。
 研さんに当たり、大事なポイントを確認したい。
 現場経験が豊富な教育本部の友は「本を読む子を育てるには、どうすればいいか?」との質問に「親自身が本を楽しそうに読むことです」と答えている。
 「学ぶ」の語源は「真似ぶ」との説があるように、最大の教育環境は教師自身といわれる。一般の教育と教学では次元が異なるかもしれないが、教える側の姿勢が、研さんの大きな鍵を握っていることに変わりはない。
 自身が教学を学んで得た感動や、御書を拝してつかんだ信心の確信を、そのまま伝えることだ。それが、相手の心に響き、偉大な仏法の思想が血肉や骨格となって身に付いていく。
 もちろん、教える側が事前に十分に準備をすることも大切だ。「どう伝えれば、分かってもらえるだろうか」「何が理解の妨げとなっているか」と思いを巡らすなど、学ぶ側の何倍も努力する必要がある。教える側が教学に真剣に臨む姿勢こそ、受験者にとって最大の“学び”への触発となるに違いない。
 まずは、出題範囲の御書の御文を繰り返し拝読したい。その上で、出題範囲の全ての解説が掲載されている「大白蓮華」6月号をよく学び、研究や思索を重ねてほしい。さらに今日からは、SOKAチャンネルVODの番組として、「教学部初級試験・青年部教学試験3級」に関する「教学講座」も配信される。研さんの一助として、大いに活用していきたい。
 池田先生は、青年部教学試験3級を間近に控えた青年部へ向け、教学研さんの意義を、こう語っている。「人生において、何がすばらしいか。最高の哲学を知ること以上のすばらしさはない。強さはない。そして勉強はやはり、若い時にしておいたほうが得である」と。この夏は、日々、御書をひもとき、世界最高峰の大思想を学ぶ、飛躍の夏としていきたい。

◆きょうの発心   唱題根本に宿命を転換 2017年7月26日

御文
 大地はささばはづるるとも虚空をつなぐ者はありとも・潮のみちひぬ事はありとも日は西より出づるとも・法華経の行者の祈りのかなはぬ事はあるべからず(祈祷抄、1351ページ・編519ページ)
通解 大地をさして外れることがあっても、大空をつなぐ者があっても、潮の満ち干がなくなっても、日が西から出ることがあっても、法華経の行者の祈りの叶わないことは絶対にない。

 法華経の行者の祈りは必ず叶うと仰せです。
 
 1962年(昭和37年)、3歳の時に母と共に入会した私は、76年8月の「茨城郷土文化祭」に鼓笛隊として出演。82年2月の「厳寒の茨城指導」に初の弘教を実らせて参加し、「茨城2000年会(現・茨城新世紀大城会)」に加えていただくなど、幾重にも師匠との原点を刻みました。
 結婚を機に日立に移り住み、2人の子どもに恵まれました。長男は体が弱く、幼くして何度も病にかかりましたが、夫と共に祈り、乗り越えました。6年前には夫が腎臓がんの摘出手術を。長女も双子の一人を死産するなど、さまざまな宿命が襲いましたが、そのたびにこの御文を拝して唱題し、勝ち越えることができました。
 日立の同志は、6月の「日立平和会館」開館1周年を勝利で飾り、さらなる拡大に励んでいます。これからも報恩感謝を胸に、日立広布に走り抜く決意です。   茨城・日立県婦人部長 坂上ひろみ

◆小説『新・人間革命』第30巻 雄飛の章 三十五 2017年7月26日(6131)
 


 五月九日、愛知県名古屋市の中部文化会館は、朝から長蛇の列が続いた。
 「支部長、婦人部長の勤行会を行おう。しかし、役職に関係なく、来たい方には皆、声をかけてください。自由勤行会です!」
 同志は、欣喜雀躍して中部文化会館をめざした。会館は、勤行会の会場となった広間だけでなく、会議室や応接室も人であふれた。
 勤行会は、午前中に五回ほど行われた。伸一は喉を痛めたが、一緒に勤行し、激励を続けた。彼の腕をつかみ、手を握り、目に涙を浮かべて喜ぶ同志の顔を見ると、とてもわが身をいたわることなどできなかった。
 一年前、会長辞任が発表されると、中部の同志からも、数多くの手紙や電報が届いた。彼は、そうした方々に心から御礼を述べ、共に新しい前進を開始したかったのである。
 伸一は、勤行会での指導を終えると、会議室やロビー、場外を回って参加者に声をかけ、握手し、記念撮影を繰り返した。
 午後の勤行会も五回、六回と回を重ねていった。午後十時を過ぎても、屋外に人が待機していた。伸一は、すかさず激励に走った。
 「先生!」と声があがる。彼は、「しーっ、静かにね。もう夜も遅いから」と近隣を気遣い、皆を制しながら笑顔で包み込んでいく。すべてが終わったのは午後十一時近かった。
 中部では、岐阜にも足を延ばした。
 十一日、五月晴れの空が広がっていた。
 伸一は、岐阜市の功労者宅を訪問し、岐阜文化会館での岐阜支部結成二十周年の支部長会に出席した。二階のロビーで、娘と共に参加していた、数え年百歳の老婦人と対話を交わした。岐阜市でいちばんの長寿者とのことであった。草創の時代の入会であり、唱題が最高の楽しみであるという。
 「お会いしに来ましたよ。日本の宝です。学会の宝です。いついつまでもお元気で!」
 この日が「母の日」であることから、お祝いにカーネーションの花束を贈り、一緒にカメラに納まった。高齢ながら、共に広布に立とうという姿に、彼は仏を見る思いがした。   

【聖教ニュース】

◆南欧で壮年部・婦人部が研修会 2017年7月26日
池田先生が祝福のメッセージ贈る
欧州23カ国の友が参加しにぎやかに

私たちが欧州広布の柱となります!――欧州23カ国から集った同志たちがサント・ビクトワール山(聖なる勝利山)を背にして。タカハシ欧州議長、プリチャード同女性部長が励ました(16日、フランス・トレッツの欧州研修道場で)
私たちが欧州広布の柱となります!――欧州23カ国から集った同志たちがサント・ビクトワール山(聖なる勝利山)を背にして。タカハシ欧州議長、プリチャード同女性部長が励ました(16日、フランス・トレッツの欧州研修道場で)

 欧州SGI(創価学会インタナショナル)の壮年・婦人部夏季研修会が14日から18日まで、フランス・トレッツの欧州研修道場で開かれ、ドイツ、イタリア、ギリシャ、ポルトガル、アルバニアなど、23カ国の求道の同志が集い合った。
 これには、池田大作先生がメッセージを贈り、「自身の境涯を革命して、誠実な行動、振る舞いによって人々と信頼の絆を結び、地域に、社会に、幸福と平和の連帯を」と呼び掛けた。
 研修会では、代表メンバーが勢いよく進む弘教拡大の模様を報告。「創価学会永遠の五指針」などの講義が行われ、グループごとに学習内容を深めた。
 体験発表をしたイタリア婦人部のアレッサンドラ・ファエッダさんは、家庭の問題で苦しい時に仏法に巡り合った。白蓮グループなどの活動の中で宿命転換に挑み、母親への弘教を達成。仕事でも実証を示すなど信仰に生きる喜びを語った。
 その他、民族舞踊や歌などのミニ文化祭や決意発表を通し、国を超えた友情を築いた。

◆教育本部希望ミーティング 2017年7月26日
夏休み特別企画 第1回 「頑張るパパ・ママをみんなで応援!」
信心継承の家庭づくりを巡って

滋賀文化会館で行われた「パパキッズ・キャラバン」の参加者が笑顔で。幼稚園教諭のメンバーや男子部の友による体験発表のほか、人形劇やリトミック、マジックなどを親子で一緒に楽しんだ(本年3月)
滋賀文化会館で行われた「パパキッズ・キャラバン」の参加者が笑顔で。幼稚園教諭のメンバーや男子部の友による体験発表のほか、人形劇やリトミック、マジックなどを親子で一緒に楽しんだ(本年3月)

 創価学会教育本部では毎夏、さまざまなテーマを設けて紙面座談会を行ってきた。2015年には、乳幼児期から高校までの発達段階における豊かな関わり方を巡って「教育者座談会」を。16年には未来本部の代表と、信心継承の家庭教育について「希望座談会」を実施した。今夏は「希望ミーティング」と題し、青年部や婦人部のリーダーを交えて語り合う(全3回)。第1回のテーマは「頑張るパパ・ママをみんなで応援!」。

〈出席者〉
●高梨教育本部長
 元・高校教諭。さまざまな課題を持つ子どもたちと向き合ってきた。
●近藤女性教育者委員長
 教員歴37年。元・小中学校校長。現・創価大学教職大学院講師。
●落合関西青年部長
 広布拡大に奔走しながら7歳の長女と5歳の次女の子育てにも奮闘中。
●西ヤング・ミセス中央委員長
 4歳の長女と2歳の長男を育てながら、メンバーへの励ましに駆ける。

 高梨 夏季友好期間に入り、家族との触れ合いの時間も増えていることでしょう。池田先生は常々、「和楽の家庭こそ、信心継承の土台」と語られています。
 近藤 もちろん、子育てにせよ、夫婦間の連携にせよ、「これでよし」といったマニュアルがあるわけではありません。それゆえ悩みも尽きないんですよね。そこで今回は、子育て真っ最中のパパ・ママの代表にお越しいただきました。
 落合 よろしくお願いします。しかし「パパの代表」と言われると……。「あんた、まだパパとしては合格点に至ってへんで!」と、各所からツッコミが入りそうな気がして(苦笑い)。
 西 私も子育てに関しては試行錯誤の毎日。偉そうに言えることは何もありません。ただ、日頃伺っているヤング・ミセスの方々の“声”を、この場をお借りして代弁できれば。
 高梨 立場を問わず、子育てや家庭のことについて「何でも語り合える」ことが「安心」を広げる第一歩です。皆が抱える「悩み」を分かち合い、共に考えていきましょう。
 近藤 関西青年部では、「パパキッズ・キャラバン」と称して、男子部のパパたちが楽しく子育てに関わる取り組みを各地で行っていますね。友人も誘いやすいので「学会の会館に初めて来た」という方も多く、学会理解を広げる場にもなっていると聞きました。
 落合 スタートして、かれこれ3年になるでしょうか。私自身が、わが子の毎晩の激しい夜泣きを経験して、子どもとの関わり方や父親としてのご近所付き合いの在り方、妻のサポートについて悩んだことがきっかけでした。参加者からは「パパの楽しさを知った」との声に加え、「ママのしんどさが分かった」「ママへの共感を通して家族の一体感が増したように思う」等の感想も耳にします。
 西 それは、うれしい声ですね。ママにとっては、一番身近な存在であるパパの「共感」こそが、何よりの力になりますから。
 高梨 「共感」ですね。「助言」ではなくて。男性はつい、女性の話に結論を求めたり、「解決法」を探しがちなので……。
 近藤 まずは、じっくりママの話に耳を傾ける。スマホをいじりながらじゃなくて(笑い)、ママの目を見て。それで最後に“いたねぎ”の言葉があれば!
 高梨 “いたねぎ”?
 落合 「いたわり」と、「ねぎらい」――ですね。「大変だったね」「ありがとう」等の、まさに相手への共感を示す言葉です。
 西 ヤング・ミセスのメンバーの多くは、「自分が一家の太陽に!」との思いで、日々奮闘しています。その意味では「一家の宿命転換は、自分の人間革命から!」という“結論”も、分かってはいるんです。でも家事や育児に追われて、もみくちゃになると……。
 近藤 時に“心のエネルギー切れ”を起こしてしまうんですよね。私も、若いママには、何万言の指導よりも「悩みをくみ取ろうと話に耳を傾ける時間」の方が、力になる場合が多いと感じています。気持ちを分かってもらえたというだけで、ママはエネルギーが湧いてくる。こちらが何も言わずとも、「お題目をあげよう!」と決意してくれることもありますから。
 高梨 真剣に耳を傾けること自体が仏法で説く慈悲の実践「抜苦与楽」(苦を抜き、楽を与える)の「抜苦」となる――そう池田先生が語られている通りですね。ともあれ今まで以上にパパ・ママの悩みを「聞く」ことが、求められているのではないでしょうか。
 落合 そう思います。現代のパパ・ママたちが置かれている状況は、昔と比べて大きく変わり、「子育てがしづらい社会」になっている――そう指摘する研究者も少なくありません。
 西 よく聞く三つの理由は①共働き世帯が増えた②それにもかかわらず地縁・血縁は希薄になり、誰にも頼ることができない③パパたちの「育児への意欲」も向上はしているものの、職場の長時間労働が是正されず、理想と現実とのギャップは開くばかり――といったものですね。

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆〈新世紀の旭日 アメリカ創価大学〉第3回 地域と共に 2017年7月26日
社会に尽くす指導者に
 
SUAのキャンパス。後方には、赤い屋根が特徴のオレンジ郡の建物が並ぶ
SUAのキャンパス。後方には、赤い屋根が特徴のオレンジ郡の建物が並ぶ

 21世紀の世界の指導者を育成するアメリカ創価大学(SUA)。その“指導者像”について創立者の池田先生は、開学前に贈った四つの指針で示している。
 その中の一つに、「『文化主義』の地域の指導者育成」とある。
 SUAの地元・オレンジ郡アリソビエホ市の市制が誕生したのは、2001年7月。開学から2カ月後のことだった。
 時を同じくして船出を開始したからこそ、地域に何かを“与える”のではなく、大学が“地域そのもの”となり、市民に誇りとされる場所となる――これが、SUAが目指してきた大学づくりである。
 なかでも毎年のインターナショナルフェスティバルは、地域と共に開学記念日の「5月3日」を祝福し、市民への感謝を込めて行われる催しだ。オレンジ郡教育局の芸術・文化行事にも認定されている。
 16回目となった本年は、郡や市の行政関係者をはじめ、8000人がキャンパスに来場。SUAの“誕生日”を祝うケーキカットが行われたほか、学生や地元住民ら約50団体が、各国の伝統を取り入れた演奏・演技を披露。250を超える模擬店や展示が設置され、祭典を彩った。
                   ◇ 
 SUAの一帯は、かつては広大な牧場だった。アリソビエホの都市開発事業が始まったのは、1970年代後半のことである。
 SUA職員のウェンディ・ハーダーさんは、その都市開発を進める会社で14年間働いた。98年からSUAの設立に携わり、初代の広報部長を務めている。
 「大学がつくられることは、開発関係者にとって大きな喜びでした。SUAは、新たに誕生する都市へのギフト(贈り物)でした」
 開学以来、SUAが地域と一体で発展してこられたのには、いくつかの要因があると彼女は考えている。
 一つは、キャンパスの容姿。
 ハーダーさんによると、SUAの建設に当たり、設計者たちはイタリアのトスカーナ地方のデザインをモデルにしたという。建物の外壁にある、トラバーチン(大理石)で囲まれた四角い窓などがその例である。一方で建物の屋根には、オレンジ郡の住宅に多く見られる、地中海地方の赤い屋根材をとり入れている。
 「歴史を感じさせるとともに、地域の人々に“わが家”と思ってもらえる造りです。今までも、そしてこれからも、地域と共にあるという親近感を抱いてもらいたいという願いを込めています」
 二つ目に、地域への開放である。
 SUAでは、図書館や体育館などの施設が市民に開放されている。2011年にオープンした創価芸術センターも、地域のコンサート会場として使用されている。
 また、キャンパスを一周している約1マイル(1・6キロ)の道路は「ミレニアム・トレイル」と呼ばれ、市民が日々、散歩に訪れる。
 そして三つ目に、SUAの学生との触れ合いである。
 ハーダーさんは語る。
 「地域の人々の多くは、最初は、キャンパスの美しさに引かれて大学に来ます。しかし訪問を重ねる中で、SUAが誇る“内面の美しさ”に出あうのです。それは学生たちです。私がよく知る市議も、SUAでジョギングをし、カフェテリアで朝食を取ります。学生に声を掛けると、生き生きとした彼らの姿に感銘を受けるそうです」
 さらにSUAでは、市役所や近隣の小学校でインターンシップをする学生が、毎年のようにいる。
 受け入れ先から寄せられる、喜びと安心の声――そこには、開学以来育まれてきた、SUAへの信頼の深さがうかがえる。
                     ◇ 
 学び、培った経験を地域に還元したい――そんな学生の思いは、日々のキャンパスで高まっている。
 サミクッチャ・ブサルさん(15期生)は、ネパール出身。農村地域の開発に熱心だった父の影響で、社会に貢献できる人生を送りたいと考えていた。「インターネットでSUAの存在を知り、“この大学だ!”と直感しました」
 1年時から、財団や市役所のインターンシップで、アリソビエホの自然保護活動に従事してきた。自身が望んだ分、地域と関わる機会を、SUAは与えてくれた。
 彼女の社会への眼差しは、日に日に鋭くなっていった。
 「SUAには、ただ学位を取ればいい、と考えている人はいません。お金持ちになりたいからではなく、社会に尽くせる人になりたいから、皆、真剣に学ぶ。友人との触れ合いの中で、私も、今できる地域貢献をしようと思えるんです」
 韓国から入学したギウォン・キムさん(15期生)は、本年3月、春休みを利用して困難な地域でボランティア活動を行う、SUAのプログラムに参加した。同プログラムは06年にスタートし、これまでも自然災害の被災地や貧困地域などに赴き、清掃や炊き出し、子どもたちとの交流などを行ってきた。
 本年は、キムさんら15人の学生がサウスダコタ州を訪問し、貧困に苦しむ家族を支援するボランティアに参加。老朽化した住宅をリフォームするため、清掃や壁面の塗装などに汗を流した。
 キムさんは語る。「苦しむ人々に寄り添う経験を通して、“将来、こうした人たちの力になれる自分になろう”と決意を深めました。目的が明確になったからこそ、学ぶ意欲は一段と増しています」
 地域に根を張りながら、世界へと視野を広げる。人に尽くすことを喜びとし、使命とする人材が、SUAからは陸続と育っている。

インタビュー アリソビエホ市 デーブ・ハリントン市長
●SUAはわが市の大きな誇り


 アリソビエホに住んで12年になりますが、その間、SUAに対する多くの称賛の声を耳にしてきました。美しいキャンパスを持ち、全米の大学ランキングでも上位に入るSUAが自分たちの市にあることを、市民は誇りに感じています。
 毎年のインターナショナルフェスティバルには多くの人々が来場し、わが市を活気づけてくれています。さまざまな国や地域の伝統が集結し、歌やダンスを楽しむ人も、おいしい食べ物を求めて来る人も、ここにいることで、周囲にいい影響を与え合っています。異なる文化や人々がこれほど一つになるのは、ほかでは見られない光景です。
 SUAの学生は、世界に視野を広げていると感じています。興味や関心を自分自身にとどめるのではなく、自分以外の存在――他者や社会に向けていることに、とても胸を打たれるのです。
 そうした気風の根幹には、SUAが掲げる四つの指針があると理解しています。どれも高尚な理念ですが、特にその中の一つには、自然と人間の共生について謳われています。これは、私たちが日常生活で直面している重要な点です。
 警察官として約30年間、働いた経験から申し上げるとすれば、高尚な理念は、現実世界で実際に起こっている出来事に根差してこそ価値があります。世界では今も、悲惨な争いが繰り返され、人類が地球を破壊へと追いやっているのを忘れてはなりません。
 その上で大切なのは、これらの指針を、どう実践していくかです。まず言えるのは、相手と罵り合うのではなく、相手と向き合って対話するのが大事だということです。意見の相違はあっても、話し合うことで互いに学び、前へと進むことができるからです。SUAには、そうした対話を重んじる文化があります。
 SUAに期待することは、この16年間の目覚ましい発展を、今後も続けていってほしいということです。素晴らしい学生たちと共に、偉大な大学としての階段を上り続けていってもらいたい。
 もちろん、全米の上位で満足するのでもなければ、たとえトップになっても、それが終わりではないでしょう。その先もずっと、SUAの良さを伸ばしていってもらいたいのです。
 わがアリソビエホ市とSUAは、共に成長の歴史を重ねてきた良きパートナーです。貴大学が、さらに強く、大きく、そして優れた大学へとなりゆくことを、念願してやみません。
ご感想をお寄せください news-kikaku@seikyo-np.jp

◆〈壮年部のページ〉 対話は人間革命の直道


 かつて池田先生は語った。「表面的な語らいはあっても、真実の対話がない現代である。だが、折伏は、ともに真実の充実した幸福の道を歩みゆこうとの、友への深い思いやりの触発の語らいである。(中略)苦悩の根源的な解決の道を教える折伏は、究極の利他の行為であり、事故の殻を打ち破る、人間革命の直道でもある」ここでは、率先垂範で弘教に取り組む、壮年リーダーを紹介する。

◆〈信仰体験〉 網膜色素変性症と闘う

 【熊本市東区】山本悟さん(55)=桜木支部、地区部長=が、「網膜色素変性症」の疑いがあると診断されたのは、35歳の時だった。

2017年7月25日 (火)

2017年7月25日(火)の聖教

2017年7月25日(火)の聖教

◆わが友に贈る

読書は心の滋養
良書は生涯に善友だ。
古今の名著に挑もう!
人格と見識を深めゆく
大成長の夏を共に!

◆〈名字の言〉 2017年7月25日

 世界的な名指揮者として知られるフルトヴェングラー(1886~1954年)だが、特に戦争中の演奏の迫力はすさまじかった。思想家の丸山眞男は“人類の音楽は、フルトヴェングラーの戦時中の演奏をもってその頂点とする”とまで語っている(中野雄著『丸山眞男 音楽の対話』文春新書)▼なぜ、それほどの名演奏ができたのか。当時は、戦局が悪化するという緊迫した状況にあった。空襲で演奏会が中断されることもたびたび。いつ誰が犠牲になるか分からない。指揮者も奏者も「これが最後のコンサート」と、“命懸け”だったのだろう▼この夏、広布に励む先輩の姿に触れ、何度も胸が熱くなった。「生涯青春の生き方を見ておいてよ」と、103歳の婦人が懸命に広布に歩く。大病と闘う83歳の壮年は「池田先生が激励に動かれている今この時、自分が止まったら悔いが残る」と、友の激励に献身する▼一人一人の対話は、小さな響きに聞こえるかもしれない。だが草創以来、まさに「臨終只今」の覚悟で奮戦し続けた「広布の父母」たちの志は今、青年へ、世界へ広がり、平和を鼓舞する「対話の大交響曲」となった▼いざ平和創造の世界広布新時代へ。誉れあるこの民衆の行進に連なる人生を、幸福に思う。(誠)

◆〈寸鉄〉 2017年7月25日

 どの国の会員にも社会貢
 献の心が輝く―識者。良
 き市民の連帯を更に拡大
      ◇
 「此を去って彼に行くに
 は非ざるなり」御書。今こ
 こでの挑戦が勝利を開く
      ◇
 社会の基盤は家庭にある
 ―戸田先生。一家和楽へ
 共に祈り語り合う機会を
      ◇
 若者の薬物乱用は夜更か
 し増える夏に増加―専門
 家。総力あげ若き宝守れ
      ◇
 各地で記録的大雨。予報
 に注意。万が一の為、安全
 な場所の確認等油断なく

◆小説『新・人間革命』第30巻 雄飛の章 三十四 2017年7月25日 (6130)
 


 五月八日正午前、山本伸一は、関西文化会館を出発し、新大阪文化会館に立ち寄り、午後一時過ぎの新幹線で名古屋へ向かった。
 九州から、五月二日に関西入りして以来七日間、伸一は、七万人以上の同志と会い、激励を重ねた。
 また、その間に中大阪文化会館も訪れている。同会館には、一九六九年(昭和四十四年)十二月、関西指導に赴いた伸一が高熱に見舞われ、一夜を過ごした仏間があり、今は、そのフロアが関西婦人会館として使われていた。
 あの時、妻の峯子は東京から駆けつけ、夜通し看病した。伸一は、幾分、熱が下がると、無理を押して和歌山行きを断行した。県立体育館で行われた和歌山県幹部会に出席し、全力で指導したあと、参加者の要請に応えて、「武田節」の指揮を執った。会合が終わり、退場した時には、フラッとして足がもつれた。力を使い果たしていたのだ。彼は、もしも、ここで倒れても本望だと思っていた。
 日々、挑戦と苦闘の連続であった。こうした真剣勝負の行動の積み重ねによって、広宣流布の創価の大道が開かれてきたのである。たとえ時代は変わっても、不二の同志には、この不惜の精神を受け継いでほしかった。
 「日興遺誡置文」には、「未だ広宣流布せざる間は身命を捨て随力弘通を致す可き事」(御書一六一八ページ)と仰せである。その精神が途絶えたならば、世界広布の大願成就はあり得ないからだ。
 伸一は、五月一日に行われた関西婦人会館の開館式を記念し、句を詠み、贈った。
 「断断固 関西護れや わが城を」
 また、妻の峯子は、この関西滞在中に来館し、芳名録に、こう認めた。
 「学会の 母の館に 集い来て
     心豊かに 広布に走らむ」
 九州に続いて関西も、伸一と共に雄々しく立ち上がった。学会の不屈の強さは、師弟共戦のスクラムにこそある。
 “さあ、次は中部だ!”
 彼は、闘魂をたぎらせた。   

【聖教ニュース】

◆未来を照らす創価ファミリー大会 2017年7月25日
池田先生がメッセージ
無限の“可能性の種”を学びと努力で育てゆこう

 
北海道・釧路総県の友。大会では、少年少女部の指揮で方面歌「三代城の歌」を参加者全員で歌い上げた(釧路平和会館で)
北海道・釧路総県の友。大会では、少年少女部の指揮で方面歌「三代城の歌」を参加者全員で歌い上げた(釧路平和会館で)

 未来を明るく照らす「創価ファミリー大会」が、全国各地で開かれている。
 これには、池田大作先生がメッセージを寄せ、生命の中にある無限の“可能性の種”に、学びの光と努力の養分を粘り強く送り続け、未来へ大きく育てゆこうと呼び掛けた。
 千葉・九十九里県の集いは22日、九十九里会館で行われた。
 沖利昭県長に続き、少年少女部の代表6人が「師子王御書」を拝読。「泳げるようになります」「勉強を頑張ります」など、夏休みの決意を述べた。
 各分野で活躍する友を紹介するコーナーでは丸山諒聖さん(中学2年)、駿明君(小学6年)、颯大君(同4年)の3兄弟が、ブラジリアン柔術を披露。石森彩花さん(中学1年)、飛田美咲さん(同)が、クラリネットの爽やかな音色を届けた。
 中根佳佑同男子部長の後、星少年部長は、「題目で“心のダイヤモンド”を磨き、勇気の一歩を踏み出そう」と力説した。
 北海道・釧路総県の大会は23日、釧路平和会館で開催。
 須藤健太郎さん(高校2年)が、実行委員長として、未来部員らと協力して準備に当たった様子を発表。続いて、スポーツや芸術で活躍する未来部員が映像で紹介された。
 武田進一さん、一花さん(中学1年)、奏さん(小学4年)親子が登壇。家族一丸の祈りで、苦難を克服した体験を報告した。
 少年少女部の「白馬合唱団」の歌声の後、中・高等部の代表が、池田先生の長編詩を朗読し、未来部歌「正義の走者」を合唱。木﨑未来部長は、勇気と挑戦の心を燃やして、使命の舞台へ羽ばたこうと訴えた。
 第1新潟総県の大会は同日、新潟池田文化会館でにぎやかに。
 中村総県未来部長があいさつした後、少年少女部の「獅子の子合唱団」が少年部歌「Be Brave! 獅子の心で」などを披露。中原文子さん、捷太さん(中学1年)親子が、捷太さんの病に唱題根本で立ち向かう中、的確な治療で状況が好転した喜びを語った。
 続いて、部活動や勉強などで模範を示すメンバーが登壇し、会場から大きな拍手が送られた。
 山口少女部長は、「悩みに直面した時こそ唱題に挑戦し、どんなことにも負けない心をつくりましょう」と励ました。

◆〈地域を歩く〉 石川県・珠洲市  再び注目集める里山里海

 
能登半島に500年続く塩づくり(石川県珠洲市内で)
能登半島に500年続く塩づくり(石川県珠洲市内で)

 ゴツゴツと切り立った崖に、日本海の荒波が打ち付けては、白く砕け散る。“陸の孤島”とも呼ばれる能登半島は、深い緑に覆われていた。
 半島の先端に位置する珠洲市を目指し、海を左手に国道、県道を進むと「垂水の滝」「塩田」「ゴジラ岩」「禄剛埼灯台」など、次から次に観光名所が現れる。
 「珠洲市では今、昔の観光資源の再開発に力を入れています。また少しずつ観光客も戻ってきたかな」と、納谷宣彦さん(副支部長)。昔というのは、1970年代のことだ。映画化もされた人気小説『ゼロの焦点』の舞台となったことから、「奥能登ブーム」に火がついた。当時は、旅館はどこも観光客であふれ返ったという。
 その後、ブームが過ぎると、潮が引くように客足が遠のいた。穴水町から珠洲市まで延びていた鉄道も、2005年に廃線となった。
 しかし最近では、2015年にNHKの連続テレビ小説「まれ」のロケ地になるなど、再び注目を集めている。
 2013年に、金沢方面から半島に延びる「のと里山海道」が無料になったことに加えて、一昨年、北陸新幹線が金沢まで開通したことも、観光客の増加の大きな要因となっている。
 「海の日」と合わせて3連休の初日となった今月15日――取材に訪れたこの日も、ツーリングのバイクや、県外ナンバーの車が次々と北上していた。しかし、観光地には、レジャー客からはなかなか見えない、地元民の“生活”もある。

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆〈教学〉 「立正安国論」研さんの手引き 2017年7月25日
人々の心に正法を確立し、安穏な社会を

 
                                                                                                                                                 
 
 本年9月24日に実施される「教学部初級試験・青年部教学試験3級」に向けて、各地で研さんの熱が高まっています。ここでは、「立正安国論」の理解を深めるための解説と各段の趣旨を掲載します(本紙面は参考用であり、試験の教材ではありません。出題範囲は「大白蓮華」6月号に全て掲載されています)。

執筆の背景

 「立正安国論」は、日蓮大聖人が文応元年(1260年)7月16日、39歳の時、時の実質的な最高権力者・北条時頼に提出された「国主諫暁の書」です。「諫暁」には、仏法者の立場から相手の誤りを指摘して、正しい道に導く、との意義が込められています。
 当時は、大地震・大風・洪水などの自然災害が相次ぎ、深刻な飢饉を招き、加えて疫病の流行などが毎年のように続き、人心は乱れ、民衆は苦悩の底にありました。中でも、正嘉元年(1257年)8月に鎌倉一帯を襲った「正嘉の大地震」が、本書の執筆を決意された直接の動機となりました。
 大聖人は、災難を止めて民衆を救う道を探求され、誤った教えに帰依するのを止め、正法を人々の心と社会の支柱として打ち立てる以外にないことを深く確信されました。そして、その結論を裏付ける経文を確認するために、一切経を閲覧された後、「立正安国論」を著し、北条時頼の側近である宿屋入道を介して、この書を提出されたのです。

10問9答の問答形式

 「立正安国論」は、客と主人との10問9答の問答形式で展開され、誤った仏教に執着する客に対して、主人は理路整然と真実を説き示していきます。
 まず、相次ぐ災難を嘆く客(=北条時頼を想定)の言葉から始まり、それに対し主人(=日蓮大聖人を想定)は、人々が正法に背き悪法を信じていることに災いの原因があると述べます。
 大聖人は、災厄の元凶として、当時、特に隆盛を誇っていた念仏を強く破折されます。そして、このまま謗法に執着していくならば、経文に説かれる七難のうち、まだ起こっていない自界叛逆難(内乱)と他国侵逼難(他国からの侵略)の二難が起こることを警告され、「実乗の一善(妙法)」に帰依するよう促されます。
 最後に、客は謗法を捨て、妙法に帰依することを誓っており、この誓いの言葉が、そのまま本書全体の結論となっています。

題号の意味

 「立正安国」とは、「正を立て、国を安んず」と読みます。「立正」は安国の根本条件であり、「安国」は立正の根本目的です。
 「立正」とは「正法を立てる」、つまり、正法の流布であり、一切衆生の成仏を可能にする妙法への「信」を人々の胸中に確立し、法華経から帰結される生命の尊厳、人間の尊重という哲理を社会の基本原理としていくことです。
 また、「立正」とは、破邪顕正でもあります。妙法の万人成仏、万人平等の精神に反する「民衆蔑視」の教えは、次第に人々の心に浸食し、活力を奪っていきます。この「悪」を打ち破る対話によってこそ、人々の無明を払い、正法を社会に確立することができるのです。
 この「立正」の目的である「安国」、すなわち「国を安んず」とは、社会の繁栄と世界の平和にほかなりません。大聖人が示された「安国」の「国」とは、権力者を中心者とした「国家」というよりも、民衆が住む安穏の場である「国土」を指しています。
 事実、大聖人は本書で「くに」を表現する際、「国構え(囗)」に「玉(王の意)」と書く「国」や、「国構え」に「或(戈を手にして国境と土地を守る意)」と書く「國」という字よりも、「国構え」に「民」と書く「囻」の字を多く用いられています。
 民衆に同苦し、民衆に目を向けるのが大聖人の仏法であり、この大聖人が示された立正安国の実現こそ、創価学会の使命です。

平和建設の精神
 日蓮大聖人の生涯にわたる行動は、「立正安国論に始まり、立正安国論に終わる」といわれます。
 「立正安国論」の提出を契機に、幕府や既成の宗教勢力からの大聖人に対する迫害が本格化。ほどなくして念仏者たちが、鎌倉の大聖人の草庵を襲うという松葉ケ谷の法難が起きました。その後も伊豆流罪(1261年)など、命の危険にさらされる迫害を受けても、立正安国を願う大聖人の御覚悟が揺らぐことはありませんでした。むしろ平和な社会の建設に向けた“対話による闘争”を貫かれていったのです。
 大聖人が御入滅の直前、弘安5年(1282年)9月にも武蔵国池上(東京都大田区池上)で、「立正安国論」を講義されたと伝えられています。このように、大聖人の御生涯は「立正安国論」を中心に展開しました。立正安国の実現こそ、大聖人の弘教の根本目的だったのです。

参考資料
 書籍『世界広布の翼を広げて 教学研鑽のために――立正安国論』(写真)には、「立正安国論」の本文・通解・語訳・解説をはじめ、池田先生の指針(抜粋)を収録しています。研さんの一助としてご活用ください。本社刊。700円(税込み)。

各段の趣旨

●第1段 御書17ページ1行目~14行目
 相次いで起こる天災や疫病。なすすべもなく人々が苦しむ世の中を客は嘆き、その原因がどこにあるのかと主人に尋ねる。
 主人は、世の人が皆、正法に背き悪法を信じているために、国土を守護すべき善神が去り、その後に悪鬼、魔神が入り、それが災難を引き起こしているのであると「災難の根源」を明かし、「神天上の法門」を説く。
●第2段 同17ページ15行目~20ページ13行目
 先の答えに対する根拠を求めた客に対して、主人は四経(金光明経、大集経、仁王経、薬師経)を引いて説明する。
●第3段 同20ページ14行目~21ページ16行目
 客が、当時の仏教が隆盛する姿を示して反論する。主人は、当時の僧侶が実は、正法に背く悪侶であることを、経文を挙げながら示していく。
●第4段 同21ページ17行目~24ページ4行目
 悪侶とは誰のことを指しているのか、と客が問う。主人は、法然を名指しし、法然の著した『選択集』こそが、正法誹謗の邪説であることを明らかにしていく。
●第5段 同24ページ5行目~25ページ18行目
 法然を悪侶であるとした主人に対し、客は憤る。“法然の念仏も釈尊の経典から生まれたものに変わりはなく、主人こそ釈尊に背いている”と指摘し、帰ろうとする。
 対して主人は笑みを浮かべて客をとどめ、まず、仮の教えを尊ぶ誤りを指摘。中国と日本の例を現証として挙げ、法然の法華経誹謗の罪を説いていく。
●第6段 同26ページ1行目~12行目
 客は主人の言葉を聞き、少し態度を和らげる。しかし、これまで高僧が多くいたが、念仏を禁じる説を誰も言いだしたことはなく、低い身分の主人がそう言うのは僭越だと語る。
 主人は謗法呵責の教えを語り、過去に念仏が禁止された例を挙げる。
●第7段 同26ページ13行目~30ページ7行目
 客が災難を治める具体的な方法を問う。主人は、涅槃経・仁王経等を挙げながら、謗法の人を戒めて、正法を行じる人を重んじれば、国家は安穏になると述べ、国中の謗法を断つように勧める。
●第8段 同30ページ8行目~18行目
 “謗法の輩を断ぜよ”との主人の言葉に客は、斬罪は仏法の教えに反しないかと問う。
 主人は、涅槃経等では斬罪が説かれているが、それは釈尊以前の事例であり、釈尊以後は、謗法への布施を止めることがそれに通じると述べる。
●第9段 同31ページ1行目~32ページ17行目
 これまでの疑いや迷いが晴れた客は、主人が言った通りに謗法に対する供養を止め、正法を行じる僧を重んじていくとの決意を表明する。
 主人はその申し出を喜んだ上で、七難のうち、まだ現実のものとなっていない他国侵逼難、自界叛逆難の二難が起こらないように、速やかにその決意を実行するよう訴える。
●第10段 同32ページ18行目~33ページ4行目
 客は自らの謗法を速やかに改めることを決意するとともに、自分と同じように邪義に惑わされている世の多くの人々を、覚醒させる実践に励むことを誓って本書は終わる。
  ※今回の試験の出題範囲は第9、10段です。

◆〈信仰体験〉 美容師を夢ある仕事へ
 

 【大阪市生野区】改装したばかりの真新しい美容室が目を引く。店内は、白を基調とした明るい雰囲気。

2017年7月24日 (月)

2017年7月24日(月)の聖教

2017年7月24日(月)の聖教

◆今週のことば

広宣流布の推進力は
「声」と「文字」なり。
祈りを込めて対話を!
真心を込めて一筆を!
夏の友好を爽やかに。

◆〈名字の言〉 2017年7月24日

 2020年の東京五輪・パラリンピックの開幕まで、きょうで「あと3年」になった。アスリートたちが繰り広げる熱闘が今から楽しみだ。大舞台に向けて産業界も熱い。自動運転車の実用化やロボットの活用など、未来にどのようなレガシー(遺産)を残せるかに注目が集まる▼初の東京開催となった1964年大会のレガシーには、首都高速や東海道新幹線がある。競技結果の速報システムや民間警備が誕生したのもこの時。技術革新を支えたのは、従来の仕事にとらわれず、活路を開いた人々の血のにじむような努力だ。それが今日の日本経済の基盤となった(野地秩嘉著『TOKYOオリンピック物語』小学館文庫)▼64年といえば、学会にとっても未来への布石が打たれた年だった。高等部の結成だ。当時、“ほかに優先すべきことがあるのでは”という意見もあった▼しかし池田先生は、「30年後、40年後の学会をどうするのか。その時、学会の中核になっているのが、今の高校生です」と結成を決断し、自ら真剣勝負で鳳雛の育成に当たった。まさにそのメンバーがリーダーとなり、世界広布を支えている▼2020年は学会創立90周年の佳節でもある。師の心をわが心とし、未来へ羽ばたく後継の友の激励に全力を挙げよう。(差)

◆〈寸鉄〉 2017年7月24日

 「法華経を持つ人は父と
 母との恩を報ずる」御書。
 信心の継承が最高の孝行
      ◇
 各地でフリー研修開始。
 家族で学会精神を深める
 絶好機。黄金の思い出を
      ◇
 青年は朝寝坊では負ける
 ―戸田先生。朗々たる朝
 の勤行を。清々しく出発
      ◇
 長距離運転は心と時間に
 ゆとりを持って。無理や
 焦りが事故に。油断なく
      ◇
 成田空港で金属探知機に
 反応しない車いす導入。
 人に優しい社会を隅々に

◆社説  東京五輪まで3年    平和と共生の世界市民の祭典に


 「スポーツには、世界と未来を変える力がある」――。3年後のきょう7月24日、東京五輪・パラリンピックが開幕する。
 メーン会場となる新国立競技場の予定地には現在、巨大クレーンが林立し、聖火リレーのルートや開閉会式の演出理念など、基本コンセプトの検討も進む。8月からは公式マスコットのデザイン募集が始まるなど、関連イベントもめじろ押しだ。
 毎回の大会で、ヒーロー、ヒロインが誕生する“スポーツの祭典”も、変革の時を迎えている。昨年のリオデジャネイロ五輪では、史上初めて難民選手団が結成され、大きな声援が送られた。東京大会の組織委員会は、「世界中の人々が多様性と調和の重要性を改めて認識し、共生社会をはぐくむ契機となるような大会とする」と位置づけている。
 今月23日までロンドンで行われた世界パラ陸上競技選手権大会では、五輪金メダリストとほぼ互角の記録を出す義足の走り幅跳び選手など、障がい者スポーツの競技レベル向上やテクノロジーの進歩が話題を呼んだ。実際に観戦すると、車いすのスピード感や、義足を使ったダイナミックなジャンプに驚く。
 スポーツ義足製作の第一人者・臼井二美男氏は「堂々と義足を見せ、生き生きとスポーツを楽しむことによって、(障がい者は)自信を取り戻し、社会復帰も早くなる」と訴える。五輪スタジアムが観客で埋まることがパラリンピック関係者の悲願とも聞いた。実際にパラスポーツに触れることで、相互理解もより深まるに違いない。
 共生社会の実現のために政府が策定した行動計画には、①障がい者への偏見をなくす「心のバリアフリー」②高齢者や障がい者を含む全ての人が利用しやすい「ユニバーサルデザイン」の街づくり――の2本柱が掲げられた。
 また、観光立国を推進し、2020年までに訪日外国人4000万人を目指す日本にとっては、急増する訪日外国人の受け入れ態勢の整備も急務だ。
 必要とされる“心のバリアフリー”――そのカギが、一切の差異を超えた「万人尊敬」の仏法の哲理にあるのではないだろうか。「あらゆる差異を超えて、開かれた世界市民の友情を結び、平和の連帯を広げる。ここに我らの世界宗教の生き生きとした躍動がある」と池田先生は語る。
 3年後の東京大会が、世界市民の平和と共生のモデルとなることを念願してやまない。

◆きょうの発心   勝利の人生を開く“勇気の信心”2017年7月24日

御文
 法華経の剣は信心のけなげなる人こそ用る事なれ鬼に・かなぼうたるべし、日蓮がたましひをすみにそめながして・かきて候ぞ信じさせ給へ(経王殿御返事、1124ページ・編569ページ)
通解 法華経(御本尊)の剣は、信心の強い人が用いてこそ、役に立つ。まさに鬼に金棒である。この御本尊は日蓮の魂を墨に染めながして書き認めたものである。信じていきなさい。

 潔い、勇気ある信心によって、日蓮大聖人の御生命が認められた御本尊の功力が現れると仰せです。
 
 青年部時代、懸命に対話に励んでも、なかなか弘教が実らず悩む中、ようやく信心に理解を示してくれる友人が現れました。
 しかし、友人の家族から猛反対され、その晩、初めて悔し涙を流しながら唱題を。その時に先輩が、この御文を通し、何があっても諦めない信心の大切さを教えてくれ、共に朝まで題目を唱えてくれました。
 その後、あらためて友人の家族と対話したところ、友人の父親が了承してくれ、晴れて初の折伏が成就したのです。忘れ得ぬ青春の思い出を刻みました。
 以来、仕事や家族の課題で悩むたびに、“勇気の信心”で勝利の人生を開いてきました。
 明年は、池田先生が極悪との決着のため、わが岐阜栄光県の地を訪れてから65周年の佳節です。青年の心で、抜苦与楽の励ましの絆を拡大してまいります。   岐阜栄光県長 多治見貴史

◆小説『新・人間革命』第30巻 雄飛の章 三十三 2017年7月24日 (6129)
 



 六日は、午後から夜にかけて、三回にわたって関西指導部の勤行会が関西文化会館で行われた。山本伸一は、この日も、いずれの勤行会にも出席した。
 婦人には、「南無妙法蓮華経と唱うるより外の遊楽なきなり」(御書一一四三ページ)との御文を拝して、「幸福は身近なところにある。悩みのない人生はない。しかし、悩みは幸福の肥料でもある。唱題をもって、すべてを幸せへの力に!」と指導した。
 また、壮年には、「題目は全宇宙に響き、永遠の大生命力の源泉となる。御本尊根本、題目第一で新しい出発を!」と呼びかけた。
 連日、関西文化会館には、大阪をはじめ、関西各地から、続々と同志が集ってきた。しかも、その数は次第に多くなっていった。
 伸一は、関西の幹部に言った。
 「さらに勤行会を行いましょう。わざわざ、同志が駆けつけてくださるんだ。私は、全員とお会いします」
 そして、七日の日には、当初、予定になかった自由勤行会が、昼夜二回にわたって行われたのである。
 また、この日午後七時からは、全国県長会議も開かれた。伸一は、ここにも顔を出し、参加者に訴えた。
 「邪が正を滅ぼさんとする時、リーダーは敢然と立ち上がって戦わなければならない。妥協は許されません。そうでなければ同志がかわいそうです。そして、正義は勝たねばならない。勝ってこそ正義なんです。
 創価の師弟の道が断たれてしまえば、広宣流布は断絶してしまう。正法正義を守り、広布の大道を開くために、私は戦います。私と共に戦おうという勇者と、今、再び師弟の新しい前進を開始したい。
 広宣流布の師弟、創価の師弟は、社会的な契約や利害による結びつきとは違います。徒弟制度でもない。それぞれが、自らの誓願によって定めた、人生を懸けた魂と魂の結合です。それゆえに、最も清らかで、最も尊く、最も強い、人間の絆なんです」   

【聖教ニュース】

◆九州インド青年先駆総会 2017年7月24日
来日したインド青年部200人と共に盛大に
3000人の友情の集い 原田会長が出席
池田先生がメッセージ アジア広布、世界広布は我らの手で

 
さあ、アジアへ! 世界へ! 新時代の先駆の大遠征が始まった! 日印両国の池田門下の魂が爆発的に燃え上がった九州インド青年先駆総会。友は誓う。我らは幾千万の“シンイチ・ヤマモト”となって新たな世界文明を創出しゆく変革の力となる!(九州池田講堂で)
さあ、アジアへ! 世界へ! 新時代の先駆の大遠征が始まった! 日印両国の池田門下の魂が爆発的に燃え上がった九州インド青年先駆総会。友は誓う。我らは幾千万の“シンイチ・ヤマモト”となって新たな世界文明を創出しゆく変革の力となる!(九州池田講堂で)

 世界広布の新たな暁鐘を打ち鳴らす「九州インド青年先駆総会」が23日、世界広布新時代第7回「九州総会」の意義を込め、3000人が参加し、福岡市の九州池田講堂で盛大に開催された。これには原田会長、竹岡青年部長、伊藤女子部長が、研修会で来日中のインド創価学会(BSG)青年部の友200人と出席。池田大作先生はメッセージを贈り、末法万年にわたる大遠征の「先駆の中の大先駆」を、九州とインドのスクラムに託したいと祝福。「アジア広布、世界広布は我らの手で」と強く呼び掛けた。
 〽幕は上がった!
 戦いは始まった!
 師と心を一つに戦う時は今!
 BSGの愛唱歌「先駆の歌」を、日印の参加者が力の限りに歌い上げる。その叫びに、目の輝きに、振り上げる拳に、世界広布の「先駆」を担う情熱と誇りがあふれていた。
 共に先駆を魂とする九州とインド。青年の代表3000人が集った総会は、新たな歴史を開こうとする鼓動が脈打っていた。
 「国に十万の国士あらば、苦悩の民衆を救いうること、火を見るよりも明らかである」との、戸田城聖先生の「国士訓」を命に刻み、インド青年部は、社会を変革する“10万人の青年”輩出を目指して前進している。
  インド創価学会(BSG)では本年、1カ月で①青年部世代の友人10人の座談会参加、②3人の青年の入会、を果たした地区を「シンイチ地区」と呼ぶ取り組みを実施。

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆〈座談会 栄光の峰をめざして〉48 有意義、充実の夏季友好期間を 尊き仏縁を皆で大事に育てよう   油断を排して絶対無事故で!
 
聡明に英気を養いながら、断じて魔を寄せ付けない「信行学」の団結の大行進を――飛躍の夏、行学錬磨の「夏季フリー研修」が全国17の会館・研修道場等で
聡明に英気を養いながら、断じて魔を寄せ付けない「信行学」の団結の大行進を――飛躍の夏、行学錬磨の「夏季フリー研修」が全国17の会館・研修道場等で

 永石 夏季友好期間のスタートです。心身ともにリフレッシュするとともに、普段なかなか会えない友人や親戚と会い、交流を深める絶好の機会ですね。

 長谷川 池田先生は、「皆で結び広げた尊き仏縁を大事に育てゆこう」と呼び掛けられました。そのためにも大切なのが、会いに行く、電話をかける、手紙を送るなど、具体的な行動です。

 原田 「声仏事を為す」(御書708ページ)、「仏は文字に依って衆生を度し給うなり」(同153ページ)と仰せの通り、私たちは使命の場で、友と語り、真心の言葉を届け、徹して仏縁を大事にしていきたい。

 長谷川 本年は新たな活動方針として、「親戚との交流推進」も加わりました。親戚は、自分自身の人間関係の中でも、大切な存在です。私たちは、どこまでも「誠実第一」で、一人一人と語らい、信頼の絆を強く結び、一家一族の幸福の道、新たな広布の道を大きく広げていきたい。

 原田 「広布のために奔走する同志が、ますます福運を積んで、和楽の家庭を築き、健康長寿と絶対勝利の人生を歩んでいかれるよう」「それぞれの地域が立正安国の安穏と繁栄に包まれゆくよう」――先生は先日、こう語られました。私たちリーダーは、先生の思いを胸に、さらに真剣に祈り、同志のため、地域のため、尽くしてまいりましょう。

「8・24」70周年へ

 志賀 友好期間のこの時期は、比較的、時間に余裕が生まれ、新しいこと、普段できないことに挑戦できる機会でもあります。自身の目標を明確にしていくことも大切ですね。

 原田 ややもすると生活リズムが崩れがちですが、朗々たる朝晩の勤行・唱題を根本に、健康第一の日々を過ごしてまいりたいと思います。

 伊藤 学会伝統の「夏季フリー研修」も7月24日から30日まで、全国17の会館・研修道場等で実施されますね。(詳細は7月5日付本紙に掲載)

 永石 毎年、研修に参加された方々から、「広布拡大への誓いを新たにしました」「わが家の後継者に師弟の原点を語り継ぐ“最高の機会”となりました」など、多くの声が寄せられています。

 長谷川 広布史が刻まれた地で、学会精神を深め、成長を期する機会として、皆で大いに活用したいと思います。

 原田 夏季友好期間中は、「未来部躍進月間」でもあります。私たちは聡明に英気を養いつつ、広布後継の友の育成に総力を挙げてまいりたい。そして、人材の城をもって、池田先生の入信70周年の「8・24」を迎え、本年下半期も、全ての戦いに勝ち切ってまいりましょう。

安全運転の心掛け

 長谷川 あらためて、友好期間中も、私たちは「絶対無事故」を徹して呼び掛け合ってまいりたいと思います。

 志賀 帰省や旅行など、車での長距離・長時間の移動を予定している方も多いと思います。体調を整え、小まめに休憩を取るなど、普段以上に安全運転を心掛けることが必要です。

 伊藤 車や自転車の運転中、また歩行中も「ながらスマホ」は大変に危険ですね。外出する機会が増える行楽シーズンだけに、周囲への配慮も大切です。

 長谷川 海や山、川などでの事故が急増するのも、この時期です。7月3日付本紙の「暮らしのアンテナ」でも、注意点などが掲載されていたので参考にしてください。最新の気象情報を確認するなど、安全を確保して有意義に過ごしていただきたいと思います。

 永石 幼いお子さんが被害に遭う痛ましい事件も発生しています。子どもを狙う犯罪に巻き込まれないために、家庭で心掛けることとして、①一人にならない②人目のないところに行かない③誘われても付いて行かない、の三つを教えることが、防犯教育の基本だそうです。

 志賀 身の回りの危険な場所や、いざという時に駆け込める交番やコンビニ、「子ども110番の家」を確認するなど、具体的なことを家族で共有しておくことも大事ですね。

 伊藤 人通りや街灯が少ない夜道では、犯罪発生率が高まるそうです。特に女性は細心の注意を払う必要があります。回り道になっても、人通りが多く、明るい道を選ぶなど、気を付けたいと思います。

 原田 友好期間中も、女子部・婦人部の皆さんは、早めの帰宅を励行するなど、絶対無事故を心掛けてください。

「地域の絆」を強く

 長谷川 防犯の第一歩は「意識を持つこと」です。「自分は大丈夫」との過信は禁物です。「さきざきよりも百千万億倍・御用心あるべし」(御書1169ページ)と仰せの通り、信心しているからこそ十分に注意し、用心したいと思います。

 原田 防犯だけでなく、防災対策などにおいても、「地域の絆」が大切になってきます。池田先生は、「地域の協力、団結は、社会建設の基盤である。防災や防犯、環境改善や相互扶助も、地域の人と人とが心を通わせ合うなかで、初めて可能になる」とつづられています。私たちは、日頃の学会活動、また近隣とのあいさつや交流を通して、「地域の絆」をさらに強めてまいりましょう。

◆〈世界の機関紙・誌から〉 ブラジルSGI ジョアン・ルイス・ビッチさん 

 私は、1967年にサンパウロ州に生まれました。熱心なカトリック信者だった祖母の影響を受け、10代半ばは神父になることを夢見て、そのための学校にも通っていました

2017年7月23日 (日)

2017年7月23日(日)の聖教

2017年7月23日(日)の聖教

◆わが友に贈る

豪雨・落雷に注意!
竜巻や土砂災害にも
厳重な警戒を!
賢明に情報を収集し
断じて無事故第一で!

◆〈名字の言〉 2017年7月23日

 「嫁ぐ時 父からの御書 大切に」。本紙の「新・生き生き川柳」(12日付)に投稿された句だ。父から贈られた御書は、何年たっても娘の傍らで光を放っていくのだろう▼ある座談会で婦人が心に残る御書について語った。それは、自分の結婚式でのこと。結婚前に夫を折伏し、夫の故郷で晴れて式を挙げたのだが、夫の家族や親戚はまだ信心には無理解だった▼そんな中、式典であいさつした父が「これからいろんなことがあるでしょうが、どうか若い二人を見守ってください」と述べ、「冬は必ず春となる」(御書1253ページ)との一節を旅立つ娘に贈った。父の思いを支えに婦人は、夫の大病なども乗り越え、和楽の家庭を築いてきた▼ある青年は、苦しい時にはいつも、仏壇に向かう亡き父の姿を思い起こすという。がんで「余命2カ月」の宣告を受けた父だが、嘆かず、くじけず、淡々と唱題に挑戦した。やせ衰えながら、御書を拝し、1年間、更賜寿命した姿を誇りに思うと▼親が子に残したいものは、さまざまあるに違いない。池田先生は、次の世代の人たちに残すべきものの一つとして「負けない心」を挙げている(『新・女性抄』)。負けないという「心の財」を自らの姿で、自らの言葉で伝えていける夏にしたい。(進)

◆〈寸鉄〉 2017年7月23日

 創価の青年が育っている
 事実は世界宗教の証左―
 韓国郡守。人材を陸続と
      ◇
 三重蘇生の日。生まれ変
 わった息吹で前へ!師弟
 の道進む友が拡大を牽引
      ◇
 「仕事に左右されるな。仕
 事を左右せよ」戸田先生。
 今いる場所で第一人者に
      ◇
 魂の偉大さは平凡さの中
 に―哲人。地道に一筋に。
 信心貫く多宝会こそ模範
      ◇
 障がい知らせる「ヘルプ
 マーク」が全国共通に。配
 慮忘れず。共助社会皆で

◆社説  あすから夏季友好期間  “金の思い出”刻む充実の語らいを


 いよいよ夏本番を迎え、夏季友好期間に入る。日頃の疲れを癒やし、心をリフレッシュしながら英気を養うための、またとない機会だ。そんな時だからこそ、“この夏、自分は何をしたいのか”という優先事項を明確にし、一日一日を価値あるものにしていきたい。
 90歳を超えてなお執筆活動に励んだアメリカの経済学者の故ジョン・ケネス・ガルブレイス博士は、池田先生との対談の中で自身の「健康法」について、「何よりも大事なことは――朝起きた時、『きょう一日の計画が決まっていない、考えていない』といったことがないようにすることです!」と明かしている。
 私たちの仏道修行は、信心即生活が基本中の基本だ。朝晩の勤行・唱題が生活のリズムを幸福の軌道と合致させる。「歳月人を待たず」とは“今の時を大切にして努力せよ”との戒めの意味を含んだ言葉だが、友や家族と“金の思い出”を刻む充実の夏としていこう。
 そのために活用したいものの一つが学会伝統の「夏季フリー研修」だ。あすから今月30日まで全国17の会館や研修道場で行われる(一部開催期間の異なる会場あり。本紙7月5日付参照)。
 昨年も、各地の会場に多くの同志が立ち寄り、栄光の広布史に触れた。沖縄研修道場を訪れた北海道の友は、大自然の息吹に心洗われながら「先生のように、世界平和を願い行動していける一人になりたい」と決意を新たにした。
 一方、氷川東京青年研修道場には、初めて同地を訪れた家族の姿が。「学会精神を息子と共に学べたことが良かったです」と喜びを語る。
 広布の意義や歴史が刻まれたその場所に、師匠を求めて集うからこそ、信心の錬磨の好機となり、“金の思い出”として心に深くとどめられるのだ。家族や同志と胸襟を開いて語り合うよいきっかけとなろう。
 夏季友好期間は比較的、時間にゆとりがある分、親しい間柄はもとより、普段は忙しくて会うことができない友人や親戚とも対話を図るチャンスだ。
 池田先生は「対話を重ねることが、生命の大地を耕し、幸の花園をつくりだしていく」(小説『新・人間革命』「雌伏」の章)とつづっている。
 一対一の対話が、自他共の幸福と境涯革命につながっていく。まずは目の前の一人と信頼の絆を強め、信・行・学の実践を深めるきっかけとなるような有意義な夏にしていきたい。

◆きょうの発心  創価の正義の旗を高らかに!2017年7月23日

御文
 頭をふればかみゆるぐ心はたらけば身うごく、大風吹けば草木しづかならず・大地うごけば大海さはがし、教主釈尊をうごかし奉れば・ゆるがぬ草木やあるべき(日眼女造立釈迦仏供養事、1187ページ・編1171ページ)
通解 頭を振れば髪が揺らぐ。心が働けば身体が動く。大風が吹けば草木も揺れる。大地が動けば大海も荒れる。同じように教主釈尊を動かせば揺るがぬ草木があるだろうか。

 強い一念で御本尊に祈れば、諸天善神が必ず動くとの仰せです。親戚の勧めで、両親と共に入会。高校時代には、母の病や父の事故等、宿命の嵐が吹き荒れましたが、真剣な祈りで全てを乗り越えることができました。
 1988年(昭和63年)、結婚を機に転居。慣れない環境等に戸惑いながらも、「つらい時こそ祈り抜こう」とこの御文を拝し、夫婦で広布拡大に励んできました。
 94年(平成6年)、池田先生・奥さまが香川を訪問された際、役員としてお迎えしたことが私の原点です。同志を激励される師匠の姿は、今も生命に焼き付いています。
 昨年10月、SGI交流交歓会を開催。ブラジル青年部から師弟不二の求道心を学んだ未来部・青年部の成長が、何よりの喜びです。
 本年、先生・奥さまが大川文化会館に来館されて23年。勝利の歴史を刻んでこられた先輩方と共に、誓願の祈りで“創価の正義の旗”を高らかに掲げてまいります。   香川戸田県婦人部長 大山遵子
【聖教ニュース】

◆歓喜の兵庫創価青年大会 ワールド記念ホールで開催 2017年7月23日
世界の希望の港から Keep on Sailing(永遠に進み続けよう)

 
誓いも新たに船出した兵庫創価青年大会。竹岡青年部長が激励に駆け付けた(ワールド記念ホールで)
誓いも新たに船出した兵庫創価青年大会。竹岡青年部長が激励に駆け付けた(ワールド記念ホールで)

 兵庫創価青年大会が22日午後、2回にわたって、兵庫・神戸市のワールド記念ホールで開かれ、代表1万人が集い合った。これには池田大作先生がメッセージを贈り、兵庫は阪神・淡路大震災から大復興を遂げた、世界の希望の港であると強調。「兵庫から、平和と人道と正義のスクラムを一段と強く大きく広げゆく、新航路を開いていっていただきたい」と、次代を担う青年たちに期待を寄せた。兵庫県の井戸敏三知事、神戸市の久元喜造市長をはじめ各界の識者ら来賓約2000人が出席し、歓喜あふれる演奏・演技に惜しみない拍手を送った。
 今回の大会テーマは「青年が拓く 希望の新航路――Keep on Sailing(永遠に進み続けよう)」。総兵庫青年部全員の誓いを込めた。青年とは、荒波を越えて進む帆船に似ている。敢えて苦難に立ち向かい、諦めずに勝ち越えていく姿は、人々に希望の光を送りゆく。世界広布という大海原へ、青年が船の舵を取り、雄々しく前進しよう!――と。
 帆船をモチーフにしたロゴ(別掲)を作成したデザイナーの浦山藍子さん(女子部部長)。“自信を持てない自分を変える機会に”と、題目根本で取り組んだ。仏法対話にも挑戦。真心を尽くし、香川に住む友を入会決意に導いた。仕事も攻めの姿勢に変わった。必ず社会で実証をと意気込む。
 一人一人が自身の課題に挑み、勝ち越え、晴れ晴れと集った1万人の大会が始まった。

◆九州でインド青年部研修会 200人が来日、福岡各地で交流交歓会

   
九州・菜の花少年少女合唱団の歓迎パフォーマンスにインドの友も大喝采(九州池田講堂で)
九州・菜の花少年少女合唱団の歓迎パフォーマンスにインドの友も大喝采(九州池田講堂で)

 インド青年部研修会で来日した200人のメンバーが22日、福岡市の九州池田講堂を訪れた。
 「ウェルカム トゥ キュウシュウ!」
 講堂のロビーでは盛大に歓迎セレモニーが行われ、九州・菜の花少年少女合唱団がインドの歌「ディル・デケ・デコ」などの合唱で出迎えを。インドの友も曲に合わせて体を揺らし、歌を口ずさむと、参加者の心は一体になった。さらに音楽隊・創価福岡先駆太鼓団が迫力の演奏を披露すると、友の歓喜は最高潮に。歓声を上げる人、拳を突き上げる人など、体全体で同志の歓待に応えた。
 その後、メンバーは福岡県内10会場で開かれた交流交歓会へ。
 筑紫野平和会館では、茶席で遠来の友を“おもてなし”した後、会合では坂本由那さんが体験発表を。
 続いて、ワルシャ・デサイ方面女子部長がインド広布の大発展の様子を報告。アリンダム・ダス圏男子部長が“アイ アム シンイチ・ヤマモト”との決意で、圏で1000人の友人を座談会に招き、大きく弘教が進んだ模様を語った。
 インドの友は「九州の同志の熱い心に、池田先生を感じます」「『先駆』を同じ使命とする皆さんと絆を結べる喜びでいっぱいです」などと感激の面持ちで語っていた。

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆〈世界広布と新入会の友〉 オーストリア、スイス 2017年7月23日

   
地域・社会に、「人間主義の思想」を広げるスイスSGI。明年、地区結成(1963年)から55周年を迎える。「世界一仲の良い団結で、楽しき前進を」との池田先生の言葉を胸に、スイスの友は広布の凱歌を奏でる(先月25日、チューリヒで)
地域・社会に、「人間主義の思想」を広げるスイスSGI。明年、地区結成(1963年)から55周年を迎える。「世界一仲の良い団結で、楽しき前進を」との池田先生の言葉を胸に、スイスの友は広布の凱歌を奏でる(先月25日、チューリヒで)

 池田先生との「心の絆」を胸に、生き生きと仏法を語り広げる欧州SGIの友。先月、中欧のオーストリア、スイスで、新入会のメンバーに、入会動機や信仰体験を聞いた。

◆〈親が子に語る物語〉 お金持ちの父と貧乏な息子 2017年7月23日
貧しい若者の本当の姿とは?

              

 むかし、インドのある街でのことです。
 小さいころに家を飛び出し、さまよい続けていた若者が、この街に戻ってきました。
 目の前の大きな屋敷を見上げて、ためいきをついています。
 「ああ、こんな家に住めたらどんなにいいだろう。ボクはずっと貧乏だったからなぁ」
 若者はお金もなく、服はボロボロでした。何日も食べていないので、おなかがグウっと鳴ります。
 “どうすればお金に困らない人生を送ることができるんだろう?”――ジッと手を見つめます。でも、出てくるのは、ためいきばかりでした。
 そのとき、大きな屋敷の2階で若者の姿をジッと見つめている老人がいます。この屋敷のご主人です。若者が自分の息子だと気づいたご主人は、使いのものをやりました。
 「おい、そこで何をしてる!」
 使いの門番が怖い顔をしてやってきます。
 「ヒエェェ!」
 若者は、あわてて逃げ出してしまいました。
 数日後、街のはずれに野宿していた若者のもとに、大きな屋敷から使いがやってきました。
 「お前、掃除はできるか?」
 「はい」と、若者は答えました。
 「じゃ、屋敷に来い。雇ってやる」
 「はい?」
 「給料をよその2倍出そう」
 「はい!」
 若者は喜びます。
 若者はお屋敷で一生懸命に働きます。おかげで、屋敷の外に小屋を借りて住み、なんとか暮らしていけるようになりました。
 若者が屋敷を掃除していると、貧相な身なりの老人がやってきます。
 「お前は、まじめだから願いをかなえてあげよう。何でも言ってごらん」
 「願いだなんて、かないっこありませんよ」
 若者は断ります。
 すると老人は言いました。
 「そうか。でも、私のことを父と思っていいんだよ。私はお前を息子と呼ぶから」
 「え? 見ず知らずの人を父だなんて思えませんよ」
 あいかわらず、若者は自分は貧乏なまま一生を送るのだと思っていました。
 何年かすぎ、屋敷のご主人が病気になりました。どうやら死が近づいているようです。
 ご主人の親族や国の大臣らが屋敷にやってきます。国王までもやってきて、ご主人を見舞うのです。
 若者がいつものように屋敷を掃除していると、「お前、すぐに来い!」と呼ばれます。ご主人の寝室に来いというのです。
 そこには、国王をはじめ大臣らがずらりと並んでいます。みすぼらしい姿の若者はオロオロしていました。
 フカフカの布団に寝ている老人を見て若者は驚きました。それは、いつか「願いをかなえてやろう」と言った老人ではありませんか。
 そして、老人は起き上がって、そこにいる全員に告げます。
 「諸君、この若者は、実はわが子なのです。私の実の息子です」
 若者は耳を疑いました。
 「まさか!」
 はるかむかしに家出をしたきり、父親とは会っていませんでしたから、自分の父親の顔も忘れていたのです。
 枕元に行き、若者は老人の手を取ります。その手のぬくもりを感じたとき、若者は、はっきりとわかりました。この人こそが自分の父親だと。
 「私の財産は、この息子にすべて譲ります。この場にいるみなさんが、その証人になってください」
 老人がそう言ったとき、部屋中に拍手がわきおこります。
 「おめでとう!」
 若者は、ずっと自分を見守り続けてくれた父親の慈愛を知り、幸せをかみしめるのでした。
                                                            ◇ ◆ ◇ 

おうちの方へ
 今回の物語は、法華経信解品第4に説かれる「長者窮子の譬え」をもとにしています。
 これは、法華経に至って、初めて“誰もが仏の生命を具えている”と分かった声聞たちが、自分たちの理解を譬喩に託して述べたものです。
 父親である長者は仏を指し、貧しい息子とは衆生を指します。一切衆生は本来、「仏子」であるにもかかわらず、そのことを忘れて迷っている様を、他国を迷い歩くことに譬えています。
 そして、男が長者の実の息子であることを皆に明かしたことは、全ての人は「仏子」であり、成仏できることを示しています。それが説かれたのが法華経です。
 「無上宝聚 不求自得(無上の宝聚は 求めざるに自ずから得たり)」(法華経224ページ)とあるように、“皆が、本来、仏の生命という無上の財宝をもっている”と分かった声聞たちの感激は、妙法に巡り合えた私たちの喜びに通じるといえるでしょう。

◆〈ターニングポイント〉 日本舞踊家 飛鳥舞央さん 
届けたい 青春の舞 輝く笑顔

 涼しく短い夏を迎えたロシアの首都・モスクワ。7月18日、飛鳥舞央(本名:中川央未)は、5度目の訪ロを終えようとしていた。カツラが入った専用のバッグを携え空港へ
。今回も日本舞踊家として和の心を届けた。

2017年7月22日 (土)

2017年7月22日(土)の聖教

2017年7月22日(土)の聖教

◆わが友に贈る

子供の話にじっくり
耳を傾ける夏休みに。
親子の宝の思い出が
和楽の家庭を築く。
万代の幸の土台となる。

◆〈名字の言〉 2017年7月22日
 

 200年前の7月に生まれたアメリカの思想家・ソロー。くしくも7月に、彼は人生の大きな出来事を刻んでいる。28歳の7月、ウォールデン湖畔で生活を始めた。そこで自身の内面を見つめ、精神を鍛え上げていった▼ソローは徹底して奴隷制に反対した。当時の政府が奴隷制を維持していることを理由に、彼は成年男子に課せられていた人頭税の支払いを拒否。その結果、投獄される。これも29歳の7月のことだった▼投獄はソローをひるませるどころか、さらに奮い立たせた。国家の不正に怒り、出獄を拒否したほどである。彼は「国家の力と権威はすべて個人の力に由来する」(飯田実訳)と考えた。ゆえに、社会の変革は自己変革から始まると捉えた▼日蓮大聖人は「浄土と云ひ穢土と云うも土に二の隔なし只我等が心の善悪によると見えたり」(御書384ページ)と仰せである。地域・社会・世界の変革といっても、まずは自身の一念の変革から始まる。この仏法の視点に基づき、自身の生命を鍛え、一人一人との対話を通して、よりよい社会を目指すのが、創価の運動である▼7月は、創価の三代の会長が峻厳な人権闘争を貫き、逮捕・投獄された月である。三代の師弟を貫く崇高な精神に学び、自身の人間革命に挑もう。(芯)

◆〈寸鉄〉 2017年7月22日

 「常にかたりあわせて」
 御書。支え、励まし合う創
 価の絆は無敵。団結固く
      ◇
 鼓笛隊の日おめでとう!
 同志を鼓舞する希望の調
 べ。使命の青春に幸薫れ
      ◇
 折伏は楽しんでやるもの
 ―戸田先生。肩肘張らず
 信心の喜びと体験語ろう
      ◇
 自信のある子=親から褒
 められる経験が豊富―調
 査。若芽に温かな言葉を
      ◇
 上半期の刑法犯、戦後最
 少を更新。詐欺は増加傾
 向と。声掛け・警戒怠るな

◆小説『新・人間革命』第30巻 雄飛の章 三十二 2017年7月22日 (6128)
 


 関西文化会館に戻った山本伸一は、設営グループ「鉄人会」メンバーが集っていることを聞くと、「お会いしよう」と、喜び勇んで励ましの語らいを重ねた。
 実は、メンバーは伸一に使ってほしいと、イスを作って届けていた。彼は、その真心に応えたかった。また、いつも陰の力として設営に奮闘してくれていることに、心から感謝の言葉を述べたかったのである。
 「ありがとう。皆さんの苦労を、私はよく知っています。作ってくださったイスにも、何度も座らせていただきました。最大の感謝をもって、その心を受けとめております。濁りのない、清らかな心と心で結ばれているのが、創価の世界ではないですか。私には健気な一念が痛いほどわかります」
 伸一の言葉に、目を潤ませる人もいた。もとより、見返りを欲しての作業ではなかった。必死に広宣流布の指揮を執る師のために何かしたいとの、清らかな信心と弟子の信念の発露にほかならなかった。それゆえに、その行為は、美しく、尊かった。彼らは、伸一が自分たちの思いを知ってくれているというだけで満足であった。
 伸一は、その心根に、最大の讃辞を贈り、最高の敬意を表したかった。
 日蓮大聖人が、「心こそ大切なれ」(御書一一九二ページ)と仰せのように、信心の世界にあって肝要なのは「心」である。
 引き続き彼は、人材育成グループである「関西同志の集い」の勤行会に出席した。
 「真の人材とは、地涌の菩薩の使命を自覚し、より広く、深く法を知らしめていく人である。より大勢の人の依怙依託となれる人である。聡明で、理に適い、人びとを納得させられる人である。次の後継の人を育成できる人である。また、良識の人であり、皆に、安心と希望と確信を与えられる人である。そのために自らを磨き鍛えていただきたい」
 彼は懸命に訴え抜いた。「励ます」という字は「万」に「力」と書く。全力を注ぎ込んでこそ、同志の魂を揺り動かす激励となるのだ。   

【聖教ニュース】

◆〈グローバルウオッチ〉 「家族」のかたち2
多様なつながりの中で“足元の絆”見つめ直す


 現代社会の課題と向き合う「グローバルウオッチ」。「『家族』のかたち」の第2回では、多様化する家族関係の在り方を、日本とアメリカの青年の体験を通して見つめた。(記事=萩本秀樹)

同じ方向を向く
 小学生の頃からだろうか。滋賀県東近江市の、満田良明さん(圏男子部主任部長兼本部長)の家には、借金取りが押し掛けるようになった。
 原因は父だった。
 お人よしで、人の頼みを断れない父は、家族に内緒で知人の借金の肩代わりを繰り返した。祖父の財産をはたいても支払いは終わらず、長男の満田さんは大学を中退して働き始めた。
 家族を支えようと奮闘する傍ら、父に対する情けなさ、やるせなさがこみ上げる。心の柱だった祖父が亡くなると、糸が切れたように感情が爆発し、何度も父の胸ぐらをつかんだ。
 ある日、近所の幼なじみで4歳上の田中秀政さん(県男子部長)から、食事に誘われた。田中さんは開口一番、「大丈夫か?」。当時、近くの工務店の広告に、借金の抵当に入れられた自宅が掲載されていた。それで異変に気付いたのだろうと、満田さんは察した。
 そこで初めて、仏法の話をされた。「必ず変えられるから」との確信が、強く心に残った。2004年、満田さんは22歳で入会した。
 学会活動に励み、驚いたのは、他人の人生に本気で関わろうとする男子部の先輩の姿勢だった。“自分もこんなふうになりたい”と思える人ができた。
 しかし、心に芽生えた希望とは裏腹に、自宅に帰って父と顔を合わせると、一言も交わさずに部屋に向かう。一番、身近な存在の父を尊敬できず、関わりを避け続けた。
 壮年部の人が、教えてくれた言葉がある。「親をも愛さぬような者も多いのに、どうして他人を愛せようか」。戸田先生の「青年訓」の指導だった。
 満田さんの葛藤を、地区や男子部の同志は全部分かってくれた。「最も近くで接しているからこそ、親孝行は難しい。でも大丈夫。必ず、親を大切にできる自分になれるよ」と。
 できることから始めようと、父に笑顔を見せ、小さなことに感謝するように心掛けた。期待した反応が返ってこない時も、父を信じようと心に決めた。
 男子部の仲間が、自ら悩みを抱えながらも仏法対話に挑戦する姿に触れ、奮起した。“自分も、一番大切な人に信心を語ろう”と、母への対話に挑んだ。
 実は当時、満田さんの母は、田中さんの母から信心の話を聞いていた。なかなか入会への一歩を踏み出せずにいたが、家族の幸せを願い、周囲に心を開けるようになった満田さんの姿を見て、母は決心した。
 その直後、満田さんは職場の先輩にも弘教を実らせる。自行化他の実践の中で、相手の悩みや苦しみに寄り添える自分自身に変わっていった。
 そして、父にも思いを馳せるように。“家族に迷惑をかけて、親父もつらかっただろうな”と。互いに衝突するよりも、この信心で一緒に一家和楽の方向を向いていきたい。満田さんの真心を、父は真っすぐに受け止めた。
 満田さんの一家は、全員が入会した。今、父は常勝長(ブロック長)、母は白ゆり長。姉と弟は青年部で信心に励む。
 先月の「父の日」に、満田さんはポロシャツを贈った。父からは、「素敵なプレゼントをありがとう」と相変わらずの短文メールが。何気ないやりとりをうれしく感じる。満田さんも昨年、1児の父になった。
                                                                    * 
 家族が連帯力を失いつつある時、その家族を構成する一人一人は、“行き場”や“居場所”を見いだしにくくなる。そうした個人を支えるのは、時として家族以外の存在だという場合もある。
 家族社会学でも、「多様な依存先の存在が個人の家族から『自立』した生活を可能にする」(注1)と指摘される。
 家族以外の人との触れ合いを通して、あらためて、家族が目指す在り方を知る――ここに、垣根を越えてつながり合う“創価家族”の意味もある。

自分の居場所

 アメリカ・オークランド市のカミーラ・タナカさん(女子部員)は、ブラジルで生まれた。
 気性が荒い父は、家族にきつく当たるのが常。タナカさんも、何かにつけて姉や妹と比べられ、「お前は出来が悪い」と言われ続けた。
 やがて両親は離婚し、姉妹3人で、母と共に暮らし始めた。
 知人から仏法の話を聞いたのは、その少し前だった。紹介者の人柄に触れて、一人で入会はしたものの、宗教遍歴を重ねた父を見ていた影響で、学会活動を好きになれずにいた。
 2008年、英語留学でアメリカへ。そこでホームシックに陥った。郷里を離れて初めて、家族がそばにいてほしいと思った。彼女を支えたのは、現地のSGI(創価学会インタナショナル)のメンバーだった。
 英会話がままならない彼女の話を、親身に聞いてくれた。「Tomorrow(明日)」「Two o’clock(2時に)」と簡単な言葉で意思を伝える。翌日、迎えの車で一緒に会合に参加した。時には買物に行ったり、カフェでくつろいだりもした。
 「私にとって、SGIが“ファミリー”だった。寂しい思いはなくなりました」。ここが自分の居場所だと感じられた。
 留学プログラムの友人の多くは、修了前に断念し、ブラジルに帰国した。だが彼女は、1年の留学が終わっても、アメリカに残ることを決め、生き生きと学会活動に励んでいった。
 信心を深める中、よく頭に思い浮かべる人がいた。数年間、会っていない父だった。
 “連絡してみようかな”。婦人部や女子部に打ち明けると、「すごいことよ!」と大げさなくらいにたたえ、背中を押してくれた。その激励に力を得て、父と再び会うようになった。
 欧米で、離婚に踏み切る夫婦は多い。離れることは“チョイス(選択)の一つ”という考え方もある。従来的な「形」に収めようとすることだけが、家族の在り方ではないのだろう。
 その上で、タナカさんは、どうして離ればなれになった父とも、向き合うことができるようになったのか。「SGIメンバーは、生まれ育った文化や環境もさまざまです。共に活動する中で、私は、人を偏見の目で見たり、判断してしまう自分の心に気付きました。それを克服しようと努めた時、家族にきつく当たっていた父にも、“寂しい思いをしていたのかも”と同苦できるようになりました」
 14年、アメリカを訪れた母に仏法対話をした。宗教嫌いの母だったが、子どもたち3人の就職のため、唱題を実践していくことを約束した。その後、タナカさんは転職の夢をかなえ、姉と妹も希望通りの就職を果たした。信仰の力を感じた母は、本年4月に入会した。
 母は語った。「遠く離れたアメリカで、娘は大きく成長しました。彼女が安心できる場所をつくってくれたSGIに、母として心から感謝しています」

「善き友」として
 御書には「父母となり其の子となるも必ず宿習なり」(902ページ)と仰せである。
 いかに家族の在り方が多様化しようとも、その始まりとなる親子の絆は他に代え難いものであり、その“足元の絆”を見つめ直す主体者は、自分自身であることに変わりはない。
 池田先生は述べている。
 「深い縁のもとに、せっかく家族になったのだから、互いが互いの幸福を増進させる『善き友』でありたいものです」
 「自分の信心を深める。強くする。これが一切の根本です。それが一家一族全体を、幸福の軌道に引っ張っていくのです」(『法華経の智慧』)
 自己を見つめ、高めていく中で、その人にとって最善の“家族のかたち”がつくられていくのだろう。そこに至る葛藤を受け止め、多様な人々が関わり合える希望の場が、創価の世界である。
 注1 永田夏来・松木洋人編著『入門 家族社会学』(新泉社)

感想・意見をお寄せください
メール:g-w@seikyo-np.jp
ファクス:03-5360-9613

◆学会は人類の「平和の宝塔」 原田会長が出席 各部代表者会議 2017年7月22日

 世界広布新時代第45回の各部代表者会議が21日、東京・新宿区の常勝会館(本部第2別館内)で行われた。
  池田先生はメッセージを贈り、冒頭、九州北部豪雨の災害に際し、懸命に尽力する友に深く感謝。
 この上半期、偉大な広布の金字塔を打ち立てた全同志の誇り高き奮闘を改めてたたえた。その際、御本仏が女性門下を激励された「日蓮よりも強盛の御志どもありと聞へ候は偏に只事にあらず、教主釈尊の各の御心に入り替らせ給うかと思へば感涙押え難し」(御書1126ページ)を拝読し、“婦女一体”の「太陽と花のスクラム」を賞讃した。
 さらに、全同志が健康長寿と絶対勝利の人生を歩んでいけるよう、それぞれの地域が立正安国の安穏と繁栄に包まれゆくよう、リーダーは勇んで「一念に億劫の辛労」(同790ページ)を尽くす精進行に挑んでいきたいと訴えた。
 次いで、「広宣流布の時一閻浮提の一切衆生・法華経の行者となるべきを涌出とは云うなり」(同834ページ)を拝読。世界各国から続々と求道の青年たちが来日することに触れつつ、「今、不思議な『大法弘通慈折広宣流布』の時が来た。わが学会は人類の『平和の宝塔』として、いやまして輝きを放ち始めている」と述べた。そして、世界の若人と手を携え、未来部の宝の友に皆で励ましを送り、いよいよ本門の地涌の人材群を大拡大しようと呼び掛けた。
 原田会長は、全同志の健闘に感謝しつつ、庶民の連帯をますます強固に築き広げるために、「声仏事を為す」(同708ページ)、「仏は文字に依って衆生を度し給うなり」(同153ページ)の御聖訓のままに、あの友この友と語り、真心の言葉を届け、仏縁を大いに広げる夏としたいと強調。
 学会にとって「人材」以上の宝はないと述べ、「未来部躍進月間」を迎えた今、広布後継の友の育成に総力を挙げ、人材の城をもって、池田先生の入信70周年となる「8・24」を荘厳しようと訴えた。
 さらに、谷川主任副会長、木﨑未来部長らがあいさつ。
 河合SGI平和・人権部長が、核兵器禁止条約が採択された、国連本部での交渉会議の模様について報告した。

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆創価学園創立50周年記念展示「君よ 使命の大空へ」が開幕 2017年7月22日

 
学園生と共に愛唱歌「負けじ魂ここにあり」を歌う池田先生(2009年3月16日、東京・創価学園の卒業式で)
学園生と共に愛唱歌「負けじ魂ここにあり」を歌う池田先生(2009年3月16日、東京・創価学園の卒業式で)

 本年11月18日に創立50周年を迎える創価学園。この佳節を記念する新展示「君よ使命の大空へ」が21日、東京と関西で開幕した。

★【東京展】開催のおしらせ(7/21~8/31)

創価学園創立50周年記念展示「君よ使命の大空へ」東京展を開催します。
開催日:2017年7月21日(金)~8月31日(木)
休館日:毎週月曜日および8月7日(月)~8月17日(木)
時 間:10時~17時
場 所:創価文化センター※入場無料                                           

★【関西展】開催のお知らせ(7/21~8/13)
創価学園創立50周年記念展示「君よ使命の大空へ」関西展を開催します。
開催日:2017年7月21日(金)~8月13日(日)※休館日なし
時 間:10時~17時
場 所: 創価学会関西池田記念会館※入場無料
           大阪府大阪市天王寺区小橋町10-17
          「鶴橋駅」・「大阪上本町駅」より徒歩10分

◆〈信仰体験 いま想う 戦後72年を経て〉3 “毒ガスの島”で風船爆弾を作った少女

 【広島県竹原市】太平洋戦争末期、戦局の悪化とともに、日本軍は「風船爆弾」をアメリカへ飛ばした。

2017年7月21日 (金)

2017年7月21日(金)の聖教

2017年7月21日(金)の聖教

◆わが友に贈る

会場提供のご家庭に
感謝の言葉を伝えよう!
時間厳守や節電・節水
駐輪・駐車・立ち話など
わが家以上の配慮を!

◆〈名字の言〉 2017年7月21日

 炎天下の東北文化会館の中庭に「ど根性ひまわり」が誇り高く咲いた。頭を上げた黄金の大輪は燦々と降り注ぐ陽光にいっそう輝いている▼また先日はスイカを栽培する鳥取県の同志から、たくさんの見事な大玉が届いた。東日本大震災以降、復興支援として毎年贈ってくださる。今年は天候不順が続き、出来が心配だったらしい。だが、“この夏も仮設住宅で暮らす、東北の同志に一服の涼を届けたい”との思いが実り、上々のスイカが取れたという。ヒマワリの雄姿と、友の真心に励まされる中、大震災から7回目の夏を迎えた▼先週、全国高校野球選手権の宮城大会が始まった。開会式では野球部主将を務める高等部員が選手宣誓を行い、凜とした声が夏空にこだました▼彼は宣誓の中で“今、野球ができる”という言葉を2回使った。「今、野球ができるのは、多くの人の励ましのおかげです」「今、野球ができることに感謝を忘れず、感動、勇気、希望を与えられるよう、全力でプレーします」▼生きる希望を手にするのは、励ましを受けたときだけではない。先のスイカ農家の友、高校球児の未来部員もしかり。“誰かを励ましたい”と行動するとき、満々たる生命力が湧き上がる。送る人にも送られる人にも励ましの力は無限だ。(城)

◆〈寸鉄〉 2017年7月21日

 勇気の行動に移してこそ
 本当の慈悲なのだ―戸田
 先生。青年が対話に先駆
      ◇
 列島で座談会。多宝の友
 も未来部も全員が主役。
 語り合うほど喜びが倍加
      ◇
 人生に主題があるように
 一刻一刻に主題がある―
 哲人。今この時を全力で
      ◇
 天王山の夏、受験生よ負
 けるな。執念で栄光の扉
 開け。悔いなき挑戦を!
      ◇
 歩きスマホによる事故が
 増加傾向。海外では罰則
 化する国も。互いに戒め

◆社説  “夏本番”の体調管理   賢明な生活心掛け充実の日々を


 昨今、寝苦しい夏の夜が当たり前になった。「郊外の駅に夜、降り立つと、涼しかったのは過去のこと」「冷房のタイマーが切れるたびに目が覚める」「つい冷たいものを口にしてしまう」。東京郊外の定食店で聞くお客のやり取りに、夏の睡眠と食事について考えさせられた。
 わずかな睡眠不足が蓄積する「睡眠負債」の危険性が話題になっている。きっかけは、最新の研究を紹介した「NHKスペシャル」の特集。6~7時間寝ていても、睡眠負債となって、仕事や家事の質を低下させ、命に関わる病のリスクを高めてしまう危険性がある、とのこと。
 「夜な夜な訪れる人生の3分の1の時間が、残りの3分の2も決める」。同番組にも出演した、スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所の西野精治所長の言葉だ。氏によれば、多忙で時間がなくても、入眠直後の「黄金の90分間」をしっかり深く眠ることで、睡眠の質を向上させることができる。すっきりした朝を迎え、昼間の眠気も消えるという。その鍵を握るのが、体温と脳の「眠りのスイッチ」だ。床に入る90分前に入浴するか、直前の場合は、ぬるま湯への入浴かシャワーで済ませる。寝る前の娯楽は、テレビでも本でも、頭を使わずリラックスして楽しめるものがいい。脳を刺激するスマホは厳禁とアドバイスする(『スタンフォード式最高の睡眠』サンマーク出版)。
 質の高い睡眠とともに、夏バテ予防に心掛けたいのが賢明な食生活である。食欲が低下するこの季節、喉越しのよい麺類、食べやすい、おにぎりやパン、清涼飲料水など、炭水化物中心の食事になり、栄養バランスを崩しがち。不足しやすい「たんぱく質」「鉄分」「食物繊維」「ビタミンB1」「ビタミンB2」を意識して、肉、魚、豆類、雑穀類、野菜、乳製品、納豆、卵などを取れば、体力回復につながる、と本紙の生活欄で臨床栄養士は指摘する。
 発酵学者の小泉武夫氏によると、江戸時代は暑さゆえの睡眠不足と質素な食生活のため、高齢者や病弱な人にとって夏を越すことは厳しかった。そこで甘酒が夏の栄養飲料として愛され、納豆、みそなど栄養価の高い発酵食品が体力消耗を補っていた(『発酵美人』メディアファクトリー)。江戸の知恵も参考になる。御書にも「飲食節ならざる故に病む」(1009ページ)と仰せである。各地で梅雨が明け、いよいよ夏本番。信心即生活のリズムを確立し、猛暑の夏を充実の夏にしていきたい。

◆きょうの発心     師弟共戦の歴史を開く!2017年7月21日


御文 我が門家は夜は眠りを断ち昼は暇を止めて之を案ぜよ一生空しく過して万歳悔ゆること勿れ(富木殿御書、970ページ・編797ページ)
通解 わが一門の者は夜は眠りを断ち、昼は暇なくこのことを思案しなさい。一生空しく過ごして万歳に悔いることがあってはならない。

 寸暇を惜しんで仏法を学び、邪法を破折するなど、悔いない一生を送るよう教えられています。
 
 幼い頃、ぜんそくの発作に苦しんできた私は、死に対する不安が頭を離れませんでした。そうした未来部時代、わが家を襲うさまざまな試練に対し、信心根本に宿命転換していく母の姿に、信心の姿勢を学びました。
 大学に進学し、新入生を歓迎する講演会に参加した時のこと。突然、講師が学会批判を始めたのです。すぐに声を上げられなかった悔しさをバネに発心し、この御文を胸に、学会活動に励み、正義の連帯を広げました。
 池田先生は「同じ生きるならば、悔いなく、最高の充実と誇りの人生を飾り、永遠に消えざる福運を残していきたい」と教えてくださっています。人のため、法のために尽くしていけば、生死を超えて三世にわたる福徳を積んでいける――そう確信し、死への恐怖は歓喜と感動へと昇華しました。
 この信心に巡り合った喜びのままに、一人でも多くの悩める友を励まし、師弟共戦の歴史を開いてまいります。  副青年部長 前多伸一郎

◆小説『新・人間革命』第30巻 雄飛の章 三十一 (6127)
 


 五日の午後、山本伸一は、まず、大阪の男子部部長会に出席して指導した。
 「地道な戦いのなかに人生の開花がある。青年時代は悩みと葛藤の日々かもしれない。しかし、焦ることなく、着実に、粘り強く、信心、学会活動に励み、生活の場で、職場で実証を示してもらいたい。
 さまざまな苦難もあるでしょう。しかし、地道に信心をしていくならば、時が解決してくれます。真剣に題目を唱えていけば福運がつき、自身が成長していきます。ゆえに、現実がどんなに厳しくとも、希望を捨ててはいけません。御本尊への大確信をもってもらいたい。皆さんには、何があっても妙法がある。この永遠不滅の法がある限り、人生の大勝利者になれないわけがない。
 物事は長い目で見ていくことです。皆さんの多くは、二十一世紀の初めには、五十代になっていくでしょう。最も働き盛りの年代です。その時に、悔いなく、存分に力を発揮していけるように、微動だにしない人生の根を張るための修行を忘れないでいただきたい」
 そのあと、集って来た創価女子学園出身のメンバーらを激励し、午後四時には、女子部部長会に出席した。彼は力説した。
 「水の流れのごとく、日々、題目を唱え抜き、日本一、世界一、幸せだといえる人になっていただきたい。いかなる状況にあっても、最後は、信心を貫いた人が絶対に勝ち、福運に満ちあふれた人生を歩むことができると、私は断言しておきます。
 また、いかなる宿命の渦中にあっても、題目を唱えられること自体が、最高の幸福であることを確信してください。信心とは、何があっても御本尊から離れないことです」
 伸一は、夕刻には、近くのレストランで関西の代表と会食懇談を行い、帰途、中大阪文化会館に立ち寄った。
 出る会合、出る会合で、会う人ごとに励ましの言葉をかけた。未来といっても、この一瞬にある。明日、何かをなそうとするのではなく、今、何をするかである。   

【聖教ニュース】

◆シンガポール皇家学院が池田先生を顕彰 2017年7月21日
   
シンガポール皇家学院から池田先生への「名誉会員」「ドクター・フェロー」称号の授与式。同学院のジョージン・アン会長(左から3人目)らが祝福のカメラに(マレーシアのSGIアジア文化教育センターで)
シンガポール皇家学院から池田先生への「名誉会員」「ドクター・フェロー」称号の授与式。同学院のジョージン・アン会長(左から3人目)らが祝福のカメラに(マレーシアのSGIアジア文化教育センターで)

 シンガポールの学術団体「シンガポール皇家学院」から池田大作先生に同学院の最高位の顕彰である「名誉会員」と、「ドクター・フェロー」の称号が贈られた。平和・文化・教育の多大な功績をたたえたもの。授与式は14日、マレーシアのSGI(創価学会インタナショナル)アジア文化教育センターで開催された国際会議の席上、盛大に行われ、同学院のアティナ・ジョージン・アン・カバカン会長からマレーシア創価学会(SGM)の許錫輝理事長に証書が託された。
 国際会議は、マレー人の平和団体「セジャウテラ・リーダーシップ・イニシアチブ」と「シンガポール皇家学院(ロイヤル・インスティテューション)」等が主催。各界の識者がパネリストとして出席し、平和への結束を強めている。
 10回目となった今回、池田先生の人間主義の哲学に深く賛同する主催団体からの強い要請で、SGMが協力し、SGIアジア文化教育センターで開催されることとなった。
 シンガポール皇家学院は2003年に法人登録。傘下に222の団体を有し、学術・教育・経済・外交・芸術等の幅広い分野にわたる国際会議の開催や、研究論文の発表、出版物の発刊を通し、社会の発展に資する有為な人材を育成している。
 池田先生への顕彰の授与は、同学院理事会の厳正な審査を経て、満場一致で決定した。
 決定通知書には、「貴殿の卓越した平和建設者、哲学者、教育者、指導者、作家、詩人としてのご貢献とご功績をたたえて」と記されている。
 授与式は国際大学協会のズルキフリ・アブドゥル・ラザク会長、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)設立メンバーの一人であるロナルド・マッコイ博士ら来賓をはじめ、SGMの代表250人が出席し、挙行された。
 同学院のジョージン・アン会長から、SGMの許錫輝理事長に証書が手渡されると、会場は大きな拍手に包まれた。
 式典終了後、同学院のサミュエル・M・サルバドル博士は声を寄せた。
 「池田先生の生命尊厳の思想に深く共鳴します。持続可能で平和な世界を実現するには、先生の哲学が必要です。ゆえに、先生を顕彰できたことは、私たちにとって、この上ない栄誉なのです」

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆ニューヨーク 市民会合でSGIが紹介 持続可能な開発目標の啓発アプリが好評

 
A4SDが主催した市民社会会合。分科会でSGIが地球憲章インタナショナルと共同制作したマプティングを紹介した(米ニューヨークで)
A4SDが主催した市民社会会合。分科会でSGIが地球憲章インタナショナルと共同制作したマプティングを紹介した(米ニューヨークで)

 SDGs(持続可能な開発目標)の推進を目指す、市民社会のネットワーク「A4SD(持続可能な開発のためのアクション)」主催の会合が15、16の両日、米ニューヨー
クで行われ、SGIの代表が出席した。

◆〈世界写真紀行〉第19回 アラスカ「ポーテージ氷河」 2017年7月21日
「対話」が知恵の門を開く

 
霧雨に煙るアラスカのポーテージ氷河(1983年5月、本社カメラマン撮影)。空が曇っている方が、氷河はきれいに見えるという
霧雨に煙るアラスカのポーテージ氷河(1983年5月、本社カメラマン撮影)。空が曇っている方が、氷河はきれいに見えるという

   湖に浮かぶ氷の塊。よく見ると青い。空の色とも、海の色とも異なる、独特の青。「グレーシャー・ブルー(氷河の青)」と呼ばれるものだ。
 アメリカ・アラスカ州アンカレジ近郊。氷は、ポーテージ氷河の一部である。
 氷河とは、万年雪がそれ自体の重みによって氷の塊となり、低地に向かって流れ下る、文字通り“氷の河”。人間の世界からは想像もつかないほどの長い年月をかけて形成された。
 アラスカとは「偉大なる大地」という意味。アメリカ合衆国最大の州であり、面積は日本の約4倍もある。
 1983年5月28日、池田先生は、このアラスカの地に第一歩をしるした。
 アンカレジ国際空港のロビーに先生の一行が姿を現すと、出迎えたSGIメンバーから歓声と拍手が起こった。一人一人と固い握手を交わす先生。広大な地で広布を開拓してきた友の喜びが弾けた。
 翌29日、先生はアンカレジ市内で行われた北米総会に出席。アラスカという名の由来に触れつつ、“この偉大なる大地で、永遠に崩れざる幸福と平和の道を拡大しながら、偉大なる仏法の証明者、偉大なる幸福の栄冠者に”と念願した。
 さらに30日、池田先生の一行は、ポーテージ氷河へ。アンカレジから車で1時間半の道のりを、アメリカ、カナダの代表と共に向かった。
 氷河を眺めつつ、先生はメンバーの近況を聞き、心からの励ましを。共に記念のカメラに納まった。
 アラスカの友は、この師弟の原点を胸に、広布拡大へ極北の広大な大地を駆けた。折々には、思い出のポーテージ氷河に集って誓いを新たにし、社会に友情と信頼の輪を広げていった。
 先生は、アラスカの厳しい自然と、そこで鍛えられた人間味豊かな人々との出会いを振り返りつつ、次のように記している。
 “民衆は皆、『楽しく平和に暮らしたい』と願っている。それなのに戦争の恐怖や環境破壊がある。青年の心に空虚感があり、老人の心には無力感がある。人間の力を『幸福の道』に使うか、『破滅の道』に使うかは結局、人間次第である”
 現代社会において、科学技術は発達し、知識も飛躍的に増大した。しかし、肝心の人間自身の欲望を制御できていない。先生は、そうした人類の行き詰まりの原因の一つとして、「人間が、なかんずく指導者が、〈生と死〉という根本問題について考えることを避けている」からであると指摘。「ゆえに、知識は増えても、智慧は増さない」と。
 「必ず来る『自分の死』を直視し、人生の短さを沈思したならば、支配欲や富に溺れて暮らす愚かさが、わかるはずである。もてる力を何に使うべきか、身震いする思いで自覚するはずである。自分の死後までも残る永遠の価値のために立ち上がるはずである」
 何のために生きるのか。限りある生を、どう使うのか――この問い掛けはまた、仏法対話の出発点でもある。
 友に会い、じっくりと語り合う中で、人生と社会において、最も大切なものが見えてくる。知識が増えるだけではなく、知恵が湧いてくるのだ。
 我らの対話運動は、自他共の幸福の直道であると同時に、一人一人の生命に知恵の門を開き、人類的な諸問題に挑戦する精神の闘争である。

◆信仰体験 本当の命 末期がんを生きる 第2回 宮城県大崎市 町島昭五さん(67) 

 昨年2月、町島昭五さん=上古川支部、副総宮城長=は、ステージ4aの膵臓がんを告知された。余命は「長くて1年」。死魔との対峙に、平常心を保つのは難しいだろう。
 

2017年7月20日 (木)

2017年7月20日(木)の聖教

2017年7月20日(木)の聖教

◆わが友に贈る

悩める友を見逃さず
こまやかな個人指導を。
じっくりと話を聞き
抜苦与楽の励ましを。
一人も残らず幸福に!

◆〈名字の言〉 2017年7月20日

 夏休みには親子で楽しめる映画が上映される。先週、公開されたハリウッド映画「パワーレンジャー」は、“地球の生命”を守る5人の戦士が主人公。赤、青、ピンクなどの個性豊かなキャラクターが奮闘する▼オリジナルは、1990年代に日本で放映されたスーパー戦隊もの。米国版がパワーレンジャーとして放映されると、たちまち人気に火がつき、シリーズ化。その後、160カ国以上で放映され、世界的なヒットとなった▼人気の理由は二つあるといわれる。一つは、主人公が特別な力を持った存在ではなく、ごく普通の青少年であること。視聴者にも親近感が湧き、“自分もなれる気がする”と思わせてくれる▼もう一つは、それぞれの足りない部分を補い合って戦うところ。スーパーマンやスパイダーマンなど“一人の英雄”が活躍するのではなく、長所も短所もある5人が持ち味を最大限に生かし、力を合わせて困難を乗り越えていくのだ▼平凡な庶民に、社会を変え、世界を守る力がある――人間の無限の可能性を信じるロマンは万国共通だろう。世界広布もまた、使命に目覚めた無名の庶民が個性を輝かせ、友の幸福と平和建設へ、団結して前進する未聞の物語。その一人一人が、歴史をつくるヒーロー、ヒロインだ。(朋)

◆〈寸鉄〉 2017年7月20日

 孤立化進む現代こそ人々
 結ぶ学会の存在は希望―
 元総長。胸張り友の中へ
      ◇
 初級・3級試験の申し込
 みが続々。行学の二道が
 仏法の魂。勇んで挑戦を
      ◇
 鳥取県婦人部の日。地域
 で輝く山光の太陽。後継
 の女子部と幸の光を拡大
      ◇
 宅配ボックスに閉じ込め
 られる子供多しと。遊び
 が大事故に。周囲で注意
      ◇
 低い山でも遭難が多発。
 気軽さが招く落とし穴。
 事前の計画と準備怠るな

◆社説  発展する欧州SGI   妙法の信仰が「現実を変える力」に


 「欧州では今、特定の宗教団体に属さない“非宗教者”の割合が増えており、今後も増加傾向にあります」――スイスの宗教歴史学者ジャン・フランソワ・メイヤー博士はそう語る。
 博士の話によれば、スイスにおける「無神論者」の割合は、70年前には国民のわずか1%にすぎなかったが、現在は23%。「遠くない将来、30%にまで及ぶだろう」と分析している。
 こうした状況の中で、欧州広布は着実に発展している。多文化が共存する欧州にあって、あらゆる人種に、仏法が受け入れられている意義は大きい。
 メイヤー博士は宗教史を俯瞰した上で、宗教の流布において重要なのは「文化との融合性である」と語る。ゆえに、世界宗教の要件に、「多様な文化を包含する普遍性」を挙げた。
 欧州SGIの友に話を聞く中、彼らの心を捉えた仏法の一つの“普遍性”が見えてきた。それは「現実を変える力」だ。
 例えば、世界では今、失業に悩む若者が多い。欧州も例外ではなく、昨年のユーロ圏におけるデータでは、16~24歳の若年層の失業率が20%を超える。
 欧州で暮らす若者に話を聞くと、仕事を失って生きがいまで見失い、薬物に手を染めたり、アルコールに依存したりする人がいて、うつ病などの“心の病”も広がっているという。
 さらなる雇用改善には当然、政治の力が必要だが、苦境の人々に、どう寄り添っていくかは宗教の試金石ともいえよう。
 欧州では比較的、雇用が安定しているオーストリアやスイスには、職を求めて来る移民が多い。イタリアからザルツブルクに渡った、壮年部のコラード・デ・シモーネさんもその一人。
 しかし、オーストリアの経済も2012年から低迷。7年前に5%だった失業率は、昨年10%になった。厳しい現実の中、シモーネさんの心を支えたのが信仰だった。「題目を唱え、会合で同志に会うたび、“絶対に仕事は見つかる”という前向きな情熱が湧いたんです」
 移住から2カ月半後、レストランに念願の就職。今、喜々として仕事と学会活動に取り組む。
 池田先生は述べている。「妙法は、一人一人の人生を開く『根本の軌道』だ。いかなる試練も、題目を唱え智慧を出していけば、絶対に打開できる。必ず勝利の大輪が咲く」
 白蓮華は泥沼にあって美しく花開く。同様に、社会の闇が深いほど、SGIは“希望の泉”として人々の心を潤し、“幸福の花”を咲き薫らせている。

◆きょうの発心   全ての悩みを勝ち越える祈りで2017年7月20日

御文 
ともかくも法華経に名をたて身をまかせ給うべし(諸法実相抄、1360ページ・編549ページ)
通解 
ともかくも、法華経に名を立て、身を任せていきなさい。

 法華経を信じ、行ずることを最高の誇りとし、実践し抜いていきなさい、との仰せです。

 結婚後、4人の娘に恵まれ、全員が創価の学びやに通いました。しかし、娘たちの教育費などで一番苦労していた時期に、夫が勤務する会社の取引先が倒産し、夫の給料が支払われない状況になってしまいました。
 さらに、私の父が肺炎のため危篤状態となり、実家の岡山へ毎週のように戻るように。先の見えない毎日に不安を感じていました。
 そんな時、勇気を与えてくれたのが御書のこの一節です。「どんな状況にも一喜一憂せず、ともかくも御本尊に祈り、実証を示していこう」と腹が決まりました。
 祈る中で、アメリカの大学院への進学を勝ち取った長女が、ほぼ全額、奨学金を受け、夫も独立を果たすなど環境が変化し、経済苦を打破。父も肺炎を完治させ、悩みの全てを好転させることができました。今年、家族全員で祈り続ける中、女子部本部長として奮闘する次女が、5月3日に弘教を実らせることもできました。
 大阪大会から60周年の意義深き本年、「勇猛精進」の指針を掲げる新大阪総県から先駆の戦いを起こし全てに勝利してまいります。 新大阪総県婦人部長 田川一美

◆小説『新・人間革命』第30巻 雄飛の章 三十 (6126)
 
 


 五月五日は、「創価学会後継者の日」である。関西文化会館では、午前十一時から、高等部、中等部、少年・少女部の代表が集い、第五回「後継者の日」記念勤行会が行われた。
 一年前、山本伸一は神奈川文化会館でこの日を迎えた。未来部員の集いに出席して、メンバーを力の限り励ましたかったが、当時の状況が、それを許さなかった。しかし、彼は今、時が来ていることを強く感じていた。
 伸一は、未来部員に、ぜひとも会っておきたかった。二十一世紀を託すために、全生命を注いで鳳雛たちを育てたかったのである。
 会場に姿を現した伸一に、少年・少女部の代表から、紙のカブトが贈られた。
 勤行会で、彼は訴えた。
 「皆さんは、これから大地に根を張り、大樹へと育ちゆく若木である。若木には添え木も必要であるし、水もやらねばならない。育てるには、多くの労力を必要とする。
 そのように、お父さん、お母さんも、皆さんを育てるために、厳しい現実社会で、人知れず苦労に苦労を重ねていることを知ってください。そして、感謝の心をもつことが、人間として最も大切な要件です。
 親と意見が食い違い、腹の立つ時もあるでしょう。でも、すべてを自身の成長への励ましであるととらえていくことです。わがままや甘えは、自分をだめにします。しかし、我慢は自分を磨いていく。その経験が、将来の大事な精神の財産となっていきます。
 未来部の年代というものは、基本をしっかり身につけて、基礎を強固にする時代です。基礎を築くためには忍耐が必要です。辛抱強く勉強に励むとともに、信仰の世界で、自分をつくっていくことを忘れず、広布の大樹へと育ってください」
 哲学者・西田幾多郎は訴えている。
 「何事も辛抱と忍耐とか第一です 一度や二度でうまく行かなくとも決して挫折してはならない 百折不倒根氣よく幾度でも又工夫をめぐらすにあり 古人も英才は忍耐にありといふ」(注)
 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 「書簡集 昭和10年」(『西田幾多郎全集第18巻』所収)岩波書店   

【聖教ニュース】

◆原水爆禁止宣言60周年 今夏、広島・長崎で平和行事 

 広島、長崎に原爆が投下されてから来月で72年を迎える。今月7日、被爆者の願いが実を結んだ「核兵器禁止条約」が採択された。
 創価学会・SGI(創価学会インタナショナル)はこれまで、池田大作先生のリーダーシップのもと、戦争体験集の出版や意識啓発の展示、核兵器廃絶への署名など、多角的な活動を展開してきた。
 これら学会・SGIの平和活動の原点は、第2代会長の戸田城聖先生が、1957年(昭和32年)9月8日に発表した「原水爆禁止宣言」にある。戸田先生は核兵器を“絶対悪”と断じ、その廃絶を青年に託した。本年は、発表60周年の節目の年である。
 この意義深き年の夏、広島と長崎で「原爆の日」の8月6日、9日に合わせ、原爆犠牲者・戦没者を追善する勤行法要をはじめ、平和建設を誓う諸行事が行われる。
 広島では、青年部が第174回「広島学講座」を開催(8月2日、広島池田平和記念会館)。NPO法人「HPS国際ボランティア」の佐藤廣枝理事長が講演する。学生部は「核兵器廃絶のための学生主張大会」を今月30日に広島市内で開催し、中国方面で実施した「学生平和意識調査」の結果に基づき研究発表する。
 ほかに、第6回「福山空襲・被爆体験を聞く会」(今月29日、福山文化会館)、第14回「被爆体験を聞く会」(8月6日、広島池田平和記念会館)、「ヒロシマ☆ピースコンサート」(同日、同会館)を行う。
 一方、長崎では、「ピースフォーラム2017(長崎平和学講座)」を開催(8月1日、長崎平和会館)。国際医療支援団体「国境なき医師団日本」の黒﨑伸子前会長が講演する。
 また、162カ国・地域の7300以上に及ぶ加盟都市、市民社会の代表らが一堂に会する第9回「平和首長会議総会」(同7日~10日、長崎市内)の際に、「核兵器なき世界への連帯」展が出展される。
 かつて池田先生は、「『生命尊厳』を掲げる若き旗手の英知と勇気がある限り、平和の連帯は広がる。核兵器なき世界、戦争なき地球の明日へ、断固と進むのだ」と訴えた。
 「ヒバクシャ(被爆者)」の思いを胸に刻む広島と長崎の同志が、核兵器廃絶へ、新たな対話のうねりを起こす。
◆戸田記念国際平和研究所が新体制  所長にクレメンツ博士
 
新所長に就任したクレメンツ博士を歓迎(本部別館で)。なお、戸田研究所の英語表記については今後、Toda Peace Instituteを用いる
新所長に就任したクレメンツ博士を歓迎(本部別館で)。なお、戸田研究所の英語表記については今後、Toda Peace Instituteを用いる

 「戸田記念国際平和研究所」(創立者・池田先生)が、このほど新体制で出発した。
 代表理事に創価大学副学長の田中亮平氏、所長にケビン・クレメンツ博士が就任。戸田先生の「原水爆禁止宣言」から60周年となる本年、平和研究機関として、さらなる発展を目指す。
 クレメンツ博士は、ニュージーランド生まれ。同国のオタゴ大学国立平和紛争研究所の所長や、国際平和研究学会の事務局長、米国のジョージ・メイソン大学紛争分析・解決研究所所長ほか、オーストラリア、イギリス、スウェーデン、オランダなど各国政府の政策顧問も歴任してきた。
 平和構築と紛争解決に尽力する平和研究の第一人者であり、戸田研究所の創立(1996年)以来、国際アドバイザーや総合所長として諸活動を支援している。昨年には池田先生との対談集『平和の世紀へ 民衆の挑戦』(潮出版社刊)が発刊された。
 クレメンツ博士は19日午後、東京・信濃町の総本部を表敬。原田会長らが歓迎した。
 原田会長が所長就任への祝意を述べると、クレメンツ博士は世界平和、特に日本と中国との間の友好推進に寄与してきた池田先生の事績を称賛。先生が創立した同研究所の発展に力の限り貢献したいと述べた。
 さらに、戸田研究所として今後、「協調的安全保障と軍縮」「非暴力的行動と紛争転換」「気候変動と紛争」「北東アジア平和プロジェクト」のテーマを掲げ、世界の研究機関とも協力し、研究活動を推進していきたいと語った。

【先生のメッセージ】

◆〈御書と歩む――池田先生が贈る指針〉74  行学錬磨の光の道を

御文
 日は赫赫たり月は明明たり・法華経の文字はかくかく・めいめいたり・めいめい・かくかくたり、あきらかなる鏡にかををうかべ、すめる水に月のうかべるがごとし(南条殿御返事、1529ページ)
通解 日が赫々と照り、月が明々と輝くように、法華経の文字も赫々明々、明々赫々と照り輝いている。明鏡に顔を映し、澄んだ水に月の影を浮かべているようなものである。

同志への指針

 法華経、そして御書の文字は、万年までも照らす黄金の光だ。民衆の幸福と平和への道を映し出す明鏡である。
 日蓮仏法の根幹たる「広宣流布の信心」の血脈は、創価学会にのみ流れ通っている。この尊き和合僧の中に、真実の行学の錬磨があるのだ。
 一緒に御書を拝し、大聖哲の太陽の魂に触れながら、赫々・明々たる人間革命の光の道を進みゆこう!

【特集記事・教学・信仰体験など】

◆〈負けじ魂ここにあり わが生命の学園生〉2 東京校 1970~72年度 自分の決めた目標へ  努力する姿勢が大切です。 結果は後からついてくる。
 
「青年と鷲」の像の台座除幕式。学園生から、正しい生き方や指導者の要件、環境問題などについての質問が相次いだ(1971年5月22日、東京・小平市の創価学園で)
「青年と鷲」の像の台座除幕式。学園生から、正しい生き方や指導者の要件、環境問題などについての質問が相次いだ(1971年5月22日、東京・小平市の創価学園で)

 1970年4月。開校以来、3度目の春を迎えた創価学園は、中学1年生から高校3年生までの6学年がそろい、一段とにぎわいを見せていた。
 初めての卒業生を送り出す、この年度からの3年間も、創立者の池田先生は、激務の合間を縫ってはキャンパスを訪れ、時に一緒に食事やスポーツをしながら、一人一人の近況に耳を傾け、心の絆を結んでいった。

最高の親孝行を

 草創期、先生は夏などの長期休みが迫ると、寮生や下宿生に「茶葉」を渡して激励した。
 その際、作家・吉川英治が『三国志』につづったエピソードを紹介している。
 ――若き劉備玄徳が、旅先で郷里の母にお茶を買って帰る。母はその孝心を一度は喜ぶも、お茶を持ち帰るために、父の形見の剣を人に与えてしまった劉備を厳しく叱る。“いつか、人々のために立つべき時がくることを忘れてはならない”と。その母の厳愛に、劉備は自身の使命を強く深く自覚する――
 この母子のドラマを通して、先生は言った。
 「お茶はその昔、とても高級品だったんだ。帰省したら、お父さんとお母さんに差し上げてください。将来は、ご両親が誇れる立派な人に成長するんだ。このお茶は最高の親孝行のしるしだよ」
 中立一克さん(高校3期)が、先生からのお茶を手にしたのは、第3回栄光祭が行われた70年7月17日。親元を離れ、初めて迎える夏休みの直前だった。
 当時、大阪の実家には、子どもを東京の私立校に送り出す余裕など全くなかった。父は病のために転職したばかり。母がパートで家計を支えていた。
 1、2年次に下宿生だった中立さんは、食費を確保することもままならなかった。冬は寒さに耐え、手袋をしながら鉛筆を持ち、机に向かった。
 「自分が必ず一家の経済革命を成し遂げるんだ――その思いで、懸命に勉学に取り組みました」
 苦労の末、卒業後は京都大学薬学部へ。医薬品メーカーに就職し、東京支社長まで勤め上げた。
 「新茶の季節には、今でも時折、実家の両親にお茶を送ります」と中立さん。先生から教わった親孝行の心が社会で勝ち抜く原動力になった。

世のため光れ
 「大変遅くなって、すみません」。70年9月9日の放課後、先生が体育館に入場すると、割れんばかりの歓声と拍手が響き渡った。
 通学生の集いである「潮流会」の第1回総会である。
 通学生が創立者を囲んで過ごす待望のひととき。開催が決まってから、皆、大喜びで準備に当たってきた。詩の朗読や合唱・演奏の練習に加え、愛唱歌も作成した。
 総会は先生が参加者に質問を投げ掛けながら、和やかに進んだ。
 「学校まで来るのに1時間以上かかる人は?」
 「体が弱い人はいるかい?」
 さらに話題は、将来の夢に。「科学者になりたい人!」。何人かが「はい!」と、元気よく手を挙げる。
 教育者、飛行士、医師、実業家、法律家……。
 矢継ぎ早の呼び掛けに次々と即答する学園生。その様子を頼もしそうに眺めながら、先生は「職業ごとの色紙に名前を書いて、後世に残しておこう」と提案。こう言葉を継いだ。
 「目標は自分で決めることです。たとえ紆余曲折あって、できなかったとしても、自分の決めた目標に向けて努力する姿勢が大切です。結果は後からついてくる」
 そして、通学生が練習に練習を重ねた演目を観賞。最後に、愛唱歌「友よ」と「潮流会歌」などを聴き、「上手だね。いい歌だね」とたたえた。
 潮流会の中には、何時間もかけて学園に通い続けるメンバーもいた。
 ある生徒は、無遅刻・無欠席に挑み、皆勤賞を受賞した。ある生徒は、通学時間を無駄にするまいと、電車内で何百冊もの本を読み抜いた。
 彼らは今、若き日の誓いを胸に、自らが定めた使命の分野で黄金の輝きを放っている。
 第1回の総会に際し、先生は記念の句を詠み贈った。
 「友のため 世のため光れ 潮流会」

「学ばずは卑し」
 学園の伝統は「学びの伝統」である。
 70年12月20日、先生は学園生の代表との懇談の席上、「学ばずは卑し」との言葉を紹介した。
 「社会で指導的な立場にある者として、また、時代の先端を行く人として、学ばないのは卑しいことだという意味です」
 「真実の人間観を深く追求して生きる人の、一番正しい、一番偉大な言葉である」
 参加者の一人で、寮生だった仲浩さん(高校2期)も、この一言を胸中深くに刻んでいる。
 創価大学を経て、5年間、大手電機メーカーで“営業の基礎”を身に付けた。
 やがて地元・大分県中津市に戻り、父が営む運送会社を手伝うようになってからは、地域の青年会議所で青年実業家たちと社会貢献の在り方などを探求してきた。
 父の後を継ぎ、社長になって今年で22年。業績を飛躍的に伸ばし、従業員250人を抱える、県内屈指の企業に発展させた。現在は、中津商工会議所の会頭としても活躍する。
 「向上の人生を歩むことができたのは『学ばずは卑し』との指針のおかげです」と仲さん。社会のため、地域のために何ができるかを常に考え、鍛錬を重ねる日々だ。

空飛ぶ王の如く
 東京校の中央体育館の脇に立つ「青年と鷲」の像は、開校以来の学園のシンボルである。
 この像に台座が設置されることになり、除幕式が行われたのは、71年5月22日であった。
 先生が見守る中、白いハトが一斉に大空へ放たれ、白布が取り除かれる。巨大なブロンズ像の台座には「青年よ 新世紀の 英智と情熱の 指導者たれ」との言葉が刻まれていた。
 集った新入生らに、先生は語り掛けている。
 「鷲は、栄光を表す。諸君も、この“空飛ぶ王”のごとくに成長し、世界に羽ばたいてほしい。また、青年はひ弱であってはならない。たくましい根性、不壊の精神を鍛えていっていただきたい」
                                                                          ◇
 71年3月の第1回卒業式以降、創立者の期待を背に、数多の学園生が小平の学舎から巣立った。
 先生は、第1回と第2回は卒業記念の謝恩会に出席している。
 晴れの門出を祝い、1期生に「『何のため』を忘れるな」、2期生には「正義の人であれ」とエールを送った。
 初めて卒業式に出席したのは、73年3月の第3回である。自らの青春時代を振り返りつつ、こう期待を寄せている。
 「生涯、求道者の姿勢を崩すことなく、それぞれの人間としての頂上を極めていっていただきたい」と。
 求道の心を燃やし、わが人生の最高峰を目指す――永遠に変わらぬ学園魂が、ここにある。
ご感想をお寄せください news-kikaku@seikyo-np.jp

◆〈座談会 栄光の峰をめざして〉47 万全な体調管理で賢明な生活 健康勝利の日々を生き生きと 熱中症・夏バテ等に要注意
 
列島各地で続く猛暑。健康管理を賢明に(時事)
列島各地で続く猛暑。健康管理を賢明に(時事)

 永石 本格的な夏を迎えました。体調を崩しがちなこの季節、充実した毎日を送るためにも、健康管理を万全にし、賢明な生活を心掛けたいですね。

 原田 「健康も、日々、『強く祈り』『具体的にこまかな注意をする』――そうすることによって、現実に勝ち取っていけるのです」と、池田先生は語られています。具体的な対策について、ドクター部、白樺会・白樺グループ(女性の看護者の集い)の皆さんに伺いたいと思います。

 永石 全国的に猛暑が続き、気象庁も熱中症への注意を呼び掛けていますね。

 酒井 7月は「熱中症予防強化月間」です。近年の夏場の気温上昇による熱中症のリスクは高まるばかりです。残念なことに、熱中症で亡くなられる方は毎年多く、屋内で事故が発生するケースも多数あります。

 松岡 外出時はもちろんですが、室内でも熱中症の恐れがあり、小まめな水分補給や暑さ対策が必要です。日中は外出を控え、朝や夕方の少し涼しくなった時間帯に動くなど、工夫していくことが大切です。

 原田 大事なことです。体調のすぐれない方やご年配の方は、日中の会合等への参加も決して無理をしないようにしたいと思います。友好期間中、未来部の会合等を行う場合も、一番暑い炎天下の時間帯を避けるなど、価値的に工夫し、配慮をお願いいたします。

快適な睡眠環境を


 永石 この時季、熱帯夜で「なかなか寝付けない」「ぐっすり眠れない」など、睡眠不足に悩まれる方も多いですね。

 酒井 夏の不眠は、種々の体調不良の原因になります。エアコンや扇風機等を活用し、快適な睡眠環境を作ることをお勧めします。

 松岡 個人差があるのであくまで目安の一つですが、夏場の睡眠には室温26~28度、湿度50~60%が望ましいといわれています。31度以上は、熱中症の危険温度とされています。暑さを我慢せず、快適な室温・湿度を保つことが大切です。
 
 山本 睡眠の途中でエアコンが切れ、暑くて目が覚めると睡眠の質を下げることがあります。特に熱帯夜には、寝る際にエアコンを「つけたまま」にするのも選択肢の一つかと思います。

 松岡 「エアコンは苦手」「つけたままは避けたい」という方は、寝る時に3~4時間のタイマーを設定する、または起床1時間前ぐらいに切れるように設定することをお勧めします。

 山本 睡眠の最初の3時間には、脳の休息に特に必要な深い睡眠が多く現れます。寝付いてからの3時間を理想的な環境に保つと、質の高い睡眠が得られます。また、体温が上がることで目が覚めるので、朝方には部屋が冷え過ぎないことも大切です。

 松岡 また、扇風機はエアコンに比べて消費電力が小さく、同じ室温でも、秒速1メートルの風が吹くと、体感温度が1度も下がります。

 山本 扇風機は、少し離した場所から首ふり機能を使い、直接体に風を当てず、部屋の壁に向かって当てることをお勧めします。はね返ったその風で室内に自然な空気の流れができ、より快適に過ごすことができます。

 永石 なかなか寝付けない時、「よく寝られますように」「疲れが取れますように」と、お題目を三唱してから、眠りにつかれる方もいますね。

入浴習慣にも効果


 酒井 入浴習慣も大切です。暑いとシャワーで済ませがちですが、湯船で体を温めることが、快適な睡眠にもつながります。

 松岡 体温が下がると自然と眠気が訪れます。お風呂で温まると、その後、体温が下がります。この変化によって、心地よい、深い眠りが得られるのです。

 酒井 入浴後は血液の循環が良くなり、手足から体の内部の熱を放出します。こうして深部体温が下がると
眠りやすくなります。

 松岡 ぬるめのお湯(38~40度程度)に10分ほど漬かる、半身浴をするのも効果的です。入浴には、水圧による血流の促進、発汗による免疫機能の向上、リラックス効果によるストレス解消等の利点もあります。

 山本 入浴前後にはコップ1杯の水を取ることも大事です。夏場は睡眠中に500ミリリットルの水分が失われるといわれていますので、就寝前と寝起きにも水分補給することをお勧めします。

バランスよい食事


 永石 「体がだるい」「疲れが取れにくい」など、夏バテに悩む方も多いですね。食欲不振が続き、体調を崩しやすい時季です。

 酒井 水分だけでなく、バランスのよい食事が大切です。特に大事な栄養素の一つが「タンパク質」です。

 山本 良質のタンパク質は疲労回復、持久力・免疫力アップ、気分の安定等の効果があります。特に肉類には、タンパク質の一種、アルブミンの元となる栄養素が多く含まれています。

 酒井 「ビタミン」の摂取も大切です。体の生理機能を調整し、病気の予防や疲労回復にも効果的です。特に、ビタミンB群などは、体内酵素の働きを活性化させ、疲労回復における重要な役割を果たします。

 山本 ビタミンB群は、エネルギーを生み、体を作る、不眠解消といった効果があります。またビタミンCは、免疫力回復、ストレスへの耐性といった効果。そしてビタミンEは、血行改善、冷え性対策に効果があるといわれています。

 酒井 日頃から、バランスの取れた食事、良質の睡眠を心掛けることが大切です。規則正しい生活が「健康の基本」といえます。

 原田 池田先生は「信心しているからこそ、人一倍、健康に留意する。賢明に生きていく。そして、はつらつと人々のため、社会のために働いていく――これが仏法の目的です」と語られています。「健康」になるため、「価値ある人生」のための信心です。私たちは、すがすがしい祈りを根本に、健康勝利の日々を生き生きと進んでいきましょう。

◆〈信仰体験〉 わが子の非行、夫の会社の倒産、C型肝炎…試練が教えてくれた感謝の心

 【埼玉県ふじみ野市】「ただいまー!」。放課後等デイサービス「ドリーム」を訪れる子どもたちの元気な声。

2017年7月19日 (水)

2017年7月19日(水)の聖教

2017年7月19日(水)の聖教

◆わが友に贈る

教学試験に挑む友も
受験者を支える友も
皆が「行学の闘士」!
仏法は最高峰の哲学だ。
誇りに燃えて研鑽を!

◆〈名字の言〉 2017年7月19日
 

 今月の本部幹部会では鹿児島・奄美大島の友が信仰体験を語った。50年前、学会員に対する理不尽な弾圧事件が起こった地域で信頼を広げる夫妻である▼他地域から嫁いできた妻に、夫の父が言った。「地域と仲良くやりなさい。『皆と仲良く』が一番大切だよ」。事件から20年近くたっていたが、事件の余じんがまだくすぶっていた。「皆と仲良く」とは、地域に「迎合」することではない。地域の人と壁をつくらず、地域貢献の行動を通して信仰の正しさを伝える戦いである▼妻は婦人会やPTAの活動に力を尽くした。学会員に対する見方が変わったのは最近のこと。3年前の学会主催の地域行事には有力者のほとんどが参加し、「創価学会の皆さんは地域の希望の力」とたたえた。夫は集落の区長、地域の20集落の区長をまとめる立場に。父の代から続ける理髪ボランティアは半世紀を超えた▼歩みを止めない限り、どんな長いトンネルも抜けることができる。夫と離別し、幼子を女手一つで育てる門下に、日蓮大聖人は「いよいよ強盛の御志あるべし」(御書1221ページ)と▼希望の光が見えるまで歩み続ける。その「心のエンジン」が信仰であり、悩みはエンジンを動かす燃料である。生涯、「いよいよの信心」の人でありたい。(川)

◆〈寸鉄〉 2017年7月19日
 

 女子部結成の日。世界に
 広がる平和と幸福の連帯
 「希望の門」開く使命深く
      ◇
 「心の財」を育む学会は
 苦難にも崩れない―識者
 勇気と励まし送る民衆城
      ◇
 不得意への挑戦から価値
 が生まれる―牧口先生。
 まず一歩を!自分に勝て
      ◇
 熱中症搬送者、約半数が
 65歳以上。決して無理せ
 ず。周囲の目配りも重要
      ◇
 ベビーカー・車いすでの
 昇降は危険大。エレベー
 ター優先利用、皆で配慮

◆社説   きょう女子部結成記念日  幸福勝利の門開く池田華陽会の友


 先日行われたSGI本幹研修会には、15カ国・地域から108人の同志が来日した。勝利の姿ではせ参じたメンバーの中で、「池田華陽会」の友の笑顔がひときわ輝いていた
 世界中の華陽姉妹が、あの国この地域で、“幸福勝利の門”を開こうと、友の心に希望の灯をともしている。
 きょう19日は「女子部結成記念日」。1951年(昭和26年)7月19日、74人の乙女が東京・西神田の旧学会本部に集い、結成式が行われた。戸田先生は、慈愛のまなざしで参加者に語り掛けた。「女子部は、一人も残らず幸福になりなさい」。翌年、“華のように美しく、太陽のように誇り高くあれ”との願いが込められた人材グループ「華陽会」が誕生。新時代の女性リーダーの薫陶が始まった。
 恩師の心をわが心として、池田先生も常に、女子部に期待を寄せ、励ましを送り続けてきた。第3代会長就任直後の女子部幹部会で「女子部は教学で立て」との恩師の言葉を通し、“御書根本に、確固たる幸福境涯を開きゆけ”と念願した。
 女子部は今、師の期待に応えんと、人生の羅針盤として世界一の生命哲学を心に刻むため、「池田華陽会御書30編」の読了運動を推進。読了に挑む陣列を拡大しつつ前進を続けている。
 北海道のある女子部員は、中学生の時に母を亡くし、児童養護施設で日々を過ごしてきた。人生に諦めを抱いていた時、生き別れた兄と再会。創価学会員の兄から「この信心を貫けば、絶対に幸せになれる」と真心こもる励ましを。その一言一言に感動し、昨年10月に入会した。
 地域の同志は、いつも気に掛け、励ましてくれた。彼女は「本当の家族のようでした」と。そんなぬくもりを感じながら、同志と共に御書を拝し、池田先生の指導を学んでいく中で、“幸せは自分自身で切り開いていける”ことを知った。先月、婦人部・女子部の友と一緒に、悩みを抱える友人に仏法を語り、弘教を実らせた。
 本年より“婦女一体”の励まし運動は、「サン?フラワー キャンペーン」として全国でスタート。婦人部・女子部の祈りと対話拡大で、華陽姉妹のスクラムを幾重にも広げている。
 池田先生は、友に万感の期待を寄せている。「誓いに生きゆく女子部がいれば、学会は永遠に発展していく。そして婦女一体の、創価の女性の連帯こそが、無限の希望を約束するのだ」と。世界中で“希望の華”を咲かせゆく女子部の友にエールを送りたい。

◆きょうの発心  真剣な祈りで自身の生命を変革2017年7月19日

御文
 わざはひも転じて幸となるべし、あひかまへて御信心を出し此の御本尊に祈念せしめ給へ、何事か成就せざるべき(経王殿御返事、1124ページ・編569ページ)
通解 災いも転じて幸いとなるであろう。心して信心を奮い起こし、この御本尊に祈念していきなさい。何事か成就しないことがあろうか。

 御本尊を信じ唱題し抜いた人は、必ず願いを成就できると教えられています。
 高校3年生の時に、両親が離婚。環境の変化に動揺し、大学受験にも失敗してしまった私は、自暴自棄に。進学を諦め、数年間、定職にも就かずにいました。
 そんな私を見かねた男子部の先輩が、この一節を拝して「自分自身の力で人生を切り開くんだよ」と激励してくださったのです。
 悪いことは全て他人や環境のせいにしてしまう心の弱さに気付いた私は、“今こそ自身の生命を変えよう”と御本尊に真剣に祈り、弘教に走り抜きました。やがて就職を勝ち取り、和楽の家庭を築くこともできたのです。
 1994年(平成6年)、池田先生が15年ぶりに青森を訪問された折、運営役員として金の出会いを刻むことができました。青森牧口県では、現在、7・3「県の日」を記念する「師弟共戦拡大月間」を荘厳しようと、弘教、本紙の購読推進に勇んで取り組んでいます。私自身、青年の息吹で、拡大の実証を示してまいります。 青森牧口県長 菊池旭

◆小説『新・人間革命』第30巻 雄飛の章 二十九 (6125)



 四日は、関西文化会館の落成を祝う大阪支部長会が、四回に分けて開催されることになっていた。山本伸一は、“大事な支部長・婦人部長の皆さんと、共に新しいスタートを切りたい”と、すべての支部長会に出席し、全魂を注いで指導した。
 「健康第一で、はつらつと地域広布の指揮を執ってください。皆さんが元気であれば、全支部員もまた、元気になっていきます。常に満々たる生命力をたたえたリーダーであっていただきたい」
 「どんなに財や地位、名誉を手にしたとしても、むなしさに苛まれた人生であれば、幸せとはいえない。真剣に信心に励み、会合などに参加した時は、身も心も軽くなり、生命の充実を感じることができる。この充実のなかにこそ、最高の満足があり、幸福がある」
 「学会活動をしていくなかで、“なんで自分が、こんなことを言われなくてはならないのだ”と思うこともあるでしょう。しかし、経文、御書に照らして見るならば、仏の使いとして、この末法に出現して法を説いているのだから、苦難があって当然です。また、広宣流布のために苦労を重ねることによって、今世で宿業を転換し、永遠の幸福境涯を開いていくことができる。そう思うならば、苦労は即歓喜となるではありませんか!」
 「一生成仏の信心の火を消してはならない。生涯、広宣流布の陣列から離れずについていく、持続の信心のなかに、人生の大勝利があることを知ってください」
 一回一回、全力投球の指導であった。その間に、関西の十三大学会の新しい期のメンバーと記念撮影もした。支部長会の参加者のために、ピアノも演奏した。多くの同志と握手も交わした。四回目の支部長会が終了したのは、午後八時過ぎであった。
 さらに、奈良から大挙して同志が到着した。そのメンバーのために、急遽、勤行会が開かれたのである。
 同志のために労を惜しまない――伸一の心であり、指導者の永遠不変の精神である。   


【聖教ニュース】

◆座談会から充実の夏を  原田会長は埼玉 永石婦人部長は千葉へ

  
埼玉・銀座地区の座談会で原田会長が宝の未来部を激励。男子部の細野勇一地区リーダーが後継の誓いを込めて学会歌の指揮を執り、剱持君男支部長が御書講義を行った(本庄文化会館で)
埼玉・銀座地区の座談会で原田会長が宝の未来部を激励。男子部の細野勇一地区リーダーが後継の誓いを込めて学会歌の指揮を執り、剱持君男支部長が御書講義を行った(本庄文化会館で)

 さあ新たな広布の峰へ!――誓いみなぎる座談会が、各地でにぎやかに行われている。
 原田会長は18日、埼玉の本庄圏・銀座地区の同志の集いへ。会場となった本庄文化会館では、歓喜の笑顔の花が咲き、「創価の凱歌」が轟いた。
 櫻澤陽子さんが信仰体験を発表し、病を乗り越えた喜びを報告。若林悟地区部長、平沼康代同婦人部長は「青年・人材の育成、そして弘教と聖教の拡大に挑みましょう」と呼び掛けた。
 原田会長は友の団結と奮闘を心からたたえつつ、「いよいよ強盛の御志あるべし」(御書1221ページ)を拝読。「これまで結び広げた仏縁を大事に育てながら、自身と学会の勝利へ“いよいよ”の心で前進しよう」と念願した。
 千葉の北総王者県・原地区の座談会は同日、印西市内で。
 未来部の友9人が、「師子王御書」を元気に朗読。松野節子さんが、女子部時代の師との出会いを胸に、対話の拡大にひた走る模様を報告した。
 岡崎政美地区婦人部長のあいさつに続き、奥山富樹地区部長が御書講義を。永石婦人部長は、師弟不二の祈りこそ、全ての苦難を越えゆく要諦と強調。清新な決意で行学の二道に励む充実の夏をと語った。
 愛知の南池田区・明治地区の集いは同日、名古屋市南区内で。吉川陽一さん、切通昭子さんが拡大の模様を報告。川島良夫地区部長、後藤東三同婦人部長は、信心根本に幸福の大道をと望んだ。松波中部婦人部長が、誠実な振る舞いで友情を育もうと励ました。
 大阪・淀川黄金区の三国地区の座談会は17日、大阪市淀川区内で朗らかに。北野喜美子さん、中所みどりさんが活動報告。永井和幸地区部長、盛山陽子同婦人部長が「8・24」を目指して信頼の拡大をと訴えた。岡本総大阪長が歓喜の人生を歩む友をたたえた。

◆きょう7・19 女子部結成記念日 2017年7月19日
池田華陽会御書30編読了運動を推進


 きょう19日は「女子部結成記念日」。「池田華陽会御書30編」の読了運動を推進する華陽の乙女たちは、11・12「部の日」を目指して、行学の二道の実践に一段と力を注ぐ。
 女子部が誕生したのは1951年(昭和26年)7月19日。結成式の席上、戸田城聖先生は呼び掛けた。「女子部は、一人も残らず幸福になりなさい」「女性の幸福の根本条件こそ、永遠不滅の妙法の哲学である」
 当時の日本はまだ、敗戦から6年弱。戦争の傷痕は依然として深く、自らの不幸と不遇を嘆く女性の声は、社会の至る所にあふれていた。
 その中で戸田先生は「女性の幸福」に焦点を定め、女子部時代に確固たる哲学を持つ必要性を訴えた。その恩師の心を受け継ぎ、全ての女子部の友の幸福を願って、励ましを送り続けてきたのが池田先生である。
 池田華陽会の連帯は今、日本中、世界中に広がっている。
 学会に入会してまだ9カ月だという静岡・伊豆総県のプリシラ・リュウさん。昨春にアメリカから来日し、英語講師として働く傍ら、翻訳家の夢へ向けて奮闘を重ねてきた。
 来日当初は、言葉や文化の違いに悩んでばかり。そんなある日、かつて学会員の友人に誘われて参加したアメリカでの“ザダンカイ”のことを思い出す。
 思い切って、静岡で行われた座談会へ。夢や目標に向かって前進する参加者の姿、創価家族の温かさ……母国で見た光景と変わらない、励ましの世界が、そこにはあった。
 「私も信仰を持って人生を輝かせたい!」――リュウさんは入会を決めた。現在、“御書30編”の読了と「青年部教学試験3級」に向けて行学錬磨の汗を流す。
 大阪・豊中総県の山尾奈那さん(女子部部長)は、広布に駆ける母や“創価の父母”の姿を見て、幼い頃から後継の道を歩んできた。
 昨年には“御書30編”を読了。「青き事は藍より出でたれども・かさぬれば藍よりも色まさる」(御書1221ページ)の一節を胸に、介護士として多忙な日々にあっても、学会活動に全力で挑戦してきた。
 本年、小学校時代の同級生と仏法対話を。“一緒に幸福の人生を”との山尾さんの熱意に触れて、友は入会を決意。今月3日、晴れて弘教が実った。
 伊藤女子部長、山本書記長は誓う。
 「世界一の生命哲学を心に刻み、正義と友情の華の対話を広げます!」

【先生のメッセージ】

◆本部幹部会で紹介された池田先生の指針 2017年7月19日
広布の人生こそ永遠の誉れ
戸田先生「苦労の中で本物は生まれる」
青年よ 困難に挑みゆけ
唱題根本に健康と幸福の道を
 
2005年7月の本部幹部会で、池田先生が共戦の同志に感謝を込めて握手を。先生は「人生も、社会も、勝つことは楽しい。勝ってこそ、自分も、人々も、幸福にしていける」とスピーチした(八王子市の東京牧口記念会館で)
2005年7月の本部幹部会で、池田先生が共戦の同志に感謝を込めて握手を。先生は「人生も、社会も、勝つことは楽しい。勝ってこそ、自分も、人々も、幸福にしていける」とスピーチした(八王子市の東京牧口記念会館で)

 「世界広布新時代第26回本部幹部会」(8日、巣鴨の東京戸田記念講堂)の席上、2005年7月の本部幹部会での池田先生のスピーチ映像が上映された。広布に走る友の指針として掲載する。

 一、晴れ晴れと、完全勝利、おめでとう!(大拍手)
 全国の皆さん、本当にありがとう!
 すべて、勇気ある同志の勝利である。仏法の勝利である。
 婦人部の皆さん、家庭を守りながらの活動、本当にご苦労さま! 
 芸術部の皆さんも、ありがとう!
 青年部も、よく頑張った!
 どうか、上手に体を休め、英気を養っていただきたい。そして愉快に、爽快に、ともどもに、新たな前進を開始したい。
 一、戸田先生は、どんなに忙しくても、青年たちを温かく迎えられた。
 「よく来たな! 未来に大きく羽ばたく諸君だ。私は期待し、信頼しているよ」
 先生は、青年を、こよなく愛された。
 とくに晩年は、“もう青年しかない。青年しか信頼できない。青年が後を継ぐのだ。青年が伸び、青年が増えれば、学会は大きくなり、広宣流布はもっと早く進んでいく”というお心であられた。
 私も今、戸田先生とまったく同じ気持ちである。
 創価学会は、これから一段と、青年に力を入れていきたい。
 一、また戸田先生は言われた。「広宣流布は、思想戦であり、言論戦だ。
 書きに書かねばならないし、しゃべりにしゃべりまくらなければならない作業であり、大運動なのだ」と。
 どんどん書け。しゃべりにしゃべれ。黙っていてはいけない。言うべきことは、強く言い切っていけ。それでこそ、広宣流布は進むのだ、との戸田先生の厳命である。
 もちろん、聞くべきときは、きちんと聞かなければならない。
 そのうえで、青年ならば、邪悪を許さぬ、鋭い言論の力を持つべきだ。
 「一」言われたら、「十」言い返し、打ち返す「反撃力」を磨き抜いていくのである。
 いわれない非難を受けて、黙って下を向いているような意気地なしの青年であってはいけない。
 おとなしくして、かしこまっていては損するだけである。
 相手の生命に叩き込むくらいの執念と勢いで、これでもか、これでもかと反論することだ。真実を語ることだ。沈黙しないことだ。
 生命力に満ち満ちた私たちの力強い「声」――それが“広宣流布の弾丸”である。
 偏見や無理解の壁を破る“正義の大砲”である。
 わが信念を、わが正義を、どんな相手にも、しゃべって、しゃべって、しゃべり抜いていくのである。
 それが愉快で、楽しくてしかたないという一人一人になっていってこそ、広宣流布は、一段と勢いを増して進んでいく。

真剣・努力・執念

 一、本当に偉大な人生とは何か――。
 戸田先生は語っておられた。
 「本当に偉大な人生とは、権力者になることでもなければ、いわゆる有名な人間になることでもない。創価学会のリーダーとなって、広宣流布に尽くしていくことこそ、最高にして永遠の誉れである」
 これが先生の絶対の確信であった。
 日蓮大聖人は「百二十歳まで長生きし、汚名を残して一生を終わるよりは、生きて一日でも名をあげる事こそが大切である」(御書1173ページ、通解)と仰せである。
 結論から言えば、広宣流布に生き抜くことが最高に「名をあげる」ことである。
 広宣流布の人生こそ、最も偉大な人生なのである。
 それが大聖人の御確信であられた。
 青年部の皆さんは、この一点を生涯、忘れないでいただきたい。
 一、戸田先生は「人間の“偉さ”は、地位や肩書にあるのではない。本当の『実力』があるかどうかで決まる」と指導された。
 学会のリーダーの条件は、社会的地位とか肩書は関係ない。
 どこまでも信心が根本であり、人間としての力がどうかである。
 つまり、「真剣さ」であり、「努力する姿」であり、「戦い続ける執念」である――それがある人かどうかを見抜いていく以外にない。
 一、先生は常々、おっしゃっていた。
 「恵まれた環境だからといって、いいものができるのではない。苦難、苦労の中でこそ、偉大なもの、本物は生まれる」
 平凡な人生では、平凡な人間しか育たない。
 青年ならば、あえて苦難の嵐の中に飛び込んでいくことだ。困難なことに挑戦することだ。
 折伏もそうである。大変である。しかし、大変だからこそ、自分が磨かれる。本物の人材と光っていく。
 若き皆さんは、この決心で進んでいただきたい。
 一、戸田先生が、ある同志に語っていた言葉が忘れられない。
 「自身の将来のために、一家の本当の繁栄のために、覚悟して一生涯、信心をしてみなさい。必ず心の底からよかったという日がくるから」と。
 信心してよかった!
 学会員でよかった!
 そう心の底から思える日が必ずくる。それが戸田先生の宣言である。
 私たちも、自信をもって堂々とやりましょう!
 頑張りましょう!(大拍手)

妙法のリズムで

 一、健康第一で、夜はなるべく早く休むようにして、食べ過ぎや飲み過ぎにも注意して(笑い)、賢明に過ごしていきたい。
 また、日々の会合をより一層、充実させ、組織もしっかりと整備する夏にしてまいりたい。
 ともあれ、人生を順調な軌道に乗せ、わが生命を輝かせていく――その原動力が題目である。
 生き生きと、妙法のリズムにのっとった生活を送っていきたい。
 一番平和で、一番幸福で、一番安全な道を進もう! そして、いざという時には、一番勇気を出して、魂の炎を燃やして、力強く人生を勝ち越えてまいりたい。
 ありがとう!(大拍手)

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